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牧野委員 大臣が私と
認識を同じくしているということを
答弁の中で言っていただけるので、それ以上の
質問は遠慮させていただきますけれども、製造と
加工と
流通、
流通の過程の中の
加工、それから
販売、
販売直前の
加工、あるいは残品に対する
加工、そしてまたそれの
販売、これはあくまでも
企業側の
責任ですよ。これが食というものをゆがめてきているほとんどの
原因なんですよ。
それで、いまだに、これだけ
栄養とか
教育の問題、
環境の問題が出てきても、今、現に
社会にいる
人たちそして
子供たちは、選択しているような錯覚は持っているんだけれども、実際には選択していない、与えられた中から選択しているんですね。
現実はいまだにそうなんですよ。
だから、私は、この
栄養教諭の問題はいいことだと思っていますから賛成したいと思っていますので、その点については異を唱えるものじゃありませんけれども、それだけでは何の解決にもならないということを声高に言わせていただきたいと
思います。
ですから、この
法案を新
制度としてここで出す以上は、
文部科学大臣として、厚生とか、あとのいろいろな、
閣議でも、
総理からすべての
皆さんに、今言った
国民運動といいますか、これは正直言って、
閣議を挙げて、国を挙げて取り組むべき性格の問題だと思うんですよ。ですから、
大臣、率先して、今言いましたように、本当の
原因、根本的な
原因を突き詰めていただいて変えていく、そのことにぜひとも御尽力をくださいまするように、よろしく
お願い申し上げます。
それで、薬学の方もありますので、時間がなくなっちゃったので、ちょっと要望だけさらっとさせてもらいたいんです。
もう各
委員の
皆さんが本当に細かいところから
質問をされておりますし、我が党では、
肥田美代子先生等は
専門家でございますし、御
自分の
立場でありますし、
三井辨雄さんや
大勢の
皆さんからもいろいろと私も御
指導いただいて
質問の準備はしてきました。でも、
大勢の
皆さんがいい
質問をされましたので、現時点では後の、次の方にお譲りをしたいと
思います。
私が
大臣に
一つだけ
お願いをしたいのは、お医者さんや歯医者さんと違って、私の
感覚でいくと、
薬剤師さんは地味だね、どっちかというと。地味で、みんなまじめな、
地域では人望のある人が多い。それから、
薬剤師さんになるにはそれだけの努力をしている。今度は六年かかるわけですね。
ところが、いまだに、
薬剤師の免許を持った人で、三十数%はその職についていない。
地域では、昔は立派な薬屋さんだったんだけれども、最近はそれもままならず、日用雑貨を売って終わっているという
薬剤師さんが本当にいるんですよ。それが、今度は六年も一生懸命勉強した人が、また、今は
薬剤師さんも人気が高くて
大学もどんどんふえそうでございますけれども、いずれまた、今の歯医者さんと同じような
状況が来ないとも限らないんですね。
そうすると、六年に期間を延ばして、それだけ一生懸命勉強し、研究してもらおうとしても、余ってしまってその才能を生かすことができないということになってしまったら大変残念なことですから、今いる
薬剤師さんも、あるいは最近、
静岡では、歯医者さんが夕方になるとガソリンスタンドでアルバイトをやっているという姿があるんです。その人は好きでガソリンスタンドでアルバイトをやっているんだよ、僕が知っている人で。でも、あれだけ勉強して資本をかけてやってきた人が、今、お客さんが来ないからといって、歯医者さんもガソリンスタンドでアルバイトをやっているんだよね。いや、笑い事じゃなくて。
僕は、
薬剤師さんも、六年間の勉強になっても、そういう単なるドラッグストアの横の方で小さなトイレットペーパーを売っているだけの
薬剤師さんになったら、本当に日本にとって損失だと思っているんですよ。だから、絶対そういうことのないように、ぜひぜひ大切な
社会にしてくださいまするように、要望として
お願いをいたします。
それから最後に、時間が来ましたので、
学校教育の中でぜひ
お願いしたいのは、
栄養のことについて、あるいは食の
危機の中から
自分たちを守っていくということも勉強で教えていただきたいんですけれども、先進国家が、我々の持っている
食生活がゆえに、どちらかというと低開発国といいますか、本当に厳しい、最貧状態にあるところの
皆さんの貧困をさらに我々の
食生活が助長させているという大きな
原因になっているわけですね。
穀物
一つとりましても、十八億二千万トン生産している中の半分は、二割の人が先進国で消費している。その消費している半分の穀物の八割は家畜用に我々は使っているんですね。釈迦に説法で申しわけないけれども、一キロの牛肉を得るために八キロの穀物を消費しているわけですよ。一キロの豚肉をつくるためには四キロの穀物を消費している。一キロの鶏の肉を得るために二キロの穀物を消費しているわけですね。ところが、貧しい国々はその穀物を主食としているんですよ。
にもかかわらず、六十三億いる、地球で生きている人類が六十三億ですが、そのうちの九億人は、あす命がわからないという飢餓状態に立っていますね。一日、国連の統計では三万六千人が餓死しているんです、毎日。しかも、その中で二万六千人の
子供が毎日毎日餓死しているんですよ。そういう問題に我々日本が
責任がないとは言えませんので、どうぞ
大臣、
教育の
現場でそういうこともぜひお触れをいただきたいと
思います。
どうもありがとうございました。