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菅直人君 相変わらず抽象的で何も答えていませんね。私は具体的なことを言ったんですよ、具体的なことを。
今、
北朝鮮ははっきりと脅しているんですよ。はっきりと
我が国や
アメリカを脅しているんですよ。脅しているときに、じゃ、脅している限りは
交渉に応じない、
話合いに応じないのか。それとも、脅しているかもしれないけれども、それでも
話合いが必要だということで
アメリカに
話合いに応じるようにと説得するのか。
盧武鉉さんはその説得に
ブッシュ大統領に会いに行ってもいいと、こう言っていました。(
発言する者あり)
安倍晋三さん、そこでやじを飛ばすのはやめた方がいいですよ。言いたかったら
委員会に出てください。
そこで、私のこの問題に対する若干の
考え方を申し上げますから、
皆さんにもよく聞いていただきたい。
実は、
韓国の
核開発に関する
脅威というか、その意識は私はちょっとびっくりしました。意外なほど
脅威を強くは感じていません。
つまり、北の
核開発は南をねらったものじゃない。
アメリカあるいは
日本だと。ミサイルの中距離、長距離もそうです。ですから、逆に言えば、
韓国にとっては北から、何らかの形で
アメリカの
攻撃を受けたときに南に対する
攻撃があること、そのことが
最大に避けなければいけない
戦略目標です。
アメリカにとっては何か。
アメリカは北の
核開発そのものももちろん
反対ですが、それを容認したら
日本も
核開発をする。まあ、元気のいい人が後ろの方にいますからね。そういうことになってくるんではないか。そのことを恐れているんです。
そして、
日本は
二つの問題があります。
つまりは、
日本は
核開発に対する、この
日本にとっての
安全保障の
最大の
脅威をどう取り除くか、
拉致事件に対して根本的な
解決をどうやって
北朝鮮にのませるかというこの
三つがあります。それぞれ若干重視する点が、
ニュアンスが若干微妙に違っているんです。
ですから、私は、この
日本と
アメリカと
韓国が若干その違う
ニュアンスを一本にきちっとまとめたらどうか。まず
北朝鮮に対しては、第一に核兵器
開発は永久に放棄する、第二に改革・開放政策を進めていく、第三に
拉致事件に対してはその
解決のために
最大限の努力をする。これに対して、いいですか、これに対して、それをするならば、
アメリカは軍事力によって今の政権打倒はやらないことを約束する、
日本は日朝の間での国交回復をし、その上で経済的な援助を行うことを約束する、
韓国は今の南北の経済交流などを更に拡大して交流を深めていく。
つまり、このワンパッケージの
三つの
考え方、三国の
考え方を提示する。(
発言する者あり)今、やじで、金正日体制を守るのかという変なやじが飛びました。守ろうとしているんじゃないんです。守ろうとしているんではなくて、金正日体制が暴発をしたときの、そのことをいかに防ぎながら次の事態に動かしていくか。
金大中大統領が
二つの例を私との話で挙げられました。
二つの例、一つはですね、聞いてください。レーガン大統領がかつてソ連を悪の帝国と呼んだ。しかし、ニクソン、失礼、
アメリカとソ連はその後いろいろな形で、今、ソ連が崩壊したこの歴史を我々は知っています。中国も、かつては今の
北朝鮮にある
意味では似たような体質はあったけれども、ニクソンがそれを訪問して変わる一つのきっかけになった。ですから、今の政権を倒すことそれ自体が目的なのか、これはフセイン政権もそうですよ。それとも、それは軍事的に、私はあの
北朝鮮の
国民が変えるのはどうぞ御自由ですと、もちろん。軍事的にそのことを打倒する、フセイン政権を打倒するといったような形で取るんではなくて、そういう
考え方をパッケージにして提示をしたらどうかと。この提案に対して
盧武鉉さんは基本的に
賛成だと言われました。
総理は、何か私の提案に対して御
意見があれば聞きたいし、もし
総理にそれに替わる対案があるならきちんとお答えください。