○岩本荘太君 言葉でおっしゃればそういうことになるかもしれませんけれども、現実に、今申し上げましたとおり十倍の差があるんですね。穀物をそれだけ、穀物飼料、
国内、これはもう全く競争力がないから
日本のものを食べさせられない。また、
生産に不向きかもしれません。そういう面からないわけでございまして、これを国産の飼料に変えるというのはとてもじゃないけれども夢みたいな話じゃないかなという気がするんですね。
だからといって、じゃ、外国からどんどん入れたらいいかということは
国内自給の思想からも外れるという難しい問題があるかもしれませんけれども、その辺のきめ細かな自給率といいますか、きめ細かな農林省の求める
国内自給率の姿というものをもう少し私はこれ検討してもらえないかなと、これかねがね申し上げているんですけれどもね。
〔理事
常田享詳君退席、
委員長着席〕
それはもう今ここであえて言いたくないんですが、要するに、自給率を上げるのに、これ
生産者が幾ら頑張ったって駄目なんですよね。今の
生産性から見たって、もう外国からの産品とそれぞれ競争してぎりぎりのところでやっている。そんな中で、じゃ、もっと自給率を
食料安保の上からも上げようということは、これは本当に
消費者がそう思ってもらわないと上がらないわけですよね。
消費者がそう思ってもらうということは、
消費者がそういうふうに納得しなきゃ絶対にそうならない。その辺が僕は
一つの大きな問題で、
農業問題というのは
消費者に理解してもらうと割と簡単に解決というか、簡単じゃないかもしれませんけれども、そこにポイントがあるという問題が非常に多いんじゃないかという気がするんですよね。
それで、そんな面からいきますと、例えば
国内自給率、私は四〇%が高いのか低いかも分かりません。農林省は低いと言っておられるのかもしれませんけれども、
国内自給率というのはいろんな要素から決まるんだと思うんですね。だから、そういう、それを例えば四五、まあこれは心情的には四〇より高いから上がるのかなと思うけれども、四五がいいのかどうか。じゃ、どうすれば
消費者が、
消費者がどうすればそういうものになるのか、その辺の、何といいますか論理的なやつと、論理的な物の
考え方、その辺をひとつもう少し私は、農林省いろんな協議会なりなんか持っておられますから、いろんな人の御意見を聞かれたらいいと思うんですけれどもね。
例えば、これはマスコミの記事ですけれども、要するに
日本の今のカロリー自給率、これ四〇%ですけれども、四〇%で二千キロカロリー相当だというんですね。二千キロカロリーといったら大体もうそんなに遜色ないんですよね。恐らくそうだと思いますよ。母数は五千キロカロリーぐらいになっていると思いますよ。ただ、二千キロカロリーというのは、本来牛が食べて、その牛を
人間が食べるやつを、それをそうじゃなくて、トウモロコシか小麦か知りませんが、そういうものを食べた上での計算ですけれども、実際そういう面でいったら、もう二千、四〇%でもうカロリー計算でいったら足りているんじゃないかと、こういう議論もあるわけですよね。そうすると、
消費者の方からしてみれば、もうこれそんなに守らなきゃいけないのと。
それと、私はいわゆる自給率を下げている一番の根源というのは外食産業だと思うんですけれども、
消費者の
方々が外食産業に行って、もう
一つ一つこれ、国産か外国産か聞いて食べるわけないんですよね。あのときには安い方を食べますよ、大体。ぜいたくな人は、先ほどの豚肉は、
常田委員の豚肉はそれは高い方かもしれませんけれども、大体安い方を食べるとすれば、もうそこで自給率とかなんとかの話じゃなくなってくるんですね。だから、その辺の論理性というのをもう少し検討していただけないかと。
これ、簡単ではないと思いますよ。簡単ではないですけれども、農林省がやる以外ないと思うんですね。今まで聞きましても、僕はこれ何やっているかともう問いません、何回言っても同じように返ってきますから。そういう認識をお持ちかどうか、きちっと、できれば論理性のある
国内自給率を決めていきたいと、そういうような認識はお持ちかどうか、それだけをまず、それだけをお聞かせください。