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松原委員 アメリカが
日本にとって極めて重要な同盟国というのは、
考え方としてはあろうとは思うけれども、やはりすべてを握られてしまうようなことがあってはいけないと思っておりまして、それは明らかに、いろいろな理屈をおっしゃっても、分散を、外貨準備の中身について
ドルがどれぐらいかというのは言えないと、この間話を聞いたわけでありますが、しかし明らかに、米
財務省のこういった資料から憶測するに、かなりの額が行っているというのは間違いないわけですよ、これは。
民間も含めての五千二百五十五億
ドルということを含めて。ですから、やはり
アメリカ債券一辺倒にほぼ近いというふうに私は認識しておりまして、それは
日本が何らかの行動を起こすときの、言葉は悪いけれども人質のようなことにもなりかねないわけでありますので、やはりそこはこういったさまざまな、金を含むものに、ほかの国が最低やっているぐらいには、同盟国のイギリスだって七・一%ですから、それぐらいはするべきだというふうに私は思います。では、これはここまでで結構です。
最後に、
竹中金融大臣に
質問をしていきたいわけであります。
非常に今
景気は厳しい環境にあります。私は、
竹中さんというのは大変に数字には強いし、そういった
意味では理論も立つと思っておりますが、問題は、どこまで現状を把握しておられるか、これがやはり大きなポイントになってくると思います。
昨今の厳しい
金融経済環境、この今の不
景気の
状況というのは、例えて言えば、人間の体では血液というものがある、
経済の血液は何かといえば、これは
お金というふうに言われている。血液がなけりゃ人間も貧血になる。私は、やはり
経済も血液である
お金が不足すれば貧血
状況になる、今は完全に貧血になっている、このように思っております。
私の地元の事例が二つほどありまして、従来も相談された内容でありますので若干御披露したいわけであります。
ある私の知り合いの会社が土地を売ろうとした。そこの会社は、これは鋼材屋さんをやっていたわけでありまして、重厚長大でありますから、ちょっと厳しい、この土地を売ろう、なかなか建設不況で鋼材を使うようなものが出てこない、こういうふうなことでありました。それで、彼がそれを売ろうとして、幾らか、一億二千万か三千万かわかりません、それぐらいの数字です、バブルのころはずっと高かったと思いますが、それぐらいの数字で売ろうとして、最初は売れなかったのが、最終的には一億円ちょっと上ぐらいで売れたようであります。
ただ、その売れる前、二回目のときがうまく売れなかったんですが、それは、結局買い手も出てきたと。買い手も、こういう時代ですから、もっとおたくの不動産を安くしないか、こういうふうにたたいてくるわけでありますが、結果としては、その不動産をお互いに、一億二千万か一億一千五百万かわかりませんが、それで売買をやろうということになった。
もちろん売る側は、これによって身軽になってさまざまな負債を返済し、業種転換をするかどうかわかりませんが、これはそういう思いを持ってやっていたし、買う側は買う側で、それはちょうど国道沿いでありますから、さまざまなショッピングセンター的なものも
考えていたのではないかと思います。
しかし、そのときに、買う側もそれなりの
お金を持っていたわけでありますが、
金融機関が残余について、もちろんその土地の値段を見て、売買値段に対して通常は七割ぐらいまで出すのかもしれませんが、それを出さなかったということでその商談はだめになってしまった。
これはどういうことを示すかといえば、新しいやる気のある
事業者が
事業が展開できない、そして、いわゆる業種転換等も含めてやろうとしているところもそれができない、こういうことになる。それは、
お金がかなり厳しい、昔に比べたらはるかに
担保にかける掛け目も厳しくなっているし厳しい、こういうことであります。
それで、あともう
一つの事例は、これも品川区のある事例でありますが、私の知っている会社であります。
その会社にある
金融機関の人間がやってきて、請求書を出した、こういうことであります。請求書を私も拝見をしたんですが、たしか二十万ぐらいの金額だったと思います。その請求書の理由は、おたくの資産価値が、会社等の資産価値が下落した、したがって、その下落した資産価値を
調査した、
調査した結果、
調査料に二十万かかった、したがってその二十万を払え、こう来たわけであります。
それで、その
金融機関に対してその社長は、ふざけるんじゃない、今のは下品な言葉でしたね、それはちょっとおかしいんじゃないか、こう言ったわけであります。今まで長いことつき合ってきて、
担保を見てくれと頼んだわけでもないと。しかるに、来て、その
調査に二十万かかりました、二十万払ってください、案の定
担保割れもしています、こんな話が通用するのか、うちは一度も滞ったことはないじゃないかと。そして、彼らは、その
金融機関の人間は、これは
担保が割れていますから役員の皆さんの生命保険を
担保で出してください、こう言ったそうであります。どこでもやっていることですから、こう言ったと言うんですね。
それで結局、うちは一回もおくれたこともないし、一回も利息だけにしてくれとかと頼んだこともない、何だったら裁判でも何でもやるぞと、そこまで強い態度で出て、相手は、わかりました、今回はいいです、しかし、次にやるときは請求書を、
お金をいただきます、こう言って帰っていったと言うんですよ。
私は、こういう二つの事例から何を
竹中さんは感じるのかということをまず冒頭お
伺いしたいと思います。