○池口修次君 今、
大臣から、経過はちょっと別にしまして、目的というのは三点、四十兆円の
債務を確実に返すんだということと、必要な
道路を造るということと、民間のノウハウを入れてということで言われました。
この後、いろいろ質疑はさせてもらいますが、私はこの三つが、
道路公団が
株式会社にならないとこの三つが改善されないというふうには現時点、理解をしておりません。
まず、四十兆円の問題でいえば、私は、なぜここまで借金が膨らんでしまったのかというのは、一番大きなのはやっぱり
金利の問題であるというふうに考えております。過去の
金利、最近は二%とかありますが、ほとんどの期間七%とか八%で借りております。四十兆円の七%といいますと、四、七の二十八ですから二兆八千億、
料金収入が二兆六千億ですから、
料金収入だけではとても返せるわけがないんですね。
そういうことで雪だるま式に借金が膨れてしまったということですし、今回、四十五年で返せるということをかなり強い意思で言えるという理由は何かということでやると、
金利が安いんで、将来見通して四%であれば返せるということで、ですから、かつての借金が膨らんだ時代に比べれば格段に低い
金利だからこの四十兆円を返せるというふうに言い切れるということで、とても
民営化したから返せるということとは私は違うんだろうというふうに理解をしておりますし、必要な
道路は造る、これは当然のことですし、この必要性をどう理解をするかということを、これはいろいろ議論がありますが、じゃ、今まで
道路公団というのは不必要な
道路を造ってきたんですかと。そんなことは絶対あり得ないし、ただ、人によっては必要な
道路の基準は違う
可能性はありますが、必要な
道路は造ってきたし、これからも
株式会社においても多分必要な
道路を造るし、それは基準が、必要性の基準が大きく変わるんですかということでいうと、この
法案の中でいうと、確かに
株式会社の自主性というようなことを入ってはおりますが、最終的には社会資本
整備審議会等で判断をするというような
仕組みになっておりますので、本当にその必要な
道路の判断基準が変わるのかどうかということは、私は大変疑問を持っております。
三点目の民間ノウハウを入れるということですが、これも一か月ぐらい前の審議の中で、
道路公団総裁に今
道路公団がどういうことをやっているのかということをお聞きをしまして、
道路公団でもかなり民間ノウハウを入れているということが発言をいただきましたから、それじゃ、
民営化されれば更に良くなるというような期待感は、私自身は実は持っておりません。
そういう
意味で、今言われた三つの点が
民営化の必要な理屈だということであると、私は若干疑問を持っているということを
お話をさせていただきまして、これだけですと一方的な議論ですので、これから具体的な議論をさせていただきたいというふうに思っております。
その前に、ちょっともう
一つ大きな点を
大臣にお聞きをしておきたいということで、趣旨説明の中で、今回の
法案については「民間にできることは民間にゆだねるとの原則に基づき、」ということで、これは小泉総理も民間にできることは民間でというスローガン、前回の衆議院選挙でもかなりこれを新聞に発表しておりましたので、これ自体はそういうストーリーでやっているんだろうというふうに思っておりますが、事
高速道路事業ということで限ったときに、民間にできることということについて
大臣は、じゃ、すべての
高速道路事業、これは民間にできることということでお考えなのかどうかというのをお聞きをしたいというふうに思っております。