○吉田(治)
委員 この一件の中でその問題というのは少しありまして、私の知り合いの社員の方が、
現場の力というふうに言われながら、私は聞いた話ですので本当かどうかはわかりません、ことしの御社の春闘というんですか、賃金交渉というんですか、私はちょっと詳しく知らないんですけれ
ども、そこの場所である部長がこういうふうに発言したらしいですね。
事故を起こしたんだから、ベースアップだとか賃金とか組合が言うのはおかしいと。聞いたほとんどの社員が、何を
考えているんだと。
会長は
会長で残すために、何かいろいろな役をやっているのに、そういうものに湯水のようにお金も人も使って、そのためにおれは
会長をやめられないんだと言っているのに、
従業員にはそういうふうなことを言うのかと。ほとんどの人間はここで口に出さなかったけれ
ども、吉田さん、そう思ったんですよと。そういう会社で
原子力という一番危ないものを扱うのに、安全というものにみんながやる気になりますか。それで、その彼は言っていました、そうだよなと。多分、そういう話は内々の話ですからその場にいた人間にしか言わないでしょう、上に上がることもないでしょう。あるお方にこの話をして、いろいろな話をして、これは
会長に話は通じるのか、私の
立場からは言えません、こんなことが山ほど今までございました。
私は、いろいろなことを申し上げたい。時間の都合もございます、そういうふうな中で言わなければならないのは、もう一点。
会長、いつも
社長の執行
責任、執行
責任と言われていますけれ
ども、
社長時代の御自身の執行
責任というのはどうお感じになられているんですか。
社長として長年やっておられましたね。
事故調の
委員長がおいでですからもうお聞きしませんけれ
ども、今回の
事故の
原因となり得たその時期のほとんどの執行
責任者は
会長であるあなたでしょう。しかも、TQCをやられ、
原子力事業部長、火力
事業部長、最終的には総合本部長までやられた。全部取り仕切ったあなたが、
事故のときは、いや、おれは
会長だから知らない、
関係ない、そういうふうにしかみんな見えないと言う。それで、
国民の皆さんに、一番危ない
原子力をこの会社に預けて大丈夫ですよ、みんなで頑張りましょう、これを政治の
立場で言えますか。
私は、そこのところで、自己
責任というものもあると
思います。そして、先ほど先輩議員が言われました、日本人には日本人の美学があるんだよ。そういうものをしなければならないと同時に、私は、安全というものでいうならば、東京電力、そしてJALさん、きょうも朝からJALのニュースが出ていますよね。みんな職を賭したんですよ、安全というものに対して。だからみんなが、まあそこまでやるんだったらいいわなと。残念なことに、職を賭してやっている、これによって、では法案をもう一遍やり直そう、次から
原子力の法案頑張ろう、そんなことが私たちができ得るのかどうか。まさに、国の安全保障、エネルギーの安全保障、
原子力政策というのは御自身の肩にかかっているんだということを、まずもって私はぜひともこの場で御
理解していただく。
それと同時に、それは今の
会長、
社長の問題だけじゃない。後を引き継ぐ後輩の皆さん方がどう思うのか、後の人たちがどう思うのかということが私は大事だと
思います。
そこで、もう時間ですので、
最後に私は数点お聞きしたい。
こんな大変個人的なことを聞きたくないんですけれ
ども、
秋山会長はたしか二十年
取締役をやられていました。私が聞く話では、やめられたら約十億円ほど退職金が出るそうです。それはどうされるんですか。
御自身の
社長時代、そして
会長時代、これほど大きなことが起こった。それの種が全部自分の
社長時代にあった。そして、結果としてこういう最高経営
責任者としての
責任をとった。それに対して、みんながどう思って、みんながどう言っているのかお聞きをされていて、なおかつ、いや、おれは頑張ったんだからと言うのかなと。私は、それはぜひとも聞きたいところですけれ
ども、時間がありません、聞きません。
最後に、
大臣、そして
保安院長、そして
事故調の
委員長にお聞きをしたいと
思います。
この問題は、先ほど
大臣ですか、答弁の中で、終わりじゃないと言われましたよね、始まりだと言われましたよね。今後どういうふうにこのことは検証がなされていくのか、
大臣、もしくは
保安院長、あれでしたら結構ですけれ
ども、お答えいただきたいと
思います。