○萩生田
分科員 何か急に目の前が暗くなっちゃったんですけれ
ども、せっかく国際化をして、これだけの大プロジェクトで第四
滑走路をつくるけれ
ども、今までの歴史的な経緯を踏まえて近距離便に限るということですね。二千キロ以内というと、多分、グアムやサイパンにも行けない、こういう
状況じゃないかというふうに思うんですね。
冒頭申し上げたように、三十カ国以上の皆さんが、この国との国際的なエアラインでのおつき合いをしたいという希望があって、それを何とかのみ込んで、さらに国力を高めたいという
意味で、我々は羽田
空港の国際化というのは力を入れたいというふうに思っているわけでございます。
現時点でなかなか踏み込んだ
議論ができないのかもしれませんけれ
ども、せっかくこれだけの
整備をするんですから、何も石垣島にこだわることないんじゃないか。これから、
成田と羽田の役割分担については引き続きぜひ検討していただきたい、このことを要望しておきたいというふうに
思います。
大臣、十数年前まで、
アジアで先進国の国際
会議を開くといえば、これはもう
日本以外、開催する国がなかったと言っても過言じゃない
状況が続いておりました。当時から、
インフラの
整備を含めて、
日本の次に、
アジアで、安全で、そして多くの先進国の皆さんが集まって国際
会議の実績があったのは、せいぜいシンガポールぐらいでございまして、主要国の
会議をやるといえば、これは黙っていても
日本あるいは
東京で開催されるという、そんな
時代がしばらく続いたんです。
昨今どんな
状況にあるかといいますと、今は、
お隣の
韓国、ソウルですとか
釜山、
中国の
北京や
上海、
香港、あるいはマレーシアのクアラルンプールですとか、最近ではインドネシアのジャカルタでもかなりハイレベルな国際
会議が開催されるようになりました。
もちろん、それぞれの国が国際
会議場の
整備をしてきた大きな成果の
一環だというようには思うんですけれ
ども、原因が幾つか考えられると思うんです。
第一に、
首都へのアクセスの悪さ。主要国の皆さんが、
日本で
会議をやるときに
成田に着く、しかも、ある程度
経済的に豊かな国は、チャーター便、
大統領や外務
大臣がそれぞれ専用
飛行機でおりたいといっても、なかなか
滑走路のあきがない。そういう中で、すき間すき間を埋めながら何とか
日本に多くの国々の皆さんが集まってきて、ところが、例えば夕方に
成田に着いた皆さんなどは、都内のホテルに入るまでに二時間以上かかることもあるというアクセスの悪さがどうも先進国の皆さんからは大きく嫌われてきたんじゃないかというふうに思うんです。
同時に、最近の治安の悪さ。これも国際
会議が減ってきた間接的な原因の
一つじゃないかと思っていまして、これはまた違う部署の皆さんに頑張ってもらいたいというふうに
思います。
そして何よりも、
日本が、ある
意味では国際
会議の開催件数が減ってきた大きな要因の
一つというのは、今申し上げた東南
アジアの各国が、この十数年の間に、二十四時間のハブ
空港化に
本当に国を挙げて
努力してきた。どこの国でも、開催する
会議に当たって、時間を選ばずにその国に、それぞれ時差がある国の皆さんが集まれる、こういう環境を皆さんが整えてきた。
ところが、
日本はどうかといったら、相変わらず国際便の夜間飛行については開放していない。羽田が二十四時間オープンしていますよとか関空が二十四時間オープンしていますよといいますけれ
ども、実際には
飛行機が飛ぶ姿は見たことがありませんし、あるいは、万が一関空に
飛行機が飛んできても、レストランはホテルの一カ所しかあいていない。これじゃ国際
都市としての
競争力にはとてもおぼつかないというふうに私は考えております。
そこで、今回、羽田
空港が国際化を再び
整備するに当たりまして、今、
大臣のもとでビジット・ジャパン、とにかく
日本への観光客をふやしていこうじゃないかという、国を挙げての
努力をしているところでございますけれ
ども、当然、越えなきゃならないハードルはあると
思います。
今は飛んでいない夜の
飛行機を飛ばすということになれば、
近隣の大田区や品川区の皆さんの当然騒音に対する配慮も必要になるというふうに
思いますけれ
ども、いずれにしても、東南
アジアの各国を見渡しただけでも、
日本はこういうおくれをとっている。国力がどんどんどんどん落ち込んでいくんじゃないかと危惧しているときに、その問題を解決してでも夜間の国際線の離発着は拡大すべきだ、私はこう思っておりまして、そのことを、
成田の皆さんに
お願いしようという御無理を言うつもりはありません。
午前中の
議論でもありますように、
滑走路、空路
一つについてもいまだにコンセンサスを得ていないわけですから、これは、私は、
首都としてやはり
東京がしょっていかなきゃいかぬのではないか。たとえ騒音があっても、夜間の国際化に向けては、
東京が都民の皆さんを説得してでも頑張っていただけるんじゃないか、こう期待をしているところでございますけれ
ども、御所見をお伺いしたいと
思います。