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中根委員 おはようございます。民主党の
中根康浩と申します。
きょうは
独立行政法人医薬基盤研究所法案というものについて
質問させていただく予定でございますけれども、まず、そこの法案本体に入る前に、一言二言申し上げておかなければならないことがあります。
六月八日の児童手当法についての私の
質問につきまして、実は六月十日付の公明新聞さんの「記者メモ」という欄があるんですけれども、ここにいろいろ書いてあります。民主党の児童手当に対する姿勢についても言及されているわけですが、私たち民主党が児童手当の
拡充自体に反対したかのように書かれていることや、公明党の成果になるだけだから嫉妬心で反発している、こういうようなくだりがあるわけなんですが、こういったことにつきましては大いなる曲解であるということを確認しておかなければいけません。
民主党といたしましては、あのときの私の前の
質問者の
水島議員がはっきりと訴えていたんですけれども、児童手当を子供手当として、子育て支援、次世代育成支援の一つの柱としてきちんと考えているということ。抜本的に……(発言する者あり)
大臣は間もなく来るんですか。——
大臣が来られなかったら、また改めて機会をつくってもらうということで、
大臣はそのうち来られるんだろうというふうに聞いておりますので。
児童手当については、抜本的に
拡充して、義務教育終了年齢まで食費、被服費を賄える水準まで考えている、しかも所得制限なしでということであります。
二〇〇三年の
出生率が、新聞報道等でも騒がれておりますけれども、一・二九にまで落ち込んでしまった。こういった事態も踏まえて、税金を使ってこういう施策を行っていくわけですので、一つ一つの政策に対する事後の検証というものがやはり非常に大切であるというようなことを
紹介させていただいたんですね、
水島議員は。そして、今回の政府が出された改正案は不十分である、中途半端であって、民主党案を採用すべきである、だから政府案には反対だという論理の展開をさせていただいたということを確認させていただいて、公明新聞さんの記事が少し言葉足らずではないかなというようなことを御指摘申し上げつつ、まずこのことについて言及しておきたいと思います。
それから、法案に入る前に、もう一つ、ちょうど
大臣が入ってまいりましたけれども、例の選択エージェンシーの件なんですけれども、ついに尾尻社長が逮捕されました。これは、尾尻さんに対しては贈賄容疑がかかっています。収賄側はというと、
厚生労働省の総務課広報室長補佐の森隆行氏。逮捕容疑事実としては、森氏が、
社会保険庁の石川
社会保険事務局の
保険課長だった平成十五年二月と、厚労省へ戻ってからの同年四月に、選択エージェンシーにテレビコマーシャルなどの業務を発注した見返りに、尾尻社長から百万円以上のわいろを受け取ったというものです。
森氏は、平成十三年四月から十五年三月まで石川にいたわけなんですけれども、森さんがいた間だけ随意
契約、これは問題になりましたけれども、随意
契約により選択エージェンシーと石川
社会保険事務局との取引があったというわけなんですね。
私の手元にある資料でも、例えば、これは選択エージェンシーと石川
社会保険事務局との取引を記した「選択」側の資料なんですけれども、「A得意先」石川
社会保険事務局。「B件名」
国民年金納付督励テレビCM。「C数量」一式。「D売上額」五百七十一万二千円。「E外注先」「F外注額」、モンタージュ百四十万円、テレビ金沢百十九万円、北陸スタッフ三十万円。「G外注額計」二百八十九万円。「H利益」二百八十二万二千円。「選択」の仕事というのはいつもそうなんですけれども、利益率がべらぼうに高いんです。こういう資料が手元にあるわけなんですけれども。
森さんは、石川へ行く前は
厚生労働省の
保険局の
国民健康
保険課の庶務係長だったわけです。このポストというのは、今までの議論を振り返ってみますと、この
委員会でも明らかになっているように、例の国保中央会の便利手帳などの監修料を五千万円以上受け取っている窓口になっていた、そしてそれをプールしていたポストなんですね。この選択エージェンシーと
厚生労働省の
保険局との、いわばいかがわしいとも言える関係や路線を初めにといいますか確定させたのが、この森さんだとも言われています。
さらに、二〇〇三年、平成十五年の十一月二十日十九時四十九分付の森さんから尾尻社長へのEメールをプリントアウトしたものが実はここにあるんですけれども、ちょっと読んでみますと、送信者は森隆行となっていますね。あて先OJ、OJというのは尾尻社長の個人会社なんですけれども、尾尻和紀。送信日時は二〇〇三年十一月二十日十九時四十九分。件名「遅くなりました」とあります。本文は、
返信が遅くなりました
スポンサーは「全国産業人能力
開発団体連合会」(年間)
「日立製作所」(二十一日に相談することになっています)
「三共」?
「NTT—D」(来週相談する予定)
「厚生年金事業振興団」?
etc
「竹田案」は拠出ベースは良く整理されていますが、将来の給付がこの案で確実に保証できるかというところを検証中です
いずれのテーマももう少し時間を下さい
何のことを意味しているのかよくわかりませんけれども、いずれにしても、推測されるところは、森さんが選択エージェンシーのスポンサー探しのような仕事を役所のパソコンを使って行っているのではないかというようなことが推測されるようなEメールのやりとりになっているわけなんですね。まさに、言葉は悪いかもしれませんけれども、ずぶずぶの関係というような感じが、この森さんとお役所の間にあったと言ってもいいのではないでしょうか。
今
国会では、厚労省や
社会保険庁の怪しい業務について幾つか指摘させていただいておりますけれども、例えばカワグチ技研。この選択エージェンシーでも、そのほかに、癒しと安らぎの環境フォーラムというものがありましたね。それから、
障害者スポーツ協会の日本パラリンピック株式会社の問題も指摘をしてまいりましたけれども、いずれにしても、問題の元凶は、税金も含めて
保険料のむだ遣いに対する鈍感さとか、それから監修料というものの存在、それから
契約のあり方が、随意
契約ということが本当に頻繁にというか、ほとんどそういうふうになっているというふうに考えさせてもらっています。
例えば、細かい話、簡単に直せるところから直していってもらいたいんですけれども、選択出版が出している「選択」という
情報誌があるんですけれども、これを多くの省庁が定期購読しているわけなんですね。例えば平成十五年、ざっと読み上げてみますと、内閣官房が十三冊、内閣法制局二冊、人事院四冊、内閣府二十二冊、宮内庁一冊、公正取引
委員会二冊、警察庁二十六冊、防衛庁五十六冊、金融庁三冊、総務省十八冊、それから法務省が四十二冊、外務省四十一冊、財務省三十七冊、文部科学省三十冊、
厚生労働省は意外とこういった関係からすると少なくて十一冊、農林水産省が四冊、経済産業省が五十八冊、国土交通省が四十冊、環境省が一冊。平成十五年だけでも、毎月計四百十一冊ずつこの
情報誌「選択」を購入している。
このこと自体が全部いけないというわけじゃないんですけれども、こういう問題になったときぐらいは、一回この「選択」との関係をきちんと整理する、断ち切るというようなことも必要であろうというふうに思いますので、まず、こういったできるところから関係を是正していっていただきたい。
それから、この「選択」の問題につきましては、もしかしたら、以前も指摘しましたけれども、これから政治家の名前とか元秘書というような名前とか、これは既に、企画費というものを受け取っているということはもう事実としてあるわけですから、そういった方面へ事件として発展していく、進展していく、疑惑が深まっていくということもあり得るわけなんです。
そういった新しい展開を見せたこの選択エージェンシーの汚職問題について、改めてきょうもう一度、
大臣、御見解をお伺いできたらと思います。