運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2004-05-11 第159回国会 参議院 財政金融委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成十六年五月十一日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員異動  四月二十日     辞任         補欠選任      野上浩太郎君     有馬 朗人君      大渕 絹子君     岡崎トミ子君      平野 達男君     佐藤 泰介君      山口那津男君     山下 栄一君  四月二十一日     辞任         補欠選任      有馬 朗人君     野上浩太郎君      岡崎トミ子君     大渕 絹子君      佐藤 泰介君     平野 達男君      山下 栄一君     山口那津男君  四月二十二日     辞任         補欠選任      平野 達男君     柳田  稔君      円 より子君     樋口 俊一君  四月二十三日     辞任         補欠選任      樋口 俊一君     円 より子君      柳田  稔君     平野 達男君  四月二十六日     辞任         補欠選任      池田 幹幸君     市田 忠義君      大門実紀史君     畑野 君枝君  四月二十七日     辞任         補欠選任      野上浩太郎君     矢野 哲朗君      平野 達男君     直嶋 正行君      市田 忠義君     池田 幹幸君      畑野 君枝君     大門実紀史君  四月二十八日     辞任         補欠選任      矢野 哲朗君     野上浩太郎君      直嶋 正行君     平野 達男君  五月十一日     辞任         補欠選任      山口那津男君     山下 栄一君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         平野 貞夫君     理 事                 入澤  肇君                 尾辻 秀久君                 野上浩太郎君                 大塚 耕平君                 続  訓弘君     委 員                 清水 達雄君                 西田 吉宏君                 林  芳正君                 溝手 顕正君                 山下 英利君                 大渕 絹子君                 平野 達男君                 円 より子君                 山根 隆治君                 山口那津男君                 池田 幹幸君                 大門実紀史君                 椎名 素夫君    国務大臣        財務大臣     谷垣 禎一君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣経済財        政政策))    竹中 平蔵君    副大臣        財務大臣    石井 啓一君    事務局側        常任委員会専門        員        石田 祐幸君    政府参考人        国家公務員倫理        審査会事務局長  平野由美子君        警察庁長官官房        審議官      知念 良博君        厚生労働大臣官        房総括審議官   井口 直樹君        厚生労働大臣官        房審議官     中島 正治君        社会保険庁次長  小林 和弘君        国土交通省鉄道        局次長      杉山 篤史君    説明員        会計検査院事務        総局第二局長   増田 峯明君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人出席要求に関する件 ○財政及び金融等に関する調査  (財政健全化に関する件)     ─────────────
  2. 平野貞夫

    委員長平野貞夫君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 平野貞夫

    委員長平野貞夫君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事野上浩太郎君を指名いたします。     ─────────────
  4. 平野貞夫

    委員長平野貞夫君) 政府参考人出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として国家公務員倫理審査会事務局長平野由美子君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 平野貞夫

    委員長平野貞夫君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  6. 平野貞夫

    委員長平野貞夫君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政健全化に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  7. 大塚耕平

    大塚耕平君 民主党の大塚でございます。  まず、私の所属する党が今大変混乱をしておりまして、国会運営にも影響を来しております点につきましては、党所属議員として委員先生方にも深くおわびを申し上げたいと思っております。できるだけ早く事態を収拾して正常化を図りたいというふうに思います。  さて、今日は財政健全化に関する集中審議ということで大変貴重なお時間をお取りいただきましたので、できるだけ有意義な話を、議論をさせていただきたいと思いますが、実は昨日も決算委員会谷垣大臣特別会計を含む公会計の見直しというテーマ議論をさせていただいたわけでございますが、何しろ日本財政健全化させるために何か魔法のようなものはないわけでございまして、例えば、昨日も谷垣大臣が言っておられましたように、財政の全体像を透明にするということももちろん必要ですし、その後、私からお話を申し上げました中身ですね、予算編成過程や、それから執行の結果について、もう少し現場サイド、言ってみればミクロのところからの改善もしていかないと本当に目的を達成することはできないというようなお話をさせていただいたわけでございます。  そして、実は、予算委員会や当委員会竹中大臣とずっと議論をさせていただいているマクロ経済見通しというようなことについても、これもいかに客観的かつ厳しい見通しを持つかどうかによって先々の財政運営も変わってくるわけですから、そういうことも大いに財政健全化には関係をしている、そういう認識でこれまで議論を進めさせていただいているわけでございます。  そうした中で、内閣府の経済財政モデルについては竹中大臣の御英断によって既に方程式分はちょうだいをいたしましたし、それから外生変数データについては、現在、今週末、十四日を期限にお出しいただけるということで小平統括官担当小田参事官からお約束をいただいておりますので、竹中大臣のお耳に入っているかどうか分かりませんが、私としては十分待たせていただくだけ待たせていただいたと思っておりますので、今そういう約束になっているということをお伝えして、竹中大臣にそこはしっかり御提出いただけるということをこの場で少しお約束をいただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
  8. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) まず、大塚委員に対しましては、財政の問題とマクロ経済の問題をしっかりと結び付けて御議論いただいているということで感謝を申し上げます。  御承知のように、日本政策論議の中では、二〇〇〇年までは、マクロマクロ財政財政役所縦割りの中でそういう議論がどうしてもされがちでございました。それに対して、マクロ財政ということを整合的に見るという意味での経済財政諮問会議担当大臣も置かれまして、それは大変重要なことであるということを我々は訴え続けておりましたですけれども、その意味では、財政の問題を議論するに当たってマクロについても詳細に御吟味をいただいているという点、大塚委員に改めて敬意を表するとともに感謝を申し上げる次第でございます。  御指摘のように、モデルの体系は既に当初から、二〇〇一年の当初から公表をしております。外生変数というのは、要はどういう前提で、外生的な前提を置いて将来の推計をしているかということでありますから、その前提についてはどのような前提を置いているかということをしっかりと御議論いただけるように、ちょっとどのような形が技術的に可能かは、詳細、担当に任せておりますけれども、それについて公表するという準備を進めているというふうに私も聞いております。その方向で是非しっかりとやるつもりでございます。
  9. 大塚耕平

    大塚耕平君 実は、私が意図したわけではございませんが、やはりこういう分野に関心を持っている有識者の皆さん、これは研究者も含めてですが、この委員会議事録とかあるいはインターネットや国会テレビ等で随分注意深く見てくださっていたようで、今回の一連モデル議論について、公共政策学会が今年の大会でシンポジウムでやりたいというふうにせんだってお申出がありましたので、私、快くお受けをいたしました。大変学会関係者も、いや、これは竹中大臣だからこそこういう展開になっているといって大変皆さん感謝をしておられましたので、そのことをまずお伝え申し上げ、私も竹中大臣に御礼申し上げたいと思います。  実は、財政健全化のためにはこういうマクロモデルだけではなくて、今大騒動の原因になっております年金ですね、年金についてもこれは当然財政負担が掛かるわけですから、これも一体どういう根拠データがはじかれているかというのは非常に大きな問題なわけであります。  もちろん、私どもの党の案がデータの裏付けがないじゃないかということで随分衆議院の方でおしかりを受けているのも重々承知しておりますが、しかし、我々なりに非常にシンプルな線形計算をやって、データもある程度はそろえているわけでありますが、何せ人手と能力とインフラに限界がありますのでなかなか政府のようにうまくはいかないわけでありますが。  実は、衆議院の方で厚生労働委員会理事城島委員データを出してくれといって厚生労働省にお願いをしたところ、一晩掛けて、ここは内閣府よりも実は対応が早かったんですが、一晩掛けて段ボール箱三箱のデータを出してきたんですよ。これは立派だなと思いました。城島委員から、大塚君、これ見てくれと言われてどんと渡されたんですけれども、なかなか全部は分からないんですが、まず段ボール箱二箱分は数字がざあっと並んでいるデータです。これは、厚生労働省の方が補記していただいたファイル名を見たら拡張子のところがCSVとなっていましたから、CSVファイル、つまり計算結果を、テキストデータをだあっと打ち出したものです。段ボール箱二箱。さすがだなと思いましたけれどもね。  それで、実はこのデータは、言ってみれば、今、竹中大臣と私の間で議論させていただいているケースに当てはめると、多分外生変数と内生変数両方入ったものだなというふうに見ているんですが、じゃ方程式分はどうなんだということでお出しいただいたのがもう一つ段ボール箱なんですね。城島委員から、これが方程式らしいよと言って見せていただいたので、なるほどと思って見ましたら、これは方程式かなという感じなんですね。要は、早い話が何かというと、プログラムなんですよ。FORTRANC言語で書かれたプログラムが出てきたんですね。プログラムが出てきた。  今日は厚生省から審議官お二人出てきておられますけれども、どちらでも結構ですが、FORTRANとCの言語が読めるか読めないか。読めなくても恥ずかしくないですよ、これ全然。ちょっとお答えください。
  10. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 残念ながら両方とも読むことはできません。
  11. 大塚耕平

    大塚耕平君 いや、読めると言われたら困っちゃうんですけれどもね。  それで、年金数理課皆さんに、いや、それを一生懸命お出しいただいたのは有り難いことだけれども、これを読めと言って国会議員FORTRANとCのコンピューターのプログラミングをどんと出してきて、それもちょっと余りといえば余りの仕打ちだなと思って、その前提になっている、当然プログラミングする上では要件定義書とか設計書が要るわけですから、そのレベルまで行くと恐らく方程式群に近いものが分かるんじゃないかと言って、今度は私の方から、城島委員からではなくて私の方から現場皆さんに聞きました。  そうしましたら、そういうものはありませんと言うんですよ。なくてどうやってプログラムを書くんですかって聞きましたら、いや、大体のフローチャートを作って、そこから先は担当者がううんと画面を見ながら、うなりながらプログラミングしていますと言うんですね。じゃ、そのフローチャートを見せてくださいといって送っていただいたのが先ほど竹中大臣にちょっとお渡ししたものですが、谷垣大臣もちょっと横でごらんいただけると有り難いんですが、この二枚の年金数理計算フローチャートなんですよ。  年金数理課皆さんの御説明によると、この二枚の紙をううんとにらんで、いきなりそこからFORTRANとCの機械言語で膨大なプログラムを打っていると言うんですね。これは、ちょうど高層ビルを建てる場合でいうと、設計図なしでいきなり高層ビルを建て始めているようなものですね。あり得ない話であります。  そこで、審議官には申し訳なかったんですが、FORTRANC言語分かりますかと申し上げたんですが、役所の幹部の方々が機械言語を読めなければ、現場皆さんが膨大に打っているプログラムが正しいか間違っているか、どういう前提を置いているか、さっぱり分からないという状態になりますね。私の申し上げている問題意識は、審議官、お分かりいただけますでしょうか。
  12. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 私も今のポストの前に年金局におりまして、実は年金数理につきましては、まあ今回もどういうことになるかあれですけれども、前回の改正につきましては数理レポートというのをかなり厚めのものを作りまして、事後的ですけれども、こういう考え方数理計算をしていますと。その中には、十分なものではないかもしれません、基本的な数理計算考え方レポートにしてございます。  ただ、作業がなかなか、そういうものを同時にやっておけばよろしいわけですが、時間的な余裕もありまして、今回についてはそういうものを用意いたしておりませんけれども、なるべく一般の方にも分かるような形で、数理計算考え方を示すような形でこれまでは努力をいたしておりますが、不十分な点につきましては、先生指摘のとおり、これから十分考えてまいりたいなと、そんなことで考えております。
  13. 大塚耕平

    大塚耕平君 私が竹中大臣といろいろ議論をさせていただいている話も、この年金も三党合意という方向で動いているのも、これは実はもう、日本財政運営とか、まあそれに大きな影響を与えている年金あるいは医療、介護もそうですが、社会保障等については、これは与野党の政争の具にしてはならない、あるいは与野党共通認識を持って取り組んでいかないととても常識的な時間的範囲の中では解決できないという段階に達しているからこそ今こういう展開になっているわけでありまして、したがって、年金数理計算根拠も、これは多くの年金専門とする研究者皆さんデータを公開してほしいと長年申し上げているのが全く出てきてないわけですから、これは当然、参議院で年金の審議入りする大前提として、そこの私が今申し上げましたこの二枚のフローチャートFORTRANC言語で書いたプログラミングの間をつなぐ資料を出していただくということが必要になりますので、これはこの場でお願いする話ではないかもしれませんが、一応そのことを今日申し上げておきたいというふうに思います。恐らく年金数理課皆さんは、これ聞いているかどうか分かりませんが、すぐ何か御対応いただけると思いますが、もうこれ、三党合意をして、同じ方向で、共通土俵議論をしようというわけですから、共通データを持ってないと困るわけですね。これはもう出していただくのが大前提になりますから。  私たち計算は正しい、正しいと言われても、皆さん皆さんと言ってそこにいる皆さんじゃないですよ、もう引退された先輩方の問題ですけれども、繰り返し繰り返し計算を失敗して、失敗したとは言いませんが、見通しを誤って今日の状態があるわけですから、今回の年金改革論議データなし、根拠なしの議論は許されない、私はそう思っておりますので、この点については、財政を預かっておられる谷垣大臣として、厚生労働省にも私と同様の考え方で臨んでいただけるかどうかについて御所見をお伺いしたいと思います。
  14. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) 今の委員の御質問にどういう制度的な問題があるのかよく分かりませんが、やっぱり国政を議論するデータというものはお互いに共有して、フランクに議論できる環境といいますか、土俵を作ることがいい政策が出てくる前提ではないかなと思います。
  15. 大塚耕平

    大塚耕平君 そういう御認識に立たれて、是非建設的な議論をさせていただきたいというふうに思っております。  さて、今日の本題に移らせていただきますが、昨日も決算委員会ニューパブリックマネジメントについて若干話が出たんですが、まず竹中大臣にお伺いをしたいんですが、財政健全化におけるニューパブリックマネジメントの役割あるいはその意味みたいなものについてお答えをいただきたいんですけれども、もちろん今モデル事業でそれをやろうとしているということは重々存じ上げておりますが、モデル事業にとどまらず、ニューパブリックマネジメントによって日本財政健全化のためにどういうことを企図しておられるのか、この辺について御説明をいただきたいと思います。
  16. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 大塚委員は大変もう既にお詳しいと存じますけれども、一九八〇年代の後半ないしは九〇年代以降、財政健全化、どのようにしていったらいいか、長期的な成長力が低下していく中で財政健全化をどう果たせばいいのかというのは各国の共通のやはり悩みであったということであろうかと思います。  そうした中でいろんな試みが行われましたですけれども、基本的には、やはり民間経営改革手法財政にも取り入れようではないかというのがこの基本的な考え方だと思います。民間経営改革とは何かというと、これは一言で言えば、基本的には現場にしっかりと責任権限を持たせて、その現場で、責任権限を備わった現場がしっかりと責任を果たしていくようなインセンティブを与えて、その仕組みを積み上げていくしかないだろうと。そういう形でいろんな改革が行われたわけでありますけれども、ニュージーランド北欧幾つかの国々オーストラリア、それとイギリス等々、それなりに成功した、財政健全化に成功したと言われる国は、やはり気が付いてみると、事後的に見ると同じようなことをしていましたねと。  それが、まず成果目標をしっかりと掲げること。目標を掲げて、それをその後目標どおりやったかどうかというのを評価する制度、正に現場責任を与える。同時に権限も与えなければいけませんから、現場での予算執行は非常に大胆に行う。この大胆に行うということの中には、例えば複数年度での予算執行を認める、そういうものが含まれてまいりますし、場合によっては、自分のところで節約して使い残した場合は、それがまたその政策にうまく使えるようなインセンティブを与えてやる。一言で言うと、成果目標というプランをしっかりして、それで執行を柔軟にする、ドゥーのところをしっかりやらせて、それで事後的なチェックをシーで行う。プラン・ドゥー・シーというのは正に民間経営改革手法でありますけれども、それと同じようなことをやっていたということであろうかと思います。これがやはり財政健全化には非常に重要な一つの方策になっていくだろうというふうに、これは二〇〇一年の時点から経済財政諮問会議では我々は議論をしておりました。  しかし、同時に難しいのは、ニュージーランド北欧国々オーストラリア等々に象徴されますように、これをやってきた国というのは、結果的に見ると、これまた財政規模の比較的小さな国である。財政規模の大きな国で、イギリスは比較的大きな国でありますが、必ずしも十分な実証の、実験の事例もない。そこで、いろいろ、二年ぐらいの準備期間を経て、我々なりに知恵を絞りまして、まず、日本というこの大きな予算の中で、部分的にこのプラン・ドゥー・シーニューパブリックマネジメント考え方を入れていこうではないか、それがモデル事業でございます。  正に大塚委員指摘になられたように、この間二つやらなきゃいけないわけです。  このモデルで始めた部分のプラン・ドゥー・シー仕組みをどのように作っていくのか、成果目標って一体どう立てればいいのか、評価っていうのは、だれが、どのように行って、それを予算に反映していったらいいのか、この仕組みをこの小さく産んだモデルの中でしっかり作っていかなければいけないこと、これが第一の仕事だと思います。  第二に、やはりこれはあくまでモデル、狭い範囲ですから、これをいかに広げていくかということが次の課題になってこようかと思います。これをいかに広げていくかということは、次回、今議論をし始めております骨太の方針の中でも非常に重要なテーマになっております。幾つかのアイデアが出されつつありますけれども、まだ具体的な方針の決定はこれからでございます。  今申し上げたような二つ方針はしっかりと踏まえて、我々なりに対応していきたいと考えております。
  17. 大塚耕平

    大塚耕平君 ありがとうございます。  予算制度であるとか、それから数値目標を設けるとか、透明化を図るとか、非常に大きな観点からの財政健全化のための手法もありますが、今おっしゃるように、プラン・ドゥー・シーという、実際の予算編成執行、そして決算過程においてミクロの視点からきちっとしたチェックが行われるかどうかというのも車の両輪として大切でございまして、どちらが欠けても仏作って魂入れずということになるわけでございますので、今日はそういう一連議論の中で一つミクロ事例についてこの後議論をさせていただきたいと思っております。  そこで、今日は警察庁にもおいでをいただいておりますが、現在、厚生労働省をめぐっては新聞等を通じて私たちが存じ上げているだけで三つの大きな事件が発生しております。一つ中医協議論であります。中医協については今日最後に質問させていただきますが、私は中医協の場所に実際に出席をさせていただいて傍聴している唯一の国会議員でありますので、いろいろ言いたいことがあります。しかし、中医協のことは最後にしますが、中医協のほかに労働局舞台にした、地方労働局からお金を、補助金を何か還流させていたという話と、そして、今日、お手元資料を配らせていただいた選択エージェンシーという会社を舞台にした事件であります。  まず、お手元に一枚紙、裏表で1、2と書いたものがございます。これは谷垣大臣には二度目の御説明になって恐縮ですが、昨日に続いて、厚生労働省が既に衆議院でお出しいただいた資料、あるいは私と個別に話をさせていただいた結果を私なりに整理をしたものでございます。  1の方をごらんいただくと、五つの組織から平成九年度から十五年度にわたって八十八件、八億九千五十六万円の発注が選択エージェンシーに出され、今度は裏を見ていただきたいんですが、2の方ですね、そのうち六億二千二百四十八万円分の発注については監修料等の形で職員に何がしかの収入が得られるような契約であったと。そして、備考のところに書いてございますのは、それぞれの発注原資が予算編成上各目明細のどの項目から出てきたかということを整理させていただいたものであります。  そこで、ここまで私なりに概要を申し上げたところで警察にお伺いをしたいと思いますが、この事件の経過等について、事実関係についてお伺いしたいと思います。
  18. 知念良博

    政府参考人(知念良博君) お尋ねの事件についてでありますが、警視庁において、本年四月二十日、元厚生労働省関東信越厚生局総務課独立行政法人企画官ら二名を収賄、同局から業務の発注を受けていた株式会社の営業企画部部長を贈賄により逮捕した事件であります。  逮捕事実の概要でありますが、同独立行政法人企画官らが共謀の上、業務の発注を受けていた株式会社の営業企画部部長から、関東信越厚生局から同社に業務を発注するなどの有利、便宜な取り計らいを受けたことの謝礼及び今後も同様の取り計らいを受けたい趣旨で供与されるものであることを知りながら、平成十四年の十一月ころ、現金約三百万円の賄賂を収受したというものであります。  現在、警視庁において全容解明に向けて所要の捜査を実施していると承知しております。
  19. 大塚耕平

    大塚耕平君 谷垣大臣、昨日の決算委員会での質疑及び今日ここまでの議論、そして今の警察の御説明などをお聞きいただいた上で、厚生労働省予算に対しての率直な印象をちょっとお伺いをしたいんですが。抽象的な質問で恐縮ですが。
  20. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) 昨日から大塚議員が大変問題意識を持って御議論されて、私もその議論を伺いまして、例えば今の選択エージェンシーの問題でも、国費を財源としている書籍、出版物なんだと思いますが、それを、その監修料を公務員が受領するということは、これは直ちに会計法令に違反するというわけでは多分ないんだろうと思うんですが、一般の民間で出ている本を監修して監修料をもらうというのは、これは胃の腑に、それはそういうこともあるだろうと、役所が監修して、公務員が監修して監修料をもらうということもあるんだろうけれども、国が、国の経費で発注するものに監修料をもらうというのは何かちょっと胃の腑にぴたっと落ちる感じはしないというのが正直なところでございます。これは直ちに法令違反と言えるかどうかはまた別の問題でありますけれども、そういう印象を持ちました。  それで、結局、財務省という立場からいたしますと、そういう予算査定に当たってどれだけきちっと実情に合った予算査定ができているかということが当面の我々の努めなければならないことだと思います。昨日もそのためにいろいろな御提案もいただきまして、今日はまだその御提案についてすぐ直ちにお答えすることは差し控えますけれども、私どももそこはいろいろ工夫していかなきゃならないと思います。  ただ、予算の適切な執行ということになりますと、まず査定をきちっとやるということが大事でありますけれども、執行自体は執行官庁の中でやはり厳正な執行ができるような仕組みをまず第一義的には作っていただかないといけないことだろうと思います。その上で、会計検査院の仕事とか、あるいは特に違法とかいうだけにはとどまらない、全体的な政策判断としての、ちょっとこれはどうだろうかというような問題、やっぱり国会における決算委員会議論というのは極めて大事になるのではないかと。直ちにこれは違法の問題が生ずるのは、それは検察や警察の仕事だと思いますが、全体として見て適切なのかどうかというのは、国会の決算委員会の意義というのはかなり大きなものがあるんじゃないかというような、昨日一連議論を伺ってそんな、これも極めて漠とした感想でありますが、持ったところであります。
  21. 大塚耕平

    大塚耕平君 こういうケースで監修料をもらうことの違法性については後ほどちょっと別の視点から議論をさせていただきたいんですが、竹中大臣には、昨日決算委員会は聞いておられないのでちょっと補足をさせていただきますと、私から谷垣大臣に提案をさせていただいたうちの一つが、要は当然財務省で細かいところまで査定するなんというのはどだい無理な話ですと。例えば、この中で、一覧表になっています中で、庁費といって丸まって計上されるものについては、それじゃ庁費の中身が一体どうなっているのかというのを事細かに見るというのは限界があるだろうと。やはり歳出官庁がまずきちっと予算編成して概算要求として持ってこられるということが前提になっている。そういう中で、財務省は限られたリソースの中で重要な案件を査定していくということになるわけですので。  ところが、歳出官庁が現場でまず要求を作る段階で変なものが盛り込まないように、この際、歳出官庁の会計課の職員は全部財務省の職員に所属を替えちゃったらどうだと申し上げたんです。そうすると、当然、そこで変なものが紛れ込んでくれば、後でこういう事案が発生すれば、厚生労働省に出城として置いていた会計課の財務省職員は一体どういう査定していたんだということになりますから、言わば財務省の人員が増えるということになりますけれども、私はそのぐらいのことを是非経済財政諮問会議で抜本改革だと言ってやっていただいてはどうかなというふうに思っておりますが、まあこれはお話ベースですので、昨日はそういうことを御提案申し上げたんです。  さて、この選択エージェンシーの話に戻らせていただきますが、こういう発注が毎年こうやって行われるということに関して、当然厚生労働省の中では何がしかのレベルまで承認が下りて行われているわけでございますので、厚生労働省にお伺いをしますが、本件に関するもろもろの事案の発注について、実務上だれまでが認識をしていたのかということについてお答えをいただきたいと思います。私は、今日、ホームページから厚生労働省の名簿を打ち出して持ってきておりますので、固有名詞は結構ですが、職階上どこまで認識していたのかということをきちっと答えてください。  昨日、質問をお伝えするときに通告をしてありますが、これはこの後の質問も含めてちゃんと御当人たちの確認を取ってきてくださいということをお願いしてありますので、一般論はお伺いしたくないです。それでは、御答弁をお願いします。
  22. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) ただいまの御質問でございますが、御指摘の事案につきましては、その当該年度の予算執行の段階におきまして契約を決定するということになっておりますので、前年度の予算編成段階におきましてはこれらの契約については決まっていないということでございまして、いずれの職員もこの認識を持っていないということでございます。
  23. 大塚耕平

    大塚耕平君 元お役人がそういううそを言っちゃいけないと横でつぶやいておられますけれども、もう一回聞きます。予算編成段階で、じゃ、だれも知らなかったということですか。
  24. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 予算編成段階におきましては、どこに契約をするということについてはだれも知らないということでございます。
  25. 大塚耕平

    大塚耕平君 予算編成段階でと強調されましたので、まあ九十五歩ぐらい譲って次の質問に行きますけれども、じゃ執行過程において、今の予算編成過程というのは、だから、プラン・ドゥー・シープランのところですよね。それはいいですよ。じゃ、ドゥーの段階でどこまでの方が御存じでこれが執行されましたか。
  26. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) この件につきましては、個々の契約の時点におきまして契約の担当者が契約の相手方、内容、金額等を認識するということとなるわけでございまして、なお契約の担当者と申しますのは、支出負担行為担当官ということでこれは部局長等ということでございますが、さらに同担当官の補助者ということで、課長補佐、係長、担当者等ということでございます。
  27. 大塚耕平

    大塚耕平君 担当者は支出負担担当官、そういう名前の事務分掌の職階といいますか、職務上の用語があるわけですね。これは私は知らないんですが、そういう用語があるわけですね。──はい。  そうすると、今日は一杯資料要求しますけれども、支出負担担当官、少なくともここに私が整理させていただいた案件について、それぞれ支出負担担当官が、固有名詞はいいですよ、何課のどういう職階の方であったのかということを整理していずれ出していただきたいと思います。今日は一々委員長理事会に諮ってくださいということは言いませんので、最後にまとめて言いますので。  それでは、次にお伺いしますが、ということは、予算編成の段階ではだれも知らなかったと言っているわけですから、当然、保険局長や事務次官も御存じなかったということだと思うんですが、執行段階等々その後の展開の中で事務次官や関係局長はこういう契約が行われていることを知っておられたでしょうか。これも御本人たちに確認してくるようにお願いをしてありますので、確認の上の答弁だということを最初に御発言いただいた上で、これは議事録に残したいですから、御発言いただいた上で御答弁ください。
  28. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは各人に確認をさせていただきましたが、局長クラス、事務次官についてもその認識を持っていないということでございます。
  29. 大塚耕平

    大塚耕平君 いや、私の質問通告は、正確に文章を申し上げると、知っていたかということですから、認識していたかということと微妙にこれは違うんですね。いいですか、職務上認識していたかではなくて、知っていたかどうか、もう一回聞きます。
  30. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 失礼いたしました。  先ほどもお答え申し上げましたように、予算編成段階においては知っていないと。しかしながら、執行段階においては、先ほどの支出負担行為者については認識を持っていたということでございます。
  31. 大塚耕平

    大塚耕平君 そうすると、今の御答弁、前の答弁と関連付けて私なりに解釈すると、支出負担担当官と言われる人の中に局長クラスもいたかもしれないという推測が成り立つと、こういうことであります。  さてそこで、ちょっと次の質問に移らせていただきますが、固有名詞は出しませんが、現在警察も捜査中の事案でありますし、事情聴取を受けている方やに伺っていますので頭文字だけにさせていただきますが、選択エージェンシーの女性社員のC・Aさん、厚生労働省には個別には固有名詞は実名でお伝えしてありますので御確認いただけていると思いますが、このC・Aさんと厚生労働省の幹部の皆さんは面識があるかないか。これも個別にちゃんと聞いてきてほしいということをお願いをしておりますので、確認した上で、面識があるかないかという点について、これは事務次官、官房長、関係審議官関係局長、それぞれどうであったか、お答えをいただきたいと思います。
  32. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 私どもの方で、今御指摘の次官以下、個別にお伺いをいたしました。その結果、どなたも今御指摘の方については面識、名前等も一切知らないと、そういう返事でございました。
  33. 大塚耕平

    大塚耕平君 もう一回、もう一回答弁のチャンスを御提供しますが、だれも御存じないということでよろしいですか。
  34. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 私どもで個別に伺ったところではそのとおりでございます。
  35. 大塚耕平

    大塚耕平君 この方は、この選択エージェンシーという会社も営利企業ですから、当然契約取ってきて業績上げるのが仕事ですから、相当契約を取ってくる上で強力なスーパーセールスレディーであったらしいんですね。それで、この方から多くの人間が、いや、私は厚生労働省は事務次官室も幹部もノーアポでいつでも会えるのということを吹聴しておられたそうです。いや、私も直接お目に掛かったわけではないので伝聞調でお伝えをいたしますが、その話を聞いたときに、ノーアポで、しかももう顔パスで入れるということであったという話を聞いて、昔、私が日銀時代に起きた興銀の事件を思い出しますね。料亭のおかみさんがノーアポ、顔パスで頭取まで会えるのと言っていたのを思い出しますが、ちょっと金額の規模が違いますけれども、あちらは何千億という単位の融資でありましたが。  そうすると、全然面識がないということですので、それはそれで結構ですが、そうすると、警察が押収した選択エージェンシー社内の例えば名刺の中から厚生労働省幹部の方の名刺は出てこないことになりますね。これは、この後出てくると、いやいや、名刺交換したかもしれないけれども覚えてないという答弁になると思うんですね、多分。でも、よくもう一回、省内、幹部の皆さんにお伺いになられた方がいいような気がします。それ自体はこれ以上はお伺いしませんけれども。  ただ、一応これも後でまとめて委員長にお願いをする資料請求の中に入れさせていただきますが、関係幹部の日程管理は当然秘書の方が付いてやっておられると思いますので、このC・Aさんの来省応接記録が、記録というのが、来たとか来ないとか、あるのかないかについてはいずれ何らかの形でこれも御報告をいただきたいというふうに思っております。できないとおっしゃるかもしれませんけれども、お願いをしたいと思っております。  さて、次の質問に移らせていただきますが、この最初にお配りした裏表の一枚紙をごらんいただくと、何人で監修料を受け取ったかということが整理をしているわけでございます。例えば、一番上は六人で六百万。これは単純に頭割りすると一人百万ということになりますが、そこでお伺いをしたいんですが、この七十八人のうち一人で百万円以上の報酬を受け取っていた職員は何人おられますでしょうか。
  36. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 四月の二十七日に公表いたしました資料の結果でございますが、そのうち、今御指摘の該当書籍等につきまして百万円以上の対価を受けていた者の総数でございますが、把握できる範囲で延べ二十七名ということでございます。
  37. 大塚耕平

    大塚耕平君 その方々は全員確定申告していますか。
  38. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 全員確定申告をしているというふうに聞いております。
  39. 大塚耕平

    大塚耕平君 それでは、この資料の上から五番目、一番左に通し番号で項番が打ってございますが、十一年度の五番に当たるところですね、これはお一人で六百十九万受け取っておられます。それから、項番の十番、シャドーの掛かっているところですが、ここはお一人で四百五十五万受け取っておられるわけですが、この方々の氏名と所属について、一応質問は投げてありますが、いかがでしょうか。
  40. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 御指摘の職員につきましては、これが個人の立場で勤務時間外にこの監修作業を行った対価として報酬を受けたものであるとのことでございまして、また税の申告につきましても適正に行っているとのことでございます。  したがいまして、当該監修行為については個人の立場で行った行為ということでございまして、当該職員の氏名と現在の職場は職員個人のプライバシーにかかわることであるということですので、お答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
  41. 大塚耕平

    大塚耕平君 それでは、個人名等については結構でございますが、このお二人の職員は、時間的、内容的に一体どの程度の選択エージェンシーに対するサポートをしてこの所得を得ておられるんでしょうか。これも聞いてきていただくようにお願いをしましたので、御答弁いただきたいと思います。
  42. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 御指摘の件につきましては、実際の作業については複数の者が監修に当たったわけですけれども、監修料については代表する一名が自己の所得として確定申告をしたというふうに聞いておるわけでございます。  具体的な監修作業の内容につきましては、当該かかわった者たちに確認をいたしましたところ、相当の時間が経過しておりますために時間等の詳細な事実関係は確認することができませんでしたけれども、この「医療スタッフのためのPS」という、ペーシェント・サティスファクション、患者満足というようなことですけれども、このビデオでございます、ビデオと本、ございますが、これなどに関しましては病院運営の実態、病院職員に必要な視点、見方、病院職員に理解しやすい内容、全体構成に関する助言などを行いますとともに、専門用語でありますとか映像の適切さに関するチェック等を行ったということ。それから、医師国家試験の出題基準の場合につきましては、全体構成と内容に対しまして確認あるいは助言、修正等の作業を行ったと聞いております。
  43. 大塚耕平

    大塚耕平君 そうすると、あれですか、今のお話聞くと、実際には複数の職員でやったんだけど、一人の方が受け取って、それを、あとを手伝った人はあれですか、その受け取った方からもらえなかったということですか。
  44. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは、監修の作業につきましては複数の職員が協力をして行いましたが、税の申告に関しては一人で申告をすることが効率的という考え方で代表の者が受け取って確定申告をしたと。そして、実際に携わった者たちが共同で使用することがあったというふうに聞いておるわけでございます。
  45. 大塚耕平

    大塚耕平君 みんな笑っていますよ、与党の先生方も。審議官議事録審議官のお名前とこの内容が残りますからね。末代までの恥ですよ。子孫が悲しみますよ。  そうすると、その御答弁をそのまま受け止めたとしても、共同で使うことがあったということは、事実上このまとめて受け取った方から再配分を受けているわけですから、これは贈与ですよね。じゃ、その贈与を受けた方々は確定申告をしているんですか。
  46. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは、贈与税というのは、私がお話しするのもなんですが、贈与によって財産を取得した個人に課される税ということと理解しておりますが、本件では、代表する者が自分の所得という格好で確定申告をいたしました監修料につきまして、これを複数の者が例えばタクシー代でありますとか、あるいは夜食等に使用したと、こういうようなことでございまして、そこにはいわゆる贈与契約というような財産の贈与行為があったとは言えないのではないかと。したがいまして、贈与税の納税義務ということは発生しないのではないかというふうに考えております。
  47. 大塚耕平

    大塚耕平君 今日は財務省の方も聞いておられますので、いずれ見解は財務省にお伺いしたいと思いますが。  そうすると、極めて私、善人になって今の御答弁を聞くと、そうだなというふうに一〇〇%受け止めさしていただいたとすると、それは要するにそのグループ、同じ職場かどうか分かりませんが、そのグループでみんなでもらったことにしてみんなで使おうということだったと、平たく言えばそういうことでしょうか。
  48. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) みんなでもらうことにしようというか、結果的にそのような形で使われたということでございます。
  49. 大塚耕平

    大塚耕平君 いわゆるプール制というやつですかね。そういうことかなと思います。今日は実は同じ時間に厚生労働委員会で同僚議員がやはりこの問題をやっておりますので、そちらでも何か答弁をしていただいているかもしれませんが。  しかし、この辺から谷垣大臣が最初に法令違反かどうか分からないと言っていた話にちょっと移らしていただきたいんですけれども、何人でやったか知りませんよ。仮に一人であれば、これは本来の厚生労働省の職員としてもらっている所得並み、ないしは所得以上の所得でありますので、そうすると、この方々は職務時間外に言わばそれ並みの働きをしていた、つまり二倍の時間働いていた、そういう理解でよろしいですか。人間としては同じ能力を持っているわけですから。その辺はどう解釈すればよろしいですか。
  50. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) この件につきましては、複数の者がその作業に当たっておりますということと、それから職務時間外にどの程度の時間を掛けてやったのかということについては詳細は不明でございます。
  51. 大塚耕平

    大塚耕平君 これ、今ここまでお話聞いていただいて、職務時間外ですべてやっているというふうに思って聞いている先生方はほとんどいませんね。  国家公務員法の百一条を審議官は御存じですか。重要な法律ですよ、皆さんにとって。
  52. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 失礼いたしました。  百一条は、職務に専念する義務ということで、いわゆる職務専念義務というふうに理解をしております。
  53. 大塚耕平

    大塚耕平君 「職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。」。国家公務員法全部を記憶する必要はないですけれども、重要なところはやっぱり手帳か何かに書いていつも持っておいていただきたいなと思いますけれどもね。  これ、御本人の所得並みあるいはそれ以上の報酬を得ているわけですから、これは一体、本当に勤務時間外にこれを行ったということであれば、やはりここまで問題が大きくなっているわけですから、一体、勤務時間外、どういうふうに使って、どういうことをやったのかということを十分に調査されるのは、それは私は厚生労働省として当然の倫理的義務ではないかというふうに思っております。  そしてまた、もしこれを多少なりとも勤務時間内に掛かってやっているということだとすると、例えば、例えば概念的にはこの百一条に抵触する可能性もあると。はたまた、仮に職務時間内にやっていたとしても、この人は非常に能力が高くて、本来の仕事には何も影響を与えないで、もう左うちわでちょっとサイドビジネスをやったとすると、厚生労働省はこの方の能力を適正に評価できていないという感じがしますね。倍の給料を上げた方がいいですね。  いずれにしましても、ここで水掛け論をするつもりはありませんけれども、お一人で六百十九万、この人、係長だと聞いていますので、係長の給与は五百万ぐらいだというふうに、もうちょっとですかね、承っておりますが、余り人の懐具合についてとやかく言うのは性分ではございませんが、しかし、余りにも異常な数字ですから、よく役所として倫理的義務を果たしていただきたいなというふうに思います。  それでは、もう一つ資料を、表紙を付けてお配りをしました。それぞれどういう資料かというのは表紙のところに書いてありますので、それをごらんいただきたいと思いますが、その一枚目の打合せメモというのをごらんいただくと、これは選択エージェンシーの社内資料ですけれども、昨年の九月二十九日に、厚生労働省保険局国民健康保険課の課長補佐、専門官が御出席になられて会議をやっておるわけでありますが、会議の時間は十三時三十分から十六時なわけですね。これは勤務時間内であります。  この方々はどういう立場でこれに参加したと思われますか。これは今初めてごらんになっているから、思われますかと申し上げますが、いかがですか。
  54. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) この打合せにつきましては、勤務時間内ということでもございますし、また内容的にも公務として参加したものというふうに考えられると思います。
  55. 大塚耕平

    大塚耕平君 そうですね。そういう御答弁にならないとおかしいですね。  公務として国民健康保険中央会が選択エージェンシーに発注した手帳の打合せに厚生労働省の職員が参加するのはどういう理由で参加するんですか。
  56. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは、この手帳というものを有効に利用していただくという観点から、この手帳に関する基本的な編集の方針を決めるというような相談について集まって打合せが行われたというふうに考えております。
  57. 大塚耕平

    大塚耕平君 今日は人事院にも来ていただいていると思うんですけれども、ちょっと人事院の方に、国家公務員倫理法、お手元にあったら開いていただいて、私が読み上げてもいいんですけれども、国家公務員倫理法の三条一項と五条をちょっと読み上げていただきたいんですが、大変変なお願いをして恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
  58. 平野由美子

    政府参考人平野由美子君) 国家公務員倫理法の第三条をお読みします。「職員は、国民全体の奉仕者であり、国民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し、職務上知り得た情報について国民の一部に対してのみ有利な取扱いをする等国民に対し不当な差別的取扱いをしてはならず、常に公正な職務の執行に当たらなければならない。」、三条一項でございます。  それから、もう一つは何条……
  59. 大塚耕平

    大塚耕平君 五条です。
  60. 平野由美子

    政府参考人平野由美子君) 五条ですね。  五条ですが、「内閣は、第三条に掲げる倫理原則を踏まえ、職員の職務に係る倫理の保持を図るために必要な事項に関する政令(以下「国家公務員倫理規程」という。)を定めるものとする。この場合において、国家公務員倫理規程には、職員の職務に利害関係を有する者からの贈与等の禁止及び制限等職員の職務に利害関係を有する者との接触その他国民の疑惑や不信を招くような行為の防止に関し職員の遵守すべき事項が含まれていなければならない。」、以上でございます。
  61. 大塚耕平

    大塚耕平君 私は法律の専門家ではないですからあれですけれども、この一枚紙で整理してお示ししたこのいろんな監修作業、これは、この方々に何か元々こういうことに固有の能力があったわけではなくて、職務上そういう詳しい情報を知り得て、職務上そういう能力が付いたわけですよ。そうすると、今お読みいただいた三条に照らして言うと、職務上知り得た情報について国民の一部に対してのみ、この場合、選択エージェンシーですよ、有利な取扱いをする等行ってはならないと書いてあるんですよね。  だから、サイドビジネスをやっちゃいけないと言いませんよ。だけれども、それは、例えば職員の方が実は大変な音楽の腕前を持っておられて、当委員会の林委員もバンドをやっておられると聞いておりますけれども、職務時間外に夜どこかでピアノでも弾いて多額の報酬を得ているとか、昔、第一勧銀に小椋佳さんという方がいらっしゃって、あの方はちゃんと部長までやられて、部長職をやりながらNHKの特番で音楽なんかやっておられましたけれども、そういうのは構わないですよ、全然。  だけれども、皆さんがやっていることは、ここで列挙されている皆さんがやっていることは、職務上知り得た情報でもうけているわけでしょう。これは、審議官として、例えば国家公務員倫理法三条に違反すると思われませんか。
  62. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは、この職員は本来の業務の健康保険事業の広報あるいは保健の増進というような趣旨にのっとりましてこういった事業に参画をしたというふうに考えておりまして、職務の時間等を考えましても、これは正当な行為であったのではないかというふうに考えております。
  63. 大塚耕平

    大塚耕平君 まあ、今考えているのはいいですけれども、審議官審議官、ちょっと後ろの人の話聞いてないで、今、審議官なんだから、厚生労働省の。今はそう考えているかもしれないけれども、改める気はないですか、今後。過去は問いませんよ。あなたの認識を聞いているんです、審議官でしょう。
  64. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは本来の目的がどういうところにあるかというところが大切だと思いますけれども、その知識を生かしてこういった監修をして、それによって更にその本来の事業にも貢献するということであれば、このこと自体は否定されることではないんではないかというふうに考えております。
  65. 大塚耕平

    大塚耕平君 だれも納得していませんよ、その答弁で。私の古巣もそうでしたけれども、こういう問題が起きると、まじめに働いている職員まで十把一からげで後ろ指さされるんですよ。ああ、あんた、厚生労働省なのという感じで、嫌な思いしている職員が一杯いますよ。  そういうことに対して、中間管理職とは言えないですね、幹部としてどういう運営をされるかというのは、これは一々後ろの部下の方のサポートを受けないで、御自身の判断として事務次官に進言するなり大臣に進言するなり、そういうお覚悟はないんですか。今までの話聞いて、ああ、これは引き続き職務に関係のない範囲で、職務上知り得た、あるいは得た能力を、情報と能力を駆使してこういうこともやっていいと思っている人はだれもいませんよ、この中に。審議官の良識を聞いているんです、僕は。もう一回答えてください。
  66. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) お言葉ではございますが、私は、職務上ではあれ、そこで得た知識を生かして、それを活用することが更に社会にいろいろな面で貢献をするということであれば、そのこと自体は決して否定されるべきことではないんではないかというふうに考えております。
  67. 大塚耕平

    大塚耕平君 それは、例えばリタイアされた後に、厚生労働省を退職された後に、厚生労働省で得た知識を基にそういう分野で活躍されるというのは、これはすばらしいことです。そういうことは職員の皆さんにも、せっかく厚生労働省で働いて得た専門性ですから、しっかり活用していただきたいと思いますが、在職中にそれをやることについては国家公務員倫理法のもろもろの部分に抵触する可能性があると思いますが、そこはよく人事院と相談してくださいよ、今後。  さて、お手元資料の、表紙を付けた資料ですけれども、ぱらぱらとめくっていただくと、三番目ですね、ページを振っていないんで恐縮なんですけれども、三番目の資料です。メールの打ち出しが付けてありますが、大臣官房総務課広報室のこの方は課長補佐でありますが、課長補佐の方が現在警察からこの事案で事情聴取を受けている選択エージェンシーの幹部の方にこういうメールを送っているんですよ。  この大臣官房総務課広報室というのは選択エージェンシーのスポンサーを探すのが仕事ですか。
  68. 井口直樹

    政府参考人井口直樹君) 一般的な厚生労働行政全般の広報にあずかっておりまして、今御指摘のようなところは直接のもちろん仕事の範囲ではございません。
  69. 大塚耕平

    大塚耕平君 これは、非常に丁寧な方で、言葉遣いも丁寧で、メールの打ち方としては礼儀正しいなと思って感心しておりますけれども、「いずれのテーマももう少し時間を下さい」と。なぜこういうことをやって、結局どうなったかということについて、これも調べてお答えをいただきたいと思っております。これは広報室の仕事ではないですね、恐らくね。業務時間外であっても、非常に固いことを言えばですよ、業務以外に職務上のインフラを使うことも、非常に固いことを言えばこれはよろしくないことですね。この方はどういうお立場で、なぜ選択エージェンシーのスポンサーを探すような仕事をしておられるのかということについて、いずれ御回答をいただきたいというふうに思っております。  それから、その次のページをごらんいただくと、これは上の方が厚生労働省衆議院の方でお出しになった資料であります。下の方が選択エージェンシーから受け取った資料であります。これを見ますと、この便利手帳というものを、厚生労働省の御認識では、平成十年度から十五年度までごらんのような契約金額で、随意契約で契約を結んだということになっております。そして、選択エージェンシーの社内の資料によると、それぞれ、平成十年度から平成十四年度にかけてごらんのような内容で買上げしたということになっております。  そして、この黒塗りにしてあるところは、これは中央会の部長と理事の方のお名前が入っていたわけでありますが、この部長の方が、平成十三年度の買上げのときに、中央会として、総額七千二百万円は仕方ないけれども、定価購入は会計検査等で指摘されるからちょっと何とかしてよということをおっしゃったと書いてあるんですね。  これはどういうことかというと、この手帳はほとんど中身変わらないですから、毎年。そうすると、版下は基本的にできているわけですから、多少、年度を変えるとか、制度の変わったところの版下は変える必要がありますけれども、ほとんど版下作成コスト掛からないわけですから、増刷と一緒ですよ。そうすると、この買上げ単価が平成十年度からどんどん上がっているというのは、これはおかしいじゃないかという指摘をされたと伺っております。その結果、定価は十二年度から十三年度に二千四百円から二千七百円に上がったので、同じ三万部を買うのに七千二百万では買えないわけですが、ここで初めて割引率というものが設定されて、一一・一%の割引をして、総額を変えないようにされたということであります。  その翌年度、平成十四年度は、やはり中央会の理事の方から、いかにも高い、適正価にしてくれという指摘を受けて、選択エージェンシーでは、同じものですよ、前の年と同じものですが、定価を二千七百円から千七百円に下げて、買上げ単価も下げて、割引率も付けて、四千八十万円で買い上げたと、こういう資料であります。  これを、厚生労働省がお出しになった契約金額のAのところと、選択エージェンシーの社内の資料のBのところの差額を取ったのがこの右肩に付けてあります表でありまして、これは私が張り付けました。十年度から十四年度までの差額がそれぞれごらんのような金額です。二百万、二百五十万、三百六十万、三百六十万、二百四万です。これを契約金額で割り戻しますと、見事に平成十一年度から十四年度は四・八%という数字でそろうわけであります。この四・八%は少なくとも選択エージェンシーには渡っていないんですね、これは。初年度は五・三%ですけれども。選択エージェンシーの社内の資料では買上げ総額の中に入っていないわけなんです。  一枚めくっていただきますと、これは平成十五年一月の売上台帳、これは衆議院の方で同僚の中根議員も同じ質問をたしか厚生労働省にさせていただいたと聞いておりますけれども、実はこの四千八十万というこの帳簿、請求金額合計のところが手書きになって、印字されていたものが消されて手書きに修正されているんですが、元々この手帳の厚生労働省の出した資料による契約金額は四千二百八十四万で、差額が先ほど私が前のページで御説明した二百四万に当たるわけであります。この二百四万というものは恐らくこの企画費と書いた行のところにあったのではないかというふうに推測されておるわけであります。今、これはマスコミの皆さんもそういうふうに推測をしております。それから、この支払先のところの一番上に「厚生労働省係長ほか」というふうに書いてあるのは、これは私が張り付けましたが、実際にはここには厚生労働省の係長の実名が入っておりました。何々氏外ということで実名が入っておりました。  このように、非常に事件化している事案の情報として、第三者である私が聞いても少し不思議だなと思うような現象が起きているわけでありますが、ここまでの説明を聞いていただいて、厚生労働省の所感をお伺いしたいと思います。  所感とともに、この差額のところですね、AマイナスBのところ、これは一体どういうことになっているのかということを、いいですか、国民健康保険中央会が所属する連合会に、一般会計国保連合会等補助金として、毎年補助金を渡してこの原資を提供している厚生労働省としてどう思われるかということをお伺いしたいと思います。
  70. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) まず、その定価の割引の関係などでございますけれども、十三年度につきまして定価の一一%引きの単価で買い上げられているということでございますが、これにつきましては手帳の質が向上されたということで定価が引き上げられているということもございますが、国保中央会が厳しい財政事情の中で事業費について据え置くという判断をいたしまして、購入単価について国保中央会から選択エージェンシーに強く働きを掛けまして定価から割り引いて契約をしたというふうに聞いておるところでございます。  また、十四年度及び十五年度につきましても、厳しい財政事情の中で、前年度に定価から割り引いて購入をした実績を踏まえまして、同様に更に定価から割り引いて購入をするということとしたということでございまして、結果として定価の二〇%引きで購入をしたというふうに聞いておるところでございます。  それから、この提出の資料の金額の差の部分でございますが、これは、選択エージェンシー社内資料につきましては私ども存じ上げませんので詳細立ち入ったことは申し上げられませんが、Aの方の資料につきましては、この契約金額と申しますのは消費税を含んだ金額でございますので、その辺りも何らか関係があるのかなという気もいたします。  以上でございます。
  71. 大塚耕平

    大塚耕平君 いや、これは補助金を渡した先の組織がやっていることですから、平時であれば、平時であればというのは何も起きていなければ、補助金を渡した先の中央会のことですから特に詳しいことは分かりませんという答弁でもしようがないと思いますが、これはもうこうやって司直の手も入って、これだけ大きな関心を呼んでいる話題ですので、財務省に予算編成でお願いをして補助金として財源をもらって、その財源を渡している先のしぶりとして、やはり厚生労働省として調査される必要があると思いますので、この点についても、一体この差額はどこに行っているのかということについて、中央会及び連合会を所管する厚生労働省として調査をして報告をしていただきたいというふうに思っております。よろしいですか。
  72. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 了解いたしました。
  73. 大塚耕平

    大塚耕平君 それから、今ごらんいただいている資料最後から二枚目のこのAとBの差を書いた資料ですけれども、これを見ると、厚生労働省としては平成十五年度にも中央会が前年と同様四千二百八十四万円で随意契約をしているというふうに認識をしているわけですね。ところが、選択の方は、これはもちろん、十月一日、昨年の十月一日の資料でありますが、その時点では平成十五年度の契約はなされていないわけであります。  そこで、このとじた資料の最初の打合せメモに戻っていただきたいんですが、これは昨年の九月二十九日に、先ほども自らおっしゃったように、職務として、職務として九月二十九日の十三時三十分から十六時に行われた会議の記録であり、この題目を見ると、保健活動のための便利手帳の打合せですから、恐らく平成十五年度分の手帳の打合せであると思料されます。  これについては、打合せをして、その後どうなったのか。これが事件化してきたのは三月ぐらいですから、今年の。この九月、十月の段階からは既に六か月がたったところで事件化したわけですね。したがって、この平成十五年度分についてはどうなったかというのは非常に興味があるんですが、もし今何かお分かりの情報があれば教えてください。
  74. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 十五年度につきましても契約はしております。しかしながら、監修料については受け取っておらないという状況でございます。
  75. 大塚耕平

    大塚耕平君 監修料を受け取っていないということは、その分、どこが利益が増えたということになりますか。
  76. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これは、私どもの方でそのエージェンシーの中のことについてお答えする立場にないというふうに考えます。
  77. 大塚耕平

    大塚耕平君 いや、大人同士で議論しているわけですから、普通に答えてくれればいいですけれどもね。  これ、当然、今までは選択エージェンシーが監修料を払っているわけだから、監修料をもらっていないとすれば選択エージェンシーがそれだけのものがもうかったということになりますね。まあ、それはいいですよ、別に利益が上がるわけですからね。厚生労働省がロハでやってあげたというんでしたら。  そうすると、衆議院の方でこの件に関して先ほど名前を出しました同僚の中根議員が質問主意書を投げて、それに対する回答で、この打合せ、今ごらんいただいているメモの打合せに関して、回答の中では、打合せに一度出席し、交通費や監修料を受け取っていないことは覚えているが、開催日や場所については確かな記憶がないという御回答があるわけです。それが、恐らくこの今ごらんいただいているメモの方です。  今までの話を総合すると、審議官、いいですか、いいですか、前年度までは、監修料を受け取るのは、これは勤務外の仕事であり、仕事というか、ことであり、職務ではないからいいというロジックを展開されておられるわけですね。同じ事案で、勤務時間内に職員を行かせるというのはどういうことですか。これは、だって、厚生労働省の仕事と関係ないから、前年度までは監修料を受け取っていいと言っているわけでしょう。同じ事案で、職員を打合せに出しているというのはどういうことですか。
  78. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) これにつきましては、この本事案については、国保中央会の方からこういった趣旨での会合を催したいということで要請があって職員を派遣したということでございますし、また職務時間内ということもありますので監修料を受け取っていないということでございます。
  79. 大塚耕平

    大塚耕平君 いやいや、我々の調べでは、この話が表に出てから、確定申告する前にお返しになったんじゃないかという話も聞こえてきていますが、まあ事実関係は警察がいずれ捜査してくれると思いますけれども。いや、もうここで声を荒げるつもりは全然ないです、もう聞いている皆さん、よく分かっていますから。  前年度までは監修料を受け取っていい、それは法律違反ではないと言って抗弁しておられる同じ案件について、十五年度も同様に粛々と話が進み掛けていたけれども、たまたまこういうことになったので、質問主意書の中でこの方は監修料も何も一切受け取っていませんと言っているけれども、そうすると、前年度までの御主張と平成十五年度の対応にはこれは矛盾が出るんですよ。矛盾が出る。  ここでそれを白黒付けることが目的ではありませんので、当委員会の今日の看板は財政健全化のための集中審議ですからここでこれ以上はお伺いいたしませんが、今までの話を踏まえた上で人事院にお伺いをしますが、国家公務員倫理法上の国家公務員倫理審査会はどのようなときに開催するのでしょうか。
  80. 平野由美子

    政府参考人平野由美子君) 国家公務員倫理審査会は、御案内のように、会長及び委員四人で構成される合議体ではございますけれども、審議会等ではございませんので、実際には行政事務を処理しております。  したがいまして、違反事案の処理あるいは贈与等報告書の審査、職員の倫理保持のための企画など、その所掌業務を遂行するためにほぼ定期的に開催しているところでございます。
  81. 大塚耕平

    大塚耕平君 倫理法に違反するようなことがあったときに何らかの、懲罰なりなんなりの、そういうことを議論する場なんですよね。
  82. 平野由美子

    政府参考人平野由美子君) 倫理法に違反する行為を行ったという疑いがあるような場合には倫理法に基づいて正式の手続を取っていただくことになりますが、例えば、まず任命権者から端緒報告を出していただき、あるいは途中で経過報告を出していただき、懲戒処分に付するときには懲戒処分の承認を得るということが必要になりますので、その都度、倫理審査会にかけているところでございます。
  83. 大塚耕平

    大塚耕平君 国家公務員倫理法二十条によると、審査会は会長が招集するというのが大原則でありますので、こういう一連の話を是非お持ち帰りいただいて、会長には情報はきっちりお伝えいただきたいと思います。その上で会長の御判断にお任せいただきますけれども。  国家公務員倫理法の二十三条は厚生労働省は御存じですか。
  84. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 二十三条は任命権者による調査ということで、その必要があるときに調査をするということでございます。
  85. 大塚耕平

    大塚耕平君 これだけの職員の方が、一応立法府の一員である、私も端くれでございますので、その人間がそれなりに国家公務員倫理法を読みこなしてみると、例えば、先ほど申し上げました三条などに違反するのではないかなと思われるような事案でありますので、これは私は二十三条の任命権者による調査を行うのが厚生労働省としての職責ではないかと思っております。  また、人事院におかれましては、二十四条に任命権者に対する調査の要求等ができるとも書いてありますし、二十五条には共同調査もできるというふうに書いてありますので、こういうときに人事院が働かなかったら人事院の存在意義が問われますので、是非きっちりやっていただきたいと思いますが、もし何か御感想があれば一言お伺いしたいと思います。
  86. 平野由美子

    政府参考人平野由美子君) 厚生労働省選択エージェンシーの問題につきましては、倫理法、倫理規程違反の有無を含めて調査をしていただくようにお願いをしておるところでございますので、倫理審査会としても、もし違反の疑いがあるということになりますと先ほど申しました正式な手続にのせて審査会にかけるということになりますので、審査会としては関心を持って今見守っているところでございます。
  87. 大塚耕平

    大塚耕平君 先ほども申し上げましたように、こういうことが起きるとまじめに働いている職員までみんな十把一からげで言われるわけです。もっと平たく言えば、国家公務員全体に対してそういう疑念の目が向けられる。我々国会議員もそうですけれどもね。一人悪いことをされる方がいると、みんな何か同じじゃないかと言われて困っちゃうわけでありますので、是非、人事院におかれては、国家公務員の皆さん全体の士気のためにも、これは厳しく御対応いただきたいというふうに思っております。そして、厚生労働省におかれては、ごちゃごちゃ審議官言わないで、もう来年以降はこういうことはあってはならないわけですから、審議官の良識に従ってきちっと省内の綱紀粛正をしていただきたいと思っております。  さて、これに関連して厚生労働省にお伺いしますが、この問題で、いわゆる印刷物をめぐる財政の無駄遣いと思われる事案のイメージが私なりにもつかめましたし、聞いていただいている皆さんもお分かりいただけると思うんですが、厚生労働省としては、医療や介護や年金のそれぞれについて、あるいはそのトータルに関して、一体省全体で関連組織も含めてどのぐらいの広報用の冊子やビデオを作成しているのか。自前で発注しているもの、それから今回の選択と同様に、外部業者に作成をさせて、しかし職員がそこから監修料をもらっているようなものも含めて、どのぐらいの物量があるか、把握している範囲で教えていただきたいと思います。
  88. 小林和弘

    政府参考人(小林和弘君) 御質問の点につきましては、医療、介護、年金と、もう非常に幅広い、省内におきましても複数の部局にまたがるような事項でございます。また、担当しております厚生労働本省、それから私ども社会保険庁本庁に限らず、またもう少し地方庁等も含めての御質問ということになってまいりますと相当広範囲にわたる内容になってまいります。  そういう状況でございますので、現時点では、その中身、内容につきまして、情報につきまして、把握しあるいは整理できているという状況にはございません。この点、御理解いただきたいと思います。
  89. 大塚耕平

    大塚耕平君 谷垣大臣、ここまでのお話を聞いていただいてそれなりの御所感はおありだと思うんですが、これ、来年の予算編成のときは、八月から始まりますし、もう今各省でやっていると思いますが、この手の刷ったのはいいけれども受取手がいなくて後は捨てるだけみたいなものは、別に厚生労働省に限らず、ほかにも相当あります。こちらでもリストを作っていますけれども、そんなことをやるより、財務省が号令一下でやっていただくのが一番いいですから、そういう問題も含めて、ニューパブリックマネジメントとか透明化とか、そういう全体にかかわる大きな方向性とは別の視点で、財政健全化予算改革についてどういうことが必要かということについて印象をお伺いしたいと思います。
  90. 谷垣禎一

    国務大臣谷垣禎一君) 印象と、印象をどうまとめようか、今ちょっと立ち上がるまでに少し考えていたんですが、今までの委員の御議論は、随分不適切な、広報資料で、ものがたくさんあるんじゃないかということだろうと思います。まずはそれぞれの執行官庁でそこをどうしていくかということは工夫をしていただかなきゃいけないし、適正なものを作っていただくように執行の適正を図っていただかなければならないと思います。  今伺いながら、やっぱり我々も、例えば私どもであれば、財政の現状であるとか、分かりやすい資料を作って、国民にも呼び掛け、そしてこういう審議の御参考にも供さなければならないわけですが、なかなか上手に良いものを作るというのは口で言うほど簡単でないなという気もするわけでございます。これは工夫をして有効に予算を使わなければいけないなと思います。  それから、もうちょっと何か大きなお問い掛けもいただいたように思うわけでありますが、要するに、限られた、いただいた税を有効に使っていくためにはどういうふうにしたらいいのかというのは、ニューパブリックマネジメントというような中にもあるわけでありますが、他方、何というんでしょうか、財政を民主的にコントロールし、あるいは透明なものにしていくためには、長い間財政が作ってきたルールというものもあるわけでございますので、その辺の兼ね合いをどう取っていくのかということがこれからの私は大事な課題ではないかと思っております。
  91. 大塚耕平

    大塚耕平君 竹中大臣には最後に御所感、お伺いしたいと思いますので。  会計検査院に来ていただいていますので、会計検査院に端的にお答えいただければと思いますが、厚生労働省と社会保険庁に対する次回検査の予定はどうなっておりますでしょうか。
  92. 増田峯明

    説明員(増田峯明君) お答え申し上げます。  厚生労働本省、それから社会保険本庁の検査につきましては、毎年、年二回実施しておりますけれども、二回目の検査が、今後、まだ具体的な日程は決まっておりませんが、実施される予定になっております。  以上です。
  93. 大塚耕平

    大塚耕平君 期待していますので、しっかりやってください。  最後二つ質問させていただいて、終わりにさせていただきます。  まず、竹中大臣には、谷垣大臣と同様に、これから財政健全化をされるお立場で御所感をお伺いしたいというのが一点であります。  そして、冒頭申し上げましたように、ちょっと話が本筋からずれますが、中医協の問題が起きていますが、診療報酬の設定についても、これも計算根拠がなければ、二・七%マイナスにできるとか一%マイナスにできるとか、そういうことができないはずだということでずっと保険局と議論をさせていただいて、二年前の改定のときには、坂口大臣に、その設定プロセスの改善要望書、どういう点を改善するべきかということもお出しして、その後、私は、中医協も、ずっとではないですが、時間が取れる範囲では傍聴させていただいております。大臣もちゃんとやると国会で答弁された。事務次官とも個別にお会いして、しっかりやらさせていただきますというお答えをいただいた。  そういう中で、私がお出しした要望書について、その後どうなっているかということについて厚生省から答弁をいただいて終わりにさせていただきます。
  94. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 私には所感ということでありますので、私自身は予算の査定をする立場にはないわけでございますけれども、その範囲で予算仕組み等々で何ができるかなという観点から今の質疑を聞かせていただきましたですけれども、やっぱり重要なのは、ニューパブリックマネジメントに戻りますが、やはりアウトカムをしっかり測るということなんだと思います。例えば、何とか手帳を何万部作るというのはこれはアウトプットでありますから、アウトプットは幾ら作っても、作ったとしてもこれは政策のアウトカムではない。それによってどういう成果が上がるのかというアウトカムでしっかり測る。それを、更に同時に、予算執行も含めてしっかりと評価していく。今のような御指摘もどのような評価のシステムの中でうまく吸収していけるのかなという点を考えながら聞かせていただきましたですけれども、やはりその仕組みをしっかり作っていくということが改めて重要であるというふうに思います。
  95. 中島正治

    政府参考人(中島正治君) 平成十四年七月に委員からいただきました御提案につきましてですが、まず、保険点数改定のルールを明確化するということの御提案につきましては、中医協、中央社会保険医療協議会の下に臨床等の専門家から成ります診療報酬調査専門組織を設置をいたしまして、公開の下、医療技術の評価を行うなど、診療報酬改定ルールの明確化に努めてきたところでございます。  また、改定率のキャップ、上限、下限を設けるべきであるという御提案につきましては、今回改定におきましては、年末の予算編成で全体改定率としてプラス・マイナス・ゼロ%とされたところでございますが、また、個別項目の改定率に関しましては患者等の御意見もお聞きしながら中医協において御議論をいただいているところでございまして、例えば骨髄移植等の点数を大幅に引き上げる等の措置が講じられたというところでございます。  それからまた、改定案をパブリックコメントに付す期間を設けるべきであるということでございますが、この御提案については、今回改定においても検討を行わせていただきましたけれども、年末の予算編成から四月の改定までの短い期間でパブリックコメントの手続を十分行うということが困難であるということからできませんでしたけれども、委員指摘のような様々な方の御意見をどのように取り入れていくかということにつきましては引き続き検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。  それからまた、改定率の計算根拠を開示することと、また医療材料について各項目に含まれる製品群の価格の分布状況を公開することという御提案につきましては、改定率に即した点数配分を行うための積算についても公表された社会医療診療行為別調査による項目別の、項目ごとの算定頻度を基礎データとして行っておりまして、求めがあれば開示をしているところでございます。引き続きそのようにしてまいりたいと思っております。  また、医療材料の価格については特定保険医療材料価格調査に基づいて行っておりまして、これも必要に応じて可能な範囲で開示をしてきているところでございます。  また、施設基準の新設と保険点数の引下げという、激変措置を行わないことという御提案もございましたが、これにつきましては、今回の改定におきまして、前回改定で導入した手術、リハビリテーションの施設基準につきまして合理的でエビデンスに基づいた改定を行うということから見直しを行ったところでございます。  いずれにしましても、現在、昨年三月に閣議決定されました医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針を踏まえまして、診療報酬体系の見直しについて御議論をいただいているところでございます。委員の御提案のあった点も、諸点も含めまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。
  96. 大門実紀史

    大門実紀史君 今日は財政健全化に関する集中審議ということですけれども、財政健全化といえば小さな政府論、小さな政府論といえば規制緩和論というのが連動しておりますので、今日はその規制緩和の問題について、具体例含めて質問したいというふうに思います。  まず、竹中大臣にお伺いいたします。  大臣は規制緩和をやれば経済が活性化するというようなことを言われてまいりましたけれども、実態はそう単純なものではないというふうに私思います。  例えば、需要が低迷しているときにむやみやたらに規制緩和やれば、活性化するどころか、かえって過当競争、ダンピング問題が起きると。お互いの首を絞め合うだけということも起きたりします。例えば、典型的なのがタクシーの台数の規制緩和などがそういうことです。  また、規制緩和によって、何といいますか、企業の論理といいますか、企業の身勝手さが野放しになっていろんな問題を起こすと。これ、例えば、今各地方でも大問題になっていますけれども、郊外に大型店がどんどん出店して、駅前だのメーンストリートだのの商店街が壊滅状態になっている、こういう問題を引き起こしております。ただの弱肉強食ではないかという実態がいろいろ見られるわけですね。また、鉄道の路線の廃止、これは九九年に規制緩和がされて、届出をすれば廃止できるようになったわけですけれども、これもいろんな問題を起こしていると思います。  私は、規制緩和というのはむやみやたらにやれば何かうまくいくというものではなくて、やはり経済の実態、状況とか、あるいは町づくりとの調和、地元の住民等のいろんな要求との調和とか、いろんなものが一緒に考慮されて初めて規制緩和された場合でもうまくいくものだというふうに思いますが、その辺の基本的な考えをまず竹中大臣に伺いたいと思います。
  97. 竹中平蔵

    国務大臣竹中平蔵君) 大門委員がおっしゃいました、実態はそんなに単純ではないぞ、改革、規制緩和をすればすべてうまくいくというほど単純ではないぞという御指摘は、これはもう私は全くそのとおりであるというふうに思います。  規制緩和というのは、私は、非常に必要な大きな方向性でありますけれども、それだけやればすべてが円満にいくというような問題ではない、実体の経済というのはそういう方向であろうかと思います。  現実に私の担当している分野におきましても、むしろ規制を強化している部門が多々ございます。これ、例えば、大手銀行に対して、大口の債務者に対してはこういうちゃんとした別の計算の方法を採用してください、これは実はある意味での枠組みを与えている意味での規制の強化でございますから、これ、規制は緩和すべきことは緩和するし、新たに規制の枠組みを作っていかなければいけないところは作っていかなければいけない、それが規制に関する適切な考え方であろうかというふうに思います。  大門委員は、今の中で、需要低迷期に規制緩和することはいかがかという話がありました。これもケース・バイ・ケースだと思いますが、需要が、逆に需要が低迷しているからこそ、しかし規制緩和で新たな参入者が出てきて、新たな工夫で新たな商品を提供することによって需要が増えてくるという例もあります。そこは正にケース・バイ・ケースなんだと思います。  重要なのは、商店街のお話をされましたですけれども、郊外の駐車場を持ったような大きなショッピングセンターで、そこでワンストップショッピングができるような利便性を消費者が求めているという事実がございます。しかし一方で、さりとて、例えば駅前の商店街等々の方々は急には変われない。規制緩和という方向をやはり重視をしながら、しかしその調整にはやはり時間とコストが掛かりますから、その調整にどのような配慮をしていくかということもこれまた政策上の重要なポイントであろうかと思います。  その意味では、規制緩和だけをすればいいというふうに私は全く考えてはおりませんし、しかし規制緩和の方向はしっかりと重視をして、それによって生じ得る問題に対しては適切な手当てを行っていかなければいけない、そのように思います。
  98. 大門実紀史

    大門実紀史君 具体的な問題を一つ取り上げたいと思いますけれども、先ほど言いましたうちの一つです。鉄道路線の廃止の規制緩和、この問題で、言ってしまえば、先ほど言いましたとおり、企業の論理がまかり通って、住民、特に高校生の通学の足が奪われようとしている茨城県の日立電鉄線の廃止問題です。  国土交通省、せっかく来ていただいておりますので、この日立電鉄線廃止の経緯と事業者の廃止の理由だけ簡潔にちょっと教えてくれますか。
  99. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) ただいま御指摘がございました日立電鉄線の廃止の経緯と理由でございますが、経緯からまず申し上げますと、平成十五年の十月に同社が記者会見で廃止計画の検討を発表いたしまして、さらに、今年の一月の記者会見で、平成十七年の三月に廃止ということで、本年の三月に廃止届出を提出する予定ということを発表した次第でございます。  廃止の理由でございますが、自家用車の普及あるいは沿線事業所の従業員の減少等による輸送人員が激減したということで、具体的な数字で申し上げますと、十年前の四六%、それからピーク時、これは昭和三十六年でございますが、ピーク時の二五%まで下がったということでございまして、日立電鉄グループ全体で百十七億の累積債務を抱えているということで、これ以上鉄道の路線を維持していくことは経営的に困難という判断をいたしまして鉄道事業の廃止の届出に至ったと、こういう具合に聞いております。
  100. 大門実紀史

    大門実紀史君 今のが経過ですけれども、この問題に対しては、まず地元の高校生たちが、それを毎日使っている路線でありますので、まず高校生たちが立ち上がったといいますか、存続をしてほしいということで立ち上がりまして、これはテレビ、新聞で大きな話題になったわけです。それがきっかけになって、住民の中にも存続に向けた運動が今広がっているということです。地元の五つの高校で、ちん電という愛称があるんですけれども、ちん電守ろう会ということで、高校生だけで二万六千の署名を集めて、住民団体も一万数千の署名で、合計今四万の署名が集まっていると。これは地元ではもう何党じゃなくて超党派での存続の取組が今広がっているところです。  住民の方々、高校生の諸君もそうなんですけれども、疑問が幾つかあるんですね。かいつまんで言いますけれども、確かに乗客数が減っているわけですが、これは何らかの地元での乗ろうという努力をすれば何とか埋められる数字であると。  一番みんなが疑問に思っていますのは施設の老朽化の問題で、日立電鉄側が、施設整備計画をこれからやるとすると相当お金が掛かる、それは無理だというふうなことを簡単に言えば言っているわけですが、実はこれは過大見積りをしているんじゃないかという疑問が広がっておりまして、実際、日立電鉄が言っているのは、毎年これこれ合わせて累積、毎年の赤字額が一億四千万から二億八千万ぐらい出るという試算を出して、だからもう運営できないということを言っているわけですが、県が独自に試算をしてみると、そんなに赤字は出ない、七、八千万程度だと。これは、例えば日立市と常陸太田市、二つの市で年間四千万ずつ負担すれば存続できるじゃないかというようなことも含めて、県が試算したのと大幅に違うとかですね。  あるいは、日立電鉄は代替案としてバスを運行する、こんなことを言っているわけですけれども、このバスでもしやるとすると、みんながマイカーに乗り換えるとかバスとか含めると交通渋滞が二倍ぐらいになるんではないかというふうな試算も出されていますし、バス運行そのものが、今いろんなところでバス路線というのは赤字なんですね。バス路線そのものでもまた赤字が出るんではないかというふうなことがありまして、単純に廃止反対、存続しろと言っているわけじゃなくて、バス以外のほかの代替案で是非検討してほしいというのが住民の方々、皆さんの意見なんですね。第三セクターとか第四セクターというふうなやり方もあると思うんですが、そういうふうなことに今なっています。  この地方鉄道の廃止の問題は、国の対応が、私、非常に重要になっていると思いますので、まずその国の対応、基本姿勢を幾つか確認しておきたいと思いますけれども、これは九九年の運輸関係法の規制緩和でこの廃止の申請、規制緩和されました。簡単に言えば、許可制から一年前に届出すればいいという届出制に、事前届出制に変わったわけですね。このときに、地元自治体の同意がそれまでは基本的に必要とされておりましたけれども、別に同意はなくても廃止ができるようになった。このときに、これでは会社側の一方的な都合で廃止が行われないかということで、かなり国民の足の切捨てになるという懸念された議論が当時の委員会でされたところです。このときに、これは二〇〇一年五月十三日ですけれども、小幡鉄道局長が、こういう懸念に対して、国土交通省はこれこれこうしていきますという答弁をされております。  簡単に申し上げますと、一つは、鉄道の公共性は引き続き重要なんだ、だから当該地域の合意というふうなものがあった形での申請が好ましい、これは論をまたないということを一つおっしゃっています。そのとおりだと思います。もう一つは、そのときの規制緩和で許可制が届出制になるということになるけれども、国土交通省としては廃止後の代替交通機関が整備されるかどうかというところが一番大事な点だと。それについては、都道府県あるいは利害関係者からの意見聴取の規定を法律上用意し、それから、運用上でございますけれども、地元協議会等を用意いたします、また法律は一年間という非常に長期にわたる事前届出制ということにしておりますので、その期間において代替交通機関の問題については運輸局の方が先頭に立って地域と相談しながら用意する、こういう仕掛けの中で、実態的には住民の皆さん等に御迷惑が掛かることにはならないというふうに局長答弁されております。  簡単に言いますと、一つ関係自治体と利害関係者からの意見聴取を行う、二つ目には地元協議会を設けて議論をする、三つ目には一年間という間があるんだから代替交通機関については運輸局も先頭に立って積極的に関与しながら地域と相談しながら用意する、この三点を実行することによって住民の皆さんに迷惑が掛からないようにしたいというふうに当時お答えになっておりますけれども、この三点の趣旨は今も国土交通省の姿勢として確認できるんでしょうか。
  101. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) ただいまお話がございました平成十一年当時の法律改正時の答弁の趣旨は、これは現在も同様と考えております。
  102. 大門実紀史

    大門実紀史君 この問題の大本には、今申し上げた九九年の規制緩和があったことはもう指摘せざるを得ないわけですけれども、ただ、この日立電鉄問題では、国土交通省、運輸局の努力は、私、今までの努力を一定評価したいというふうに思います。存続の方向で、実務者会議、これは今年の一月からですか、三回会合やられていますし、茨城県が、先ほど言いましたとおり、県として独自に試算した資料がありますけれども、その作成を運輸局がバックアップされたというのを聞いておりますから、努力されてきたんだなというのは評価したいと思います。  その上で、引き続き努力をお願いしたいという意味で何点かお聞きをしたいと思います。  私、この問題の核心は、先に結論を申し上げるようですけれども、日立市にあると。つまり、当該自治体、茨城県、常陸太田、日立市が存続の方向で何らかの形を作ろうじゃないかという相談、議論に入れれば、国土交通省、運輸局もそういう方向でバックアップされてこられたわけですから、この話は具体的に高校生たちの足を守るために何らかの形を作ろうじゃないかと進むにもかかわらず、肝心の日立市が早くもこの廃止を容認して、バスでいいんじゃないかということに結論を出してしまっている。これが最大のネックではないかというふうに思います。ひどいのは、県が一生懸命試算したものについても日立市がけちを付けるとかいうような事態になっている。ちょっと異常だと私は日立市の対応は思います。  この問題は、日立市は、実は日立製作所、日立グループの本拠地があるところです。今、日立グループは何を考えているかといいますと、連結決算関係で日立グループ千二百社についてかなり合理化、関連子会社、関連会社の合理化を図っております。その中で、この日立電鉄の、日立電鉄線の部門についてのはっきり言って整理ということに踏み出している。日立市というのは日立グループの非常に影響を受ける自治体ですから、その本丸の日立グループの意向になかなか違うことを言えないということで、こういう廃止そのものを早く容認したということがあるんではないかと私は見ております。  国土交通省として今まで努力されてきて、この日立市の対応が変われば、この問題、存続の方向で、何らかの形で存続の方向で進むというふうに私思いますが、国土交通省としては今の時点でどう見ておられますか。
  103. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 先ほどの答弁もございましたように、地元の意見がどのようになっていくかということは、これからの、本件で申し上げますればこれから意見聴取が行われるということでございますので、その意見聴取を見ながら私どもとしては判断してまいりたいという具合に思っている次第でございますが、現時点で申し上げますれば、御承知のとおり、先ほども御指摘がございましたように、廃止をするという場合には意見聴取を行う、それと、もう一つは地元協議会が必要があれば開催されるということもございます。  したがいまして、仮にこの地元協議会というものが開催されるというようなことになりますれば、そういった場を通じまして、よく意見を聴きながら対応してまいりたいという具合に考えております。
  104. 大門実紀史

    大門実紀史君 私は、日立市がかぎではないかということを聞いたんですが、いかがですか。
  105. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 現時点で申し上げますと、私どもとしては、どの自治体がどういう意見を持っているかということは、先ほども申し上げましたように、五月の二十四日に開催されます意見陳述の場で意見が陳述されるという具合に考えておりますので、その意見陳述を待って判断をしていきたいという具合に考えております。
  106. 大門実紀史

    大門実紀史君 分かりました。  その五月二十四日の意見聴取の場ですが、これは、資料を見ますと、参加、意見陳述するのは茨城県、日立市、常陸太田市、日立電鉄バスだけですけれども、これ、なぜ一番直接の影響を受ける住民の皆さんの代表が入っていないんですか。
  107. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) いわゆる鉄道事業の廃止の案件という場合には、事前に廃止の届出が出ますと、公示をいたしまして意見陳述人があるかどうかということを募るわけでございますが、本件のこの日立電鉄の廃止案件につきましては三月二十六日に届出がなされまして、廃止の届出がなされまして、同日、関東運輸局に公示を行いましたほか、地元の市役所等合計十二か所に掲示をいたしまして周知を図っております。これはこれまでの他の事業廃止の事例と比較いたしましてもより多くの場所に掲示を行いまして、広範に周知を図ったものと考えておりますが、四月五日の締切りの日までに利用者からの陳述の申出はございませんでして、関東運輸局といたしましては、それを踏まえまして、意見陳述人といたしまして茨城県、日立市、常陸太田市及び日立電鉄バスということに、から意見の聴取を行う予定であるということでなっております。  以上でございます。
  108. 大門実紀史

    大門実紀史君 要するに、公示をされたと言いますけれども、住民の皆さんだれも気が付かないところに公示書を張っていただけで、ホームページにも出ない。ホームページは、その廃止届が出ましたということと、五月二十四日にこういう形でやりますしか出ない。その途中で住民の皆さん意見陳述参加できますよということはホームページに載っけておりませんし、横浜に、茨城の問題で横浜にある関東局に何枚も張り出したってだれも見ません。だから、住民の皆さんはほとんど知らないうちに、この意見聴取の会が開かれるということになったわけです。これを今、今日詰めるつもりはございません。  問題は、この一回目といいますか、五月二十四日に住民の皆さんの意見が陳述されない、傍聴はできますけれども、だれも代表として意見陳述ができないと。この結果として申し上げますけれども、これ法的にそういう手続上されたわけだから、急に参加させろと言ったって無理なわけですよね。  だから、私、申し上げたいのは、これは仮に、自治体が代わりに住民の意見はこういうものですと言って反映されて、住民の皆さんも自治体が代わりに言ってくれたということで納得されたら別にとやかくこだわる必要ないと思うんですが、もしそうならなかった場合、あるいは住民の皆さんがやっぱり直接意見陳述したいというふうな希望が出てくる場合、あるいはいろんな推移があると思いますけれども、これからは、これは一回きりとは法的にどこにも書いてありませんね。ですから、またこの意見陳述の会、開く、二回目をやることが場合によってはあると思いますが、それは否定、あり得ますよね。
  109. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 意見陳述の回数のお尋ねがございましたが、関係者が一堂に会しまして意見聴取を複数回行うということは実際上なかなか困難ではないかと考えておりますが、代替輸送、代替交通機関の確保に関しまして調整を行う主体である関東運輸局といたしましては、こうした形以外にも意見を述べたいという方がおられるならば、それぞれ個別に対応してまいりたいという具合に考えておりますし、先ほども先生の方からもお話がございましたように、関係自治体を通じてそれぞれ意見表明を行っていくというような方法もあろうかと思います。
  110. 大門実紀史

    大門実紀史君 いや、そうじゃないんですよ、私言っているのは。国土交通省、運輸局主催の意見聴取の場に住民の方出ていないわけだから今度、皆さんがちゃんと知らせないから。みんな知らない、聞いてないと言って怒っているわけですから。だったらば、一回きりと決まっているわけではないんだから、皆さんが主催する意見聴取に、次の機会があれば、必要があればですよ、皆さんがそういう要望が強かったり、いろいろな推移の中であれば次もう一回やったっていいんじゃないですかと、そのときに代表が、住民の代表が参加することだってあるんじゃないですかということを申し上げているんですよ。何でできないんですか。一回、どこに書いてあるんですか、一回、一回きりしかやらないって。
  111. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 先ほども申し上げましたように、今回の廃止の案件につきましては地元の市役所等も含めまして合計十二か所に掲示をいたしました。これは、同様の他の事例と比較いたしましても、かなり広い範囲に周知をしたと私どもは考えております。  そういう中で、意見陳述の申出がなかったということでございますので、それではということで、先ほども申し上げました範囲で意見聴取を行っていこうという具合に考えている次第でございますが、先ほども申し上げましたように、こういった意見陳述の場以外にも意見を述べたいという方がおられるならば、それぞれ運輸局におきまして個別に対応をしてまいりたいという具合に考えております。
  112. 大門実紀史

    大門実紀史君 違うんだな。昨日、課長補佐さんはあり得ますと、個別じゃなくて意見聴取はあり得ますと言われたんだけれども、答弁違うんだけれども。
  113. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) どういう場合に意見陳述をするかということでございますが、これは既に一定の手続を経て、公示もいたしまして募集をして、手続にのっとってやってきたものでございますので、基本的には、そこで意見陳述の申出がなかったということでございますので現在の範囲でやらさしていただきたいという具合に思っておりますが、先ほども申し上げましたように、関係自治体あるいはその利用者の皆様が関係自治体を通じて意見を申し上げるというようなことも可能ではないかという具合に考えております。
  114. 大門実紀史

    大門実紀史君 だから、二回やれない理由を教えてください。そうしたら、二回目やれないとどこに書いてあるんですか、法律に。
  115. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 今までも同様の廃止の案件たくさんございました。意見陳述を行ってきたわけでございますが、いずれもそれぞれ一回行いまして、あとは、今度は意見陳述の場は終わって更に議論をするということになりますと、地元調整会議というようなものを開いて、そこで議論をしていったと、こういったケースもございます。いろんなケースがあろうかと思いますが、今までの慣例といたしまして、基本的には手続を踏みそれぞれ陳述会を開いてきたと、こういうことでございます。
  116. 大門実紀史

    大門実紀史君 時間がないんで改めて申し上げますけれども、意見聴取、法律に決まっておりますが、一回とは書いておりませんし、皆さんの、皆さんは知らせたと言っても、住民の皆さんはほとんど知らないという事態が生まれているわけですから。しかも、こういう問題で皆さんも努力されてきたわけでしょう。だったら、これぐらいのことをやったって、こんなところで急に役所的な対応をすれば、本当に点睛を欠くというか、何だったんだということになりますよ。個別でもいいからきちっと意見聴取を運輸局として、運輸局としてされるように。それはいいですね、それはされるわけですね。
  117. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 運輸局に陳情、御要望等ございますれば、それを受けさせていただきたいと思います。
  118. 大門実紀史

    大門実紀史君 この高校生たちが国土交通省に、本省の方ですね、直接申入れをしたいと言っておりますけれども、これは対応してもらえますか。
  119. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 本件の廃止につきましては、現在、関東運輸局におきましていろいろ調整をしているという段階でございます。したがいまして、先生指摘の地元の高校生を始めとする様々な方々の御意見に関しましては、まず手続の主体でございますし、また現地の事情が一番よく分かっております関東運輸局に対しまして御要望をいただくのが適切なものと考えておりますが、その上で国土交通本省に対しましても要望をしたいという方々がおられますれば、そのような御意見を可能な限りお聞きしてまいりたいという具合に考えております。
  120. 大門実紀史

    大門実紀史君 つまらないところで時間取りましたんで、二問連続聞いて終わりたいと思いますけれども、地元協議会が開いて、国土交通省としてイニシア取って意見調整をやっていくということですが、この地元協議会はどういう手続で設置の運びになるのか、どういう性格のものかについて、ひとつ簡潔に答えてください。  二つ目は、この繰上げ、鉄道事業法の二十八条ですか、これは繰上げ廃止ができるという規定になっておりますけれども、今回の場合、繰上げ廃止はあり得ないというふうに私は思っておりますけれども、今のところどういう見通しか。  この二点、答えてください。
  121. 杉山篤史

    政府参考人(杉山篤史君) 一点目の地方運輸局長が主催いたします地元協議会の開催の件でございますが、地元協議会の開催に関しましては、鉄道事業者の廃止の意思表示を受けまして、関係都道府県知事から地方運輸局長に対しまして地元協議会の開催の申出があった場合に設置されるということになります。  この地元協議会が設置された場合には、この地元協議会の場におきまして、廃止の意思表示をいたしました鉄道事業者から路線を維持できない事情等十分な説明を求めるとともに、代替交通機関の確保等に関しまして関係者の調整を行うことによりまして代替交通機関の確保等を図ることになる次第でございます。  それから、二点目の廃止の繰上げがあり得るかという御質問でございますが、鉄道事業法に基づく廃止の日の繰上げが認められる場合というのは大きく二つに分かれるかと思いますが、既に他の交通機関が並行して輸送サービスを供給している場合、これが一点目でございます。それから二点目は、代替交通機関の確保等に関する調整が既に済んでいる場合。こういった場合などにつきましては、届出にかかわる廃止予定日よりも前に事業を廃止しても公衆の利便を阻害するおそれがないと認められる場合に可能とされております。  本件の日立電鉄線につきましては、正式には関係地方公共団体及び利害関係者から意見聴取を行った上で判断すべきものと考えておりますが、現在の地元関係者間の調整状況を勘案いたしますと、廃止の日の繰上げは困難な状況であるという具合に考えております。
  122. 大門実紀史

    大門実紀史君 とにかく世界の日立が自分たちのグループの合理化、雇用者の整理のために、こういう非常にローカルな地域の高校生の足まで奪うということが行われている、これが規制緩和の一つの大変悪い例であると思います。私は、日立グループに再考を求めるということも含めて、今後、地域の皆さんと、これは超党派の問題ですから、共産党だけではなくて、各党と力を合わせて、これ存続のために頑張りたいということを申し上げて、質問を終わります。
  123. 平野貞夫

    委員長平野貞夫君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後零時六分散会