○岩國
委員 大臣が
先ほど将来的なシミュレーション、どこの会社でも、日立の社長でも東芝の社長でも、海外の投資家と会うときには、この十五年物のストレートボンドは、あるいは転換社債は、どういう収益の見通しによって裏づけられて返済は可能でありますと、この一番大事なポイントを言えないような発行主体というのは、まず
機関投資家があきれてしまって投資しないわけです。どなたが海外のマーケットに
説明に行かれるのかわかりませんけれ
ども、マーケットの仕組みや、ぜひ投資していただきたいという熱意の披瀝だけでは外国を納得させることはできないと思います。
どんどんどんどん右肩上がりにふえる一方で、結局、十年物、二十年物、三十年物を出したとしても、永久にこれが現金として償還される
可能性はほとんどない、そういう国債を私は長期国債と呼ぶべきではないと思うんです。それは永久に返されない、それは永久国債と言われるんです。それは、最初から正直に永久国債として発行された例は外国でいろいろあります、イギリスを初めとして。
私が言いたいのは、永久国債を発行するということも
考えるべきなんです。十年物、十五年物とか期間を区切りながら、その都度、結果的にはうそになる。うその繰り返しをするよりは、最初から永久国債というものもブレンドしながら、そういうものも国債の管理政策の中に組み入れていくということが必要じゃありませんか。
二番目に、日銀に大量に買わせている、世界的にも日銀は国債に対する関与度が非常に強いわけです。
銀行券の発行残高とほとんど同じぐらいを、腹いっぱい国債を抱える。つまり、日銀を経由して現金を調達している、これは国債の迂回発行ではないかと私は思います、マーケットで直接消化することもなしに。するとすれば、永久国債を
考えるか。
そして、永久国債に金利をつけると、この利子の
負担が十五兆、二十兆、三十兆とどんどんどんどんふえていきます。私の計算では二〇五〇年には国債残高は四千兆円。四千兆円に対して、利率がそのときに二%でおさまってくれればいい方ですけれ
ども、仮に低く見積もって二%とすれば、利払いだけで八十兆円です。今の予算の八十兆円全部が右から左に利払いの方に使われてしまう。
ということは、総理
大臣から市役所の職員も、あるいは我々国
会議員も、全部、給料ゼロになるんです、利払いのために。八十兆円全部が、国の予算は
日本銀行やその他の国債の投資家に払わなきゃいけません。利払いのために国家予算が空洞化して、そしてすべての公務員、我々国
会議員も給料を一銭も受け取ることができない、そういうシナリオになるんです。我々すべてボランティア、国を挙げてのボランティア、世界で冠たるボランティア国家がそのときに完成するんです。利払いのために全部の税収をささげなきゃならぬということになりますから。こういうことにはならないというシナリオはありませんか。
そういう恐ろしい時代は来ないんだ、二〇七五年にちゃんとこういうふうにこういう前提を使えば。例えば
消費税を一〇〇%にする。こんなことは政治家として口にすることもはばからなきゃなりませんけれ
ども、どういう前提を置いたらこれが償還できるのか。永久国債も発行しない、そして、利子を払わない、そういう形の
政府紙幣、私はこれを取り上げましたけれ
ども、
政府紙幣ということも真剣に
考えるときに来ているんじゃないですか。返さない、返せない国債を発行するよりは、永久国債を
考えるか、
政府紙幣というものの発行を位置づけて国の今の危機を乗り越えていくのか。そういうことについて研究はしておられますか。
大臣、
お答えください。