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三浦一水君 内容がこれから議論されるわけでありますから、
財政の規模というのはそれからの議論になるかと思いますから、それ以上聞きませんが、ただ、私が懸念しますのは、やっぱり今
国民の
期待はどこにあるか。
私は、実は昨年の
WTOに関しますミニ閣僚会議が
我が国で主催をされました折、これは自民党の話で恐縮でありますが、各消費者団体の方々にお集まりをいただきました。その席で、全国主婦連始めいろんな方々が、系統を問わずお呼びいたしたわけでありますが、口々に
農業政策の在り方について意見を述べられたこと、非常に驚くべきことがありました。
それは、
基本的に
農業予算を減らすなと、そのことをはっきりと言われました。そしてまた、ただしその中の組替えをしてもらいたいんだと、やっぱり
農家に対する直接
支払を
国民に目に見える形でやってもらいたい、そのことが今
農家を支える、そして、ひいては
農業が果たす
多面的機能を維持していくために、我々サイドからも、消費者のサイドからも是非
お願いしたいんですよということを言われたことが非常に鮮烈な印象を今も持っておるわけでございます。
そのことは、第一義に我々はやっぱり
国民の予算を見ていく者としては
考えていかなければならないんではないかなというふうに思っております。私は、やっぱり今
国民のこの面に対する理解が急速に進みつつあると。十年前とは随分違うなということを率直に感じます。で、そこまでのやっぱり話が出てくるんだろうと思いますが、やっぱり
農業は
環境の
保全機能を果たし、農民は、農民
農家は自然の番人であるわけでありまして、そこの機能をどう国として位置付けていくかと。自然の番人である、
環境の番人であると私はそう思います。そのことがやっぱり
国民の一番の
期待だろうと。ここに視点を置いた
政策であるべきだということを是非言っておきたいと思います。
ちょっと、これはもう
質問の最中に余談になりますが、
WTOの
交渉の
関係で、私も議員外交の一端を務めさせていただいて、
各国、話をさせていただきました。その中で、
我が国の
農業、なかんずくウルグアイ・ラウンド以降がどれぐらい厳しいかということを私も訴えるわけです。
各国の理解を得たいと。
ところが、それから、向こうから返ってくる言葉、私は少なくとも三人の方からそのことを言われました。一人は、一般理事会議長をお務めになっていたカスティーヨさんですね、ウルグアイの。カスティーヨさんにそのことを言ったときに、カスティーヨさんはしばらく
考えて、
三浦さん、それは分かると、
日本の窮状も分かると、しかし
日本は手だてがあるじゃないかと、デカップリングという方法があるじゃないかということも明確におっしゃった。これだけの経済力を誇りながら、どうしてそういうことで
国内的に
農業者守るという手だてを
日本はしないんだということを明確に言われた。それから、先般、イギリスの貿易相と、
日本、
我が国で言うと経済産業相、ちょっと正確には私は今記憶していないんですが、朝食会で意見交換をさせていただきました。先月だったと思います。その折も同様の
趣旨をおっしゃる。
日本は、私の
質問に対してやっぱり、デカップリングという手法があるじゃないかと、EUもそのことを導入をしてきたということを言われます。
まさしく私は、今のマスコミの方々と意見を交換する中でも、明確にすべきはここの点だというふうに思っております。これは、ですから残念ながら作目横断的
経営対策というのは非常に私は納得がいきません、そういう意味で。今この
WTOの
交渉の時期にあるからこそ、
我が国の、
我が国独自のデカップリングという明確な打ち出し方を私はして、そのことを
国民議論にのせていくべきだと思うんです。のせていくべきだと。(発言する者あり)いや、そう、そうなんですよ。何か自民党かと言われているけど、そうじゃないんだ、そうじゃないんだ。
審議会も、
食料・
農業審議会が今、
大臣の御諮問でこのことを議論されていると聞きますが、非常に作目横断的と、なかんずく
担い手、そして
土地利用型、あるいは生産性の格差というところに視点が、そこに多く視点が当たっていった場合に、我々が
国民の
期待にこたえる
政策を打ち立てられるかと。この機を除いてないんじゃないかと、私は。
それを実は昨年の八月二十八日、
大臣が御指示があった後に新聞を読みまして、私は大変な
期待をした。そして、そのことを大いに
熊本県の
農家の方々とも
期待を持って今日まで語ってきましたが、残念ながらどうもそこのところは少し方向が違うような気がしております。
これは、規模の問題、予算の問題を私は言うんではありません。それは、いろんな今の
財政状況に合った形があると思いますが、私は、そこのところをやっぱり
国民的議論として、打ち出し方としてきちっとやっていくべきではないかと思いますが、
大臣のお
考えを更に。