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鈴木(淳)
委員 ありがとうございました。
次に、JICAの
青年招へい事業に代表されますけれども、研修、
交流の
拡大について少し
お尋ねをしてみたいと思います。
私ごとで恐縮でありますが、私は実は
日本中国青少年
交流協会というところの
理事をかつてしておりまして、今副会長をしていますが、二十代のころから日中の青年
交流にかかわってまいりました。かつて、学生訪中団を率いまして、団長として中国の大学に短期留学をしながら各地を訪問したことがありますけれども、そうした経験からも、若い時分に直接にその目で異国を体験することの意義というのがその後の彼らの人生に与える影響は極めて大きい、そのことを身をもって知っているわけでありまして、そんな
観点から質問をしたいと思います。
過日、私は、縁がありまして、JICAの招へい事業二十周年の記念の行事に参加することができました。参加者の笑顔とかあるいは生き生きとした表情を見て、ああ、この事業はいかに有効なのかな、いかに有効に
日本と途上国の自主的な
交流につながっているかな、こういう確信を持ったわけであります。
また先日、このほど来日をされましたが、中国からの青年考察団、経済分団の一行が
国会見学にお見えになりました。その際、私が歓迎のあいさつをする機会に恵まれたわけでありますけれども、いずれも中国各地より選抜された前途ある有為な青年指導者で、
帰国後、それぞれしかるべき
立場で活躍をし、各界をリードする、そうした方々であろうことを実感いたしました。
こうした経験から、また、いろいろ見聞きする限り、こうした事業は、まさに
日本の
外交が今後一層注力をしていくべきソフト
外交の具体的なモデルではないか、こう思うに至ったわけであります。その理由は、これは途上国のまさに次の時代のリーダーたる青年の招聘であるということ。実例を挙げますと、インドネシアの
国会議員の九名が実はこのプログラムの出身者だということでありまして、ASEAN
地域では、
帰国後、同窓会を組織して、本事業のサポートをしたり、あるいはJICAの
現地での活動を
支援する、こういった活動をしていただいていると聞いています。
こうした
アジア諸国の若きリーダーに実質的な
日本の
理解者、
支援者になっていただくことの意義は極めて大きい、こう思うわけであります。そしてまた、研修と
交流がまさに
一体となって国際
交流を通じた人づくりになっている。そしてまた、専門分野を通じた真の国際
交流になっている。だからこそ自主的な
交流につながっていると思いますし、研修が、青年
交流やホームステイを通じて多くの市民の参加も得ている。こうしたことは極めて
評価すべきことだと思います。
自分なりに要約をしますと、国際
交流を通じた人づくりであり、途上国に対する実質的な
支援、これは
ソフト面での国際
協力という、ある面ではODAの
基本方針に合致するかと思いますけれども、そしてまた、指導者同士の
交流の
拡大による長期的な視野での良好な国際
関係づくり、こういった
観点から、本事業はまさに
我が国の
外交の
ソフト面においての極めて重要な役割を担ってきましたし、これからますますその役割が重要となってくると思いますが、そんな
観点で、事業のますますの発展を
期待したいと思います。
そこで質問でありますけれども、まず、二十周年を迎えた本
青年招へい事業でありますが、これに対する
外務省の自己
評価というものはいかなるものでありましょうか、
お尋ねします。