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鈴木(克)
委員 実際に償還が難しくて、明らかに長期借金になっておるというふうに私は思うわけであります。
視点を変えると、「二十四日のFB入札の倍率は二十二倍と低調で、平均利回りも〇・〇一%を上回った。FBの金利上昇はほかの国債金利の上昇につながる。
景気の本格回復が実現すれば、借り換えるためのFB消化が滞る恐れもあり、
金融政策の波乱要因になりかねない。」こういうことが言われておるわけでありまして、私は、今後、このFBの行方というものをきちっと本当に見ていく必要があるんではないかな、このようにある意味で警鐘を鳴らしながら
お話を申し上げたいというふうに思います。
それから、四月十五日の記事をまた一部引用させていただくんですが。
「デフレ不況を日銀の
金融緩和
政策で解決すべきだという議論は、民間のエコノミストだけでなく、欧米を含めたマクロ経済学者にも根強く支持されてきた。」
途中抜きますけれども。
「それでも日銀に「何とかしろ」という
意見が強いのは、
政府の借金が増えすぎたので、
財政政策をこれ以上続けられない、という現実のためだ。
政府の
政策は限界だから、日銀が何とかしてくれ、というわけだ。」
「近年、この現実を追いかけるように、経済学界では「ゼロ金利でも
金融緩和によって
景気回復ができる」という理論がいくつも
提案された。
金融政策で国民がインフレ
期待を持てるようにすれば、デフレから脱却できる、という議論だ。」
途中また抜きます。
「インフレによる問題解決は、
不良債権などの損失を国民全体に広く薄く課税して解消することと同じだ。失敗の責任をあいまいにしたいなら、インフレは好都合なのだ。インフレ
政策の人気には、こうした願望が背景にあるのではないか。」
こういうことであります。
なぜ私が繰り返し繰り返しこういうことを申し上げておるかというと、本当にこの国の現状は、今何ともならないところまで来ておると思うんですね。ところが、みんなそれを先送り、そして、当たらないようにしてその場その場をしのいでおる、こういうふうに思えてしようがないわけであります。
私は生来の心配性でございまして、本当にこの国は大丈夫かな、だれがその責任をとってくれるんだろうか、それと同時に、だれがこういう結果をもたらしたのだろう、こういうことを時々感ずるわけでありまして、これからもくどくもこのことに徹して私はお伺いをしてまいりたいと思います。
さて、続いて、私は四月十四日に
質問をさせていただいて、その続きという形になるわけでありまして、
大臣、ちょうどお
見えにならなかったので恐縮でありますけれども、要は、私が申し上げたかったのは、
日本の巨額の損失とアメリカの経済構造の悪化という視点で、円高が進んでいく、したがって、
政府、日銀はこの一年余り、さっきも言いましたようにTB買い、二兆一千億以上も為替差損をこうむりながら六十六兆のTBを保有する、こういう
状況で、私はこれはかつてのあれを思い出すわけでありますけれども、かつて、一九七〇年代後半から八〇年代の半ばまで非常に
日本経済はよかった。そこで、貿易でもうけて、さらに余った
お金でドルを買って、海外に貸し付けて二重にもうけようとしたわけでありますね。そこで、合計一千億ドル近い
お金で毎年TBを買い続けたわけですね、このころ。ところが、結果として、短絡的に申し上げますと、円高で半分になっちゃったわけです。当時、一ドル二百四十円のレートで買っておったんだけれども、結局八六年に一気に一ドル百二十円になっちゃったわけですね。だから、これは完全に半分になってしまった、あっという間に財産が半分になってしまった。私は、このおそれが今非常にあるんじゃないのかなということをつくづく考えられてならないんですね。
視点を変えますと、今回、一生懸命アメリカの債券を買いましたよね、
日本は。急激な形で買った。そのおかげで、おかげというとあれですけれども、アメリカはイラクの戦争の費用から、そしてアメリカの国民の消費から、皆それを
日本がある意味では賄ったと言っても過言ではないというふうに私は思っておるわけでありまして、そういう意味からいって、本当に国会できちっと議論をされてアメリカの国債買いがなされたのかどうか、この辺が私はどうしても納得がいかないんですね。我々国民がみんなわかったと、それではアメリカの国債を買ってきちっと支えてやるという合意のもとでやったならともかく、私はそうじゃないと思うんですよ。
これもちょっとあれなんですけれども、
日本の経済運営は一体どこがやっておるんでしょうか。いろいろ読み比べてみると、どうもワシントンあたりで行われておるんじゃないか。これは
皆さん方が聞けば烈火のごとくお怒りになると思います。しかし、本当に国民はそんなふうに見ているんですよ。何か知らないうちに巨額な赤字ができた、そして、知らないうちにアメリカの国債を買い続けておる。ひょっとして、さっきも言ったように、暴落でもしたときにだれが責任をとるんだ、このことを、私は本当に心配性でありますから、頭が薄くなるほど心配しておるわけであります。
この辺をひとつ、いや、心配ないんだと、何を
鈴木はそんなに心配しておるんだということでお教えをいただければ私は本当にありがたいというふうに思います。ぜひ御答弁いただきたいと思います。