○中塚
委員 きょうの
質疑の模様は、先ほど申し上げましたとおり、インターネットで中継をされておりまして、私に、今回、この
質問をするということでいろいろ指導をいただいた
ネットワークセキュリティーの権威、慶応大学の教授でありますけれ
ども、その方もごらんになっておりますから、四方の御発言というものを再度検証いたしまして、また改めて
質問をしたいというふうに思います。また、加えて、何事もないように、一刻も早く
ネットワークセキュリティーの確保というものをお願いしたいというふうに思います。
次に、
中小企業への
融資の
実態についてお話をしたい、お伺いをしたいというふうに思います。
まず、私の問題意識として、今の政権の
もとで、
小泉・竹中
金融政策の
もとで、皆さんは三つの課題をこなさなきゃいけないわけですね。その三つの課題というのは、まず第一に、自己資本
比率を上げるということですね、
経営の健全性を確保しなさいということ。そして、
二つ目に、
不良債権を
処理しなさいということを言われているわけですね。そして、三つ目に、
中小企業向けの
貸し出しをふやしなさいということを言われている。
この三つの事柄は、全部トレードオフの
関係にありますね。
不良債権を
処理すれば自己資本
比率はへこんでしまうということになりますし、また、
貸し出しをふやすことによって自己資本
比率も下がっていくことになるということになります。この三つをやりなさいということになると、資本注入ということにもなってくるわけですね。要は、資本を追加してあげるからこの三つのことをこなしなさいよという話であります。
ところが、私
ども選挙区におりましても、見聞きする話は、一番のしわ寄せというのは何といっても借り手、特に
中小企業に行っているというふうに言わざるを得ません。私、選挙区が近いものですから、きのうも電車で選挙区の方に戻りまして、通っておりますが、電車に乗るときに、知り合いの
中小企業の社長がちょうど同じホームにおりまして、つかつかっと寄ってきまして、あした
銀行のお偉いさんに
質疑をするんだという話をいたしましたら、ちょっと聞いてくれと言うわけです。
それは何かというと、要は三月期末に向けて金を借りてくれ金を借りてくれというふうに言われていると。別に金を借りる必要はない、
資金需要はない、だから結構です、お断りしますと言うと、一%の金利でもいいから借りてくれというふうに言うということなんですね。これは、要は三月期末に向けて
中小企業向けの
貸し出しをふやさなければいけないというふうなことがあって、現場の
担当者はそうやって走り回っている。ところが、その
会社が本当にお金を貸してほしいとき、
融資してもらえますかというふうに言うと、今度は、金利は三%とか四%という話をされる。これが今の
中小企業向け金融の
実態だということをまず申し上げたいというふうに思います。
では、
資料を配ってください。
続いて
中小企業向けの
融資、今度は貸し渋り、貸しはがしの問題に入りますが、私のところにもいろんな
意見が寄せられてまいります。こんなにひどい貸しはがしに遭っているとか取り立てに遭っているというふうな、いろんな事例の相談が参りますけれ
ども、その中でも特に、もう私は本当にこれを聞いたときにびっくりいたしました、それをちょっと御披露したいというふうに思いますし、これはすべての
銀行の頭取にお聞きをいただいてよくお考えをいただきたいというふうに思います。
お配りをした
資料は、これは「面談記録」というタイトルをつけてありますけれ
ども、実は、裁判所に提出をいたしました書類の写しです。そして、その裁判所に提出をした書類には全部実名が載っております。しかし、プライバシーに配慮をするということもあって、名前はすべて伏せてあります。
この
会社は、
融資先というのは
寺西頭取の
UFJ銀行です。
最初のおつき合いは、旧東海
銀行、支店が出店をしたときの昭和六十年六月にさかのぼる。そして、この方のお父さんは毎年高額納税者ランキングに載る
資産家として有名で、出店したてのその旧東海
銀行の
担当者が毎日のように自宅を訪れていたというふうなことから取引を始めた。私の手にありますのがその裁判所に提出をした原本なんですが、そのように書いてあります。
取引当初は、債務を一本化するということで旧東海
銀行から二十億円を借り入れ、散在する債権者に対する弁済に充てました。このときは、旧東海
銀行の
融資担当の方は、
銀行の胸のバッジを外して一緒に
取引先を回って協力をしていただきました。
昭和六十二年ごろ、ディスカウントストアがそのお父上の所有地での出店をしたいという申し込みをしてきたので、旧東海
銀行の
担当者に指導を受けた結果、店舗建設資金を借入金の二十億円の中から支出をすることにした。
その後、旧東海
銀行から、
融資債務の一部を返済した際、私
どもが不動産抵当権設定登記の極度額の減額をお願いしたところ、
担当者は、これからも事業をしていくのでしたらこのまま登記は残しておいた方が経費がかからなくていいですよというふうに言われましたので、そのまま抹消しないでおくことになりました。
バブルのころにはよくあった話なんだろうというふうに思います。
そして、別の土地については、
融資を受けることのないまま、ほかの
銀行に借りられては困るということで空の抵当権設定登記をした。後に支店長にそのことを申し上げましたら、
銀行はお金が動かないのに
担保をつけることはしないということで、大騒ぎで
調査をしたけれ
ども、実際に
融資なくして
担保だけが設定されるという事実が判明をしました。しかし、これらの空
担保の問題も、私
どもは旧東海
銀行を信頼していましたから特に問題にはせず、そのままにお任せをすることにしましたと。
その後も
銀行の
方々はよく自宅や
会社にいらっしゃって、
担保が余っているから何かやって金を借りてくださいというふうにおっしゃっていました。
そして、お父上が亡くなります。
私
どもが債務を負担するようになったのは平成三年からでした。現在、UFJグループに対する負債は合計約四十億円に膨らんでおります。平成四年七月三日、父が亡くなり、それから十二年間経過しますが、この間、私
どもは旧東海
銀行から
融資を受けることはなく、ひたすらそれまでの
融資債務を返済してきた。旧東海
銀行は、これまでの良好なつき合いがあって、当初は返済についても良心的に
対応してくださいましたが、支店長の交代を機に態度を豹変するようになり、強硬的な回収を迫るようになりましたというふうにあります。
十四年一月、旧東海
銀行が
合併によって
UFJ銀行になる直前でしたが、顧問税理士の方と一緒に支店を訪ね、支店長、支店長代理と面会をし、金利の引き下げをお願いしますと、両名は快く前向きに検討するとの御回答をしていただきました。
その後、
UFJ銀行となって、一年間ずつの証書貸し付け
融資分の書きかえの時期が来た際に、再度金利引き下げのお願いを支店長代理にいたしますと、今金利を下げる
準備をしているが、一年間にしていくと計算が面倒なので三カ月にしておきましょうと言われました。私
どもは
銀行側の都合があるのであれば仕方がないと思い、それでお願いをする旨を申し上げた。
しかし、その後も
UFJ銀行からは金利引き下げを含んだ書きかえに応じる回答がなく、私
どもは、その年の七月八日だったと思いますが、支店長、顧問弁護士の先生に事務所にまで来ていただき、顧問税理士の先生も同席で今後の返済について協議をいたしました。
その後、三カ月間かけて、十月九日、再度弁護士の事務所に支店長にお越しをいただき、この日に、
担保不動産をゆっくり二年間かけて任意売却して返済に充ててくれれば残額は債権放棄する旨の回答をされたということです。そして、譲渡税や登記等の諸経費も控除していいというふうにお話をされた。このときは
銀行の
対応に感謝をしたというふうにおっしゃっています。
その後、土地の売却、UFJ信託から土地の売却等について申し入れが入り、協議に入りますけれ
ども、結局、話に出てくる売却価格は相場より相当安いというのと、あと譲渡税の控除の話が全く出てこない。要は代金から譲渡税を控除するといった約束が全く出てこないから、心配でなかなか売却の決心がつかなかったということです。
そして、一度
UFJ銀行に土地の売却方針等についてお伺いをしたいと思い、平成十四年十月以降、
UFJ銀行の支店に何度も電話をして支店長との面会を申し入れましたが、十五年三月、ちょうど一年前ですけれ
ども、になるまでは忙しいとのことで面会約束をしてもらえず、話ができないまま時間が推移をいたしました。
そして、昨年の三月六日、突然
UFJ銀行の支店長の方が
会社の方にいらっしゃって、私
どもに対する債権は三月二十四日にUFJストラテジックパートナーに
不良債権として売却する、売却先は
銀行のRCCみたいなところだと
説明され、私はRCCみたいなところなら金利等について話し合いがあるものとばかり思っていました。ところが、このとき私が幾らで売却したのかを尋ねると、支店長は笑いながらないしょと答えました。
そして、今お配りをしたこの二枚の紙へとつながっていくわけなんです。Bさんという方がお借りになっている方、そして支店長はUFJの支店長です。
Bさんが、ごぶさたしております、支店長は
お忙しいですね、なかなかお会いしていただけなくてというふうに言ったときに、全く無言で何も答えない。Bさんは、いろいろ御迷惑をおかけして申しわけございません、私
どもも懸命に頑張っています。
A支店長は、突然、あなた、宗教は何かね。
Bさんは、突然の
質問に意味がわからず、私は仏教ですけどというふうに答えます。
支店長は、楽しそうに、クリスチャンなら死なないんだけどね。仏教か。あなた、一人で死んじゃだめだよ。げらげら大笑いをしながら、何にもならないからね。死ぬときは夫婦二人で死んでください。
Bさんは、仏教徒でも死んだりしませんよというふうに
お答えになります。
支店長は、話題を変えて、白い封筒を渡しながら、あなたの債務を売ることにした。
Bさんが、え、何ですか、私に
不良債権でもあるんですかというふうにお聞きになる。
A支店長は、すごい大声で、当然ですというふうに答える。
Bさんは、支店長、私たち夫婦は、財産、債務、何でも二分の一ずつ共有しているのに、何で私だけなんですか。おかしいじゃないですか。夫婦一緒に売らないんですか。
A支店長は、ああと言うなり、同席の
担当者と二、三分くらいないしょ話。どうしてだ、ああ、そうか等つぶやく。結局
質問には回答せずに、大体ね、一カ月に二百万や三百万しか払わないなんて、いいかげんにもほどがあるよ、おたくは協力的じゃないんだな、どうして売らないんだ、土地をというふうに発言をいたします。
それに対してBさんは、一カ月に一千万円以上返済をしているので、不思議に思いながら、譲渡税と手数料を置いていただけるんですか、売買代金から控除していただけるんですか、残債務を放棄してくれるんですか、前の支店長はそう言っていましたけど、どうなんですかというふうにお尋ねになります。
A支店長は、げらげら大笑いをしながら、何言っているんだ、常識で考えてみなさい、
銀行がそんなもの置くわけないだろう。そうか、税金が怖くて売れねえんだ。
Bさんは、だって支店長、来年の三月になったら譲渡税を払わなくちゃならないので、地獄ですから。
A支店長は、げらげら大笑いをして、それで売れねえんだ、譲渡税で。
Bさんは、それだけではありません。
A支店長は、楽しそうに笑い声を上げる。
Bさんは、うちの弁護士が、税金は大丈夫だろうか、
銀行は置いてくれるんだろうかと心配して言っていました。
A支店長は、普通は譲渡税なんか置かないんだから、弁護士が正しいよ。もし税金のことが心配ならば、競売しちゃって税金払わなきゃいいんだ。競売だ競売だと言いながら大笑いをする。
こういう会話の記録が残っております。
さて、ここでお伺いをいたしますが、
寺西参考人、今のこのお話を聞いてどういう御感想をお持ちになりますか。