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武見敬三君 いや、私も、この事件というか、この件調べてみてびっくりしたんですよ。私のある同僚の
議員が、実際に
国民年金脱退手続をした後に、された後に改めて
国民年金には
加入して、その
保険料も払わなきゃならないというので
保険料を払い込んだと、これは特に政務次官になったときの話ですよ。そうしたら、せっかく払い込んだのに還付されて戻ってきちゃったと。しかしながら、詳しく
年金の
制度についてたまたま知っていたために改めて払い直しをして、そして
保険料全部払い込むことができたという
経緯があったという話も聞いているんですよ。むしろ
未納にならなかったのが奇跡なぐらいな話で、こういう問題が
現実に起きてきているということをちゃんとよく分かっておりませんと、これをひたすら政治問題化しようなどというような意向であるとすれば、これはもう本末転倒、あらゆる
意味で
年金制度を本気で
議論しようということにはならないだろうと思いますね。
また、同時に、私は是非申し上げておきたいことは、この
未納問題等がこのような形で脚光を浴びてマスコミでいろいろと報道をされる。そうすると、ああそうか、
運用の仕方も悪かったんだなと。しかし、それと同時に、これによって、
制度というのは相当複雑なんだ、したがってこれで解決をするためにはやはり
制度を一元化して早急に改革をしようという、こういう
議論につながってくる
経緯もありますわね。だけど、僕は、こういう、この
未納の問題やその
背景にかかわる問題というものをやはり冷静に
国民の
皆さん方に
理解をしていただいて、そしてその上で実際にこの問題にかかわる政治的責任の在り方というものをやはり客観的にきちんと確認をしていただくことが必要ではないかと思って今日御質問させていただいたわけなんです。
しかし、同時に、この
経緯を見たときに、私、非常に心配になったことがあるんです。それは、
閣僚、
国会議員といえども、個人のプライバシー、個人の情報というものは尊重されなければなりません。しかし、残念なことに、
閣僚のいわゆるこうした
年金情報といったような個人情報というものがかくも簡単にリークをされて、そしてそれがマスコミでセンセーショナルに特だねとして取り上げられてくる。そのことによって、ますます
国民はあおり立てられるようにこの
未納問題について感情的にのめり込んでいってしまう。これは正に民主主義国家の中にあってはならないそういう私は事象だと思います。したがって、個人情報というものを今後いかに保護するかということについて、実は改めて
認識をしなければならない事例の一つだと私は思うんですよ。したがって、こういった問題についても是非今後国会の場でしっかりと
議論をしていっていただきたいというふうに私は思っております。
そして、同時に、何よりもこの
未納の問題、確かに
国会議員として私たち重く受け止めなければならないことは当然であります。しかし、同時に、今正に少子高齢化
社会の中で持続可能な
年金制度というものをどのように再構築するかということがむしろ本論の中の本論であって、そして、そのための
議論というものをするということをこの
未納の問題のみを取り上げることによって妨げようとすることは、むしろ
国民の本当にこの議会に対する期待というものにそぐわないというふうに私は思うものであります。したがって、この点について是非国会の場でしっかりとした
議論をさせていただきたいと思います。
私は、特にこの
国政の場で我々がそうした
制度設計について基本的な
方針を策定する、それを
法律にする、しかし、そういった
法律というものが実際に施行される過程で、それぞれ現場の
窓口等でどのようにそれが実施されるかというところまでは実はなかなか見極めた上で
議論ができてこなかったという
経緯があるんですよ。したがって、私は、この参議院ではしっかりと腰を据えてこうした
制度論の基本についての
議論を行い、なおかつ、こうした実際に実行される
窓口業務の在り方をも含めて、それをきちんと調査をして、地方公聴会等を早急に行って、そしてそうしたことを基本にして更に国会の場で
議論を続けて、そして現に地に足の着いた、
国民の目線で分かりやすい
議論をこの
年金制度改革の中でするということが正に良識の府としての参議院
厚生労働委員会のやるべき道だろうと思います。
したがって、そういったことをきちんと私は多くの与野党の
国会議員で御
理解をいただいて、そして
議論を深めていきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。
それでは、関連質問に替わります。──失礼しました。取り消します。私の質問を終わります。