○大塚耕平君
谷垣大臣、今、
竹中大臣は物すごく重要なことをおっしゃったのをお気付きでしょうか。もうドーマー条件を御説明いただいたので私は繰り返しませんけれども、
財政を健全化するためには
プライマリーバランスを
黒字化することと、成長率が長期金利よりも高い状態を作ることが必要なんです。つまり、これは
目標なんです。そうなっていないからそうしなければいけないということを、過去営々と
経済学者が理論的にそういう主張をしてきた結果、
プライマリーバランスを均衡させることと、成長率より長期金利の方を低い状態を作ることは
目標なんです、これは。だから、
大臣がおっしゃっておられるように、いやいや、普通は長期金利の方が成長率より低いということであれば、もうこれは二番目の条件は満たされているわけですね。常時満たされているということなら、これはドーマー条件に入ってこないわけですよ。満たされていないから、それを満たしたいということを多くの
経済学者がおっしゃったわけですね。
今日は、前申し上げたように、私、
竹中さんの著書のファンでしたからね、一杯持っているんですけれども、「経世済民」、「「
経済戦略会議」の一八〇日」、これは小渕
内閣のときに御協力をしておられたプロセスをお書きになった本で、その中にも、
大臣御
自身は、私が今申し上げた趣旨のことをもうはっきり、ちゃんと正確に書いておられるわけですよ。
だから、いや、私が申し上げたいのは、今本当に日本の
経済にとって重要な局面ですから、もう一度申し上げますが、
国会での
議論で、あっ、なるほど、ちょっと言っていたことが間違っていた、まあ間違っていたとまでは言いませんけれども、ちょっと表現の仕方が誤解を与えたかもしれないなという点があれば訂正された方がいいです。この中には、故小渕首相の下でまとめられた
日本経済再生への戦略、
平成十一年二月二十六日、
経済戦略会議最終報告も載っています。これ、
竹中さんが中心でまとめられたわけでありますが、この中にもはっきり名目成長率が名目金利を上回る
状況を
実現することは
目標なんだって書かれているんです。
だから、そこで、この間から非常に辛気臭い
議論をさせていただいているのは、小平統括官の下で
内閣府は
経済財政モデルを一生懸命回しておられるんですけれども、間違った前提あるいはかなり恣意的な前提でモデルを回して、その数字を
国民に対して開示をして、その下で
予算の
編成をするということは、これはあってはならないことなんです。本当に、高度成長期みたいなときはいいですよ、ほっといても税収も入ってくるし、別に
予算編成は特に困らないというときならいいですけれども、
谷垣大臣。
今は、別に我々も
議論をぐちゃぐちゃにしようとして申し上げているわけではなくて、
財政再建したいんです、我々も。だからこそ、この間もきちっとお示ししたように、民主党の中期
経済モデルの推計は私が、私のところでやっていますが、まだ党内でコンセンサスを得られていないので、この間は私的推計としてお示ししました。したがって、私は長期金利の方程式も全部公開しますよ。もう結果出ていますので、二〇一四年まで残念ながら長期金利の方が成長率より高い状態が続きます。その状態を均衡させるためには様々な
工夫が必要だということをもう、この間は概要だけですけれども、お示ししています。来週、東洋
経済にも書きますので、
谷垣大臣もお読みいただきたいですけれども。
そこで、
経済財政モデルというものが一体どういう前提で、どういう方程式で、外生変数はどういうものを入れているかというのを、さっきも申し上げたように、学者もみんな
政策形成過程に貢献したいと
思い始めていますので、全部公開しましょうよ、この際。我々も公開しますから。この間は
予算委員会で資料請求しましたけれども、私はこの場で、別に、分かっていますから、モデルで何かすべてが解決することでもないということも分かっていますし、モデルはあくまでモデルだということを分かっていますが、正しい
財政状況についての認識を持ち、正しい、正しいと言うと語弊がありますね、より客観的な先行きの
経済認識を持つためにも、改めてこの場でもお願いをしますので、今ここで即断即決していただければ、これはもう歴史に残る
大臣ですよ。
政府の推計の、今日は小平さんに聞こうと思っていたんですけれども、細かいことを聞いていると時間がなくなるので、モデルの方程式、定義式、外生変数、内生変数の数、外生変数としてどういうデータを入れているのか、全部公開していただけますか。