○藤田(幸)
委員 まさにガバナンスのない
委員会の中で、この
委員会に属さない
人々が乱入をしてきて、秩序ある形で、ルール上で
理事が
委員長席に向かったところをとめてしまった。これはやはりならず者の乱入であると言わざるを得ないというふうに思います。
よく、生まじめとかばかまじめとか言われる私がなぜこんな質問を申し上げたかというのは、冗談じゃないんです。といいますのは、やはり兵を外に出すということは、これは大変な決断を要する局面にこの私ども
委員会は存在しておるわけでございます。
これは最近読んだものでございますけれども、中国の呉子に「国に和せざれば、以て軍を出すべからず。」という言葉がございます。これはどういう
意味かというと、兵を出す前に、不和のない体制を整える必要があると。この不和というのは、国の不和、軍の不和、
部隊の不和、戦闘の不和と四つを挙げておりますけれども、この中で、国の不和の中には、国民の政治不信が表に出ているような状態を言っておりますので、そんなときには兵を出すなという
意味でございます。
それからもう一つ、これは孫子ですけれども、「兵は国の大事。死生の地、存亡の道なり、察せざるべからず。」ということが言われておりますが、これはどういう
意味かというと、
戦争は国民の生死、国の存亡にかかわる大変な出来事だと。
戦争を行う前には、敵国と自国の情勢を正確に把握して有利、不利を比較し、十分に考察せねばならないと。
戦争を行うということは、解釈の違いがあるかもしれませんが、要は、兵を出すということを決めるに当たっては、やはり、国の不和をなしてはならないということと、政治不信が表に出るようなことがあってはならないと。先ほど
今津議員が一致団結の
議論が必要だと言っておりましたが、本当に一致団結の
議論が必要で、その
議論をとめてしまったということに対して、言論も含めたこれは戦闘
地域にしてしまったということについて、私は、この
委員会の
委員として非常に残念だと思っておるわけで、こんな形で兵を出すということに関して、三
大臣もいらっしゃいますけれども、本当に真剣に考えてこれからも
議論をしていかなければいけない、そのことをまず申し上げておきたいと思っております。
ちなみに、数日前の
日本経済新聞に、中曽根元総理と後藤田元副総理の大変大きな談話が出ておりますけれども、後藤田元副総理の方は、「
大義は誠に疑わしい。戦は始めるとやめられぬ」という談話がございますけれども、そんな
意味で、やはりこの間の強行採決を踏まえて、ああいったことがあってはならない、そして、このやはり
イラク特別
委員会で現在論議をされていることの重みについて、三
大臣を含めてしかと肝に銘じてこれからも対応していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
そのことと、昨今問題になっておりますこの
大量破壊兵器の存在ということは極めて関連しているというふうに思っております。このアメリカの
調査団のデービッド・ケイ団長の引用は最近もよく使われておりますけれども、実はそればかりじゃないんですね。最近、総理を初め
政府の皆さんは、
国連決議で人道復興援助をするんだという、
国連決議の方に理由づけを変えていっておりますけれども、その
国連の監視検査
委員会の
委員長をしておりましたスウェーデンのハンス・ブリクス氏が、やはりアメリカやイギリスは
大量破壊兵器の
脅威を誇張していた、それから、アメリカとイギリスは魔女狩りを行っていたというような表現までしているんですね。
ですから、これは
国連のそういった立場の方自体がそこまであえて言っているということの、この重みというものを私は非常に重要に感じていただかなければいけないと。何か他人事のような感じで最近の
政府の答弁がございますが、やはり、
大量破壊兵器の存在がなかったということについては、単に傍観者のような遠くな話というんじゃなくて、もっと真剣に受けとめていただきたいと思っておりますけれども。
それで、最近は、ブッシュ
大統領は、
大量破壊兵器を持っていたか持っていなかったかという存在ではなくて、
大量破壊兵器の潜在能力に言及しておりますけれども、そこでもう一度、今度は
防衛庁長官だけで結構ですけれども、
日本は
大量破壊兵器の製造能力は持っていますか持っていませんか。