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政府参考人(
瀬川勝久君)
警察としての国内におけるテロ対策の
状況についてのお尋ねでございますが、
警察といたしましては、九・一一米国の同時多発テロ
事件、これ以降、
我が国におけるテロ対策、国内におけるテロ対策を
強化をしてまいりました。国際テロの脅威が非常に高まっていると、こういう認識でございます。
ポイントとしては大きく三つあろうかと思うんですけれども、一つは、テロリストをやっぱり国内に入れないということで、入国管理局等と連携をいたしまして、水際対策をしっかり
強化をしていくという点が第一点でございます。
それから二点目は、国内はもとより、海外におきましても、国際テロに関する
情報収集を
強化をいたしましてテロリストを
発見をすると。で、国内にいた場合にはこれを検挙をするということを目指して鋭意各種対策に取り組んでおります。
〔理事常田
享詳君退席、
委員長着席〕
そして三つ目には、やはり最後の線といいますか、
委員の御指摘にもございましたとおり、この国会あるいは官邸、こういった
我が国の重要施設、それから、最近の国際テロ
情勢にかんがみまして、アメリカの関係の施設、こういったものに対する警戒を
強化する必要がある。そのほかもろもろ重要施設に対する警戒、
合計で約六百五十か所に上りますけれども、恒常的に警戒警備を
実施をしているところでございます。
それから、鉄道の警備、鉄道テロ対策もかねて推進をしてきたところでございますが、特に今般、スペインにおける鉄道爆破テロ
事件の発生という
情勢を受けまして、鉄道事業者に対してまず自主警備の
強化を更に一層要請をしております。
それから、
警察としては、警備犬、これは爆発物を探知する能力を有する爆発物探知犬でございますが、こういったものを活用して駅構内の巡回を
強化をする。あるいは機動隊員等も、駅構内のパトロール、あるいは新幹線等々への警乗といいますが、警戒のために列車に乗るということでございますが、を
強化をいたしまして、その過程で積極的に職務
質問をする、あるいは沿線等の警戒も
強化をする、こういった対策に努めております。
特に、大変鉄道事業というのは広範でございます。それから乗降客も非常に多いということで、なかなか出入りにといいますか、利用する方を全員チェックをするというのが非常に困難、ほとんど不可能でございますので、乗客の方の御協力をいただくということが大事だと思います。そこで、不審者でありますとか不審物の
発見を利用客の方にどんどん事業者から呼び掛けていただいて、
発見した際には通報をしていただくということを是非お願いしたいということで御協力をお願いをしているところでございます。
それから、なかなか警戒が難しいものとして、人が大勢集まるイベントですとか遊園地ですとか、そういった場所がございます。
ソフトターゲットといってもいいかと思いますが、こういった問題があります。特に、先日アメリカの大リーグの公式戦も東京ドームで開催をされました。この東京ドームにつきましても、実は私ども、主催者と大変緊密に連携をいたしまして、かなりの
警察官を配置をして、警戒警備、所持品の検査等も御協力をいただいてさせていただいております。また、主催者の方の自主警備も
強化をしております。
このような形で、適時適切に、こういった多く人の集まる
ソフトターゲットと言われるような場所につきましても警備の万全を期しているところでございます。
いずれにいたしましても、警戒警備に当たりましては、大変対象も多くて、すべてについて
警察が十全にということはなかなか難しい点がございますけれども、効果的に、関係者、事業者の方の協力をいただきながら、
状況に応じて警戒警備を適切に推進してまいりたいと、こう考えているところでございます。