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小林元君 民主党・新緑風会の
小林元でございます。
日本は四海、海に囲まれておりまして、
海洋日本、こういうふうに言われておりますし、私もそのように感じてきました。しかし、今、
小泉委員からもございましたように、海を利用するというか悪用している
部分もあります。
水産資源なども乱獲がたたって
資源が枯渇をするというような
状況がございますし、そしてまたこの
海洋投棄についても世界で有数の残念ながら
投棄大国と。これは
中央環境審議会でもそのように認めているわけでございますが、そんな
状況がありまして、正に、水に流すと言われましたけれども、そのような
状況が続いてきたということでございます。
ちょうど、この前の
条約というのは一九七二年だそうですけれども、そのときに
採択をされた。振り返って、実は私、
公害関係の仕事をしておりまして、ちょうどそのころ担当しておりました。一九七一年の七月でしょうか、
環境庁が発足をした年でございます。そして、いわゆる
公害関係が大問題になったのは
昭和四十五年なんですよね。例の、来週、来週というか、今週提案をされる予定の
大気汚染防止法。
光化学スモッグが杉並の、石神井ですか、で問題になりまして、それはちょうど
昭和四十五年の七月十何日だったですか、そんなことがございました。
ですから、
高度成長の中で公害問題というのが大変だということで、そこから対策がスタートをしたと言っても過言ではないわけでございますし、ちょうどそのころ、この
ロンドン条約批准、
批准といいますか、
採択の年は
国連環境会議、ストックホルムで行われまして、世界的に
環境問題は重要だというようなことが確認をされたんではないかなと。そういうことで、大変記念すべき時期にこの
ロンドン条約というものが問題になったと。
よくよく考えてみれば、海というのは我々
生物の命が誕生したというふうにも言われておりますし、我々の母なる海と言ってもいいのかもしれません。ですから、海が
汚染をされるということは、
人類にとって、あるいは
生物にとって、
地球にとって大変これは重要な問題だ、危機的なことになってしまうんではないか。
ちょうどその一九七〇年代に問題になりましたのは、
PCBとか
水銀とかという
汚染問題がございまして、現在でもこの
水銀、
魚類中の、マグロに
水銀が多いとか、
PCBが蓄積されているというようなことで厚生省が発表して、ちょっと
過剰反応をしたかもしれませんが、妊婦が連続して食すると問題があるというようなことまでのデータが出たわけでございます。それは現在も続いているということでございまして、その当時、その問題がクローズアップされました。
時間がありませんからあれですけれども、
水銀問題というのはなぜそんなに。今回、
大臣が連休前にアメリカへ行きまして、持続可能な
開発会議で
基調講演をされました。その中で、水俣の経験を踏まえてしっかり
我が国はやっているという
表明をされました。私も全くそうだというふうに思っております。これは今回の
法案と直接の
関係はありませんけれども、工場から海に放出をしたということでありますから、
船舶から
投棄をしたという問題ではございません。が、そのようにやっぱり大変なことになる。
ところが、
中央環境審議会の「はじめに」というところを読んでみますと、
我が国の
海洋の
汚染の
状況は余り、大して変わっていませんよ、
汚染の
状況といいますか、というような割合安易な
評価をしております。しかし、一方で、先ほど言いましたように、
魚類の
汚染というのはあるわけでございますから、やっぱりそれは目に見えないいろんな問題があるかもしれない。あるという、現在のところはごく微細な問題かもしれませんけれども、やっぱりそれは前兆としてしっかり
認識をした上で今後の行政というものを進める必要があるんじゃないか、そういうふうに思っております。
そこで、
大変前置きが長くなって恐縮ですが、今回、九六年の
議定書というものの
準備に入るということで本
法案が提案されたわけでございますが、この九六年
議定書について、
我が国にとりましてといいますか、
環境大臣としてどのような意義といいますか、どういうふうに受け止めているのかと思います。よろしく
お願いします。