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2004-02-09 第159回国会 参議院 予算委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十六年二月九日(月曜日)    午後五時四十五分開会     ─────────────    委員の異動  二月五日     辞任         補欠選任      岩本  司君     樋口 俊一君  二月六日     辞任         補欠選任      有馬 朗人君     藤野 公孝君      八田ひろ子君     紙  智子君  二月九日     辞任         補欠選任      大島 慶久君     柏村 武昭君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         片山虎之助君     理 事                 尾辻 秀久君                 小林  温君                 伊達 忠一君                 林  芳正君                 朝日 俊弘君                 高橋 千秋君                 山根 隆治君                 渡辺 孝男君                 大門実紀史君     委 員                 愛知 治郎君                 扇  千景君                 柏村 武昭君                 木村  仁君                 岸  宏一君                 山東 昭子君                 清水嘉与子君                 田中 直紀君                 武見 敬三君                 段本 幸男君                 中川 義雄君                 仲道 俊哉君                 藤野 公孝君                 保坂 三蔵君                 舛添 要一君                 森田 次夫君                 山崎  力君                 小川 勝也君                 小川 敏夫君                 大塚 耕平君                 榛葉賀津也君                 辻  泰弘君                 内藤 正光君                 中島 章夫君                 樋口 俊一君                 平野 達男君                 峰崎 直樹君                 高野 博師君                 森本 晃司君                 山本 香苗君                 紙  智子君                 小泉 親司君                 林  紀子君                 福島 瑞穂君                 島袋 宗康君    国務大臣        内閣総理大臣   小泉純一郎君        総務大臣     麻生 太郎君        法務大臣     野沢 太三君        外務大臣     川口 順子君        財務大臣     谷垣 禎一君        文部科学大臣   河村 建夫君        厚生労働大臣   坂口  力君        農林水産大臣   亀井 善之君        経済産業大臣   中川 昭一君        国土交通大臣   石原 伸晃君        環境大臣     小池百合子君        国務大臣        (内閣官房長官)        (内閣特命担        当大臣男女共        同参画))    福田 康夫君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣特命担        当大臣(青少年        育成及び少子化        対策食品安全        ))       小野 清子君        国務大臣        (防衛庁長官)  石破  茂君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣沖縄及        び北方対策、個        人情報保護、科        学技術政策))  茂木 敏充君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣(金融、        経済財政政策)        )        竹中 平蔵君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣規制改        革、産業再生機        構))      金子 一義君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣(防災)        )        井上 喜一君    内閣官房長官        内閣官房長官  山崎 正昭君    副大臣        財務大臣    石井 啓一君    大臣政務官        財務大臣政務官  山下 英利君    事務局側        常任委員会専門        員        吉田 成宣君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○平成十五年度一般会計補正予算(第1号)(内  閣提出、衆議院送付) ○平成十五年度特別会計補正予算(特第1号)(  内閣提出衆議院送付) ○平成十五年度政府関係機関補正予算(機第1号  )(内閣提出衆議院送付)     ─────────────
  2. 片山虎之助

    委員長片山虎之助君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成十五年度一般会計補正予算(第1号)、平成十五年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十五年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。  前回をもちまして三案の質疑は終局しておりますので、これより直ちに討論に入ります。  討論通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。高橋千秋君。
  3. 高橋千秋

    高橋千秋君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十五年度補正予算三案に対して、反対立場から討論を行います。  今月三日には、国民に対してきちんとした説明もないまま陸上自衛隊本隊イラクに向け派遣され、昨日には第一陣がサマワに到着しました。派遣された自衛隊員の無事の帰還を祈るばかりであります。  しかし、連日のように駐留軍への襲撃が報道され、我が国の二人の外交官の尊い犠牲を出したイラクの地のどこに非戦闘地域があるのか、いまだに戦争に行くのではないと強弁を続ける根拠がどこにあるのか。米国追従政策ではなく、国連を中心とした国際協調体制を再構築することこそが国際社会の中で我が国に求められている役割ではないでしょうか。私たちは、現時点での自衛隊派遣に断固反対いたします。  国内の課題でも、小泉内閣が唱える聖域なき構造改革はすべてが小手先の国民の目をごまかす帳じり合わせと先送りでしかなく、改革断行内閣ではなくて改革断念内閣でしかありません。  道路公団改革も、結局は無駄で不採算な道路が建設され続ける仕組みがそのまま温存されています。また、三位一体改革も、結局は各省の省益を守ることのみに終始し、改革本来の理念や地方の声が反映されたものとはほど遠い結果に終わりました。このようなことで改革と呼ぶには余りにもほど遠く、ごまかし改革我が国崩壊へと導く政治を認めるわけにはいきません。  以下、補正予算案反対する主な理由を申し述べます。  私たちは被災したイラク国民に対して医療、教育、経済分野などの人道復興支援については積極的に取り組むべきと考えます。しかし、今なお戦闘行為の続くイラクへの憲法違反とも言えるなし崩し的な自衛隊派遣は直ちに中止し、支援の在り方全体を見直すべきです。本補正予算に計上されているイラク復興支援費一千百八十八億円について、その拠出先使途運用等が明確でないままの拠出には断固反対の意思を表明します。  反対の第二の理由は、義務的経費の大幅な追加が行われていることです。  本補正予算案では義務的経費について七千百七十九億円が計上されていますが、本来この経費は当初予算に計上しておくべきものです。当初予算では過小計上し、後から補正予算追加するというシーリング逃れとも思えるこそくな手段が毎年行われています。当初予算帳じり合わせ補正予算など、国会審議を形骸化させるだけで、財政法二十九条の趣旨にも反し認められるものではありません。  反対の第三の理由は、剰余金使途についてです。  本補正予算では、前年度剰余金受入れとして三千八百七十四億円が計上されています。しかし、剰余金とは本来財政法六条により公債償還財源に充当すべきものです。公債発行残高平成十六年度末で五百兆円にも積み上がる厳しい状況の下では、剰余金原則どおり公債償還財源に充てるべきものです。  以上のように、補正予算反対する主な理由を述べてまいりました。  小泉内閣外交内政とも重要課題へのかじ取りを誤っています。米国追従だけの外交姿勢、看板倒れの構造改革など、我が国国民崩壊へと導こうとしている小泉内閣政権担当能力がないことは明らかです。  小泉総理はこの責任を真摯に受け止めるべきであり、一刻も早い小泉内閣の退陣こそが最大の国益であることを申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手
  4. 片山虎之助

  5. 渡辺孝男

    渡辺孝男君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、ただいま議題となりました平成十五年度補正予算三案について、賛成立場から討論を行うものであります。  国土国民生活が荒廃したイラクにおいて、今喫緊の課題イラク人による自由でかつ民主的な政権を早急に樹立することです。本補正予算は、現下の国際状況の下、我が国がなし得る最善の予算措置を講ずるなど高く評価できるものであります。  以下、賛成する主な理由を申し述べます。  賛成の第一の理由は、イラク復興支援に協力するための適切な措置が取られていることであります。  昨年十月、国連安全保障理事会は、イラクへの多国籍軍派遣と戦後復興再建費用への国際協力を盛り込んだ新決議を全会一致で採決しました。我が国も総額五十億ドルの資金支援を表明し、このうち約千二百億円を本補正予算に計上しております。イラク復興支援経済協力費は、テロを生む土壌ともなる社会の荒廃や貧困を改善するために大いに資するものであります。  賛成の第二の理由は、本補正予算において国債追加発行を行わなかったことであります。  小泉総理は就任以来、国債発行の抑制とデフレ経済からの脱却という難題の両立に取り組んでこられました。今般、税収の減額補正を行わずに済むのも、デフレ脱却の明るい兆しが見え始めた証左であります。国債追加発行によらない補正予算を編成するのは実に十四年ぶりのことであり、大いに評価するものであります。  賛成の第三の理由は、経済実態に見合わない円高に対し、万全の対応を講じていることであります。  昨年秋以降加速した円高は、現在は百五円前後と、一年前に比べ十円以上も高い水準にあります。当局は、円高回復基調の続く景気の腰を折らないよう、為替の安定に最大限努力を払わなければなりません。本補正予算では、外国為替資金特別会計の一時借入金等最高額を百兆円まで拡大しており、円資金を機動的に調達する体制が十分に整ったと評価できるものであります。  以上、本補正予算三案に賛成する理由を申し述べました。  政府におかれましては、本補正予算成立後、一刻も早くイラク人道復興支援資金援助を実行するとともに、派遣する自衛隊員安全確保最大限努力を傾注されることを強く要請して、私の賛成討論を終わります。(拍手
  6. 片山虎之助

  7. 紙智子

    紙智子君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇三年度補正予算案三案に対して反対討論を行います。  本委員会審議によっても、小泉内閣イラク戦争を支持する大義や自衛隊派兵の論拠は明白に崩れ去りました。政府内部文書で、派兵決定に都合の良い先遣隊報告書が作られていたことも明らかになりました。虚構とごまかしによって憲法違反自衛隊派兵が強行されたことは絶対許されません。派兵の撤回をまず要求して、以下、本案に反対する具体的な理由を述べるものであります。  第一の理由は、本補正予算イラク復興支援経済協力費として一千百八十八億円を計上していることです。  これは昨年十月、アメリカ・ブッシュ政権の要求に応じ十五億ドルの無償資金拠出するとした政府方針に基づくものです。政府・外務省の説明でも、この無償資金協力の半分以上は、CPA、米英占領軍による暫定行政当局が実質的に支配するイラク暫定統治評議会などを通じて提供されるとしています。このような資金提供は、米英軍による不法な占領に加担し、それを固定化させるものであり、断じて許せません。  反対の第二の理由は、本来、国債借入金返済に優先的に使うべき前年度剰余金三千八百七十四億円全額を本補正予算財源に充てていることです。しかも、歳出の中には、このイラク関連費自衛隊海外派兵にかかわるPKO分担金沖縄米軍演習本土移転に伴うSACO関連経費などが含まれています。  国の公債残高四百八十三兆円という未曾有の財政危機の下、剰余金規定どおりに借金の返済に充当するのが筋ではありませんか。財政法に特例を設けてまで剰余金全額補正に繰り入れることは、財政破綻を更に深刻化させるものです。  さらに、本補正案国家公務員給与を引き下げた昨年の人事院勧告実施に基づく公務員給与等不用額などをも財源にしていることであります。国家公務員給与引下げは、公務員、家族の生活に影響を与えるだけでなく、個人消費の低迷による不況をますます長引かせることにつながるものです。無駄な公共事業軍事費などを温存する一方で、このような国民への痛みの押し付けは許されません。  以上の点を申し上げ、私の反対討論とします。(拍手
  8. 片山虎之助

    委員長片山虎之助君) 以上で討論通告者発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  平成十五年度一般会計補正予算(第1号)、平成十五年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十五年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立
  9. 片山虎之助

    委員長片山虎之助君) 多数と認めます。よって、平成十五年度補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 片山虎之助

    委員長片山虎之助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時五十七分散会