○末松
委員 民主党の末松でございます。
まず、本題に入る前に、私、連休中、アメリカに行ってまいりまして、日米
安全保障協議会という中で、メンバーに加えさせていただいて、この
委員会でも久間
理事また
前原理事、
遠藤理事、そして、この
委員会の
先生ではございませんけれども、額賀
先生、今津
先生、西銘
先生等と米軍の
防衛についていろいろと話をさせていただいて、私は、新たな
認識も得て非常に喜んでいるわけであります。
特に私の方で感銘を受けましたのは、ABLといいますか、エアボーンレーザーというレーザー兵器でありまして、ロサンゼルスのエドワーズ空軍基地まで行きまして、外国人には初めて見せるという、エアボーンレーザーという兵器といいますか、そのレーザー兵器を見せてもらったわけです。
これは、実際にジャンボ機の中に化学装置が積まれていて、そして、レーザー砲でジャンボという飛行機の中から空中で照射をする。ターゲットとしては、今考えられているのが、弾道
ミサイルがブースト段階といいますか、打ち上げ段階のところの燃料施設のところをねらってレーザーを照射して、それを撃ってこの
ミサイルを破壊するというような兵器であります。これに対してアメリカ
政府は約九千億円近い金を使ってきたという話でありました。
このレーザー兵器がすごいと思うのは、
ミサイルに対する
対応だけではなくて、将来的な技術開発として、例えば飛行機に対して地上からレーザーを撃っていく。007の映画がありましたけれども、ああいった感じで、高濃縮したレーザーを一挙に照射して、それで相手の兵器を撃ち落としていく。久間
先生もよくごらんになられましたから、おわかりになると思います。さらに、これは対戦車、戦車についても、いずれ、このレーザーの種類を変えることによって兵器として使えるし、また、当然、人に対しても、それは殺人兵器ともなるわけであります。
私自身がなぜこの兵器に対して感嘆をしたか、感激をしたかといいますと、私自身、
日本の
防衛というのは、兵器を無力化するような装置、そういったものを開発できないかと、ずっと数年間ほど考えていたんですね。
特に
日本の場合、
議論すると、必ず最後は、核兵器を持たなきゃいけないんじゃないかとか、そのためにアメリカの核の傘に入らなきゃいけないとかいうような堂々めぐりの
議論になっていくわけですが、このレーザー兵器がさらに進化した形になっていけば、
日本に対してやってくる
ミサイルやさまざまな飛行機あるいは兵器がそのレーザーによって無力化していくということが明らかになって、それがあれば
日本も核兵器を持つ必要もない、全くなくなって、極めてこのレーザーというのはディフェンシブといいますか防御的な装置として活躍できるという
意味で、非常にここは画期的なものだろうというふうに思ったわけです。
もちろん、このレーザー兵器に対して対抗
措置がとられる。私も、あるアメリカの巨大兵器産業の会社に行って
説明を聞きました。レーザーに対抗するにはどうするんだと。そうしたら、
ミサイル側にとってコーティングを変えていくというような対抗
措置も考えられると。それに対して、では、レーザー兵器はどうするんだと言ったら、そのコーティングをまた打ち破るようなエネルギーの集中をやればいいんだというような、これは確かにいろいろとイタチごっこという面はあるわけですけれども、ただ、その大きなエネルギーが当たればこれは何らかの損害を当然与えるわけですから、非常に重要なものだと思います。
ですから、このレーザーの兵器に対して、
日本としても将来的に大きくかかわって、アメリカとの協力を進めていくなり、そして、
日本もそういった協力の中で独自のレーザーの技術を開発していく。これは極めて防御的な兵器というか装置でありますし、それと同時に、ターゲティングといいますか、相手の対象物に照準をきちんと合わせられるようなネットワークシステム、これを開発していくということが重要になるんだと思いますけれども、
防衛庁長官におかれて、こういうABL、エアボーンレーザーあるいは将来のレーザー兵器に対してどういうふうな御
認識を持っておられるか、まずそこからお伺いしたいと思います。