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国務大臣(
谷垣禎一君) 先ほどから円
委員にいろいろ御議論をいただいておりますけれども、こういう貿易
体制、FTAやWTO進んでまいりまして人、物、金の移動が激しくなってくる、それに伴って当然、先ほども御答弁申しましたように、
税関の役割も大きくなるわけですが、もう一つといいますか、同じことの裏の側面かもしれませんが、治安の悪化というのは
我が国、今非常に、何というんでしょうか、ここで頑張るか頑張らないかという大事なときに来ているのじゃないかと
思います。この治安を良くしていくために
税関は、これは
税関だけではもちろん不十分でありますが、警察、海上保安庁、こういったところと
連携を組んでしっかり
仕事をする必要がある。特に
社会悪
物品ですね、
覚せい剤であるとか銃砲であるとか、こういったものにはしっかり対応していく、これは
税関が最前線にいるわけでございます。
これをきちっと成し遂げていくためには、一つは、今申しましたように、
国内のほかの
関係機関、警察やそれから海上保安庁といったところの
連携が大事でございますし、それからもう一つは、先ほど
委員と関税局長の間で御議論いただきましたように、諸外国の当局との
情報連携というものが欠かせないだろうと
思います。そういう
体制をしっかり構築していくということが一つ基本、大事でございます。
しかし、それとともに、結局組織は人でございますから、要員である、定員であるとか組織というものをどうしていくか。定員はこれ、しばらくこの数
年間定員は減が続いておりましたけれども、この数年やはり治安が大事だと、安心、安全を
確保しなきゃならない、こういうことで
増員を認めていただいておりまして、これは
税関だけではなく、警察その他のこういう治安
関係機関も同じような趨勢にあるわけでございます。
ちょっと脱線いたしますが、私は前は、
財務大臣になる前は国家公安
委員長をしておりましたので、そのとき、そのいわゆる概算
要求で
要求しましたものを、今度は
財務大臣になって査定する側になりますと、同一人格でございますから役が違っても急にその思想を変えるわけにはまいりませんので、そういう査定に当たりましても、こういう治安の
確保ということは相当重視をしたつもりでございます。
そして、そうやって非常に限られた財政事情やその定員の枠の中で増やしていただくことができたわけでございますから、そういった
方たちが十分力を発揮できるような内部
体制を作っていかなければならないと
思います。
財務大臣として、そういったことにも意を用いて、少しでも安心していただけるような
体制を作るように努力をいたしたいと、こう思っております。