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石原国務大臣 先ほど来御答弁させていただきますけれども、
地方の知恵と
創意工夫による競争によってその
地域を活性化していくものにこの
交付金というものを役立てていただきたいということから、財政面の
支援を行うというのが
コンセプトなわけでございます。
限りある財政
支援、すなわち財政措置である以上は、国としてその
交付金を
交付すべきかすべきでないかというような判断というものはやはり残しております。しかし、原則として、
計画の内容に対する国の事前関与というものもございませんし、先ほど
和田委員の議論の中でございましたように、
運用面で
市町村の自主性をどう担保していくのかということをしっかり確立すれば、
創意工夫の競争というものが
地域再生に全面的に役立つんだと私は思います。
これもせんだっても御議論があったんですが、では、その採択に当たってどういう採択基準をとるのかということと、その採択基準をよりどうやってクリアにしていくのか、あるいは、これは定量的な判断になるんですけれども、費用対効果分析がどんなようなものなのかとか、いろいろなアイデアが出てくる
事業の熟度というか、どこまで成熟している
事業なのかといったものをどう評価するかということが
ポイントだと思いますし、そこのところは透明性、客観性というものをしっかりと担保していかなければならないと思っております。
結論から申しますと、ですから、最低限の関与はするけれども、あとの
部分はやはり
創意工夫、知恵の出し比べというところに力点を置いていく。
それと、もう
一つ忘れちゃいけないのは、実は私、
委員のお
地元の草津市を訪ねたことがございまして、かなり、人口が京都の方からも流入していて、大学が立命館を初め三つ四つあるということで、うまくやっている
地域だと思うんですけれども、気のきいた人がいると町はよくなるんですけれども、何とかしてくれ、何とかしてくれという人ばかりのところは、やはり、歩いていると疲弊している、全部をお任せできるような状態にもない。
ですから、逆に、どう相談を、こんなことをやってみたいんだけれども、それが本当に正しいかどうか相談に乗ってくれというような問いもかなり来ておりますので、その両方にしっかりと目配りをして、個性ある
まちづくりに貢献するような政策展開というものにしていかなければならないと思います。
それと、もう一言だけ言わせていただきたいんですが、先ほどちょっと観光になぜこだわったのかということなんですけれども、
地域再生というと、私、五つぐらいの
ポイントがあるんだと思うんです。というのは、私がしつこい観光、あるいは教育、医療、建設、地場産業、この五つぐらいのファクターをどういうふうに元気にするかということが
地域再生の大きな
ポイントだと思うんです。
というのは、各
地方都市、やはりいろいろな旅館、ホテル等とありますけれども、これが総じて
地元の旅館業、ホテル業というのは余りぐあいがよくない。あるいは、教育ということでも、
委員の草津市は極めてまれだと思うんです。大学が後からどんどん来ていて、その大学で修学した方がそのまま草津市に住むといったようないい環境になっているんですけれども、高等学校とか、もう少しほかの大学でも見ますと、うまくいっていなくて、生徒さんが集まらなくて、昔はその
地域の有名な学校であったというものが、高校にしても大学にしても廃れている。あるいは、医療というのは病院だと思うんですけれども、
地方の病院もうまくいっているところは少なくて、病院が経営がなかなかうまくいっていない。それと、建設というのは、公共
事業にどうしても頼るような体制に
地方の産業構造がなっちゃって、これも
地方単独事業、あるいは国の公共
事業も減ってしまっているからうまくいかない。それともう
一つ、地場産業というようなものも、各
地域にあったはずなのが、海外に出ていってなくなってしまった。
この五つのファクターの
再生というものなくして、
地方都市の
再生というものはなかなか頭の中でも考えられない、そういう
意味で観光を例に出したんですけれども、教育でもいいわけです。
委員のお住まいの草津市のうまくいっている例、こういうものをほかの
都市に提示することによって町は成長しますし、よみがえるんだと思っております。