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黄川田委員 今、
大臣から森は海の恋人という話が出ましたけれども、まさに私の選挙区はそこでありまして、海岸で宮城県と接しています。宮城県の唐桑町の室根というところがありまして、畠山さんという人がお話をされたものでありまして、当時私は、地元の陸前高田市の市役所の商工観光課の職員をしておりまして、そういう話をしておりました。地元には室根山という山がありまして、立派な山なんでありますけれども、そこに植林をして、海、川、そして山、一体となって頑張っておるところであります。
林野庁の方あるいはまた経済
産業省にも、ちょっと木質バイオマスの
関係で
質問する予定でありますけれども、後段の部分でちょっと議論しなきゃいけないので、時間があったらそっちを話すということで、
補助金について、
予算の
分科会でお互い話の中でなかなか取りまとまらなかったところの部分を
質問させていただきます。
先般の
予算委員会の
分科会でも取り上げたわけでありますけれども、国庫
補助金の運用にかかわる国と
地方の基本
課題、再度絞ってお尋ねいたしたいと思います。
環境に優しい商品への
国民の購買意欲はますます高まっております。事実であります。そして、最近、
間伐材等を
利用した食品のトレー市場が着目されまして、私の地元岩手県でも、いわて森のトレーと称しまして商品化が試みられました。そしてまた、
森林保全上からも、
間伐材の新規活用は、
林業の活性化、あるいはまた
雇用の場の
確保、そしてまた
木材加工業の振興に、これは期待が本当に大きかったわけであります。
そこで、
平成十年度、当時、景気
対策のために三次の
補正予算が組まれました。林構
事業であります。森のトレーの商品化のために、岩手県では
補助金の総額が十二億八千万円、そして総
事業費二十七億円の三カ年の
事業計画を国に認められたところであります。しかしながら、
事業化は失敗し、今現在、岩手県は、国から
補助金全額、十二億八千万円の返還命令を受けておるところであります。
農水
委員会では初めてでありますので、ちょっと中身をお話しさせていただきたいと思います。
まず、この森のトレーという商品の概要でありますけれども、その開発経緯を簡単に説明しておきたいと思います。
間伐材を薄くスライスしまして、三枚を圧着して約一ミリの厚さに単板を成形しまして、そしてプレス加工することで食品トレー等の商品開発を目指すものであります。スーパーなどで発泡スチロールのトレーがありますね、あれを木でつくりたいということなのであります。
この研究の原点は、福岡県の工業技術センターにあります。同センターでは
平成八年から基礎研究を開始し、そこを拠点として、
木材加工機械メーカーの庄内鉄工、
前田機工と商社の三社で食品トレーの加工について共同研究を開始したものであります。同センターの研究員によりますと、
平成十年当時、岩手県が
補助金を申請したころは、共同研究の成果として、
前田機工は、単品打ち抜きの試作機、プロトタイプを完成させておりましたが、当時はまだ量産化のめどは立っていなかったわけであります。
そしてまた、福岡県の
取り組みは、その後、
前田機工が主体になりまして、大分県の上津江村に引き継がれております。
平成十二年、十三年、月産十万から二十万枚程度を量産いたしましたけれども、その後、最近は月に二千枚程度の生産となっておるようであります。それと並行しまして、高知県馬路村でも、能代市の庄内鉄工が主体となって検討されまして、現在月産二十万枚ペースで量産されておりますけれども、この販売に今苦労しておるというのも
実態であるようであります。
また一方、この庄内鉄工でありますけれども、
平成九年度に共同研究から離れまして、岩手県の久慈市の製材業の岩手林材株式会社と新たに共同研究を開始し、
平成十年当時、単品加工での試作品ができつつありまして、それが現在
林野庁にもあると思いますけれども、まず、
林野庁にありますか。