○山本孝史君 民主党・新緑風会の山本でございます。よろしくお願いを申し上げます。
最初に、
未納の問題について触れておきたいと思います。
だれにも起きることだから騒ぎ過ぎだと与党の皆さん方がおっしゃっておられる。武見
委員は一昨日の、おられませんけれ
ども、
委員会の
質問のときは持ち時間の四十数分すべてを使って総理の
未納問題をかばう
質問をされました。私も本論に入りたいんですけれ
ども、
未納問題の本質というものをよく理解をしておかなければいけないと思っております。
本質は二点あります。
一つは、
政治家のモラルです。
未納の
大臣が続出をしました。審議をしました衆議院の
厚生労働委員会の自民党の衛藤
委員長も
未納でした。答弁に立たれた
厚生労働副
大臣も
未納でした。
法案成立を強引に推し進める公明党の神崎代表以下三役も
未納でした。しかも採決後に
未納を公表するという、私はこれは非常に悪質な行為だと思います。これで子供に道徳を説くか、そういう国会であるのか、そういう大人なのかと私は思っております。どのようにけじめを付けるのか。
民主党は全議員を調査して
未納の
状況を公表いたしました。国会の
委員長は自ら
辞任をいたしました。党の役職にも就かないということで対応しております。せめて、未公表の自民党も、
未納のあるいは未
加入の
状況を公表して、国民の政治への信頼をつなぎ止める、そのことが今自民党の諸君に求められているのではないか、私はそのように思います。
未納問題のもう一点は、いい加減な国会答弁を許していいのかという問題です。
未納、未
加入はいろんな
状況の中で起き得ると思っておりますが、そのことにどう対応するのかという問題であろうと思います。私、そこの点において、総理の対応というのは、私は一種犯罪だとすら思っております。
小泉総理は、四月九日の衆議院の
厚生労働委員会で、我が党の城島
委員に対して、「私も、もう年をとりまして、
年金を、保険、払う時代は過ぎちゃったんですね。過去はちゃんと払っております。」と答弁されました。四月二十八日の同じ
委員会でも、我が党の今度は三井
委員の
質問に、私は、過去、議員になる前はどうだったか、自分でも詳しくは覚えておりませんが、払うべき期間におきましては払っておりますと答弁をされました。
しかし、先般来から飯島秘書官がこの
状況を公表されておられるわけですが、これは最初に飯島秘書官が公表されたときのものでございますけれ
ども、
未納の期間が幾つかある。(資料提示)
一つは、予備校生だった、彼が二十歳になったときの三か月間、予備校生だったということですので、予備校生は
国民年金法では
加入の義務があります。したがって、この三か月間は
未納であったということになりました。あわせて、大学を卒業されてロンドンに留学されて、途中でお父さんが亡くなられて日本に帰ってこられて選挙にお出ましになります。この期間、ロンドンにおられた二十七か月と日本に帰ってこられてから八か月、この間は住民票が国内ならば
加入の義務があります。実態として、少なくともこの八か月間、選挙に出るために帰ってこられたこの期間は日本におられたわけで、日本で生活をしておられたわけですから、この期間は
加入の義務があります。
今、六十一年より前は
加入の義務付けがなかったとおっしゃいますが、
国民年金法ができました昭和三十六年からすべての人に
加入の義務が義務付けられております。
加入しなくてよかったのはいわゆる専業主婦と学生の皆さん、これは任意
加入ということになっていた。そういう意味でいきますと、実はやっぱり
加入の申出違反、あるいは納入の義務違反が小泉総理
大臣には起きているわけです。みんなそうだったじゃないかと、こうおっしゃるわけです。しかしながら、
法律は、実は罰則規定を設けて、届出をしなければいけない、納入をしなければいけないという
国民年金法になっています。そのこと自体がお気付きにならないか、あるいは
未納、未
加入がこんなにたくさんあるからいいじゃないかと与党の皆さん方はおっしゃるわけだけれ
ども、私はそうではないだろうと。いや、たとえそうであったとしても、そのことを公表をして、謝罪をして、そしてこの
国民年金法の採決あるいは審議に臨むというのが国
会議員のあるべき姿ではないんだろうかと、私はそう思うわけです。
もう
一つ小泉総理
大臣の問題は、
厚生年金に入っておられたという問題です。
飯島秘書官もおっしゃっておられます。あるいはもう既に記録が公表されましたので、その期間におきますと彼は二回目の選挙に当選をいたしますが、その前後五十五か月間、
厚生年金に
加入をしておられます。国
会議員になられた後も引き続き
厚生年金に
加入をしておられます。
厚生年金に
加入するということは当然働いておられたということですが、しかしながら、昨年九月十九日の衆議院本
会議で、我が党の当時菅代表の
質問に、私はサラリーマンの経験はありませんと答えておられます。サラリーマンの経験のない方が
厚生年金に入っておられたということになっているわけです。このことについて、私はやはりこの
委員会においてしっかりと小泉総理
大臣からお話を聞かなければいけないと思っています。
小泉総理
大臣は、飯島秘書官を通じて、
社会保険庁には五月十七日になって
確認をしたとおっしゃっておられます。これだけ騒がれている中で、御本人の納入記録がどうだと言われている中で、五月十七日になってようやく
確認をされた。
飯島さんはこの三か月間は予備校生だとおっしゃったけれ
ども、本人は友達に言われて、いや、おまえ、あのときは大学行っていたじゃないかということで、ここは、三か月間は慶応大学の学生であったという話になっている。しかし、普通、自分が生きてきた中で、自分が二十歳のときには何やっていたかという話ぐらいは、学生だったか予備校生だったか、要は、二浪で一留なのか、一浪で二留なのかということぐらいは、それはだれだって分かる話で、それを飯島秘書官が勝手に公表しているとすれば、それは秘書官の資質の問題だし、そのことについて御本人が訂正されないのであれば、これは御本人の問題だと思っています。
したがって、小泉総理
大臣は結果的にうそをついておられる。国会答弁の中でうそをついておられる。結果的にそういう形になっている。それはなぜか。彼が誠実に国会で答弁をしていないからです。
私が申し上げている問題は、
未納、未
加入という問題は、確かに起き得る
状況に国
会議員は置かれている。あるいは当時の
状況は、
年金法の
状況はそうであったと思う。しかしながら、しかしながら、これだけ言われているときになぜ
確認しないんですか。なぜ勝手なことを事実として公表するんですか。自分の思っているままでなぜ国会で、本
会議で答弁までするんですか。私は、そのことが、総理
大臣としてあるいは国
会議員として資質が欠けているんじゃないか、こう思わざるを得ないわけです。だから、もう一度この
委員会に小泉総理
大臣に出ていただいて、しっかりとした御本人からの御答弁をお聞きをしたい。
また、一昨日、
委員会で自らは公表されませんでしたけれ
ども、同時間帯で飯島秘書官が報道機関の皆さん方に、報道の記者の皆さん方に、
社会保険庁のいわゆる被
保険者記録の照会回答票という公的な文書をマスコミの皆さんには公表された。しかし、この
委員会、国会に対しては公表しない。それは与党の皆さん方が公表しないんだということで抵抗しておられるわけだけれ
ども、マスコミを通じて公表されているものが国会に公表されないということは、これは国会の権威にもかかわる話でございますので、これはやはりこの
委員会にきちっと出していただきたい。
もう一度やはり小泉総理
大臣に来ていただいて、御自身どういう人生を歩んできたのか、一体二十歳のときには予備校だったのか学生だったのか、そういう話もしっかりとしていただかないと、これは一国の総理
大臣、日本の国として恥になります。そういう思いで、私は必ずそうしていただきたいと思いますので、お願いいたします、
委員長。