○大畠
委員 公安委員長、スタートから間違えているんですよ。
この緊急提言の中身、これはもちろん、後藤田さんという、かつての私たちの大先輩も入っていますが、何を一番、これは一ページ目に書いてあるんですよ。
私たちは、
警察がこれほどの
国民の批判、不信感を受けるに至ったことを深く憂慮して、その
原因はどこにあるのかを討議し、それを防ぐ方策はないかを
考えてきた。
警察官による多くの職務関連
犯罪の
発生とその隠ぺいが行われた神奈川県警
事件、特別監察に際しての遊興や
関係者に対する処分の在り方などが批判された新潟県警
事件、
国民の切実な要望に誠実に
対応しなかったため重大な結果を惹起した埼玉県桶川
事件や栃木県の
事件
云々。
これら
一連の
警察不祥事の
原因や
背景として、
警察組織の秘密性・閉鎖性、無謬性へのこだわり、キャリアのおごり、第一線
現場の規律の緩みや怠慢などいろいろなことが指摘されている。
第一に、この提言は、対症療法にとどまらず、構造的な問題点を究明し、
云々ということが第一。
第二に、目下の事態は深刻であり、一刻も早く処方箋を提言し、緊急に実行に移さなければならない。
第三に、前述のような
事件がなぜ起きたのか、どうすれば防ぐことができたのかと関連させながら、具体的な提案をしていかなければならない。
これが提言なんですよ。
今おっしゃったことは、今回の
法案で、いろいろ、こういう
組織を拡充させます、
国民のニーズに合わせますというだけで、
公安委員長、大事なところがお心の中にないんですよ。だから、さっきのような
答弁なんですね。この提言は、
警察の不信をうたっているんです。どうやったら
国民からの
信頼を得られるか、そのために私たちは早急に行動を開始しなければならないというのがこの提言書なんです。
そこで、これを受けて
警察改革要綱というのをつくりましたね。ここで変質しちゃったんですよ。この中を見れば、今度は構造改革で、
警察の内部の不祥事問題については余り触れられていない。
警察の
信頼をどう上げるかということは余り触れられていない。だから、結局、先ほどの
国家公安委員長の御発言のように、
捜査するつもりはありません、
警察庁あるいは各
都道府県本部から報告が上がってきたらそれを了として私は動くんですと。
ところが、この緊急提言は違うんですよ。だから私は、そこら辺が、
国家公安委員長、お心がちょっと違うんじゃないかと思う。無難にこなすだけでは、日本の国の
警察がますますおかしくなるんですよ。
だから、ここに
公安委員長が仁王立ちしてもらって、
国民の代表として、日本の
警察をもう一回
信頼とプライドを持つ
警察につくり上げるという気概を持ってもらわないと、これは進まないんですよ。後ろの
警察庁の方から次々とペーパーを出されてそれを読み上げるだけでは、日本の
警察がますます堕落しちゃうんだ。
そして、多分、二十四万
警察がおられますから、毎年五千人ぐらい退職して新しい人が入ってくるでしょう。
警察官に入る人だってちゅうちょしてしまいますよ、これは。まさに
組織は人なんです。いい人材が集まる。まさに、プライドを持つ、そんな生き方がある、私も
警察になろう、
警察が好きなんだという青年が多く入ってくるような形にしないと。
国家公安委員長、あなたの責任なんですよ。
会計検査院も、あなたはちゃあちゃあとさっき言っていましたが、あなたの責任でもあるんだよ。突然言われたって困るかもしれぬけれ
ども、あなたの責任なんだよ。
国税庁もきょう来ておると思うけれ
ども、あなた方の責任でもあるんだよ。いや、私たちは分業をやっていますからじゃないんだよ。みんな、
国民の期待にどうこたえるかということを真剣にやらなければ、プライドを持つという
仕事につく人がいなくなる危険性があるんですから。
公安委員長、ちょっとその点について、私は先ほどの
お話だけでは十分に納得するわけにいかないんですが、そこで、
会計検査院の方にちょっと的を移しますからね。
ちょっとお伺いしたいんですが、原田さんの調査をしたときに、
鉢呂さんもおられましたけれ
ども、「
会計検査院の結果はきつかった。課長は、架空の支出内容をそらんじなければならなかった。
警察庁が立ち会ったが、それはあうんの呼吸での指導だったかもしれない。」と話されていた。これは、
会計検査院が調査をするときは
警察庁が立ち会っているんですか、ちょっと教えてください。