○
加藤(紘)
委員 その
データは後で見せてください。なかなかないんですよね。市町村がどういう基準になっているかというのを、
山形県でもなかなかないものですから、後で見せていただきたいと思います。
時間がなくなりますので、整理資源、
追加費用というのは何かというと、
公務員には昔
恩給があったんですね。
給与の二%を納めさせて、そのかわり、
退職金はない、
退職金の
年金払いとして、死ぬまである
程度恩給というのを出しましょうという仕組みにしていたんだけれども、それが
昭和三十四年、
国家公務員については
共済年金制度に変わった。そのときに
恩給時代の勤務年限をどう考えるかという大分激しい議論があったんだけれども、それをそのまま、
年金に入って
保険料を納めていたという仮定にしてつないじゃおうということになった。つないだのはいいんだけれども、そのときの三十四年以前の人の勤務についての
年金代はどうするかといったら、これはなかなかわからないし、二%で集めたものも国に納めさせちゃってどこかに行っちゃったから、後は全部国で出そうということになって出し始めたわけです。
地方公務員については、三十七年からその改正をしました。
つまり、
先輩たちの
年金代は全部
税金で払おうねということを、
国家公務員については三十四年に、
地方公務員については三十七年にやったわけです。
もちろん、さっき私は
主計次長や
公務員部長に聞いた、あなた
たちと一緒に働いていた
先輩、何年ぐらい上でしたかというのは、さっきの
公務員部長の話ですと、入った当時の
課長の
年金代の四分の一か三分の一は
税金で払っていて、若い世代に負担がかからないようになっているわけです。
その
税金で見るというふうにしたのがこの
追加費用でして、実は、私、これを
昭和五十二年に、こんなことやっていていいのかねという議論をやったんです。そしたら、当時、いや、まあでもこれはそういう過去の経緯のあることですから、それにいずれこれはだんだん減っていきますからと言われたものですから、そういうことかなと思って、そして今度一年半の浪人をして東京に戻ってきたら、世の中、
年金論議ばかりですから、私の選挙区もそうだったけれども。それでやっている議論は、だれの
年金は未納が何年だとか、それから、社会
保険庁の
職員がアルバイトしたときのアルバイト代が合わせて十年間で五億円だとか、これも私は
年金に対する信頼感を取り戻すために重要なテーマだと思うのだけれども、それよりも重要なのは
年金がもつかねと。
そういう中で、どうも
公務員の
年金は先生、いいぞ、あれは先生、全部
税金で払っているんじゃないのという直観に基づく
質問を受けるんですよね。だから、昔調べたこともあるので、ではもう一回調べてみようと思ったら、なかなか
データがないんです。我々
年金を調べるときに国
会議員が一番信用して見るのが、社会保障統計年報というものです。
昭和五十二年、私は
年金財政を議論して、この
追加費用、当時は整理資源と言ったんだけれども、これは表に出しておきなさい、情報公開しなさいと言ったんです。なぜかというと、私がそれをやったときには一年かかったんです。
なぜそんなものに興味を持ったかというと、それはどうなっているのと言ったら、当時の
大蔵省の共済
課長さんが不安げな顔をしたんですね。あれっと思いまして、その辺を見せてくれと言ったら、なかなか出さないんです。世の中、
データを隠すということは、プライバシーか、それともどこか後ろめたいか、どっちかなんですね。
だから、私は、一生懸命やっていったら、かなり多額のものが出ているというのがわかって、では、これは社会保障統計年報に今後は出してくださいねと言ったら、
昭和五十五年版からしばらく出たんです、括弧で内数として。そしたら、今度来てみたら出ていない。
平成三年あたりからその
データが落とされているんですね。ですから、私はあちこち下手なネットサーフィンをしたり、人に聞いたり、そして、
財務省に聞いたら、厚労省の方から、その点はこれを見てくださいといって、やっと出てまいりましたのが、
平成十五年十二月二十四日の、さっき言った
社会保障制度審議会の
年金数理部会報告というものなんですね。
これを見たら、頭が痛くなるような
資料なんです、難しくて。これを十二月二十四日に記者クラブに配っているんですね。十二月二十四日というのは全国的にクリスマスなんですね。そんなときにこの
資料を配られてだあっと見る厚労省詰めの記者がいたら、これは表彰状ものですね。後で聞いたら、そういえば、何かあのとき配られたけれども机の上に置いてあるわという記者がほとんどです。これを我々五人
グループは、ああでもないこうでもない、ない知恵と少ない知識を使って何とか読みこなそうと思って、今私が代表でちょっとこの
委員会でやらせていただいているわけです。(発言する者あり)
それで、一つ、ちょっと野党
理事の御意見があったので申しますと、この社会保障統計年報を私は国会図書館でずっと過去二十年分見たんです。私もしつこいなと思いながら見たら、さっき言ったようにあるところから切れているんですね。ところが、それを前に調べた人が一人いるらしいんです。私の興味を持っているところと同じところにこういう附せんが入っているんですね。だから、だれか私と同じ問題
意識を持って調べたんですよ。それで、我々の
仲間に、おい、
野田さん、やったかねと言ったら、いや、私は見ていないと。だから、自民党
関係者では見ていない。多分民主党の若手が見ているんだと思うのですね。でも、それが
質問まで来ていない。それは多分、やりにくい雰囲気がおたくにはあると思います、自治労問題だから。
だけど、私らの方もやりにくい点があるんですよ。
公務員OBというのは、大抵、後援会の有力支部長か幹事長なんですよ。それに、きちっと
データなんかも調べるから、後援会名簿とか、集まった会費を変なことにならぬようにきちっとやってくれる信用のある
人たちだから、だから、きょう私、こういう
質問をしているんだけれども大丈夫かなという思いは我々みんなあるんですよ。でも、それはやはり
年金の公平感と、より多くの
国民の
年金に対する信頼感を取り戻すためには、我々やらなきゃならぬプロセスだろうと思うのですね。ですから、ぜひ民主党の
皆さんもこの問題にちょっと興味を持っていただければありがたいです。(発言する者あり)ありがとうございます。
それで、その
財政状況、毎年どの
程度その
追加費用というのをつぎ込んできたか、
先輩の
年金は我々余り
関係ないんですよねといって切っちゃったおかげで国が払わなければならなかった
お金はどれだけかというのが次のページに細かい
数字がありますね。
国家公務員共済では、これまで十三兆三千三百億つぎ込んでいます。次が
地共済ですけれども、これまでの四十年ぐらいの間に三十二兆六千億つぎ込んでいます。現在価格で見ると、四十年前の六十九億というのはもっと大きな
金額だと思います。その当時の初任給というのが一万七千円ぐらい、今十七、八万ですから、約十倍と考えていい価値のものが配られていますから、三十二兆六千億というのは
余り意味のない
数字かもしれません。これの何倍とは言わぬけれども、何割増しか、二倍ぐらいになっている
数字なのかもしれません。
それで、今、
年金受給者は、
国民年金で二千万人、
厚生年金で二千万人、
合計四千万人ですね。
公務員の
地共済の受給権者は何人ですか。国共済は何人ですか。——そんなものはイロハのイでしょう。そんなもの、国
会議員だって覚えているんだから。