○三日月
分科員 ぜひ地下水も、地上を流れる水だけではなくて、そしてまた、きちんと処理されるルートを流れる水だけではなくて、こういう大きな湖に対しては、汚染の影響を与え得る発生源になるといった観点からの取り締まり強化を要望しておきたいと思います。
若干、川上に上ります。
今は川下、琵琶湖の話をしましたけれども、地下水にも、地下水の汚染の原因になってしまっている可能性の高い産廃処分場のあり方について、また、その維持管理に関する
環境省の見解をただしたいと思います。
昨年もこの
決算行政監視委員会で御報告をし、取り上げました滋賀県栗東市にありますRDエンジニアリング処分場についてです。私の地元選挙区であります滋賀県の栗東市にありまして、昭和五十四年に安定型処分場として事業許可を受けて、
平成十年五月に埋め立ての終了をしています。
これは、ずっと、埋め立ての期間中も、またその後も、煙の被害、においの被害、ガスの被害、水の汚染、
平成に入ってから次から次へと出てきた
環境悪化事案によって地域住民を悩ませて、苦しめて、不安に陥れています。
地域の方々も立ち上がられて、そして、滋賀県を初めとする行政また業者も動かしながら、数度にわたる
改善命令が発せられて、現在も、
平成十三年十二月に出された
改善命令に基づく工事を実施しているところであります。
この
改善命令については、
審査過程において、私の方から
大臣に、長期に及んでいる不服
審査の早期の回答を出していただくようにという御要望も申し上げて、昨年一月下旬に出された棄却によって現在この工事が行われているところであります。
この四項目のうち、現在は、周縁地下水汚染防止のための
措置として、
平成十年に、粘土層を突き破って掘って埋め立てを行った地点において、廃棄物を移動し、浸透水の流出防止対策を講じるという工事が行われております。当然のことながら、現在も、滋賀県、栗東市、業者そして地域住民とが協議、監視を継続しているところであります。
ぜひ、現地の
環境を一日も早く
改善、修復すべきだ、住民の方々の安全、安心をつくり出さなくちゃいけない、そのための原因追求、対策を早急に講じていかなければならないという強い使命感で、以下三点にわたって確認をしたいと思います。
まず、硫化水素についてです。
これはいっぱいいろいろなものが出てきていますからたくさんあるんですけれども、きょうは三点に絞って御見解をお伺いします。
この処分場では、
平成十一年十月に、最高一四三ppmもの硫化水素ガスが検出されました。県も調査
委員会を設置されて、ガスの発生原因のうち、硫黄の供給源は石こうボードの可能性が高く、有機物は、個々の地点が低濃度であっても、鉛直方向での蓄積により、硫酸塩還元菌が利用しやすい有機物量の
増加をもたらしているものと考えられる。これは
平成十三年五月に報告を出しています。この対応、対策として、土を覆いかぶせる、覆土案というんですかを提案されましたけれども、住民の理解を得られず、調査が継続中ということになっています。
国は、これは旧、部署が厚労省の管轄だったときに、福岡県筑紫野市ではこの硫化水素の発生によって三名の方が亡くなられた、あわせて、栗東市の処分場においても硫化水素が発生したという事案を重く見て、
平成十二年九月に「廃棄物最終処分場における硫化水素対策検討会報告書」というものを出しているんですね。
この調査報告書の中において、滋賀県栗東市の事案についても、周辺地域でもガスが検知され、処分場内のボーリング調査においても、孔内から最高一万五二〇〇ppm、その後は最高で二万二〇〇〇ppmを検出していることが報告され、この発生
事態については、ガス抜きが進んだ後、掘削調査を行い、原因究明、
改善対策等を進める予定と総括、報告をされています。
また、これは国が出された報告書なんですけれども、最後に、今後の対策というところで、高濃度の硫化水素発生原因については現段階の知見により可能な範囲内での推論を示したが、今後さらに調査研究が進められるとともに、硫化水素の発生メカニズムやその他の対策については、具体的な安定型最終処分場についてさらに詳細な調査を実施した上でより具体化させることが必要であるというふうに締めくくっているんですね。
高濃度五〇〇ppmの硫化水素を吸引した場合、死に至る場合もあると言われるこの硫化水素について、現時点での原因追求、対策について、国としてどのような評価をされているのか、見解をお伺いしたいと思います。