○
渡辺(博)
委員 ありがとうございました。
続きまして、
条約関連の
質疑に入らさせていただきたいと思います。
本
条約は、
アジア関連という形で取りまとめて、三
条約が
審議に入っております。とりわけ
ベトナムとの
投資協定の問題、それと同時に、それを含みます
東南アジア友好協力条約、この点についてまずお
伺いをしたいというふうに思います。
この
条約を発効するに当たって、その
大前提は、私は、
アジアそのもの全体を見ていく必要があるんではないかというふうに思うんですね。とりわけ
中国の
動きというものは、大変注目していかなければならないというふうに思うわけであります。そして、
東南アジア全体を見たときに、
日本はその
東南アジアそしてまた
アジアのどのような位置を占めていくか、これは大変重要な問題だというふうに思うわけであります。
そこで、
事東南アジアとの
関係におきまして、この
条約以外にも
経済連携協定など、またいろいろな
条約が結ばれているというふうに思います。こういった
条約そのものすべてを含めて、実は、
東南アジア外交に対する
戦略として一体どのような
方向を見出していくのか、これは大変重要な問題だというふうに思うんですね。
特に、
東南アジアにつきましては、
我が国の
安全保障、
経済、いずれの面においても
日本の国益と密接に
関係をしているわけであります。そうした
東南アジア諸国において
日本が一目も二目も置かれるような国でありたいな、私はそのように思うわけであります。こういった
存在感を確保するためには、まず第一に必要なのは、私は、
経済への
投資、これが大変重要だというふうに思うんですね。
これは、当然のことながら、これから
審議されます日・
ベトナム投資協定にもかかわる問題でございますけれ
ども、実際に
ASEAN諸国を見ていきますと、
経済格差というのは大変多うございます。
ミャンマー、
ベトナム、
ラオスそしてまた
カンボジア、こういった
地域は
後進ASEAN諸国というふうに言われておりますけれ
ども、この
地域間格差をやはりなくしていくことが大変重要ではないかな、そのように思います。
そのためには、まずは
日本は、
ベトナムとの
投資協定というものを
一つの契機として、これらの国と密接な
関係を結ぶような
条約をさらに進めていく必要があると同時に、
ODAを通じてさらにこの国の
経済の
発展に寄与することが大変重要ではないかな、そのように思います。
さらにもう一点は、人への
投資であります。
すべては人との
交流によって賄っていくのが
社会の常、
世界の常だというふうに思います。その中で、
日本へは大学への留学や
ビジネス、こういった
人たちが多く来ておりますけれ
ども、さらに私が進めていく必要があるというのは、この
人たちがもっと小さいときから、いわば小学生や中学生のときから
日本に触れることが必要ではないかな。
日本の
伝統文化や、そしてまた
社会、そして
日本の技術、こういったものに触れていくことが必要ではないかというふうに思うわけであります。
実は、私
ども、
国会議員になったときに、こういった
地域に対して
学校をつくろうということで、
国会議員約四、五十名が集いまして、毎年
学校をつくっていこうではないかということの
活動をしております。現在、五校、
東南アジアに
学校を贈りました。毎月の積み立ての中でやってきている
作業でありますけれ
ども、一校つくるのに大体五百万から六百万かかります。
日本の要するに
学校に比べたら大変安くできるわけでありますが、私
どもが
カンボジアに四校、
ラオスに一校今までつくっております。そのときに、
贈呈式に
あらわれた
子供たちの目というのは大変輝いていて、本当にすばらしいなというふうに思います。
私
たちの夢は、
アジアの国々に
学校を
一つ一つつくっていく、そしてその
アジアの
学校に通っている
子供たちを
一つのネットワークをつくっていきたいなというのが我々の夢なんですね。でも、我々のできる範囲というのはごくごく限られています。そこで、やはり国としてしっかりとこの部分も取り組んでいくことが人への
投資の大変重要な
要素ではないか、そのように思うわけであります。
とりわけ
日本は、大きな
戦略として、
観光立国というものを目指していこうということであります。この
観光立国を目指していくためには、少なくとも人の
交流の障壁をなくしていくことが大事なんですね。
一つの
方向としては、
ノービザ制度の拡充であります。これは現在、今回、韓国の
修学旅行生に対しては三月一日から
ノービザで入れることができたというようなことも聞いております。また、香港に在住の人についてはやはり
ノービザで来られるというようなことも聞いております。さらに、まだ実際に実現しておりませんけれ
ども、お隣の台湾についてもそういった
要望も大変強いわけであります。
そのように、
アジア全体をとらえていったときに、やはり人との
交流をいかに
促進していくかという点が大変重要だというふうに思います。
もう
一つの点は、APECの
ビジネス・トラベル・カードというものの発給、これも現在確実に進められております。現在加盟しているのが十六カ国だというふうに聞いておりますけれ
ども、こういった
制度をさらに拡充していくことが大事ではないかな、そのように思います。
そのように、
東南アジア、いわゆる
アジア全体の中における
東南アジアというものを見たときに、
投資、
経済への
投資そしてまた人への
投資というものは、本当に二つの
要素として私が大事だなというふうに思うわけでありますが、
政府としては、この対
東南アジア政策に対して、
外交政策としてどのようにこの
東南アジア友好協力条約というものを位置づけているのか、そしてまたこの
地域とどのようにこれから
日本との
関係を結んでいくのか、その基本的な考え方をお
伺いしたいと思います。