○松本(大)
委員 正直申し上げて、何をおっしゃっているのかわかりません。
当面の所管を決めたということで
趣旨に沿っているというふうに聞こえたんですけれども、もしそうであれば、私は宿題を出した行革
会議自身が及第点かどうかということを聞きたいわけなんですけれども、行革
会議はもう解散しちゃったし、フォローする者は
政府内にいないし、とりあえず所管事項を決めたので、それでいいじゃないか、そのような
趣旨に聞こえてしまうわけです。
私は、官僚機構の最大の欠点というものは、プラン・ドゥー・シーの最後のシー、あるいは
チェックと言ってもいいかもしれませんけれども、この過程がどうしようもなく欠落していることではないかと思います。今回の行革
会議の最終報告の
趣旨に沿った
改革であるかどうかということも判断を避けていらっしゃる。フォローする責任があるのかどうかという点もはっきりおっしゃっていない。私は非常に残念でなりません。
最近、勤務実態という
言葉が世の中を騒がせているわけなんですけれども、例えば野党議員の私の場合は、
チェック機能を働かせる、建設的な
議論を行っていくというのが野党の私に期待されている勤務実態じゃないかなというふうに思っています。与野党間の緊張
関係、白熱した
議論、これが本来の国会の姿ではないかと思います。
しかし、
日本学術会議が
政府・与党にすっかりとのみ込まれてしまっているとしたら、冒頭にも申し上げましたけれども、学者の国会としての
役割を果たせるのか、私は大いに疑問なわけであります。学者の国会としての勤務実態がない、予算に見合う働きをしていないという批判を免れ得ないのではないか、私はそのように思います。
鳩山
先生から脳
科学についての言及もありましたが、どうも時宜にかなった
提言なのかどうか、後追いになってはいないかどうか。
学術会議の第十九期
活動計画、こちらにも載っておりますけれども、創造性とか、時代に先駆けたとか、ユニークボイス・オブ・サイエンティストとか、
学術によって駆動されるというすばらしい
言葉が並んでいるんですけれども、そのようなパイオニア的精神というものを一体どこに見つけ出すことができるのかと、私は少し疑問に思うわけであります。
会長が、冒頭にも申し上げましたこちらの論文でも触れていらっしゃいますとおり、
政策決定というものは政権によって変わり得ます、それは基幹
政策の
一つである
科学技術政策にしても同じかもしれないと。だからこそ、政治とも利潤とも本来的に独立した
科学者コミュニティーからの監視と
提言というものを時の
政府、
行政に対して行っていく必要があるのではないか、私はそのように思います。
会長は政治や私的企業という
言葉をお使いになっていらっしゃいましたけれども、しかしながら、それは必ずしも車の両輪になることを
意味しないのではないか、私はそのように思います。車の両輪のように完全に
行政の一部として取り込まれてしまって、
会長がおっしゃるような、利潤とも政治とも本来的に独立した
立場からの、独立した視点からの監視が本当に
機能し得るのかどうか、他の
委員も再三御
指摘されているとおり、私は非常に疑問に思うわけであります。
会長さんがおっしゃるように、
社会変革、国の進歩、正しい
改革への方向、この流れに抵抗するのはどこの国でも
行政組織でありますと、まさにこの論文の中にも
会長が触れられているとおりです、正しい
改革への方向、この流れに抵抗するのはどこの国でも
行政組織でありますと。
学術会議の事務局長さんにお伺いしたいんですけれども、今回の
改正案で、
学術会議はその流れに抵抗する
行政組織に対して学者の国会として復権できるのかどうか、
お答えをお願いします。