○前原
委員 政治的な
意味においても変わっていないということは、私は、極めてこの重みをわかっておられないと思いますよ。政治的な
意味において、私は、随分変わったものだと思います。多
国籍軍への参加ということを決めたということは極めて重いと私は思います。
ですから、先ほど、立場の違い云々かんぬんと、そういう議論をしているんじゃないんです。小泉さんはいつもそういう議論をされますけれども、そういう観点で議論しているのでは全くなくて、私は、
国民に対して、これは私も地元に帰っていろいろな人と話をしました。要は、
イラクの
復興支援は大切だ、そしてまた、保守的な
考え方の人ですよ、その方々がおっしゃるのは、いや、多
国籍軍に参加するというのは、それはだめだったんじゃないのと。
それは、細かい、さっきの
秋山長官の話とかそういうものをベースにした議論を国会でしますけれども、一般の
国民の感覚からすれば、多
国籍軍に入るということは全然違う
意味を持つということなんですよ。その
意味において、政治的な
意味においても全く変わりませんと言うことは、私は、余りにもそれは
官房長官として自覚に欠けた御
発言だと思いますよ。
まさにその根底にあるのは、この法律の援用をするためにはそういう答弁でしかいけないんだというベースがあると私は思います。まあ、石破
長官はそのことがよくわかっておられるので先ほど明確にああいう答弁をされたんだと思いますが、私は、政治的には、やはりこれは全く違う領域に入るということを自覚されるべきなんではないか。これは、意見が違うということであれば、私の
考え方を申し上げておきます。
その上で、この間、私は外務
委員会で質問をさせていただきました。この
イラク復興支援法の援用でいいのか、つまりは、新たな法律というものが必要でないのかということを観点に私は質問いたしました。そのことについて、二点について
政府の
見解というものを示していただきました。
私の結論から申し上げますと、この「第一条の規定について」という
政府のお
考え方では、これはなかなか納得できるものではないと思います。二条については、私は、
政府の答弁についてはある程度理解ができました。しかし、この「第一条の規定について」ということで、「「統治
組織」に
イラク暫定政府が含まれるか否かといった個別具体的な当てはめを同条において行うことが法律上必ずしも求められているわけではなく、」という
判断が、全く
意味がわからない。つまりは、なぜその「統治
組織」に
イラク暫定政府が含まれるか否か
判断されていることを求められていないのか、そのことについて私は御答弁をいただきたいと思うんです。
私の質問時間が終わりまして、先ほどのお取り扱いで、私は、もう一度こういった議論がなされると思っております。きょうはちょっと時間の配分を間違って、そもそも
イラク、今後、本当にどうしていくのかという国際
協力の関与のあり方というものについても議論をしていかなくてはいけないと思います。それはまさに立場を超えてしていかないといけない話だと思います。
国連決議がまとめられても、結局は、参加をしている国は変わらないどころか減りつつある。本当に
イラクの
復興というものができるのかどうかということが問われているんだと私は思います。
したがいまして、またいろいろ質問をさせていただきたいと思いますが、今の一点だけ、つまりは、なぜ第一条に定める「統治
組織」に
イラク暫定政府が含まれるか否かというのは法律上必ずしも求められているわけでないという答弁になったのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
官房長官に。