○山本孝史君 分かりました。
是非早急に、やはり私、科学の
進歩に追い付かない、そういうものが出てきたときにどうするかというふうにおっしゃったんだけれども、
大臣は。諸外国でもう既にいろんな問題が生じているわけですし、私、それに対して法律の整備は、外国の場合はやってきている、そのことについて後追いをしていっていいのかどうか。あるいは、私は法律の整備とまでは言わないまでも、国会ないし
社会の中で、こうしたヒト由来の様々な情報をどう利用していくのか、あるいはそれを
受け止めていくのかということについての議論がないと
研究などというものは
社会的に定着しないと思うのです。
多分これから先こういうことが起きてくるんだろうというのは、遺伝子の情報が解明をされて、人の遺伝子が解明されて、これから先、いわゆるテーラーメード
医療ということをおっしゃっておられる。そうすると、遺伝子
診断が
導入されてくると、このテーラーメード
医療によって
患者の選別が当然行われるという事態が生じてくるはずではないだろうか。すなわち、いい
意味でとらえますと、あなたにはこの薬は、あなたの遺伝子から判断するに、あなたにはこの薬は効きません、あなたにこの薬を使ったときは副作用が少ないからこの薬を使いましょうという話。いい面でとらえればそうなんですが、しかし、あなたにはもう使う薬はないんです、あなたの遺伝子では今のところ
治療はできませんという言い方もある
意味でできるわけですね。しかし、
患者の側は、とにかく今試せるものはみんな試してほしいと、こう思うわけですから、そこにすごい
医師と
患者の間にあつれきが生じるわけです。
必ずしも、残念ですけれども、
日本の
医療の現場は医者と
患者の間の信頼
関係が十分に成立しているわけではないという中において、こうした新しい
技術が入ってくるということについてどう
受け止めをするのかということの議論を私はしていかなければいけないのじゃないか、そういう議論ができる土壌を作っていかないと私はゲノムの
研究などというものは進まないのではないかと思っています。したがって、それを一体だれがある
意味では仕掛けるのか、だれが議論をリードするのか。
国会の議事録を検索しても、テーラーメード
医療ですとかオーダーメード
医療ですとかということを検索語に入れても余り出てこないんですね。遺伝子という問題についてもほとんど出てこない。クローンのときの
技術、クローンの規制法のときはあったけれども、それでも非常に表面的な議論に終わってしまっている。そうすると、これは
内閣府のお仕事なのか、
研究を進めておられる文科省のお仕事なのか厚労省のお仕事なのか。
私は、どこがおやりになるのかはそれぞれ協議だと思いますけれども、もっと国民の中に、この遺伝子情報というか、これから進んでくる
医学の新しい局面というものについてどう
対応していったらいいのかということの議論をするような、私は参議院なら参議院でそういう調査会を作ってやるのが一番いいのかもしれないと思いますけれども、そういう継続的な議論をする必要性がある、国会の側もそれから行政の側も、そういう思いがいたしました。質問ではなくて、私の今回の法案に対して質問を準備したときの一番のこれが思いです。だれがと言ったら、多分あそこがここがとおっしゃるだろうからそれ以上聞きませんけれども、そう思います。
それで、もう
一つ、やはり朝日
委員がお触れになりました個人情報保護法が来年の四月に施行される、それまでに
医療に関する個人情報の保護に関する法の整備はしていかなければいけない。先ほど上田
審議官は、これから
検討の場を作ると、こうおっしゃいましたので、思わず、一
年間でどこまで一体結論ができるんだろうと思いますけれども、これから
検討の場は一体どういう
検討の場を作ろうとしておられるのか、どこまでその
検討をしようと思っておられるのか、法の附帯決議に付いております内容についてどう
受け止めておられるのか、もう一度御答弁をいただきたいと思います。