○川内
委員 川内博史であります。
大臣、きょうもよろしくお願いを申し上げます。
この
著作権法の
改正案の
審議を通して、何とかこの
法案を通していただきたい、あるいは御
理解をいただきたい、
趣旨は邦楽の
還流防止なんです、わかってくださいという言葉が繰り返されました。私も
理解をしたいというふうに
思います。しかし、この
質疑を通じて明らかになったことは、もともと邦楽の
還流防止が
趣旨であるということを言いながら、その前提となる現在の
還流CDの枚数あるいは未来にわたるアジアからの
還流CDの枚数のデータ等が、全くいいかげんな、あるいは架空の数字であったということが我が党の
松本議員の
質疑で明らかになりましたし、あるいは、利益を不当に侵害するということがどういうことなのかということに関しても、最終的にはしどろもどろの
説明に終始をし、明確な基準が示されることはここに至るまでなかったわけであります。それはそのとおりでしょう。
なぜなら、
著作権法というのは最終的には民民の争いを解決する
法律であり、裁判所が最終的にジャッジメントを下すわけですから、何をもって利益を不当に侵害するかは裁判所が判断をすることであり、
行政の立法時の解釈というものはあるにせよ、しかしそれは絶対的なものではない。だからこそ
素川次長も
答弁に大変苦労をされていらっしゃったんだなということを今感じるわけであります。
今回のあの
法案の中では、いろいろなテクニックというか、本当に
文化庁さんも、ここまで一生懸命この
著作権法の
改正案、特に
還流防止策については、
還流防止という名前からして、一生懸命
考えたんだな、頑張ったんだなということは私もよくわかります。しかし、その頑張り方が、全くおかしな頑張り方ではなかったのかということを感じているのは私だけではなくて、私の党の仲間も、そしてまた与党の先生方もそうだと思うんです。中村敦夫さんという
参議院議員がおりますが、この方が、忙しくて忙しくて、この
著作権法の
改正案が
参議院の本
会議にかかるときは、
自分は邦楽の
海賊版のことだと
思い込まされていた、だから賛成しちゃった、ごめんなさいということをいろいろな方にメールで書き送っていらっしゃいます。
事ここに至るまで、本
委員会の先生方は別にして、恐らく大部分の国
会議員は、何となく、
海賊版対策のことなのかな、あるいはこれは邦楽に限ったことなんじゃないか、そういうことを信じ込まされている議員が大半ではないかというふうに思うんです。それは、先ほど申し上げたように、
文化庁が工夫に工夫を重ねて、努力に努力を重ねて、ここまで持ってきたというところでありましょう。
与党の先生方、今渋い顔をしていらっしゃいますが、私は、与党の先生方もお忙しいだろうからチェックできなかったことを、最後の最後で我々野党がチェックするわけです、この
国会で。それをよく聞いていただいて、これから、政府・与党は一体でありますから、しっかりと
文化庁を指導していただかなければ、これは大変なことになる。
二十一世紀は知的財産権の時代だと言われています。そういう中で、いかに公平、公正な
制度のあり方、
権利のあり方というものをつくっていかなければならないかという重要なときに、事務方に頑張られて、何となく
法案が成立をしてしまった。それで、後で、そんなつもりじゃなかったんだけどということでは、私はお互いに責任を果たしたことにはならないと
思いますので、残りの、本当はあと十時間でも二十時間でも
大臣とゆっくりと
お話をさせていただきたかったです、私に与えられた時間は四十五分です。しっかりと
お話をさせていただきたいというふうに
思います。
まず、私の
前回の
質疑で、
大臣が事実に反したことをおっしゃっていらっしゃいますので、それを訂正していただきたいというふうに
思います。
五月二十八日の私の
質問で、
質問通告の十六番でございます。
河村大臣が、
著作権分科会の報告書を受けて、あと法制問題小
委員会でさらに
議論をされておりますからと
答弁されていらっしゃいます。これは
文化審議会の
著作権分科会のあり方の根本にかかわる問題でありますから、
答弁を訂正していただきたい。法制問題小
委員会があり、それを受けて
著作権分科会が開かれるというのが流れでありますから、これは死ぬ気で
文部科学行政に当たると豪語していらっしゃる
河村文部科学大臣のお言葉としては恥ずかしいと
思いますので、恥ずかしい、間違ったと
一言おっしゃっていただきたいと
思います。