○齋藤勁君 先ほどに続きまして、質問をさせていただきます。
国連憲章と国連決議、先ほども他党の
委員のやり取りございましたが、これをずっと聞いていまして、相当時間費やすなと、
総理とやり取りしていると。国連決議一四四一、先ほど私言いました、国連決議一四四一、先ほど
外務大臣からもございましたし、私も理解しているつもりです。これをもって武力行使、即武力行使ということではなくて、ここに最後の機会を与えると、フセイン政権に対して。その後、履行しなかった場合、安保理なんですよね。安保理やらなかったんですよ、できなかったんですよ。そこでヨーロッパ各国とアメリカと見解が分かれたわけです。それからブッシュ大統領のこの開戦宣言になっていくわけですね。これはもうそんなに古い話じゃないですから覚えていらっしゃると思うんですけれども。
私は、ですから、一四四一というのは、その次に安保理がある。安保理をないままに
米軍による武力行使が行われたということ。
それから、国連憲章というのは、度々言われますけれども、国連憲章によって担保されていますのは、他国から加盟国が侵害、侵略を受けたときに個別的自衛権がありますよ、あるいは集団的自衛権がありますよと。そしてまた、それも安保理で協議をしましょうと、こういうことになっているわけで、途中を省略している。こういう
政府の一貫した答弁であるということについて、申し上げさせていただきたいというふうに思います。
そこで、
外務大臣、ここはもう同じお答えだと思いますから結構です。
私、今、先ほど来、今このことについて
質疑を聞いていて、ずっといろいろな
委員会、外交防衛
委員会でも、あるいは
特別委員会でもやり取りして、今お話しさせていただきますのは、多分いつの議事録かなんかひもときしていただきますと私の発言したことが出てくると思うんですが、この大量破壊兵器、国連決議違反という理由も、よくよく
考えますと、ずっと終始一貫、首尾一貫したものじゃなくて、国連決議違反を理由に武力攻撃ということであれば、過去、一九六七年の第三次中東戦争後にイスラエルの占領地撤退を求めた国連決議二四二はどうなるんでしょうかね。
イラクに対する国連決議は憲章第七章に基づくもので、武力行使も容認しており、イスラエルのそれは憲章第六章に基づくものですよ。平和的解決を目的とするという説明があります。じゃ、いかに、イスラエルの撤退を求めてアメリカがいかなる圧力を掛けてきたのか。
こういう歴史をひもときますと、明らかにこれはダブルスタンダードなんですよ。国際法理に基づき正義の戦争ですと言ったって、実はこういうダブルスタンダードで筋道が通っていない。仮に
イラクが大量破壊兵器を保有していたとしても、保有している国は
イラクだけじゃない。アメリカ自身はある意味では最大の保有国であり、廃棄を求めるならば、世界全体からこの大量破壊兵器を取り除くための制御のシステムを作っていくということが議論をしなきゃならない大変大きなこれ私は課題だというふうに思うんです。
しかも、核開発計画を公然と認めている今、北朝鮮に対して六者協議で、テーブルに、二月中にやるわけでしょう、今度、核開発問題について。対話、圧力、私たち、この六者にどうやって臨むかということについて拉致問題が大きな課題としてあり、じゃ、なぜ北朝鮮に対話と圧力と、対話ということならば、やれなんということを私は言うつもりはありませんが、なぜ
イラクを攻めたんだろうかという疑念がこれはあります。──いや、待ってください。
いずれにしろ、このイスラエル問題、
イラク問題、大変、国際情勢、いろいろな私は背景がありますからそう簡単に答えが出てくる問題ではないというふうに思いますけれども、とにかく、今の状況というのはアメリカが何かけちを付ければ攻撃をすることになってしまうことになりはしないかという、こういう見方も私はあり得るんじゃないかというふうに思いまして、要は、戦争というのは最後の手段なんだということを改めて私はこの機会に
指摘をさせていただきたいというふうに思います。
これは、ある意味では、先ほどから
外務大臣お手を挙げられていますが、私は一方通行にさせていただきます。時間が限られて、限られておりますので。またこれはずっとあると思いますね。
それから、このことについてはお答えいただくことになるかも分かりませんが、日本外交というのはどうも、お嫌かも分かりませんが、率直に言って機能麻痺状態になっているんじゃないかというふうに思います。アメリカに付いていけば何とかなるんじゃないだろうかという安易な
考え方はございませんか。少し一種の思考停止、あるいはこの冷戦型の思考に継いでいるんではないだろうか。もう変わっていますよ。いや、あんたが、おまえが言わなくたって分かっているよと言うかも分からない。いろいろそちらで何か独り言をおっしゃっているけれども。
資本主義対社会主義の対立じゃないと、これは分かっている。
湾岸戦争とも状況が決定的に違うのも分かっている。じゃ、
テロリストの側に付くか、我々側の付いていくかという短絡思考じゃないと思うんです、これは。
テロリストについては、テロについては、これはもう国際的に排除していかなきゃならないということだと思うんです。
ですから、私は、今現実にアメリカの巨大なこの軍事力、経済力、まあ経済力の方はちょっとクエスチョンマークかも分からないけれども、厳密に言えば。世界じゅうのどの一国もこの一国について対抗できない状況が私はでき上がっている。これは多分見解がある意味では共通すると思うんですが、このネオコン、ネオコンサバとかあるいはタカ派とか言われますが、このブッシュ政権というのは、過去にない、アメリカの政権と違う独特の今の政権のスタイルを、政策を取ってきているというふうに私は思いまして、これをある意味では単独行動主義、これに対してどういうような組立て方をすると、テロに反するかどうかというようなことではなくて、多国間の協議で物事を進めていくということが、これはやっぱり私は主張すべきであって、日本という地位がアメリカともあるいはヨーロッパとも、どっちかと言えば私はアジアに軸足を置いて、アメリカの、日米
関係というのを基軸にしていくという気持ちを持ちますけれども、何でもフランスと一緒になればいい、フランス、ドイツと一緒になればいいなんて言ってない。フランスはフランスの
考え方これあり、ドイツもドイツの
考え方あるわけですけれども、そういった私は、今回の様々な九・一一以降、アフガンがあります。
イラクの問題あり。
そして今、
小泉さん、
小泉総理は、もう一度支持しましたから、これはもう最初からもうこれはお金じゃ駄目だ、あるいは、お金じゃ駄目なんだと、血を流すなんていう、別に体でとにかく具体的に貢献をしていかなきゃならないというので、この
自衛隊の派遣というふうになっていくわけですけれども、少なくともここら辺の私は冷静な議論をきちんとここで改めて問い直さないといけないんではないかということで、本当はもう派遣前に私はこういうことをずっと言ってきたつもりだったんですけれども、どんどんどんどん国会、衆参、国会でも日本の外交の在り方、日本のスタンスの在り方、日本の国益の在り方、これをきちんと議論をして私は結論を導き出すものではないんだろうかというふうにあえて思いまして、一四四一の問題、国連憲章の問題、そしてテロに屈するなとかいろいろなことがずっと
言葉だけ出てきますけれども、そうではないんだということを私は申し上げさせていただきたいと思いますし、それからこれは、私はフランスだけの例を取ることではないんですが、大量破壊兵器の脅威にさらされている、テロ行為に発展するおそれがある、だからという論理の組立て方で開戦に入っていった。率直に言いますと、容疑を晴らすのは嫌疑を掛けた方が晴らさなきゃならない、それが査察であったはずです。査察継続であったはずですよ。査察継続というのは、
イラク・フセイン政権も、そしてまた欧州、ヨーロッパもそうであったわけであって、ここを私は日本というのは嫌疑だけで今なお、今なおですよ、注視をするということでしか答弁できないということになるのか。これはさかのぼって誤りでなかったのかということは、当然私は、ずっと同じ答弁繰り返していますけれども、どっかに脳裏にこれは間違ったんではないかというぐらい思うのが、私は当然な私はリーダーの思考ではないかというふうに思っております。
これは前段の方に、テレビのいるときにここら辺もお話をしたかったんですが、ちょっと時間もなくなりましたので、このことについてまず冒頭触れさせていただきます。
そこで、
イラク復興への
一つの我が国の貢献の仕方、これは今みたいな話をしてそうなんですが、いずれにしろ現時点で
イラクのこの復興、そして対して不安定さと混乱というのは、これはだれもが認識をしていると思うんですけれども、このフセイン政権崩壊によって新しい統治機構をどう作るかということの中で、今その中間的な権力の空白が生じているわけですね、実際。この
イラクの不安定と混乱なくして民主的な
イラクを再建するという道は、アメリカ、米英軍の中心の占領ではなくて、国際協調の枠組みを一日も早く作る、これは昨日、私も本会議で申し上げました。
国際協調の枠組みを一日も早く確立することだ、それは国連による暫定委任統治か暫定統治が望ましい、これもそう不一致はないんじゃないかというふうに思いますが、少なくともそのために中東諸国、そしてヨーロッパ主要国が、先ほどの
質疑にもございましたけれども、国際協調の枠組み作りに参加をする。このことで我が国自身がリーダーシップを発揮をしていくということでなければならないと思いますけれども、このことで
外務大臣、前段の方は長くなりますから結構ですので、今後段の方で言った
部分について、この暫定委任統治から暫定統治、そしてヨーロッパの主要国、国際協調の枠組み作りで我が国がリーダーシップを発揮をするということについて、これが我が国の外交の重要な柱だということについて明確な答弁を求めたいと思います。