○津川
委員 ハンズフリー装置を使うよりも、片手を使って、片手運転で携帯を持って話す方が、それはどっちの方が危険かといったら、そっちの方が危険だと思いますよ。ただし、交通事故がどういう理由で起こっているか、それは、片手で手が振れるから操作間違いをして事故が起こるということも当然あると思いますが、注意力が低下するということが一番問題なんじゃないですか。
だから、その注意力が低下するかしないかというところで、ハンズフリーであるかないかではっきりとした差があるということであるならば、そこに線を引くというのは何となくわかるんです。そこが本当に線として正しいかどうかはまた検証していくにしても、注意力に関してはほとんど差がない、もしくは少ししかない、判然としないという話ですよね。ここに線を引くというのは、私はおかしいと思うんですよ。それでも、少しずつ実態を見ながら、
規制については適正化をしていただければいいんだと思うんです。
つまり、私たち普通のドライバーとしては、警察というのは、我々の知らないところでちゃんと科学的な捜査をやって、科学的に事故が減るようなことをやっているんだと思っている部分があるんですが、調べていくと、必ずしもそうじゃないんじゃないかなというところがある。あるいは、それが
法律なり
規制というところに出てきたときにむしろ間違ったメッセージになるということを非常に強く感じます。
危険運転致死傷罪のところも実はそうなんですが、私自身は、
大臣、眠いですか。済みません。
大臣も本当に、我々よりもはるかに御心労多く、ずっとそこに座っていなきゃいけないし、大変だと思いますが、ぜひおつき合いをいただければと思いますので、よろしくお願いします。
私は、実は、政治家を志した一つの理由が、死亡交通事故を減らしたいというのがありました。そのために、どういう事故がどのように発生をしているのか、科学的にどんどん検証していかなきゃいけないというふうに思うんです。
今のハンズフリーの話もそうなんですが、もっと
一般的なことで言うと、
制限速度なんですね。
制限速度が、法定速度は
一般道路は六十キロですね。六十キロなんですが、これは地域によって全然違いますが、法定速度を知らないドライバーが多いところがあるんですね。多分免許を取るときには習っていると思うんですが、ここからここまでは四十キロ、ここまでは五十キロ。ここまで五十キロという看板が出てくると、ここから先は何キロでもいいんだと思っているという人がいるらしくてびっくりしたんですが、そこは六十キロですね、基本的に。
ところが、例えば、一つの地域を挙げますが、北海道、非常に死亡事故の多い地域でありますが、北海道では、
制限速度プラス二十キロまでが常識的な速度だというんです。私の住んでいる静岡では余りそういうことはないんですが、北海道等ではそういったことがあるそうであります。
この推測として、私、今二つ持っていますけれ
ども、一つは、やはり道路の環境が全然違う。非常に幅が広くて、一直線で、交通量も少ない。横から飛び出してくる子供もいない。動物ぐらいは飛び出してくるかもしれないけれ
ども、非常に見通しのいいところだと六十キロで走るより八十キロで走った方が安全じゃないかとか言われるぐらい、そういう道路がたくさんあるわけですね。まず、そういう構造的な問題。
もう一つが、取り締まりですね。これは警察の取り締まりです。警察の取り締まりが、二十キロを超さないとなかなかやらないわけです。
例えば、先日も私の地元で、山奥の方に行ったときに、いわゆるネズミ取りをやっていました。これは聞いた話ですけれ
ども、なかなかその箇所はポイントだそうでして、よく人が捕まると。観光客みたいな方がよく捕まって、地元の人はそこはわかっているから余りスピードを出さないそうなんですけれ
ども。そういったときも、大体、二十キロ超ぐらいじゃなきゃ捕まらない。
時々、二十キロ以下で捕まることがあって、十九キロとか十数キロで捕まることもあります。しかも、これからの時期、そういうのが多いんですね。そうやって捕まった人がどう思うかというと、警察の方には申しわけないんですが、年の瀬が近づいてきて、警察の点数稼ぎにひっかかってしまったと。点数稼ぎというのがあるかどうか、私、詳しくはよく知りませんが、多分、今十数キロオーバーで検挙される皆さんは、ああ、失敗した、そういえば警察は今点数稼ぎの時期だった、そう思われるわけですよ。
これは逆に言うと、要するに、普通は、六十キロと書いてあるけれ
ども八十キロまでは安全なんだ、そういうメッセージにもなっているわけです。それは、例えば東京
あたりでは余りそういうことはないのかもしれません。渋滞がそもそも多くて、四十キロ
制限だけれ
ども十キロぐらいでしか走れないみたいな道路を走っている人が、プラス二十までいいとはなかなか思わないんだと思うんです。これは地域差があるという話は前に警察の方からも伺いました。
こうやって
制限速度を当たり前のように皆さんが違反しているような地域では、それ以外の交通違反も非常に多い。交通法規に対して非常にモラルが低下をする。これも間違ったメッセージなんだと思います。
私は、こういったものを見たときには、やはり
規制は
規制としてしっかりやる必要があるんだろうと思います。それからもう一つは、
規制の仕方として、もう少し科学的な
規制、法定で六十キロと書いているから、もう北海道から東京からどこまで、
一般道路は全部六十キロが上限、あとはそれから何かにつけ十キロ、二十キロ減らしていくという、それだけじゃなくて、もう少し、例えば、ここは八十キロで走っても安全だけれ
ども、当然のことながらそれ以上出してはいけない、こういうような適切な
規制に、上げるところは上げる、下げるところは下げるというやり方をしなきゃいけないと思うんです。
特に、四十キロで走っていて危険なカーブとかいうものは正直あるわけですよ。そこは三十キロに落とさなきゃいけないわけですね。
道路の中で、ここは六十、ここは八十とかで余り変わっちゃ、これも運転しにくいですから、これはある程度
一定にするべき、そういう警察の見解もわかりますけれ
ども、ただ、今の
規制の
あり方は、ドライバーからすると非常に納得しがたい。こんな道、何で四十キロ
制限なんだ、そこを六十キロで走っていたら二十キロオーバーで捕まっちゃった、そういうことをよく嘆かれる方がいらっしゃるんですが、今の
制限速度のつけ方というもの、これもすべて科学的に検証されてつけているということでよろしいですか。