○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
まず、冒頭、
香田証生さんがお亡くなりになったことにつきまして、心からお悔やみを申し上げたいと
思います。
これは申すまでもないことでございますけれ
ども、
政府におかれましては、やはりこういった事件、
日本の
民間人があのような残虐な形で殺されるということがあったわけでございますので、この再発の防止にあらゆる努力をしていただきたいというふうに思っております。
私個人といたしましても、二〇〇〇年の三月に初めて
イラクに一度参りまして、それ以来四回
イラクに行ってまいりました。昨年の十二月には神崎代表と一緒に
サマワにも行かせていただいたわけでございますけれ
ども、私の
イラクに四回行きまして印象を申し上げれば、二〇〇〇年の
時代はサダム・フセインがまだいたころでございますけれ
ども、その当時も今も、基本的には普通に町歩きますと平穏な雰囲気がほとんどでございました。
しかしながら、サダム・フセインの当時、私は
イラクの北部のクルド人自治区に入ったわけでございますが、ある日突然、フランス人のNGOのスタッフが一人で作業をしておりましたら拉致をされまして、翌日、頭を撃ち抜かれて殺されているのが発見をされた事件が私が滞在していた町でございました。
今もバグダッドでも
日本人に限らずいろいろな拉致、誘拐といったものが起こっておりますし、殺害も起こっているということでございますので、私、マスコミもいろんな角度からの
イラクに関する
報道あるわけでございますが、是非
日本の国民の
方々に、この
イラクの危険性のこの中身というか質といったものについて、しっかりと
政府側も努力をしていただいて、普通に歩き回って、平穏に見えるところはたくさんありますから、例えば、私、
イラクのバグダッドにベースを置いている
日本人のジャーナリストとお話をしたときには、よく
日本の
報道を見ていますと、
道路上で爆弾が突然爆発して米兵が殺される、あるいは負傷するという事件が毎日のように場合によっては
報道されておるわけですが、で、毎日のように
報道されていたときに、私がそのバグダッドにいる
日本人の友人に、あなたはこの一か月間、
道路で爆弾が爆発しているのをバグダッドで見たこと自分であるかと聞いたら、一度もないと言うんですね。ですから、そのマスコミの
報道だけ見ていますと、あたかも毎日のようにどこかで爆弾が炸裂をしていて、バグダッドに滞在していればだれでもそれを見ていると
思いがちですけれ
ども、実際はそうではない。
他方で、実際に拉致、誘拐をされて殺される方も出てくると。そういう非常に、はっきりありていに申し上げれば治安が悪いという
状況でございますので、その点を国民も
政府もしっかり認識をして、正しい
情報の共有というものが必要だというふうに申し上げたいと思っております。
ただ、今回、
政府が
テロに屈しないという姿勢を取ったことに対しましては、私はそれを支持する立場でございます。なぜならば、やはりこの
民間人を拉致、誘拐をして、
政府を脅して国の基本政策を変えることができるということが分かれば、これは
イラクだけの問題じゃないと私は思っております。
世界じゅう今、
日本の
民間人はおるわけでございますし、残念ながら
テロ組織も
世界じゅうにあるわけでございますから、これは
イラクに限らず、ほかの国でも可能性としては起こり得るということを考えましたときに、やはり
政府としては
テロ組織に対しては強い姿勢で、毅然たる姿勢で臨まなければいけないというふうに思っております。
さて、質問に移らさせていただきますけれ
ども、まず
町村外務大臣にお聞きをしたいと
思いますが、先日の我が党の党大会の採択した政策文書の中でも、
イラクの
ムサンナ県での
日本の貢献を念頭に、
自衛隊の
活動、それから、今
ムサンナ県では
外務省の
ODAも川口前
大臣の
時代から前倒しでやっておるわけでありますが、
ODA、そして将来的には、これは治安の回復が前提ですけれ
ども、NGOによる
人道復興支援活動。この
自衛隊の
活動、
外務省の
ODA、そしてこのNGOの
活動を有機的に連携をさせて、そしてこの
日本の総合的な援助効果というものをやはり高めるということを
制度化するということに着手をすることが大事なんではないかということを我が党としても政策文書の中で初めて書かせていただきました。
町村外務大臣よく御存じのとおり、東チモールでは
自衛隊の
活動と
ODAとそしてNGOの
活動のいろいろな連携の可能性というものが模索された事例が既にあるわけでございますが、
外務大臣としてこういった
方向性を模索することについてどのような御
見解をお持ちか、お聞かせください。