○中根
委員 ぜひとも、きちんと補正で獲得していただけるように、私どももバックアップしていきたいと思いますので、御努力を御継続いただきたいというふうに思っています。
かねてから私が、
社会保険庁あるいは
厚生労働省周りの不祥事、汚職事件、そしてむだ遣い、流用、中抜き、こういったものを取り上げさせていただいておりますのは、まさにそういうささやかな願い、本当に、国家全体からといいますか、いろいろな省庁の、すぐに何兆とか何千億とかという数字が出てくる中でいえば、何とかなるんじゃないかというような額のものを多くの方々が望んでいるにもかかわらず、なかなかその部分については、予算がないとか財源が足りないとかという言葉で、見捨てられていくといいますか、置き去りにされていってしまうという現状がある。その一方で、本当の巨額の税金とか保険料がむだ遣いをされている、そこが許せないという思いで、そういったむだ遣い、流用なんかを取り上げさせていただいているということをぜひとも御理解いただきたいというふうに思っておるんです。
例えばカワグチ技研の汚職事件でも、組織あるいは
社会保険庁の体質として起きた事件であろうというふうに思っておりますので、そういった根本的なところからすべて洗い直して変えていかなければ、とても
改革などなし得るものではないということなんです。
ここに
一つの文書があって、この文書によれば、そういったいろいろな事件、カワグチの事件にしてもそうなんですけれども、渡邉俊之さんと川崎義幸さんの個人的なレベルでの犯罪というものに矮小化しようとしているということがこういったところからも明らかになるということを
一つ紹介しておきたいんです。
「
社会保険庁への批判について」という、
社会保険庁の職員の方々が恐らくつくられたのであろうと思いますけれども、この文書の中では、たくさんあります、何枚にもわたっておりますので、全部読み上げることはできませんけれども。
例えば、いろいろ書いてありまして、「このことで
社会保険庁が非難されることは正当ではない。」「仮に制度運営の中で「
社会保険庁」が勝手に何かをやろうとしても、全て
法律の範囲内でしか出来ないことを広く理解されるべきである。 もともと
社会保険事務費は国庫負担が原則であるが、
政府予算において
法律に基づき措置されれば否応ないことである。」ということで、むだ遣いや流用をみずから正当化しよう、肯定しよう、そういう意識がありありとあって、とても
改革の方向に向かって進んでいるとは思えないという表現があるんですね。
「保険料を給付以外に使って来た経緯は、与野党の政治家や労働団体(連合)等の強い主張によって
施設などを造」ってきたんだ、こういった主張も記されている。
あるいは、「今になってその意義や経緯を全く無視し、それらが全て「年金官僚が自分たちのため」と批判されるなら、公務員は全てがやる気を失い、不当な批判を恐れ無気力に陥ってしまうことが懸念される 天下り問題については、全ての役所にかかる問題であり、特定の個人を非難することがはたして妥当か?」と。
天下り問題については、すべての役所にかかわる問題であり、天下りということに付随して、利権構造、癒着の構造というものがついて回るわけですので、こういったものがすべてあるということを
社会保険庁の方々は肯定しておる、そして大きな思い違いをしているということを
指摘しておきたいと思います。
特に、「特に民主党は、年金法の審議において〔
社会保険庁の年金掛け金のピンハネ、積立金の流用、無駄遣い〕ばかりを取り上げて、具体的な改正内容にふれないまま時間を費やし、あげくが「充分な審議がないまま強行採決した」として与党を攻撃している。さらには民主党案が具体的でない理由を、
社会保険庁などの役所がデータを出さないせいだとしている。」ということで、自分たちの怠慢を我が党に責任転嫁をしているということも、ここには記されています。
それから、「個人の犯罪行為を組織の問題として扱うのは不当である。」まさに、組織の体質として起こっているいろいろな出来事を「組織の問題として扱うのは不当である。」というふうに言っているんですけれども、これもまた思い違いである。「こういった報道のせいで保険料の未納者が増え、国民年金の空洞化がますます拡大してしまうとしたら大きな問題であり、制度の存続すら懸念される。」
先ほど
大臣が収納率八〇%は何としてでも
確保したい、達成したいというふうにおっしゃったんですけれども、
社会保険庁の現場の方々は、こういう報道のせいで未納者がふえている、こういう、前提が全く違うところに置いておられたら、幾らどんな
改革プランを出しても、
大臣がどんな決意をなさっても、とてもその空洞化というものは解消されていくわけがないということを感じざるを得ないということも、ここに書いてあるわけなんですね。
先ほどと同じようなことが書いてあるんですが、ここにも、「
社会保険庁どう
改革するのか」というテーマを
一つ設定して、自分たちが、
社会保険庁の方々がつくった文書は、「種々取り沙汰されている問題について、これら全てが「
社会保険庁」の責任だとされているが、もともと
社会保険庁は、制度を企画したり法案を作成する内局とは別に、事業
実施のために設けられた外局であって、制度・政策を決める役所ではないことが一般的に理解されていない。 仮に制度運営の中で「
社会保険庁」が勝手に何かをやろうとしても、全て
法律の範囲内でしか出来ないことを広く理解されるべきである。」と言って、自分たちの問題を国会の責任である、
法律の責任であるというふうに、丸投げといいますか、責任転嫁をしている、こういう
実態がある。
現場の方々は、幾ら
村瀬長官やあるいは尾辻
大臣が旗を振っても笛を吹いても、こういった意識でおられる限りは、
社会保険庁
改革はとても、その
社会保険庁の存続そのものを前提としていてはなし遂げられない、やはり解体的な出直しといいますか、かねてから申し上げておりますように、国税庁との統合あるいは民間への移譲というようなことを含めた抜本的なものを考えていかなければ、対症療法的なものではだめだということがこういったものからもわかるというふうに思っております。
社会保険事務局で二十一億円の保険料が家賃として使われているということは、前回
指摘をさせていただきました。それに加えて、
社会保険事務局事務センター、これの家賃が、厚生保険特別会計と国民年金特別会計から合わせて約十五億円、それから、レセプト点検センターというものが厚生保険特別会計から十五億円、それぞれ二十一億円と十五億円と十五億円、家賃が使われているわけなんですね。保険料を使ってこれだけの家賃を払って、こういったところで一体どんな業務が行われているかということをきちんと検証していかなければいけないというふうに思っています。
社会保険事務局の方に聞きましたら、共同処理や外注化によって事務処理の効率化、合理化に努めている、こういった説明もある。そのことが、事務センターとかレセプト点検センターを新たに設置する。事務センターというのは、この間も申し上げましたけれども、
平成十五年、去年の四月一日に
社会保険庁長官の訓令によってできたということなんですけれども。
それから、ここで
一つお尋ねしておきたいんですけれども、共同処理や外注化によって、合理化、効率化を図っていくということなんですけれども、事務センターとかあるいはレセプト点検センターでは、それぞれ常駐職員が何人いらっしゃるか。それから、それぞれのセンターにおいて、業務は委託されているものがあるかどうか。恐らく、かなりの部分が外注化ということによって業者さんに外部委託をされているというふうに思うんですけれども、委託をされているものがあるかどうか。あるとすれば、すべての委託業者、委託業務内容、委託料、委託業者に対する再就職、いわゆる天下り、こういったもののありなしを明らかにしていただきたいというふうに思いますが、この場ですぐに御答弁をいただけるものとは思っておりませんものですから、ぜひとも、きょうが十一月二日の火曜日ですので、一週間の期限の中で、今申し上げました資料を当
委員会に御提示をしていただきたいというふうに思います。
恐らく、これは、後で間違っていたら謝罪をいたしますが、本来ならば、委託をしているとするならば、委託先のそれぞれの
事業所でこういった業務が行われればいいはずなんですけれども、委託業者が事務センターとかレセプト点検センターにお越しになって、そこで仕事をしていらっしゃる。委託業者のために十五億円と十五億円が使われているというふうに、私は推測をさせていただいているところでございます。
これは決して根拠のないことではなくて、東京配送センターと大阪配送センター、
社会保険庁がつくっているこの配送センターによって、こん包業務とか配送業務とかいうものが行われている。これは、
社会保険健康事業財団というものを介してやっているんですけれども、こういったものが、やはりそういう財団とか
社会保険庁が全く空洞化していて、五十年以上にわたって、随意契約によってある特定の業者と委託契約をしている中で、そういった業務が独占的に行われているという
一つの事例がある。そういったことと同じような構図が事務センターとかレセプト点検センターにも当てはまるのではないかというふうに、そういう心配をさせていただいておりますものですから、ぜひ、この資料は一週間で御提示をしていただきたい。
それから、事務局と事務センターについて、契約は随意契約ということであるわけなんですけれども、入札を考えたり、あるいはほかの
場所の見積もりをとったり、複数を比較して、その結果、最後にここだというふうに決めたりはしないのかということを改めて
お尋ねしておきたいと思います。
例えば、東京の
社会保険事務局、新宿の都庁の隣のNSビルというところに、NSというのは日本生命なんです、やたらと日本生命のビルが多いというのは非常に気になるんですけれども、NSビルというところに入っているわけなんですけれども、お聞きしましたら、NSビルのほかに、ほかの二カ所を比較考量して、最終的にNSビルが最適だということで契約に至ったというふうに聞いております。
この一連の経緯について
お尋ねをしたいということと、それから、NSビルの事務局は八階にある。事務センターは九階にある。その九階にある事務センターが、お台場のTFTビルというところに今集約をされようとしている。三田にあるNTTビルからも引っ越しをする。引っ越しをすればそのときにまた経費がかかるということになるんですけれども、どんどんどんどんと、いいところいいところへ渡り鳥のように移り住んでいっているようにも見えるんですけれども、TFTビル、お台場へ引っ越す、今話題になっているところ話題になっているところへと行っていらっしゃるんじゃないかというふうな気がしないでもないんですけれども、そのあたりのところもまたあわせて
お尋ねをしたいと思います。