○赤松(正)
委員 公明党の赤松正雄でございます。
私は、平成十六年のきょうは一月の三十日ですか、ちょうど一年前の今ごろを今思い出しておりました。といいますのは、あの
イラクに対するアメリカ軍を中心とする連合軍の攻撃が始まったのが三月二十日ですから、一月の三十日ごろというのは、今から思いますればその約二カ月前だったんですが、私
ども公明党は、懸命になってそれぞれの立場で、あの三月二十日に起こったような事態を起こさせないための
努力をいたしました。党首がアメリカに行ったり、あるいは
代表代行が
イラク周辺に行ったり、さまざまなことをやりました。
おまえはどこへ行ったのかという話ですが、私は仲間と一緒に東京で各国の大使と会うということをそれぞれ分担してやっておりました。私は、イギリスの大使ゴマソールさんに会った、そのときのことを今印象深く思い出すんですが、私も、その前後はいろいろなことをよく、それぞれの国にそれぞれの事情があるということを十分に踏まえていたつもりなんですが、私はそのときイギリスの大使に申し上げたことは、やはりドイツ、フランスのように、イギリスもしっかりアメリカにいろいろアドバイスをした方がいいんじゃないか、ありとあらゆる意味でアメリカの行き方というものに歯どめをかけなくちゃいけないよというふうなことを言ったことを思い出します。
当時、ゴマソール大使さんは非常に不愉快な顔をしておりましたけれ
ども、イギリスにはイギリスの
理由があって、精いっぱいアメリカとイギリスとの関係の中でこの
イラクに対する対応というものを考えているということを申しておりましたけれ
ども、私
どもは、要するに、あの事態に至るまで、何とかやはり戦争を回避したい、こういう思いが当然のことながら強かったわけであります。
そうして、残念ながら三月二十日という事態を迎えた。ああいう残念な事態になったからには、一日も早くそうした戦争の状態というものを終わらせなくちゃいけないということで、またいろいろな意味で、いろいろな角度で
努力をしたつもりであります。
そういう中で、小泉
総理がアメリカの決断というものに対して支持をされた、いち早く支持をされたということに対して、いろいろな角度から、ここで一々申し上げませんけれ
ども、さまざまな
理由で、私
どもはやむない
総理の判断だったということで、そのことを私
どもの立場で、戦争は反対であるけれ
ども、その決断に至ったものについての
総理の苦渋の決断というものを支持する、こういうことにしたわけでございます。
そこの背景には、一にも二にも、
イラク、サダム・フセイン政権なるものが、この十三年にわたって、先ほど
総理の御
発言にもありましたけれ
ども、国連の、十八回ですか、さまざまなる、何回も何回もの安保理決議というものに対してそれを裏切ってきたということがやはり大きな背景にある。やはりその部分をしっかり見据えないといけない、そんなふうに思います。
同時に、大量破壊兵器の問題について、先ほど民主党の
委員の方からも御
質問ありましたけれ
ども、私はその中で、今お話を聞いていて最初にちょっとお聞きしたいなと思っていることとの関連性があるので、今お聞きしていて非常に思ったことは、今、この一連の出来事の中で、やはり
イラクに対するアメリカを中心とする連合軍の武力行使というもの、そして現在、今に至る問題の中で、戦争の大義というものに対して否定的な部分が投げかけられているということでございますけれ
ども。
それで、私は何を言いたいのかというと、先ほど、ケイさんの
発言、アメリカの元
調査団、大量破壊兵器を
調査する
調査団の責任者が大量破壊兵器はないと言ったという
発言、そしてそれにまつわる
報道、これは、実はさっき民主党の同僚
委員からの
質問で、要するに、ケイ氏が
発言したことについてのいわゆる原文並びにその和訳というものは自分のところに届いていないということを厳しく言っておられましたけれ
ども、実は私もそれは見ていない。私が見たのは新聞の
報道であります。
その新聞の
報道、たまたま手元にあるのは朝日新聞でありますけれ
ども、この新聞の
報道を見ていて、非常に私は、さっきの
総理の、実際のケイ氏が
発言した
発言全文と全然違うなという思いを持ったわけです。どうしてこういうことが起こるんだろう。これは、ぜひこの場でもう一度
総理に、そのケイ氏の
発言全文を私に対しても読み上げてもらいたいと思います。
といいますのは、朝日新聞には、「大量破壊兵器 「
イラクに証拠一切なし」
情報分析の
誤り断言」というのがあったりしているわけでございまして、先ほどの
総理の読まれた証言全文と、そして、この新聞にも「ケイ前団長証言(要旨)」と書いてあるものと、ほとんど違うんですね。どうしてこういうことが起こったのかなという感じがしますが、まずそのことについて、先ほど言われた証言の正式な訳の部分を読み上げていただきたいと思います。