○前原
委員 これ以上は
議論してもしようがないと思います。
ただ、カードとして使いたくないんですよ、
中国は。これは私、いろいろな方と
話し合いましたけれ
ども、この問題で向こうがいろいろ言ってきたいというふうな思いは、少なくとも今の執行部にはないですよ。
とにかくこの問題は早く片づけてもらいたい、もう少し違うところで建設的な政治の
関係というものも話をしたいというふうに、私は、私のいろいろな経験あるいは
交流ではそういう思いを持っていますので、カードとして使われているというような意識を持たれているのでは、私は
日中関係が本当に深い
関係になるというふうなことにはならないと思いますし、
川口大臣がそういう御
答弁なら、私は、尊敬すべき先輩である逢沢副
大臣には、やはりそれは、御
答弁は結構です、言いにくいと思いますので。こういう問題を政治家がみずからの責任として
解決しなくてどうするんだというふうに私は本当に思いますので、また、御
答弁は結構ですので、ぜひそういう意識を持っていただければと思います。
我々も、これはしっかりやっていきたいというふうに思います。
時間が余りなくなってまいりましたけれ
ども、きょう一番実はやりたかった問題、
北朝鮮の問題も大切、そして
中国との
関係、靖国問題も大切ですけれ
ども、
日本の外交の基軸、きょうは、この国会が始まって、通常国会が始まっての初めての一般
質疑でありますので、大きな話をしたい、あるいは将来の話をしたいと思っておりました。あと十分もないので、中途半端にならざるを得ません。また
機会をいただいてさせていただきたいと思いますが。
日本外交の基軸である日米
関係をこれからどうしていくのか、やはりそういうビジョンなり、また
日本の国としての意思を私は持たなきゃいけないんだろうというふうに思うんです。
やはり冷戦時代というのは、アメリカから
日本がどうあるべきかということを御用聞きをして、そしてそれに合わせることによって日米
関係をうまくマネジメントしてきた嫌いはあったと思います。しかし、曲がりなりにも戦略
対話というものが行われて、そして、まあ完全なイコールというのは難しい、よりイコールのパートナーシップというものをいかに築き上げていくかということについては、
日本がどういう日米
関係の将来像を描くのかということが極めて私は大事だと思うんですね。
そこで、時間のある限り
外務大臣に伺っていきたいと思うんですが、橋本・クリントン会談のときに、ガイドラインというのがありました。日米防衛協力の指針、ガイドラインというのがありました。これは三つあって、
日本有事、それから極東有事、これは周辺事態に名前が変わりましたけれ
ども、周辺事態有事、そして平素の協力、こういうことで三つの分野においてまず防衛協力をやっていきましょうということで、そして、橋本政権のときには周辺事態ということでの防衛協力の話ができたわけです。昨年、有事法制が第一歩を踏み出して、そして関連法案が出されるというのがこの国会であろうというふうに思います。
したがって、周辺事態それから
日本有事、これが、ガイドラインという項目立ったものが、周辺事態についてはある程度の法整備ができた。
日本有事の協力については、この国会である程度のものができる、よりいいものにしていかなきゃいけませんけれ
ども。
では、平素の協力ということでどうしていくのかなというところが、私は大きなポイントとしてあると思うんですね、平素の協力をどうしていくんですかと。これはまさに、特措法の世界ではだめだと思うんです。
つまりは、アフガニスタンの問題にしても、あるいはイラクの問題にしても、要望されて、法律がなかった、しかし、日米
関係、何とかしなきゃいけないということで、特措法としてできてきた。しかし、私は、そこはやはり、まあ百歩譲って、アフガニスタン、イラクの場合は仕方がなかったという
議論でも、今後
日本としては、ではこの平素の協力のあり方というものについてどうしていくのか。もちろん訓練とか、災害とか、そういうものもあると思います。後で時間があればACSAの話もしたいと思いますけれ
ども。
ACSAが、私は少し文句を言いたいのは、有事だけではなくて、そういったものも使えるようにということで、門戸を広げてあるんですね、間口を広げてある。しかし、実際にどういう協力が生まれるかということはそのときになって
考えるというような仕組みになっていて、これは将棋でいえば待ちごまのようなもので、余り望ましいものではないと私は思っています。
つまりは、
政府として、どういう平素からの協力というものを行う意思があって、そしてまた、その部分においてどれだけの日米防衛協力、日米協力というものが行われるかというようなものを持っていて間口を広げているんだったらまだいいけれ
ども、今から何かするかわからないけれ
ども、一応、これからまた協定を一々一々やり直すのは面倒くさいから間口を広げていますよということでしょう、このACSAのものというのは。私、これは、一つちょっと大きな問題だと実は思っています。
さて、そこで、
質問をしますが、この平素の協力というものを、ではPKOという今の法律でいいと思っておられるのか、あるいは、アフガニスタンやイラクの問題のように、物事が起きれば特措法でいいというふうに思っておられるのか、あるいは、もう少し違った形で、ピースキーピングではなくて、ピースメーキングとか、ピースビルディングとか、そういうことまで
日本としては行うべきで、そしてその中で日米防衛協力ができるものについてはやるということを
考えておられるのか。その点、
外務大臣はどういう絵姿を描いておられるか、もし描いておられたら御
答弁いただきたいと思います。