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国務大臣(
亀井善之君) 今、
委員からWTOの関連につきましていろいろ御発言をいただきました。
振り返って考えますと、昨年の九月のカンクンでのことと、先ほど
答弁をいたしましたとおり、
上限関税の問題等につきましては、正にあの当時、私参りまして、
上限関税の問題という大変厳しいことを突き付けられ、あのデルベス
議長に、正文として入っておったわけであります。それを何とか、これは結論的には削り落とした文章でございますけれ
ども、括弧書きで例外ということを
主張し入ったわけであります。あの当時は正に本当に、
上限関税を強いられたら私は独り席を立って帰ってくるつもりで
交渉に臨んだわけでありますが、自来、G10を結成をいたしまして
食料輸入国の
立場で連携をし、そして一部、G5から
日本は除かれている、G5になぜ入らない、こういうような御
指摘もございますけれ
ども、しかしあの中に入ったら、
農業国というような
立場で
上限関税の問題が果たして今回このような
状況になったかどうか、これは正に分からないわけでありまして、私はやはり
食料輸入国の
立場で、今回G10の存在は、私、自分で言うのは甚だおこがましいことでありますけれ
ども、それなりの声価を世界の
各国からも受けたと、こう思っております。
そして、やはりこれ
交渉事でございますから、EUも同じような多面的なグループ、こういう面での共通点があるわけであります。これから
モダリティーを確立する面で、いわゆるG10の結束と同時にそれぞれの国と、今日G5のインドであるとかブラジルであるとか、いろいろ接触もし、またアメリカ、EUとも十分それらのことはやってきたわけでありますが、これから
モダリティーの確立の面では、やはり十分G10と同時にそれらの国々との
関係というものをしっかり持って、先ほどのお話のとおり、もうこれで一休みというようなことは決して思っておりません。引き続いてこれをやっていかなければならないと、このように思っております。
そういう中で、今後の
日本の
農業、足腰が強く本当に価格面でも国際的な競争ができるような、そういうための
努力をしていかなければならないわけでありまして、意欲と能力のある担い手が主体、そして常に創意工夫、そしてそれらが発揮できるようなことにならなければならないと。また、農産物の品質の向上の面でもやはり
努力をしていかなければならないと。そういう中で、
我が国の
農業生産の相当部分を担う
農業構造、これを構築していくことが重要なことと、このように認識をいたしておるところであります。
さらには、
農業構造のこの実現、そういう面では、施策の対象をこれまでよりも、幅広い
農業者を一様にカバーするのでなく担い手に重点と、さらには個別
品目ごとの価格・経営安定
対策から担い手対象に、そして経営の安定を図る
対策に転換するのと、今、基本計画の
見直し作業、この審議会でいろいろ御
議論をいただいております。このような問題をスピード感を持って対応すると、そして足腰の強い
我が国の
農業を構築してまいりたいと、このように考えております。