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国務大臣(
谷垣禎一君) 今、
委員に御
指摘いただいた試算は、今、
財政制度等審議会で建議案を審議していただいておりますが、その際の参考資料として起草検討
委員会より提出していただいたものでありまして、要するに高齢化が進んでくるとどうしても社会保障に掛かる
費用が大きく伸びていくというような
状況が見込まれるわけでありますので、そういうことを踏まえて、そういうことに関する一定の前提を置いたときに、十年後の二〇一四年度ですね、一般会計の姿がどんなものになるのかと、言わば今の
制度の下、ある前提の下で今の
制度の下に機械的に算出するとこうなるということをお示しして、それをまた今おっしゃったように歳出カットだけで、歳出だけでやる場合、あるいは税だけでやる場合というようなことでお示しをしたわけであります。
それで、こういう中長期な
財政運営の指針としては、この
委員会でも何度も申し上げておりますように、二〇一〇年代の初頭に国、
地方を通じた基礎的
財政収支のバランスを取っていこうということが目標でございますけれ
ども、その中で国の基礎的
財政収支についても改善を図って将来の黒字化への展望につなげていくことが我が国
財政に対する信認を確保する上でも極めて大事であるという
問題意識が背後にございまして、そこで一般会計に着目して試算を行って、
財政構造改革の道筋に関する
議論の材料を提供していただいたんだというふうに考えております。
そこで、この試算の結果、現在の
財政構造を前提として何らの手だてを講じずにほっておきますと、将来にわたってその一般会計の基礎的
財政収支は赤字幅を大幅に拡大していくということを示しておりますので、これは着実な
経済成長と、それから「改革と展望」などに示しておりますような適切な
財政構造改革の必要性ということを改めて明らかにしたものではないかなと思っております。
つまり、民需主導の持続的な成長をもたらしていくような構造改革を推し進めながら、あらゆる歳出について聖域なくきちっと見直しをしていくことに加えまして、どうしたら、どのようにして歳入を確保していくかと。歳出歳入の両面のバランスというようなことも必要であるということもこの試算が示しているのではないかなと思いますので、これを材料の
一つとしながら、歳入歳出両面のバランスの取れた
財政構造改革についての
議論が深まっていくことを
期待しているわけでございます。
もう少しいろんなその選択肢も取って、言わばこういう
モデルだったらどうなる、こういう
モデルだったらどうなるというのも示して
議論の材料を提供せよという御趣旨だったと思います。私
どもの出したものではまだそこまで行っておりませんで、要するにまだ今の段階、
議論が十分に熟しておりませんので、もう選択肢というのは余りにも多様でございますので、どこかその
一つの選択肢だけに余り着目して
議論をしてしまうと、ちょっと今の段階ではまだ早過ぎるのではないかと。そこで、こういう、ややばくっとした材料でございますけれ
ども、
内閣府の試算等も併せていろいろな
議論をしていただければと、こう思っているところでございます。