○岡本(充)
委員 局長は知らないんですよ。私、聞いてきたら、今度から名古屋
競馬は、一着賞金、一番安いのは十八万です。
馬主も大変なんです。どんなに安い馬を買っても二百万円ぐらいする。名古屋
競馬の場合、十四年度の
競走馬の委託料が一月十五万二千円です。これは一年で百八十万円だ。二百万円の馬を買って、年百八十万円のランニング
コストがかかって、一着とったところで十八万しかもらえなくて、これはどう思われますか。非常に苦しい
経営になる。馬主はまだ馬主さんだからと言われるのかもしれませんけれ
ども、十五万二千円もらっている調教師も苦しい。
どういうふうな現状か、
局長、教えてさしあげますと、この十五万二千円を、実は厩務員と調教師で、名古屋
競馬の場合、百八十人いる厩務員は、全員、一頭当たり七万六千円、今お金をもらっているそうです。七万六千円、一人ですね。例えば調教師さんが二十一頭馬を飼っていると、一人三頭見ろということで七人の厩務員を雇っているんですね。こういう形で一人三頭割合でお給料をもらうわけですから、七万六千円掛ける三で二十二万八千円ですか、この二十二万八千円で、子供もいて、家族もいて養っている。そこを今回、名古屋
競馬でも、この預託料、今言ったとおり、一着になっても十八万しかもらえないという話だったら、預託料をこんなに十五万円も毎月払えないよという馬主さんからの要請もあって、引き下げてくる。
今回、まさに名古屋
競馬の厩務員と調教師の間で今もめているんですけれ
ども、どうしてもめているかといったら、調教師さんが、この一頭当たりの厩務員さんへのお給料、七万六千円のものを五万一千円に下げようとして、今、五月三十一日までに印鑑ついてください、そうしなかったらあなた首ですよと言われている厩務員がたくさんいるんです。五万一千円で三頭見たら、十五万三千円ですよ。子供もいて、奥さんもいて、一カ月十五万三千円で、毎日毎日、動物の世話、馬の世話をしなきゃいけない。こういった現状があるということを、
局長は知っていただいて今回の法
改正を出していただきたかった。
私は、この現状の相反するものとして、
JRAの役
職員、今十四人中五人と言われましたか、私も調べましたよ。
理事長は
農林水産事務次官、常務
理事に
九州農政
局長、
理事に経済局統計情報部長、四国森林管理
局長、非常勤ですが監事に北陸農政局次長、これだけの方が天下っていて、その
方々の給料は幾らですか。それは、その方はそれなりの仕事があるんだと言われるかもしれないけれ
ども、金額だけ見ると、本俸が百二十四万一千円なんです。
こういった
JRAの今の給与体系と、
地方競馬における本当に
競馬を支えている厩務員の方の経済
状況との格差は、
JRAは国の
財政に寄与するためです、
地方競馬は
地方の
財政に寄与するためです、だからそれぞれ二つ分けておかなければいけないんですということを合理的説明をするにしても、大変に差がある現状だということを私は強く
指摘をさせていただきたいと思います。
局長は今のこういった現状を
答弁していただけなかったんですけれ
ども、今の話を聞かれて、
大臣、いかがでしょうか。
確かに、今の
地方競馬と
中央競馬のそれぞれ極端なところを見ているのかもしれませんけれ
ども、片や、十五万三千円で暮らせと言われている厩務員の方がいるんです。こういう
方々、もう今となっては調教師も、一着賞金が十八万円とか二十万円とかしかなければ、賞金から入ってくる、かつては、例えば二百万円賞金があれば、そのうちの五%なりが調教師へも入ってきますから、一着の馬を出せば十万円ぐらいのお金が入ってくるという話もあったでしょうけれ
ども、十八万円の一着賞金だったら、五%もらっても九千円ですよ。
こういったような
状況を理解していただいた上でも、なおかつ一元化というのは難しい、もしくは
財政的な
改善、この第一歩だと言われているけれ
ども、第二歩がいつになるかまだわかりません、前回の
競馬法の
改正が
平成三年と十年以上たっているわけですけれ
ども、あと十年これで頑張れというような内容になっているのか。私はぜひこの点を
検討していただきたいですし、
大臣として明確な、はっきりとした御
答弁をいただいて私の
質問を終わらせたいと思いますので、どうかいい
答弁をお願いします。