○松本(大)
委員 ありがとうございます。しっかり照会させていただきたいと
思います。
ちなみに、
文部科学省のホームページにも、副
大臣の学歴はこのように掲載していたわけであります。これは
文部科学省のホームページのコピーです。要覧にも載せるし、
文部科学省のホームページにも載せるという非常に誇らしい学歴であるにもかかわらず、なぜ選挙公報には載せなかったのか、むしろ不思議に思うわけであります。
では、もし、この時点で本当に知らなかった、選挙のときには
卒業していないという事実に本当に気づいていなかったとしたらどうなのかという
部分でありますけれ
ども、本日付の
新聞報道によれば、「四月に報道関係者から促され、」この促されというのが僕はよくわからないんですけれ
ども、うわさを聞いたが大丈夫かというような
指摘を受けたということでしょうか。「同大学に詳細な
確認を求めたところ、五月三日に成績表が届き、必須科目の一つに「不可」があることが判明した。同窓会名簿の記述は不正確で、同十九日に、大学から「学位はない」との正式回答を受けたという。」とありました。
選挙のときは知らなかった。しかし、どういうわけか選挙公報には載せなかった。誇らしい学歴です。載せなかった。そして、選挙が終わって半年たった五月三日になって大学から成績表が届いて、必須科目を落としていたことがわかった。
本来であればこの時点で、必須科目を落とせば
卒業できないというのは、聡明な
原田副
大臣ともあろう方が気づかないはずはないわけでありまして、少なくともその時点で、
大臣に報告の義務があったのではないか、あるいは
文部科学省のホームページを訂正する必要があったのではないか、私はそのように
思います。そして、この時点で対外的なリリースで明らかにすることもできたのではないかというふうに考えるわけです。
新聞報道によれば、十九日に大学から学位はないとの正式回答を受けたとおっしゃっているようですが、三日に
単位を落としたという文書が届いているのに、何で正式回答は十九日まで十六日間もかかっているのか、最終的な結論がどうして出ないのか。ここについても、私は非常に不思議に思うわけであります。IT全盛時代、電話だってあります。なぜこんなに最終
確認に時間がかかるのか。
百歩譲ってそれを認めたとしても、つまり、三日に文書が届いて、そんなはずはないだろうということで大学に照会をされて、それから二週間以上たって五月十九日に最終的な回答が来た、ここを認めたとしても、少なくとも十九日の時点では公表できたはずです。
さて、ここで
思い起こしていただきたいのが、三日という日付、十九日という日付が政治的にどのような
意味を持つかということです。三日といえば、年金
法案の衆議院通過前です。つまり三党合意の修正案が採決される前です。そして、十九日といえば、有事法制の修正案の本
会議採決前です。きのうの発表も夕方の五時でした。あすには首相の訪朝で、恐らく関心はそちらの方に、つまり本件学歴虚偽
記載への関心も薄れると。
法案修正についての政党間合意を図る場合、何より重要なのは政党間の信頼関係ではないかと私は
思います。本日の議題である
原子力行政についても、
大臣自身、所信の中で述べられていらっしゃるように、最も重要なのは
国民の信頼ではないか、私はそのように思うわけです。
この政党同士の信頼関係とか
国民との間の信頼関係とか、これを抜きにして
法案審議をすることなど到底できないのじゃないか、私はこのように
思います。
法案審議をする際、与党と野党で、賛成、反対という
意見が分かれることは大いにあり得ることです。しかし、
意見は分かれても審議は尽くすと。だからこそ、今回のこの
放射線障害防止法の
改正案の最後にも、「何とぞ、十分御審議の上、」というふうなただし書きがあるわけであります。
ところが、イラク特での自衛隊派遣のときもそうだったし、厚生労働
委員会での年金
法案の採決のときもそうだった、一方的に
質疑が打ち切られて、強行採決が行われたわけです。とても十分御審議の上などと言える状況ではあり得ませんでした。
加藤委員には、少なくともイラク問題については認めていただけるのではないか、私はそのように
思います。誠実さを尽くすという
意味での信義と、それから
議論は尽くさなければならないという
意味での審議も両方ない、まさにシンギなき国会ではないか、私はそのように思うわけであります。
大臣、
大臣は、
原子力について触れられた所信にも、
原子力については「
安全規制の充実を図る」という言葉とともに、「
国民の信頼と
安全確保を大前提として、」という内容を盛り込んでいらっしゃいました。もしも、今回の事実公表のタイミングを故意におくらせていたのであれば、これは非常に問題ではないかなと私は思うわけであります。有事関連七
法案についても、年金
制度改革についても、
国民の同意の大前提となる信頼関係というものが根底から崩れ去ってしまうわけであります。
そこで、
大臣にぜひともお伺いしたいことがあります。
大臣、
大臣はたしか、同郷の偉大な方でいらっしゃいます吉田松陰
先生を非常に尊敬なさっていたというふうに思っております。所信にもたしか引用されていらっしゃいました。ホームページにもお好きな言葉として至誠通天というものが挙げられていました。誠意は必ず通じるということだと
思います。吉田松陰が江戸に立つ前に、至誠にして動かざる者いまだこれあらざるなりという書からきているわけであります。
今回の事実公表に至るまでの過程、あるいは今回の国会運営の中にも、天にも通じるような誠が果たしてあったのかと私は疑問に思うわけであります。今回の公表のタイミングについて、故意にタイミングをはかっておくらせたのではないか、私はそのような疑いを非常に強く思っているわけですけれ
ども、
大臣、今回の一連の過程に、どこに
大臣が何よりもたっとばれている誠というものがあるんでしょうか。閣僚としての責任ある答弁をお願いいたします。