○市村
委員 委員長はもうその辺は御人格者ですから、おしかりいただいたなということなんですが、大体、そういうときに、私も経験ありますけれども、失礼な態度で臨んでこられる方がやはり残念ながらいらっしゃるんです。
やはり、権力を握っている者、持っている者というのは特に謙虚でなきゃならないと私は思っております。ここは国会、国権の最高
機関です。私たちは国権の最高
機関の権力を預からせていただいている国
会議員です。私は常にそういう意識を持っていますし、やはり常に謙虚でなければならない、特に謙虚でなければならない、こういう思いなんです。
特に
警察の方というのは今、ピストル、けん銃を持っていらっしゃるんですね。昔でいえば帯刀ですよ、刀を持っているのと同じですね。昔の武士というのは、ここで大畠
委員なんかもよく武士道のことをおっしゃいますけれども、それなりの権力を持ち、しかも武器まで持っていらっしゃる方が、物言いに関してもやはり一番謙虚でなくちゃならない。
やはりみんな怖いんですよ。私なんか結構言う方ですから、囲まれて言われても何でも
対応できますけれども、しかし、普通は
警察に対してみんな、恐ろしい、呼びとめられるだけで何かどきっとしてしまうという人が多いんですね。何も悪いことをしていなくてもですよ。つまり、
警察というのはそれだけの存在なんですね。だから、その方から呼びとめられて、はいと言われたときに、なかなかそれに盾突くことはできない。盾突いていると、では署に行こうかなんて言われた途端に、これはもう普通は黙るしかないんです。
だからぜひとも私は、長官はまだ、幸か不幸か、多分、恐らくそういう御経験される前からもう
警察に入られて、ずっとその道を歩んでこられましたから、残念ながらそういうことはなかったのかもしれませんけれども、現場の
対応いかんで
警察に対する
信頼、不信というのが本当に変わっていくんです。実はこれ、
予算はかかりません。本当に笑顔とあいさつとお声がけ、その背後に思いやり、これさえあれば、
予算かからなくて、今からでも、すぐにでも
警察に対する不信感というのはかなり軽減できると私は思います。
その意味で、長官、僕はやはりトップに立つ方が、私はきょうこの
委員会を通じて、長官が大変誠実な方じゃないかというふうにお見受けをしております。せっかくそうした方が長官に今あられるときに、また国家
公安委員長だってそうだと私は思っています。そういうお二人がいられるときに、私はぜひともその姿勢を現場まで徹底する
ようにしていただきたいと思っているんですね。
私が大変尊敬しております、もう亡くなられましたけれども、新井正明さんという方がいらっしゃいました。住友生命を大変大きくした方でございますけれども、その方が亡くなられる前に、私、色紙をいただきました。私が一番好きな言葉を君に上げ
ようと。これは何かというと、論語の言葉ですけれども、「その身正しからざれば、令すといえども従わず。その身正しければ、令せずして行わる。」ということなんですね。すなわち、上の者が正しくない行いをしていたら、幾ら上から命令したってだれも従わないんです。ただ、上の者が正しい行いをしていれば、だれにも言われなくたって下はちゃんとやるという言葉です。この言葉は私今一番大切にしているということで、私はその言葉をいただいております。
今回の
警察のいろいろな
不祥事について、この場で議論がありました。私も聞いておりまして残念な思いもたくさんしています。やはり、きょうこちらに並んでいらっしゃる方というのは恐らく上に立つ方なんです。この上に立つ方の姿勢いかんで
警察というのは大きく変わってくるというふうに私は思っています。だからぜひとも、もちろん
警察の組織を守るということもあるのかもしれませんが、しかし、
警察は何のためにあるのかということもいま一度考えていただきたいと思っています。
小野国家
公安委員長にはぜひとも、この間、泉
委員が、ここで
警察法第十五条を読み上げてくれということでした。
国家公安委員会の中に
警察はあるということなんですね。私もなるほどなというふうにあのとき納得した。そうだろうなと。それが、この
委員会の話を聞いていると、どうも逆転をしているといいますか、
警察の中の何か申しわけ程度にといいますか、そこに何か
国家公安委員会がくっついているかの
ような印象しか持たないんです、ここにいると。(発言する者あり)そうです、まさに今言われましたけれども、立法府が正すという思いで私も今質問させていただいておりますので。正すところはやはり国権の最高
機関である立法府しかない、そういう思いで私も質問させていただいています。
その意味で僕はぜひとも、国家
公安委員長、あとこの通常国会も会期十六日までしかないです。多分恐らくきょうが
最後だと思っていますが、この間のいろいろなここの場の質疑、きょうは長官がいらっしゃっていますし、お聞きになられていて、僕はもう本当に長官の率直な感想もお聞きしたいんです。
だって、もう
委員長しか正す人はいないんです。一
国民の
立場からすると、国家
公安委員長が積極的に動いて、
警察に対してきちっとした指導といいますか
対応をしていただかないと、これはだれが一体やるんですか。もちろん立法府は一生懸命やります。だからそういう意味で私たちはここで一生懸命やっています、ここで議論しているんです。しかし、幾ら議論しても、何か後ろからまたペーパー持って出てきてそれを読まれている姿というのは、本当に私は見ていて情けない思いをしてきました。きょう
最後ということであれば、ぜひとも
委員長にちょっとこの感想をお聞きしたいと思います。