○千葉景子君 民主党・新緑風会の千葉景子でございます。
今日は、少し感慨深いところもございますので、少しいろいろなことを振り返りながら、総括的には後ほど江田同僚議員からも御
質問があろうかと思いますが、少しこの間の
司法制度改革について振り返りながらも御
質問をさせていただきたいというふうに思っております。
先ほど、昨日まで
司法制度改革推進
委員会事務局長で、今日になりましたら
内閣官房内閣審議官という、何か不思議なもんだなという、そんな気分がいたしますけれ
ども、
山崎さんから丁重な御礼も含めて感想がございました。多分、率直な本当にお気持ちを吐露いただいたものではないかというふうに思っております。
私も、この
司法制度改革につきましては、縁あってといいましょうか、一貫して
議論に加わらせていただいてきたということもあり、長い道のりだったな、しかしこれからがまた山や本当に谷があったりするのではないかと感じているところでございます。
この
司法制度改革については、ちょうど改革推進本部の事務局からパンフレットをいただきまして、まあ本当にあれこれあれこれ、たくさん本当に取り組んだもんだな。私も、しばらく昔、
実務の場にいたときを考えますと、これから数年先の訴訟の場等を考えると、まあ本当に様変わりでとてもとても、
実務に戻る
ようなことがあったら浦島太郎の
ような、そういうことになってしまうのではないかなと、そんな感じもいたしております。
ちょうどこのパンフレットで「あゆみ」というところを振り返ってみますと、
平成十一年の七月に
司法制度改革
審議会、これが内閣に設置され、そこからずうっと
審議会での
議論があり、私も何かあると、
司法制度改革のバイブルとまで言うとちょっと大げさかもしれませんけれ
ども、この
司法制度改革
審議会の意見書、これにやっぱり立ち返りながらいろんな
制度の
仕組みやあるいはこれからの進め方を考えていくことが大事なんだろうと。ここに立ち返りながらこの間の
議論もさせていただいてまいりました。
そこから、言わば昨日が
一つの区切りなんであろうかというふうに思いますけれ
ども、ちょうどその直後の今日がまたこの
法務委員会の一区切りの
審議ということになるのかなと、そんな感じがいたします。余りつべこべつべこべ、こんなことばっかり言っていてはし
ようがないんですけれ
ども。
ただ、私はこの間の
司法制度改革の、ここまでいろんな紆余曲折もあり、それから満足できるところ、まだまだ満足できない部分、あるいは意見も多様だと思います、
評価の意見、それから、いやいやこれは問題があるんだという意見もまだあると思いますし、いろんなことがあるにしても、私はこの
司法制度改革がいろいろな
制度化、
法案化されて今日まで来たというのは、こう言うとちょっと口幅ったいですけれ
ども、この間、私
ども民主党あるいは野党などがこれについてはかなり率先して、あるいはリーダーシップをある意味では取らせていただいてきたということも、ここまで
司法制度改革を進めてきた私は大きな要因でもあったかと自負をしております。
ただ、それはそれだけではありませんで、それを与党の皆さんも十分に受け止めながら、これを成し遂げるにはもう本当に党利党略あるいは与野党の対立ということでは進んでいかないということをわきまえていただいて、ともに
議論を活発に行ってきたということが大変大きかったと思いますし、
弁護士会あるいは多くの
関係団体やそして市民の皆さん、そういう皆さんの本当に真摯な参加、
議論、こういうことがもう本当に積み重なれば、あったればこそ、ここまで来たものだというふうに感じております。
そういう意味で、本当に
山崎さんにもある意味で本当にお疲れさまでしたと申し上げたい
ような気持ちです。それから、代々いろいろと事務方を支えていただいた皆さんもいるかと思います。
ただ、私は、そういうことを考え合わせるにつけ、
一つだけ大変残念に思うことがございます。
それは、やっぱりこういう節目の時期、そして推進本部も解散になったというときに、やっぱりその本部長であったのは総理
大臣でございます。この間、やっぱり改革を掲げて、そしてこの
司法制度改革もその大きな柱だと言って進めてこられた小泉総理におかれましても、ここまで
委員会にもいろんな意味で協力をいただいた、あるいは多くの国民の皆さんに対してもこの改革にいろんな形で参加をいただいたと。それについて、まあ御礼の
言葉とは申し上げませんけれ
ども、やっぱりそれを総括をいただく
ようなお
言葉やあるいはお考えをこの
委員会などを通じて発していただきたかった、あるいはそういう姿勢をお見せいただきたかったなという、そんな気がいたします。
残念ながら、この
国会では
法務委員会に
出席をいただけるという
状況には結局はなかった
ようでございますけれ
ども、これだけ多くの皆さんがやっぱり
努力をしてきたということを改めて総理にも、本部長としての総理にも御認識をいただきたいし、是非、
大臣からもその旨を総理にしっかりとお伝えいただきたい。私のこれは意見でございますので、是非よろしくお願いをしたいというふうに思っております。
さて、こういう
司法制度改革の、言わば今度の
裁判所法の改正というのが、おおよそこれで法律の改正としては大体最後になるのかなというふうに感じております。
そこで、この
裁判所法の改正にかかわりながら若干
質問をさせていただきたいというふうに思いますが、
司法制度改革の三本の柱の
一つに、
法曹の
養成といいましょうか、
司法を支える
法曹の育成あるいはその改革というのがございます。この
司法修習とかも、その言わば大きな三本柱の中に入る課題だというふうに思っております。
この
司法制度改革の三本の柱の
司法を支える人的な部分ですね、そこの中で大きな柱が、
法曹人口を拡大させる、そして
法曹養成制度の改革ということでございまして、この
法曹養成制度の改革、この
理念というのは、
先ほど申し上げました
司法制度改革
審議会の意見書、これに立ち返って考えますと、
司法試験という点のみによる選抜ではなくして、法学
教育、
司法試験、
司法修習を有機的に
連携させたプロセスとしての
法曹養成制度を新たに
整備をする。そこに、本当に幅広い社会経験、あるいは専門性をいろいろな形で持った皆さんが
法曹としての担い手として加わっていただくという道を開いていく。こういうことがこの新しい
法曹養成制度の大きな
理念であり使命であろうというふうに思っております。
そして、その中のまた
中核ともいうべき新しい
制度が
法科大学院ということに位置付けられております。そういう意味では、
司法制度改革の中でも、この
法科大学院教育ということをある意味では軸にした
法曹養成制度というのは、非常にこれからの役割、大変重いものがあると思いますし、この
理念を十分に念頭に置きながら
制度設計やあるいは運用をしていかなければいけないというふうに思います。
この点、
司法制度改革の中でのこの
法曹養成制度の重要性、そしてその中に位置付けられている
法科大学院のこれからの行く末の重要性、こういうところについて、
大臣として、なかなかこの間はずっと
司法制度改革の論議にお加わりいただく
機会少のうございましたけれ
ども、この
辺りをもう一度御認識をいただいて、これからの
大臣としてのリーダーシップを取っていただくことが必要だと思いますが、まずその認識についてお聞かせをいただきたいと思います。