○首藤
委員 委員長も、各
委員も、恐らく
国民の皆さんも、これが実態だとおわかりになったと思います。
数があれば、百人とか二百人あれば、だれでも公開しますよ。要するに、何もないんですよ。
外務省が、一生懸命我々がつっついて出てきた数字が、この間ダウ船の密輸船をつかまえて
麻薬が発見されました、きっと
アルカイダと
関係あるんじゃないでしょうか、それからもう一つ、ダウ船が
武器をたくさん運んでいました、きっとこれも
テロリストに渡るんじゃないでしょうか。こんなものは、あの
地域では、紛争地帯だからどこでも流れているものなんですね。
要するに、
成果がないんですよ。それは軍事秘密だと言っているけれども、軍事秘密といっても、軍事行動だって、これは全部税金で行われているわけでしょう、我々の
支援活動も。そして、それがどういう効果を生んでいるかがわからない限り、この延長は絶対できないですよ。当たり前ではないですか。
こういうことでお金を使い続けたことによって、日本はどんどん戦争を拡大していったんですよ。だから、この問題に関しても、本当にどれだけ効果があるのか、本当にそれが正しいことなのか、本当に平和があるのか、
確認しなければできないではないですか。
では、そこで質問しましょう。
アルカイダを全部今拘束していると言っています、どんどん拘束している。そのため日本も、百四十三億のお金を使って石油を供給しろと言っています。しかし、一方でアメリカは、グアンタナモ基地に拘束された何千人の
アルカイダ容疑者、そして明らかに
アルカイダのメンバー、明らかに
タリバンの構成員、明らかに
タリバンの
指導者というのを、ことしに至って、何と飛行機でどんどんと
アフガニスタンに戻しているんですよ。
というのは、今
アフガニスタンというのは、
タリバンが一番の
脅威ではなくて、パシュトゥン系の人が多い
タリバンが
脅威じゃなくて、実は、ヘクマティアル、ヒズベ・イスラム、イスラム党という、そういう組織を持っている地方軍閥がもうほとんど南西部を割拠している。そして、いろいろなところでもいろいろな問題があって、特に最近問題になっているのは、中国
地域です。中央アジアからも非常に難しい問題が出てきて、中国人技術者が誘拐されたというのは、皆さん御存じのとおりだと思います。
今、
アフガニスタンというのは、
タリバンが
脅威となる時代から、
タリバンが
カルザイ大統領を支えるという時代に入ってきているわけですよ。
そこで、例えば、
カルザイ大統領は今度
選挙に勝ちました。しかし、それはなぜかというと、グアンタナモ基地にいた
タリバンのリーダーが戻って、
タリバンのメンバーに、あるいは
タリバンの支配
地域に入って、
タリバンのメンバーはカルザイさんを
支援しなさい、こういうことで、カルザイさんはパシュトゥン族の支持を得たということであります。
カルザイを支持した
タリバンのリーダーの中に、グアンタナモ基地で二年間過ごしたムラー・アブドゥル・サラーム・ロケッティというのがいるんですよ。ムラーという名前がついているから
指導者ですね。こういう人が、
タリバンの大ボスが、今回
選挙でカルザイさんを
支援している。
そして、最近のニュースによりますと、電子版の新聞なんかを見ますと、グアンタナモ基地から釈放されたたくさんの
タリバンの中から、アメリカが軍閥を阻止するためにそれを送って、そしてそういう軍閥と
タリバンとが一緒になってアメリカ軍を攻撃してくる。その戦闘で、何と七人、アメリカとの戦闘で死亡したことを
確認したという。アメリカが戻した
タリバン、これがまたアメリカを攻めてきて、そして死亡している。
何を言わんとしているかというと、私たちが百四十三億のお金を使って、洋上に逃げてくる
タリバン、そんな人がいるのかどうかわかりませんが、そういう人を阻止しようとしてやっている。一方で、アメリカは自分が持っている
タリバン兵、
自分たちが監獄で押さえている
タリバン兵をどんどん飛行機で
アフガニスタンに戻している。では、一体我々は何ですか。
タリバンを阻止するためにやっているんですか。一体、私たちがこの
テロ特措法をつくった法律の目的は、もう全く存立していないんですよ。ですから、この延長は私は絶対に認めることができないと思っています。
そして、本当にコストパフォーマンスの低いところに、なぜ、これから緊張している東アジア情勢の中で、私たちのとらの子の三隻なり四隻の自衛艦を送る必要があるのかということですね。今で言えば、だれも攻めてこないんですよ。
タリバンが、例えば魚雷艇で攻めてくるわけじゃない。
はっきり言えば、
補給船が一隻あればいいんですよ。
補給船といったって
自衛隊の
補給船ですから、これは機関銃だって持っているわけですよ。
補給船だって、石油が二千キロリットルしかないのに、
補給船も要らないんですよ。はっきり言えば、アデン湾やオマーン湾にいるこれらの国がオマーン湾やアデン湾の
補給所から燃料を
補給して、強いて言えば、それに日本が補助金を上げればいいだけの話なんですよ。
こんなコストパフォーマンスの悪い、そして
世界から認められない、そうした
支援は即刻やめるべきだということをここで明言させていただきます。
もう時間がなくなってきましたが、最後に、
イラクの問題について触れさせていただきたいと思います。
イラクにおいても、同僚議員、
小泉委員からの質問がございましたけれども、一体この人はなぜこんなところへ入っていったのか、どうして
外務省は阻止できなかったかということなんですよ。
こんなのは簡単なんですよ。皆さんは余り中東を知らないかもしれないけれども、中東にはありとあらゆる官民のスパイ網があって、日本人なんか通っていけばすぐわかるんですよ。
国境で阻止することはできる。例えば、バスが通っていくときに電話をして、
国境のところで、日本人はビザを持っていないよ、
イラク人は通ってきてもいいけれども、日本人はビザを持っていないからビザのチェックしてくださいと。そうしたら全部自動的にひっかかって送り返されるわけですよ。
あるいは、バグダッドに到着する。バグダッドに到着したときに、ローカルスタッフに、ちょっと君、警察へ電話してと。あそこにいる東洋人は何か
麻薬の
関係があるんじゃないか、かもしれないといううわさがあるというふうに電話してみてと。警察は喜んですぐ逮捕して、強制送還してくれますよ。そんなことはだれでもできる。
どうしてこんな
事態が起こるの。そして、必ず起こるということをわかっているのに、それをほっておかれたのか。そして、この事件が起きたことに関して、
外務大臣、組織としての
責任をどうおとりになるか、そのお答えを聞きたい。