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2003-03-11 第156回国会 参議院 予算委員会 第9号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十五年三月十一日(火曜日) 午前九時三分開会 ─────────────
委員
の異動 三月七日
辞任
補欠選任
入澤 肇君 泉
信也
君 千葉 景子君
峰崎
直樹
君 小池 晃君 林
紀子
君 福島 瑞穂君
大脇
雅子
君 三月十日
辞任
補欠選任
大塚 耕平君 円
より子
君
高橋
千秋
君
福山
哲郎
君 松 あきら君
風間
昶君 三月十一日
辞任
補欠選任
櫻井
充君 ツルネン
マルテイ
君
福山
哲郎
君
高橋
千秋
君
風間
昶君 松 あきら君 林
紀子
君
小泉
親司君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
陣内
孝雄
君 理 事
木村
仁君 谷川 秀善君 保坂 三蔵君
山下
英利君 郡司 彰君 齋藤 勁君 山本 保君
大門実紀史
君
平野
貞夫君 委 員 阿部 正俊君 愛知 治郎君 有馬 朗人君 泉
信也
君 市川 一朗君
大島
慶久君 国井 正幸君 山東 昭子君 清水嘉与子君
世耕
弘成君
田中 直紀君 伊達 忠一君 武見 敬三君
段本
幸男君 中川
義雄
君 仲道 俊哉君
山下
善彦君 朝日 俊弘君 佐藤 道夫君
櫻井
充君 辻 泰弘君
福山
哲郎
君 藤原 正司君 円
より子
君
峰崎
直樹
君 若林 秀樹君
風間
昶君 福本 潤一君 森本 晃司君 井上 哲士君 紙 智子君 林
紀子
君
高橋紀世子
君
平野
達男君
大脇
雅子
君
国務大臣
内閣総理大臣
小泉純一郎
君
総務大臣
片山虎之助
君
法務大臣
森山 眞弓君
財務大臣
塩川正十郎
君
厚生労働大臣
坂口 力君
農林水産大臣
大島
理森君
国土交通大臣
扇 千景君
内閣官房
副
長官
内閣官房
副
長官
上野
公成君
副
大臣
内閣
府副
大臣
伊藤 達也君
総務
副
大臣
加藤 紀文君 法務副
大臣
増田 敏男君
財務
副
大臣
小林 興起君
文部科学
副
大臣
河村 建夫君
厚生労働
副
大臣
木村
義雄
君
農林水産
副
大臣
太田 豊秋君
大臣政務官
法務大臣政務官
中野 清君
農林水産大臣政
務官
渡辺 孝男君
国土交通大臣政
務官
岩城 光英君
政府特別補佐人
内閣法制局長官
秋山 收君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田
成宣
君
法制局側
法制局長
河野 久君
政府参考人
総務省自治行政
局選挙部長
高部 正男君
公正取引委員会
事務総局審査局
長 鈴木 孝之君
法務省刑事局長
樋渡 利秋君
資源エネルギー
庁長官
岡本 巖君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
参考人
の
出席要求
に関する件 ○
平成
十五年度
一般会計予算
(
内閣提出
、
衆議院
送付
) ○
平成
十五年度
特別会計予算
(
内閣提出
、
衆議院
送付
) ○
平成
十五年度
政府関係機関予算
(
内閣提出
、衆
議院送付
) ─────────────
陣内孝雄
1
○
委員長
(
陣内孝雄
君) ただいまから
予算委員会
を開会いたします。
参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
平成
十五年度総
予算
三
案審査
のため、本日の
委員会
に
預金保険機構理事長松田昇
君を
参考人
として
出席
を求めたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
陣内孝雄
2
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
陣内孝雄
3
○
委員長
(
陣内孝雄
君)
平成
十五年度総
予算
三案に関する
理事会決定事項
について御報告いたします。 本日午前は
政治資金等
に関する
集中審議
を行うこととし、
質疑
は
往復方式
で行い、
質疑割当て
時間は百七十六分とし、各
会派
への
割当て
時間は、
自由民主党
・
保守新党
三十分、
民主党
・
新緑風会
七十分、
公明党
二十五分、
日本共産党
二十五分、
国会改革連絡会
十九分、
社会民主党
・
護憲連合
七分とすること、また、午後の
質疑
は
片道方式
で行い、
質疑割当て
時間は八十分とし、各
会派
への
割当て
時間は、
自由民主党
・
保守新党
十分、
民主党
・
新緑風会
三十四分、
公明党
十一分、
日本共産党
十一分、
国会改革連絡会
九分、
社会民主党
・
護憲連合
五分とすること、
質疑順位
につきましてはそれぞれお手元の
質疑通告表
のとおりでございます。 ─────────────
陣内孝雄
4
○
委員長
(
陣内孝雄
君)
平成
十五年度
一般会計予算
、
平成
十五年度
特別会計予算
、
平成
十五年度
政府関係機関予算
、以上三案を一括して議題とし、
政治資金等
に関する
集中審議
を行います。 それでは、
質疑
を行います。
木村仁
君。
木村仁
5
○
木村仁
君 おはようございます。
自由民主党
の
木村仁
でございます。 今、我が国は、非常に大きな試練に向かっております。イラクをめぐる
国連安保理
の議決が、その山場を迎えております。北朝鮮は
核開発
の再開を宣言し、しきりにミサイルを発射していわゆるカードを切ってきております。WTO農業問題では、
日本
の農業の行方を左右するような厳しい
交渉枠組み
の
提案
がなされて、その
攻防
を行っている
事態
です。国の中では二十年ぶりに株価が八千円を切ったと、三月危機がまた言われている状態であります。 このようなとき、本来なら
総理
には
首相官邸
の
執務室
に頑張っていただいて重要な問題について取組をしていただきたいわけでございますが、我々
国会議員
の問題であります
政治
と金の問題、この問題について
集中審議
を行い、ここにこうして
総理
を足止めしているということは非常に残念に思います。しかも、それが
自由民主党長崎県連
の
政治献金
の
事件
、そしてまた
坂井衆議院議員
の
事件
、いずれも立件され、そして逮捕に至った
事件
であります。これが
契機
となってこの
集中質疑
が行われますことを本当に私は残念に思います。そんな
事件
ならばよその党にもあるではないかという声も私には聞こえてまいりますけれども、私は、今我々にとって顧みて他を言うような局面ではないと、そういうふうに考えております。 そこで、まず
総理
にお尋ねいたしますが、このような
不祥事件
の続発、そしてそれに伴って
国民
の
政治
に対する
信頼
がどんどん落ちていくと、そういう
事態
について、今、
総理
としてはどのように認識され、また
自由民主党総裁
としてもどのように対処していかれるか、所信をお聞かせいただきたいと思います。
小泉純一郎
6
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 金にまつわる問題で
長崎県連
の前
幹事長等
が逮捕されたり、あるいは
坂井衆議院議員
が逮捕されたということは、
政治
というものに対して
国民
の
信頼
を著しく傷付けたという点から考えても大変残念なことだと思っております。 今まで幾たびか不祥事が起こるたびに
規制
も強化し
法律
も
改正
してきたわけでありますが、いずれも、
政治資金規正法
あるいは
公職選挙法
、決められた
法律
を守らないということは極めて遺憾であります。
政治家
も、また
秘書
も、きちんと
法律
は守るという、日ごろから、
政治活動
にまつわるこういう問題につきまして、心して対応しなきゃならないということを改めて感じたわけでありますので、今後、こういう問題に対しまして、今
各党
からそれぞれ
提案
も出ております、真剣により良い
改善策
を講じなくてはいけないと思っております。
木村仁
7
○
木村仁
君 やはり、問題の根本は
政治
に
お金
が掛かり過ぎると、こういうことであろうと思います。 私は、公務員として一応のキャリアを経てそれから
政治
に入った者でございますから、それほど
お金
の掛からない
議員
であろうと思います。しかし、それでも東京、地元に
事務所
を構え、
公費
で賄われる
秘書
のほかに
私設秘書
を雇用し、そして日々の
活動
を行っていく基礎的な代謝においても、支給される
公費
の金額をはるかに超える
お金
が必要であります。また、特に
衆議院議員
はそうでございましょうけれども、
選挙
については常に
戦場
にあり、常在
戦場
ということをしきりと言われ、そして、それに備えていく日々の
活動
も必要であります。しかも、
小泉内閣
の下でやはり
改革
を目指す
政策議論
というのが非常に活発に行われておりますので、これに対応していくために新しい
情報技術
を駆使するような
政策活動
も必要でありまして、これに掛かる
お金
がだんだん増えていくというのが実情だろうと思います。
選挙
に関する
お金
はだんだん掛からなくなったということを言われますし、私もそう思いますけれども、それでもやはり
相当
の
お金
が必要である。その
お金
がどこから出てくるか。我々の給料やあるいは
立法調査費
あるいは
通信交通費等
で賄われる分、いわゆる
公費
で賄われる分でありますが、
政党助成金
もその一部であります。あと、本当に親しい
人たち
からいただく
個人献金
。そして、問題の
企業
・
団体献金
でございます。
企業
と
労働組合等
の、あるいは
業界団体等
の
団体
からの
献金
、こういうことでありますが、やはりどうしても
企業
・
団体献金
というのが一番問題になると思います。 私、四十年ほど前にイギリスに参りましたときに、あの国は長時間にわたって同じ番組をやる国でありますが、与野党間で
政治献金
をめぐる問題の
議論
がありました。やはり
労働党
は、
保守党
が主として
企業
に
政治資金
を依存していることを厳しく追及し、逆に
保守党
は、
労働党
がその
政治資金
のほとんど九九%を
労働組合
に頼り、その利益のために働いているではないかという
攻防
を繰り返しておりました。そして、その
政治献金
をめぐる
制度
の
改革
ということが
議論
されておりましたが、四十年後、今、
ブレア内閣
も、頻発する汚職、そして一
質問
百五十ポンドというような相場が付いたと言われる
議員
の腐敗、そういうものに悩んで、やはり
政治資金
の浄化ということについて
改革
を懸命に行っていると聞いております。
日本
では、御承知のように、もう
政治家個人
に対する
企業
・
団体
の
献金
は
禁止
され、そして
政党
あるいは
政党支部
、
政治資金
の
団体
、そういうものに対する
寄附
だけが
企業
、
団体
は認められているわけでございます。 そういうことの中で、やはり
政治
と金の問題で一番悪い
部分
は
企業
・
団体献金
ではないだろうかということが言われておりまして、できればこういうものは全部
禁止
してしまえという話もあるわけでありますが、一方、それはやはり
民主主義
の
コスト
である、その
民主主義
の
コスト
をだれが負担するかというと、やはり
企業
も、
企業
の
政治参加
の一部としてこれを負担するのは良いのではないかという
議論
もあるわけでございます。 このような
政治
と
お金
、そして
企業
、
団体
の
献金
について、
総理
はどのような基本的な認識をお持ちでありましょうか、
お答え
を願います。
小泉純一郎
8
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) どの
議員
も、また
議員
になろうとする
候補者
も、あるいは各
政党
も、日ごろの
政治活動
を賄う
政治資金
、
活動資金
をどうやって調達するかということについては大変苦労していると思います。 そういう中で、
企業献金禁止
、
団体献金
禁止
しようという声がありますが、そうしますと、一体どこから
活動資金
を調達するのか。じゃ、
個人献金
でいいじゃないかというと、これはもう
個人献金
が、喜んで
国民
が提供してくれるかというと、
現実
は全く違うと。 一時期、
国民
から絶大な支持と人気を得たある
政党
が、月に一杯コーヒー飲むんだったらば、二百円か三百円、その分
献金
してくれたらいいじゃないかと。あるいはコーヒー一杯飲む気持ちで
献金
してくれたらどうかと。
個人献金
でやれるというふうな主張が展開されました。たしか、一年経過した後はほとんど集まらなくなっちゃったと。多くの
個人献金
する人は、コーヒー飲まないで
献金
するよりは
献金
しないでコーヒー飲んだ方がいいとか、
たばこ
を節約するよりも、そんな
政治家
とか
政治団体
、
政党
に
寄附
するよりは
たばこ
を買った方がいいとかいう
状況
に戻っちゃったと嘆いておられましたけれども、なかなか
個人
で、いろいろ出費が多い中で、善意で
政党
を育てよう、
政治家
を応援しようといって自腹を切るということについてはなかなか定着していないのは、私は現状ではないかと思います。それは各国共通しております。 そういう中にあって、
税金
がやっぱり必要だということで
政党助成金制度
が設けられました。これも一人
当たり国民
から二百円から二百五十円ですか、
税金
で負担してもらおうということで、
税金
から各
政党
へ
助成金制度
がなされたわけでありますが、
政治家
、
議員
というのは
国会議員
だけじゃありません。
県会議員
も
市会議員
も
町村会議員
もおられるわけであります。そういう場合に、そういう方の
政治活動
はじゃどうやって賄うのかとなると、地方に行けば行くほど身近な
政治活動
というものも必要だと。
税金
はくれない、
企業献金
、
団体献金
いけない、
個人献金
集まらない。結局、それじゃ
お金
のある人しか出れないじゃないかという声が出ている。 そういうことはいけないということで、
政党
が
責任
を持てということで、今回、
政治家個人
、
議員個人
には
企業献金
は
禁止
されましたけれども、
政党
にはやっぱり認めなきゃいかぬということで、
一定
の
制約
を設けて認められると。
政党
も今
資金集め
に四苦八苦しています。
一般
の
議員
はそれでは
政党
がやってくれるからいいじゃないかというと、
政党
の幹部はいかにこれまた
資金調達
に骨折っているか。
パンフレット
を作るにしても
政策宣伝
の車を買うにしても、あるいは
事務所
を設けるにしても、これは莫大な
費用
ですね。車一台、大きな車一台レンタルするにしても、あるいは買うにしても何百万、何千万掛かる。
パンフレット
一枚作るのにも、これは十枚、二十枚じゃありません。一
選挙
区、小
選挙
区を取ってみても、十万票ぐらい獲得しないと当選できない
状況
で、例えば
はがき
を十万人の有権者に一通だけ一年間郵送しようというだけで五百万消えるわけでしょう、
はがき代
だけで、
切手代
だけで。
パンフレット
を作る、これまた大変な
費用
です。 そういうことからみんな苦労しているんで、私は、
企業献金禁止論
がよく出ますけれども、これは
一定
の
制約
を設けることには賛成であります。しかし、全部
禁止
して果たして
政治活動
成り立つかというと、これは疑問に思っております。 なおかつ、今、
日本
は
企業社会
ですから、新聞、テレビはもちろん、
企業
の
寄附
なしに報道
活動
でき得ません。あるいは
福祉団体
にしても
スポーツ団体
にしても
音楽団体
にしても、
企業献金
、
企業
の
寄附
がないと
活動
が成り立たない。 そういう
現実
を考えると、私は
政党
というのは、本来、
国民
の
福祉活動
に最も旺盛な
活動
をする
団体
が
政党団体
であります。だから
民主主義
は成り立っているんです。
国民
の
福祉
のためにいかなる
活動
をするかというのが
政党団体
。
福祉団体
には
寄附
していい、
スポーツ団体
には
寄附
していい、
音楽活動
には
寄附
していい、しかし
政党
に
寄附
していけないということは、そんなに
政党
が悪かったら
民主主義
成り立つのかということにも成り立ちます、という
議論
になってきますので、私は
一定
の
制約
を設けて、
税金
をどの程度上げるのか、
企業献金
にはどの程度認めるのか、
団体献金
にはどの程度認めるのか、
個人献金
がしやすいような土壌をどうやって作っていくのかという、そういう努力をして、
民主主義
の
コスト
と言われる
政治資金
、
政治活動
を賄うための
資金調達
をどうあるべきかというのは、
各党
が胸襟を開いて率直に話し合う必要があると。 また、
政党
のよって立つ基盤はそれぞれ違います。各
政党
違います。そういう
各党
の事情にも配慮しながら、
多様性
を認めつつも
お互い政治活動
をより公正な形で調達し使おうという、そういう点については、今後真剣に
改善措置
を講ずる必要があると思っております。
木村仁
9
○
木村仁
君
総理
のお考え、よく分かりました。そのとおりだと思いますが、ただ、
一般
的には
政治
、
企業
、
団体
の
政治献金
に対する批判は強いものがある。 そしてまた、今年の二月十二日の
福井地方裁判所
の判決では、三年
赤字
を連続出した
企業
は
政治献金
はできませんが、一年だけの
赤字
の
企業
であっても、その
責任者
が判断を誤って
企業献金
をしたのに対して、これを返還せよというふうな命令を出しております。したがって、我々は、
制度
的にも、我々の襟を正す意味からも、
企業
の
クリーン
な
お金
をいただいて、これを
クリーン
に使うということをしっかりシステム化していかなければいけないと存じます。
政治資金規正法
、これはもう昭和二十二年からの古い
法律
でございますけれども、
リクルート事件
を
契機
として、
平成
四年、六年、十一年と三度にわたって
改正
がありました。内容も充実し、
資金
の
透明度
も格段と高くなっていると思うのでありますが、なおそれにもかかわらず、よこしまな
お金
も横行するというようなことから、今、
政党
間でいろいろと
議論
が行われております。
自民党
の中でも、
自由民主党政治資金
に関する
有識者懇談会
というのの
提言
を受けていろいろ
議論
がされており、
友党
であります
公明党
からも、
上限
の
設定等
の試案が出ております。
総務大臣
にお聞きいたしますが、この三回にわたる
改正
、非常に効果があったとは思いますけれども、なお不十分なところもあるだろう。例えば、
公共事業受注企業
からの
政治献金
の
禁止
、あるいは
赤字企業
の
政治献金
の
禁止
を強化する、あるいは一
企業
・
団体
の
政治寄金
の
上限
の
設定
をしたいと、そういう問題がありますが、お聞きすれば、最後は
政党
間での御協議ということになることは分かっておりますが、その過程で
総理
、
総務大臣
の
見識
上、こういう問題についてはどのような感触をお持ちか、もう余り長くなくて結構でございますから、
お答え
をいただきたいと思います。
片山虎之助
10
○
国務大臣
(
片山虎之助
君) 今お話しのように、
平成
六年、十一年で
政党
あるいは
政党支部
、
政治資金団体
以外には
企業
・
団体献金
はできないと、こうなりましたし、五万、これは
平成
六年ですけれども、年間五万円以上出すものについては、五万円以上を超えるものですね、住所、氏名をはっきり書くと。
相当
、私は
政党中心
の
政治資金制度
になり、
透明度
が上がったと思いますね。しかし、それでもいろいろ問題が起こる。 そこで、今、
木村
委員
言われるような
提案
が、野党は既に法案を出されておりまして、
公明党
さんもそういう御
提言
があり、
自民党
でも検討していると、こういうことですね。 どう考えるかですね。
個人
の
見識
と言われても困るんですよ、これは。やっぱり
各党
各
会派
で
十分議論
の上で意見を集約してもらって
合意形成
をしてもらうということが確かにどうしても必要だろうと。ただ、
国民
の皆さんから見てなるほどと、こういうことでなきゃいかぬと思いますので、
各党
各
会派
の精力的な話合いを強く期待いたしております。
木村仁
11
○
木村仁
君 この問題については、既に
衆議院
の
予算委員会
において
総理
が、
国民
の納得いく結論を得たいと言っておられますので、私は時間の
関係
もありますから、ここで問題は
省略
、
質問
は
省略
をさせていただきます。 そこで、我々は、やはり
クリーン
な
お金
をいただいて
クリーン
に使うと、こういう
精神
が必要、その
精神
にのっとって
政治資金
を扱っていかなければいけないと思うんです。
政治
については、
国会議員
は
浄財洗浄
と申しますけれども、
政治資金
についても
浄財洗浄
、
クリーンマネー
ロンダリング、
クリーンマネー
、つまり
浄財
を
政治資金規正法
という
洗濯機
に掛けてしっかり
透明度
を確認し、高めた上で大切に使わせていただくと、こういう
精神
が必要であろうと思います。 私は、子供のころの歌を思い出すんですけれども、お手本は
乃木将軍
です。あの
水師営
でステッセルが馬をくれるんですね。「我に愛する良馬あり。今日の記念に献ずべし。」。
乃木大将
は、はたと困ります。これをもらっていいものだろうかどうだろうか。それで、何と答えたか。「厚意謝するに余りあり。軍のおきてにしたがひて、他日我が手に受領せば、長くいた
はり養
はん。」と。つまり、「軍」の
政治資金規正法
をしっかり調べて、本当にいただいていいものならば手続を経ていただいて、そして大切に大切に使わせていただきますと、この
精神
がやっぱり私は
政治資金
の
精神
ではないかと思います。 出どころがなかなか分かりにくいということがあって、これは我が党の
衆議院
の
杉浦委員
が
衆議院
で細かく
議論
をしましたからもう
省略
しますけれども、今度、
長崎県連
の
事件
で、
公職選挙法
百九十九条及び二百条、
選挙
に関して
寄附金
を要求したことが立件され、逮捕されたわけでありますが、この
事件
、この
適用関係
は近年も二、三件あるようでありますけれども、みんなびっくりして、ああ、それ、そういうことをしちゃいけないのかと。 そして、我々も
質問
を受けます。そろそろ
選挙
にかかるから、いつもいただいている
政治献金
もらっていけないんだろうかと、そういうことで
質問
が来て、またこれについては
自民党
では
幹事長
からいろいろなケースを想定して指導されたと思いますが、分かりにくいという問題について、もう時間がありませんから
省略
をいたしますが、この
政治資金規正法そのもの
も、例えば我々の
資金管理団体
、これで受けていたものが途中で受けられなくなって、そして一体これはどういう位置付けになるだろうかとか、いろんな面でやっぱり
議員
にとっても
国民
にとっても分かりにくい
部分
が非常にたくさん出てきたと思います。 どうでしょうか。この際、
総務省
において根本的に条文を洗い直して、もう少し分かりやすい形の
政治資金規正法
を
片山流
でお作りいただいてはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
片山虎之助
12
○
国務大臣
(
片山虎之助
君) この
選挙
や
政治資金規制
に関する
法規制
は、もう長い歴史の中で、もうそのとき物すごい
議論
をやって決めてきているんですね。それは、
委員
が言われるの、分かりにくいといえば分かりにくいですよ。あの
平成
四年は
議員
立法ですよ。
平成
六年は細川
内閣
で、閣法ですよね。
平成
十一年は
議員
立法でね。
議員
立法が多いんですけれども、閣法あり、
議員
立法あり、いろんな
議論
をして、そのときやっと合意したものを書いていますからね。ずっと読んでみると、すっと分かるというわけにはなかなかいかないけれども、そこがまた味があるんですよ。(発言する者あり)いやいや、それは。 だから、その今の百九十九条だって、「
選挙
に関し、」、
選挙
を動機としてなんて、もうこれ簡単に分かりませんよね。だから、そういうところはやっぱりちゃんと私どもの方で
国民
の皆さんや
関係
の方に分かってもらえるような努力をしないといかぬと思いますけれども、全部を一新しろと言われましてもこれはなかなか難しいので、よく
各党
会派
とも相談してまいります、今後の立法については。また、
国民
の皆さんに分かるような努力もしてまいります。
木村仁
13
○
木村仁
君 難しい問題であろうということは分かりますが、できるだけ我々も勉強しなければいけないし、
国民
にも理解していただくような努力が必要であろうと思います。 最後に、
秘書
の問題について、やはり
秘書
が非常に大きな、善きにつけ悪きにつけ役割を果たすようになってまいりました。
秘書
の法制というのは、国会法の中に一条あって、あと国家公務員法の中に特別職であるということだけが書いてあって、あと給与法が若干ある程度であります。やはり、これだけ大きな役割を果たす
制度
について統一的な法規を欠くというのはいかがなものかと私は思うようになりました。この際、これは政府に作れといってもできるものではなくて国会の問題かもしれませんけれども、ともに
議論
をして、そして
秘書
についてはいろいろな
議論
がありますが、その身分をしっかり確認し、そして正規の給与を与えながら、例えば守秘義務であるとか綱紀の問題であるとか、そういうものも含んだ、特別職についても、例えば自衛隊の隊員についてはきちっとした法制があるわけであります。 そういうものを考えるべき時期に来ているのではないかなと思いますが、これは所管省がありませんでしょうから、恐れ入りますが、
総理
大臣
にそのような法制についてどのようなお考えをお持ちかお聞きして、
質問
を終わりたいと思います。
小泉純一郎
14
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 今は
秘書
といいますと、公設
秘書
というのは政策
秘書
一人と第一
秘書
、第二
秘書
、三人ですね。この
秘書
については
議員個人
によってそれぞれ違うと思います。三人で十分だという
議員
も中にはいるかもしれません。しかし、多くの
議員
は、地元
選挙
区を抱え、東京の
事務所
を持っている限り、三人で足りるかというと、足りないのがほとんどじゃないでしょうか。何人かは私的に手伝ってもらう
秘書
を雇っているのが実態だと。 十人、二十人、中にはかつて五十人
秘書
がいるということを聞いた人が、言われましたけれども、そこまでは行かなくても十人前後は、
政治活動
を手伝ってもらう、私的な
秘書
の助けをかりて
政治活動
をしている人が多いんじゃないかと思います。また、
政治家
の
事務所
においても、猫の手もかりたいくらい忙しい方と、いや、大してそういうことないよという方もおられるわけでありまして、私は、一律にこの
秘書
の問題を扱う、公設
秘書
と自分の仕事を持ちながら手伝っている私的な
秘書
との区別は実に難しいと思っています。 そういう中にあって、何人
秘書
を雇おうが
一定
の額を上げて、その中の範囲内で給料を
議員
が決めた方がいいんじゃないかという
議論
と、いや、そんなことをしたら
秘書
の身分が侵される、せっかく公設
秘書
を認めて、
一定
の給料も保障されてやっている
秘書
もいるわけですから、どうしても
議員
と
秘書
の立場に立てば、
議員
に従って給料を減らされちゃう、五人分の給料を十人で分けたら減っていくわけですから、こんなのは反対だという
秘書
の皆さんもたくさんおられます。 そういう点もありますので、何人の公設
秘書
が必要なんだろうか。また、アメリカみたいにまとめて
秘書
分の給与といってその範囲内で何人でも
秘書
を雇っていいよという問題についても、
日本
には異論がたくさんありますから、そういう点も含めて、
秘書
の在り方については、
各党
の事情が違います。
政党
が全部やってくれる、
議員
の
活動
まで面倒を見てくれる
政党
と、いや、ほとんど自分でやれという
政党
もありますから、そういう点も含めて率直な
各党
各
会派
で今後の在り方について
議論
をしていただきたいと思っております。
木村仁
15
○
木村仁
君 終わります。
陣内孝雄
16
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 以上で
木村仁
君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) ─────────────
陣内孝雄
17
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 次に、
福山
哲郎
君の
質疑
を行います。
福山
哲郎
君。
福山哲郎
18
○
福山
哲郎
君
民主党
・
新緑風会
の
福山
哲郎
でございます。 今日は
政治
と金の
集中審議
でございます。私は、昨年の三月七日、やはりこの参議院の
予算委員会
で鈴木宗男
議員
の追及をしました。今年その三月七日に
坂井衆議院議員
がまた逮捕をされることに至りました。そして、
長崎県連
の
事件
、そして今また
大島
農水
大臣
の疑惑が出てきています。
政治
の金の問題、本当に重要なんですけれども、折から
日本
は株価は八千円を割れ、国連の安保理の決議はどうなるのかという大変緊迫をしている
状況
の中で、なぜまたこの国会で
政治
と金が出てくるのか。
国民
も私どもももううんざりでございます。 それぞれの個別の
議員
の
責任
はもちろんなんですが、
総理
、就任以来二年弱でございますが、あなたは一体この問題について一体何をされたでしょうか。すべて
議員
の判断だと、そして逮捕されれば司法の判断だと。この二年弱の間に
政治
と金に関して一体どういった変化が
自民党
の中にありましたでしょうか。鈴木宗男
議員
や加藤紘一
議員
や井上参議院議長の問題が起こっている最中に、逆に言うと
自民党
の
議員
はたかりをいろんな業者にしていたわけです。全く体質は変わっていない。この
状況
を
小泉
総理
、
小泉
総理
が
自民党
の総裁としても何もしていないという批判が
国民
の中には上がっています。 なぜこの時期に
政治
と金の
質疑
をしなければいけないのか、そしてあなたの
責任
をどう考えているのか。まず
総理
、
お答え
いただきたいと思います。
小泉純一郎
19
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 野党の立場で私を批判するのはこれは結構でありますけれども、私は今までの
事件
で法的
改正
は進んでいると思いますよ。あっせん利得処罰法、官製談合防止法、そして
企業献金
についても
一定
の
制約
を設けようと。 私は、この問題は
法律
を破るということが問題なんですから。そうでしょう、
議員
、与野党問わず。
秘書
の問題につきましても
議員
の問題にしても、
法律
をありながら、
法律
がありながら、
法律
を尊重すべき立場でありながら、
法律
を守らなきゃいけないのに守っていないところにおいてこういう
事件
が出ている。まず、
法律
を守れと言いたい、
議員
も
秘書
も。幾ら
法律
作っても
法律
守らなかったらこれはどうにもなりませんよ。
政治
にかかわりません、社会でもいろんな
法律
があります。
法律
作っても守る人がいないから犯罪が起きて逮捕されるんでしょう。
法律
が完全だと思っていません。
法律
ができたならば、
議員
、特に
法律
を守らなきゃいかぬと。これについて、私は、
政治資金規正法
にしても公選法にしても、これは違反すれば逮捕されるんだなという実態が出ているわけですよ。もう十分に、
議員
もこの
法律
というものを守らなきゃならないということを改めて徹底しなきゃいかぬと思っております。
福山哲郎
20
○
福山
哲郎
君
法律
を守らなければいけないなんというのは当たり前の話でございます。それでも
事件
が続いていることが問題でございますから、今の
総理
の答弁は全く答弁になっていないと思います。 しかし、こんな話をしているより具体的な話をした方がいいと思いますので、問題となっています
大島
農水
大臣
のことについてお話をさせていただきます。 少し見ていただきますが、
大島
農水
大臣
、たくさんの疑惑があるので今日全部は紹介はできません。(図表掲示) しかし、今、
坂井衆議院議員
が実は
秘書
が
お金
が入ってきたことを虚偽の記載だということで逮捕をされました。そして、その
秘書
の塩野谷
秘書
も虚偽の記載だということで逮捕されました。 今、
大島
農水
大臣
は、
衆議院
においても六百万円受け取ったという疑惑が出ています。それは
秘書
が受け取ったわけです。その疑惑が出てきて、それが虚偽の記載だったのではないかという疑惑が出てきています。 そういう
状況
についてこれからお伺いをしたいというふうに思いますが、私、
大島
農水
大臣
の二〇〇〇年、この六百万の授受が行われた年の二〇〇〇年の後援会、
政治団体
の
政治
収支報告書を見ました。特に、その六百万を受け取ったと言われる藤田
秘書
が代表を務める二〇〇〇年度の
大島
理森後援会、経済社会開発研究会、それぞれこの二つの
政治団体
は研修会を三回、二回開催し、二百万円ずつ計一千万円計上しています。(図表掲示) これ見ていただきますと分かりますように、この二つの
政治団体
は研修会を三回、二回開催して二百万円ずつ一千万円を計上していますが、
大臣
、この研修会の中身、時間、参加人数、参加者の構成はどういったものだったか
お答え
ください。
大島理森
21
○
国務大臣
(
大島
理森君) 会計
責任者
は、御存じのとおり、辞めた元
秘書
でございます。私自身、宮内ももう辞めておりますから、
事務所
スタッフに確認をいたしましたところ、御指摘の
平成
十二年五月十日、十五日、二十三日に
大島
理森後援会として、五月十日、十五日に経済社会開発研究会で、それぞれを研修会を行っているということでございました。これは日程表を確認して、そういうことでございました。 開催場所は、五月十日、十五日は
自由民主党
本部でございます。そして、二十三日には全日空ホテルで一回懇親パーティーを行ったとのことでございました。
出席者
の数は、スタッフに調べさせたところ、どういうメンバーであったかという明確な
個人
名が入ったものは残っておりません。私自身の記憶も、一生懸命思い出させておりますが、数十名、一回数十名であったと思います。 主に私が、ほとんど私がそのときの国会情勢についての報告やあるいはその他政策課題について講演をさせていただいたと。 これが
お答え
でございます。
福山哲郎
22
○
福山
哲郎
君 申し訳ありません。私は、正式に三回と二回の正式な参加人数、時間をお願いします。もう一度、数十名ではなくて、数で
お答え
ください。
大島理森
23
○
国務大臣
(
大島
理森君) 何名参加したかというのは記録に残っておりません。たしか、リバティでございましたので、党本部でございますから、数十名の記憶だけしか今ございませんし、人数が何名かというのは、大変申し訳ありませんが、正確には、記録にないものでございますから、それは大変申し訳ありませんが、
お答え
することはできません。 それから時間でございますが、たしか午後四時半ごろからではなかったか、そして、二回行われたんじゃなかったかなと、日程表を見るとそうなっているそうでございます。
福山哲郎
24
○
福山
哲郎
君 済みません、
委員長
。手を挙げたらすぐ指名してくださいね。
大臣
、数十名ですが、会費は幾らでしたか。
大島理森
25
○
国務大臣
(
大島
理森君) その会費は多分、これちょっと後で確かめます。二万か一万ではないかと思います、前もやったことがございますので。ここは大変申し訳ありませんが、後で確かめさせていただきます。
福山哲郎
26
○
福山
哲郎
君 済みません。一言だけ言わせていただきます。 二万か一万が分からなくて、これ、
国民
の皆さん見ていただければ分かるんですが、いいですか。今の研修会、
自民党
の本部と全日空ホテルでやった、数十名だと。人数分からない、会費も分からない、収入は二百万、二百万、二百万、二百万、二百万、見事に丸込んだ数字が全部で、合計でたった二週間の間に一千万も入っているわけです。これ、どういうことですか。会費も幾らか分からない、人数も分からない、こんなんじゃ
質問
続けられないじゃないですか、
委員長
。 僕は、ちゃんと昨日、中身、時間、参加人数、参加者の構成全部、会費、すべて私は事前通告しております。このままでは
質問
続けられません。
大島理森
27
○
国務大臣
(
大島
理森君) 人数を何名と言われても、その記録がないものでございますから、それでリバティであったと思うんでございますが、
自由民主党
の本部でやって、私ども、日程表を見ますと、そこにはその日に講演会をやりましたという日程表があるものですから、そういう中で調べられたものを今御報告をしているわけでございます。そして、その講演会は、正に先ほどの
議論
がありましたが、収支報告に載せて明らかにしているところでございます。
福山哲郎
28
○
福山
哲郎
君 少し見ていただきたいんですが──同じので結構です。 実は、
大島
農水
大臣
の収支報告というのは意外ときっちりやられているんですよ。これは、藤田という
秘書
がまじめな性格だったといろんなところから私、伺っているんですが、非常にきっちりした方で、実はこれ、過去の二年間の
政治
収支報告とこの二〇〇〇年の比較なんですが、実は、今、
大臣
がパーティーとか
資金集め
の勉強会とかと言われていましたが、実はちゃんと過去の二年、実は二年だけではありません。私は、過去の五年ほど全部見ましたけれども、すべて収入が端数まで出ていて、なおかつ、それに掛かっている支出、ホテル代までもきっちりと、実は一円単位まで出ています。この図表には書いておりませんが、実は、参加人数まで収支報告には書かれています。 ところが、この二〇〇〇年に関しては、研修会、場所不明なんです。何も書かれていないんです。それから、人数、今の
大臣
の答弁を聞いていただいたらお分かりのように、覚えていないと、数十名。会費も分からないと。二万円か一万円か分からないと。こんな、そして、収入が二百万、二百万、二百万、二百万、二百万。先ほども申し上げましたように、わずか二週間の間で一千万入っているんです。これ、どう見たっておかしいじゃないですか。
大島理森
29
○
国務大臣
(
大島
理森君) きっちりしているからそのように出したものだと思いますが、特定パーティーではないわけでございます。したがって、五月、スタッフのこの報告によりますと、先ほど申し上げたような大きないわゆる特定パーティーの場合は、今、先生がお話しされたように報告をいたさなければなりません。そして、私が今調べさせたところによりますと、そういう研修会あるいは講演会というのは今までも何年かにやってきたこともございます。 ですから、そのときに初めて、そういう人数とかそういうものを届け出ていないということではなくて、特定のパーティーの場合は、今、先生がきっちりと割とやっているよと、こう言われましたが、そこはそれできっちりやらしていただいているということでございまして、その年だけ特別に隠しているとかそういうことではございません。
福山哲郎
30
○
福山
哲郎
君 農水
大臣
、それはスタッフの方がちょっと事実と違うことを農水
大臣
にお伝えをしたか農水
大臣
がそれをわざと偽っているか、どちらかなんです。 確かにやられているんです、研修会。二百万レベルの研修会をやられているんです。例えば、二〇〇一年九月二日、経済記念講演会。これ多分勉強会でしょう、言われたように。二百二十三万五千円、ちゃんとこれ五千円単位までいって、これ支出まで出ている。更に言えば、
大島
理森時局講演会三百二十五万八千七百四十一円、講演会開催費百二十一万一千一円。これ、ちゃんと支出まで出ているんです。 あなたの言うようにやっているんです。おっしゃるように類似のものはやっておられるんですが、その類似のものに至っても、過去においてもきっちりと一円単位まで出ているんですが、ここの年だけですね、
選挙
の年、それもこれ五月になっていますが、いわゆる六百万の授受がされたとあなたが認められた、
大臣
が認められた六百万の授受があったのが六月の十二日です。ここ一千万、残りの四百万はどこから出てきたのか私分かりませんが、二百万、二百万、二百万、二百万、二百万、きっちり収入で上がっている。これ、どう考えたって説明付かないじゃないですか。
大島理森
31
○
国務大臣
(
大島
理森君)
お答え
を申し上げますが、正に
政治資金規正法
にのっとり、私自身も行って講演した記憶もございますし、したがってそういうことをきちっと報告として記載されておると、こういうことだと思います。
福山哲郎
32
○
福山
哲郎
君 だから、記載されてないんですって。 じゃ、これ多分、会計帳簿があると思います。この二百万、きっちり丸まった数字に収支が合っているはずです。さっき一万円か二万円か分からない、人数も分からないとおっしゃいましたけれども、会計帳簿があるはずですから会計帳簿を出していただきたいんですが、いかがですか。
大島理森
33
○
国務大臣
(
大島
理森君)
政治資金規正法
に適正に処理しておりますので、どうぞ
政治資金
収支報告書に記載されておるとおりでありますから、それをごらんになっていただければと思います。
福山哲郎
34
○
福山
哲郎
君 いや、記載されてないんです、適正に。 じゃ、もう一度、
大臣
にお伺いします。記憶をたどっていただきたいと思います。何人だったんですか。三回のそれぞれを
お答え
ください。(発言する者あり)いや、だから、大体じゃ割り切れないんだって、二百万円だから。
大島理森
35
○
国務大臣
(
大島
理森君) 何人と。これ、もう二〇〇〇年の御指摘ですよね。本当に何名来てどうだというその名簿もないそうでございまして、そういうふうなことから、私の記憶では数十名、あそこはそのぐらいだろうと思うんですが、私の記憶では数十名であったと。また、これ不正確に物を言うてもいけませんし、何人、明確に何人ということはちょっと本当に記憶にないものですから、大変申し訳ありませんが、そこは
お答え
するわけに、できません。
福山哲郎
36
○
福山
哲郎
君 じゃ、しようがないですね。もうこれじゃこれ以上
質問
できないじゃないですか。私、昨日事前に通告しているわけですから。ほかの収支報告ではきっちりこれやっているわけですから。これ、理事出てください。これじゃ
質問
続けられないです、これ以上。
陣内孝雄
37
○
委員長
(
陣内孝雄
君)
大島
農林水産大臣
。
福山哲郎
38
○
福山
哲郎
君
委員長
、違うって。指名してないですよ。
大島理森
39
○
国務大臣
(
大島
理森君)
福山
委員
にも先ほど申し上げましたが、その正確に報告をするということは、法にのっとった形でしなければならないものはしております。それは特定の、特定パーティーと言われるやつですね。これについては当然にそれはやらなきゃならぬと。 したがって、それ以外のものについては
政治資金規正法
にのっとった報告をするということでございますので、それもまあ
資金
パーティー、特定
資金
パーティーもそうでございますが、それに基づいていたしているわけで、今、先生が正確な数字を言わない、言えと、こう言うんですが、本当に、名簿を取ってそこの記載があって、それが何名何名というのであれば、それは調べて御報告して──もう一度調べさせますけれども、昨日、先生から
質問
をいただいたのがかなり遅うございました。しかし、一生懸命
事務所
の中を調べても、その名簿の数が分からないとすれば、それを分かったふりしてまた物を言うわけにはいきません。私の記憶では数十名であるというふうに申し上げるしかないのであります。
福山哲郎
40
○
福山
哲郎
君
総務省
に聞きます。 これ実は、いい加減なことなんです。これですね。実は経費がわずかながら、本当かどうか分からないですけれども、出ているんです。こちらが六百万の収入に対して八万一千百五十六円。こっちが四百万の収入に対して六万三千八百八十七円です。先ほど、
大臣
は二万円か一万円か記憶にしていないと。これも実は微妙なんですけれども、これおかしいですよね。普通、パーティーにするんだったら、確かに二十万円以下は名前を出さなくてもいい。更に言うと、五万円以上の
寄附
だったら名前を出さなきゃいけないと。ただ、それにはパーティーとしての対価というか、ちゃんと講演会があったり食事を出したりと、することがあるはずです。 これ、今の話ですと、一千万円稼ぐのに経費十四万しか掛かっていないんですよ。これ、
総務省
、対価の
状況
からいうとおかしいんじゃないですか。
高部正男
41
○
政府参考人
(高部正男君)
お答え
を申し上げます。 私どもの方では具体の事実
関係
を承知する立場にございませんので、ただいまの御
質問
については
お答え
いたしかねますので、御理解をいただきたいと思います。
福山哲郎
42
○
福山
哲郎
君 いや、
一般
論で結構でございます。
一般
論で結構でございますから、
お答え
ください。 今のはおかしいでしょう。
法律
が規定をしているパーティーや
寄附金
の要件とこれ合わないはずですよ。だって、一千万稼ぐのに幾ら、八万円、十四万。これ、
寄附
ないしはパーティーの見合いになるんじゃないですか、
総務省
。
一般
論で結構です。
高部正男
43
○
政府参考人
(高部正男君)
お答え
を申し上げます。 収支報告書につきましては、その年の収入、支出をすべて記載するということになっているところでございます。また、ただいまお話がございましたパーティー、対価なのか
寄附
なのかということでございますけれども、この辺につきましては、その代金が社会通念上の価格に、社会通念上その対価と見られるかどうかということで判断されるべきものだというふうに考えているところでございます。
福山哲郎
44
○
福山
哲郎
君 だって、今の
大臣
の話だと、
自民党
の本部に呼んだと、数十人来たと、二万円か一万円取ったと、二百万だと、自分がちょっとしゃべったと。それで対価に合うかどうかですよ。これは絶対合わないでしょう。どうですか、
総務省
。
お答え
ください。
高部正男
45
○
政府参考人
(高部正男君) 先ほど
お答え
申し上げましたように、具体的な事実
関係
を私ども承知する立場にございませんので、ただいまの御
質問
については、おかしいのかおかしくないのかというのは
お答え
いたしかねますので、御理解いただきたいと思います。
福山哲郎
46
○
福山
哲郎
君 もう一つお伺いします。 これ、五月十日は二回やっているんですね。ということは、四百万入っているんですね。数十人だと多分、数十人ということない、百人単位ではないということは、例えば五十人、六十人だと仮定しても、一人六万円ぐらいになりますよ。
大臣
、どうなんですか。
大島理森
47
○
国務大臣
(
大島
理森君)
委員
は
資金
パーティーをおやりになったことがあるかどうか分かりませんが、普通の
状況
として、特定パーティーでもそうでございますが、一生懸命
秘書
たちがお願いして、御賛同をいただいて、その中で全員おいでになるかどうかというのは、これは実態として、実態としてね、そういうことはなかなかございません。 したがって、今伺ったら、パーティーは二万円であったと聞いております。そして、私は約一時間近くお話をした記憶がございます。さらに、経費のことを言われましたが、確かに、例えば資料、資料でありますとか、もちろん
自民党
、自由民主会館でもそれなりの経費が掛かりました。懇親会パーティーは二十二万六千何がし掛かっております。したがって、そういう実態であるということを御報告させていただきます。
福山哲郎
48
○
福山
哲郎
君 今伺ったら二万円だというふうに報告ありましたと。何で今報告があるものを昨日は報告できないんですか。そんなのできるわけないじゃないですか。さっき二万円か一万円か分からないと、報告はなかったと言っていたのに、何で今報告が来るんですか。 ちょっとこんなのやってられないですよ。こんなの虚偽じゃないですか。
大島理森
49
○
国務大臣
(
大島
理森君) 虚偽でも何でもありません。今確かめさせました。そうしたら……(発言する者あり)いやいや、そのパーティーの券は幾らであったかという
質問
事項については、私もそこは報告を受けておりませんでしたので、誠実に
お答え
するために、今至急調べて
お答え
をしたところでございます。
陣内孝雄
50
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
陣内孝雄
51
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 速記を起こしてください。
大島理森
52
○
国務大臣
(
大島
理森君) 先ほど
福山
委員
が、幾らかという
質問
、パーティー券というか案内状に幾らかということについては、大変これは私自身のそこまでの準備が至らなかったこともそうでございますが、その会費は二万円であったと今確認したところでございます。 そして、もう一度申し上げますが、開催日でございますが、御指摘のように
平成
十二年五月十日、十五日、二十三日、
大島
理森後援会として、五月十日、十五日に経済社会開発研究会で、それぞれ研修会を行っているとのことでございました。十日、十五日は
自由民主党
本部、二十三日は全日空ホテルで懇親会を行ったということでございます。一日につき各二回に分けての研修会で、合計四回の講義を私自身が行わさせていただいた。 人数でございますが、先ほど来申し上げておりますように、だれのたれべえさんが何人何人何人という名簿が残っておりません。したがって、私自身明確にそこを
お答え
するすべがございませんが、私の記憶によりますと数十名であったということでございます。 大体、案内状を出したのは、日ごろから支援してくださっている方々に案内状を出したと、こういうことでございます。
福山哲郎
53
○
福山
哲郎
君 毎回二百万円ぴったりの理由は何ですか。
大島理森
54
○
国務大臣
(
大島
理森君) 結果としてそうなっていると思いますが、なぜそうなのかと言われても、私はそこは分かりません。
福山哲郎
55
○
福山
哲郎
君 そんなの納得できません。
国民
の前でこんなのは納得できない。ちょっと納得できないですよ、理事。こんなの
質問
続けられないですよ、こんなの。 そしたら、もう一回聞きます。最初数十人とおっしゃったんです。二万円で数十人だったら四百万行かないじゃないですか。もう一回答えてください。
大島理森
56
○
国務大臣
(
大島
理森君) 先ほども申し上げましたが、様々な御案内状を出して、そして参加をしようという意図でお支払をいただいていても、結果としてそこにおいでにならないということもあるんだろうと思うんです。また、私の長い経験の中でも、特定パーティーをやっていただいたとしても、やはりそこはおいでにならないときもあるということを考えると、私は、そのことは、数十名おいでになっても、それが実態でございますから、先生からおかしいじゃないかと、こうおしかりをいただければ、そういう見方もあろうかと思いますが、私自身、そういう事実を御報告申し上げております。
福山哲郎
57
○
福山
哲郎
君
国民
は本当に経済的に今しんどい
状況
にいるんです。そのときに、たった十四万の経費で一千万も入ってくるようなことを
政治家
がやっていると
国民
に見られて僕ら迷惑なんですよ。こんな
一般
通念上当てはまらない答弁をして、まともにやっているからなんていうのは通用しないんですよ。二百万、全部偶然じゃ二百万になったんですか、これ。
大島理森
58
○
国務大臣
(
大島
理森君) 収支報告に載っていることでございますから、結果としてそうなっているんだろうと思います。
福山哲郎
59
○
福山
哲郎
君 もう一度言います。しつこいようですが、もう一度言います。
大島
大臣
の収支報告は全部、支出まで実は一円単位まで過去は出ているんです。このときだけどういうわけか二百万、丸々丸め込まれた数字で二週間で一千万なんです。そして、なおかつ六百万の
お金
が六月の十二日に渡っていることを
大臣
も認めているわけです。四百万、別のところからまた取ってきたかもしれないし、ひょっとするとその六百万とは別の一千万かもしれない。これ、新しい疑惑が出てきているわけです。そして、これ対価上、
総務省
、問題ありますからね、これは
法律
違反の可能性があるわけです。 先ほど、
総理
が
法律
を守らなければいけないと。じゃ、ちゃんとパーティーの名目にすればいいわけですよ。それもしていない。
寄附
としても扱っていない、名前も分からない、人数もいい加減、そして数字は二百、二百、二百、二百、二百。こんなの通じるわけないじゃないですか、
大臣
。
総理
、どうですか、これ聞かれていて。何で。
総理
。
大島理森
60
○
国務大臣
(
大島
理森君) 研修会等々は今までもやっておりまして、したがって
政治資金規正法
にのっとり、そういう形で私どものスタッフがきちっと報告をしたものだと思うのです。 もう一つ、今、
委員
がそう断定はしておりませんけれども、(「断定してないですよ」と呼ぶ者あり)だから断定はしておりませんけれども、六百万円、元
秘書
が受け取ったものを何かそういう形で処理しているのではないかという雰囲気で今お話をされておりますが、そういうことは絶対にございません。
福山哲郎
61
○
福山
哲郎
君 だから、その六百万が違うということは、別の一千万の疑惑が出てきたということですよね。 そうしたら、この一千万については、やはりこの処理をしたこの収支報告の代表者である藤田、この人は実は、さっき申し上げたように、六百万を受け取ったと言われている人なんです。この一千万の収支報告を書いた代表、収支報告、この藤田を是非
参考人
に、こういう疑いがあるからこそ
参考人
に呼んで、聞いて、
大臣
の疑惑を晴らさなければいけないし、晴らすのではなくて、明らかにしなきゃいけないと思いますが、
委員長
、お願いいたします。
陣内孝雄
62
○
委員長
(
陣内孝雄
君) ただいまの
福山
哲郎
君の要求につきましては、その取扱いを後刻理事会で協議することといたします。
福山哲郎
63
○
福山
哲郎
君 そうすると、今の藤田
秘書
でございますが、これが、ビルオーナーから六百万円を
選挙
運動で役立ててくださいと言って持ってこられて、その人が
大島
農水
大臣
の
選挙
事務所
で受け取ったとされることがあります。 で、
総務省
にお伺いをします。 この藤田
秘書
は、
大島
大臣
の
政治
資金管理団体
の会計
責任者
です。会計
責任者
が
選挙
事務所
で相手側のオーナーから、これ
選挙
活動
で使ってくださいねと渡されているということは、収支報告に対する記載の義務はどこから発生しますか。
高部正男
64
○
政府参考人
(高部正男君)
政治活動
に関する
寄附
の取扱いに関する
一般
論を申し上げますと、
政治資金規正法
におきまして、
政治団体
の会計
責任者
は、毎年十二月三十一日現在で、当該
政治団体
に係るその年におけるすべての収入、支出について、所要事項を記載した収支報告書をその日の翌日から三月以内に提出しなければならないとされておりまして、なお、
寄附
については、同一の者からの
寄附
で、年間五万円を超えるものについては、
寄附
者の氏名、住所等の内訳を記載することとされているところであります。したがいまして、この収支報告書を作成するときに、記載すべき事項を記載しなければならないということになります。 お尋ねございました事案が
政治資金
収支報告書に記載すべき
寄附
に当たるかどうかということにつきましては、諸般の事情を総合的に勘案して、具体の事案に即して判断されるべきものと考えておりまして、
総務省
は具体的事実
関係
を承知する立場にはございませんので、
お答え
は差し控えさせていただきたいと存じます。
福山哲郎
65
○
福山
哲郎
君 これも社会通念上ですが、
選挙
事務所
でビルのオーナーが
選挙
活動
に使ってくれと言って、公認会計、会計
責任者
だと言われている者に渡して、手渡した時点で私はそれは
政治資金
だと思うんですが、
総務省
、いかがですか。
高部正男
66
○
政府参考人
(高部正男君) 具体的に判断する場合には、それぞれ具体の事情に応じまして、
寄附
者の真意でありますとか、受領者、受け取った側の真意がどうだったか、あるいは当該
寄附金
の取扱いといったいろんな事情を総合的に勘案して、個々の事案ごとに判断されるべきものというふうに考えておりまして、私どもの方では具体的な事実
関係
を承知する立場にございませんので、
お答え
は差し控えさせていただきたいと存じますので、御理解を賜りたいと存じます。
福山哲郎
67
○
福山
哲郎
君 そうしたら、
総務省
、お伺いしますが、その藤田
秘書
は、一年半後にそれを預かっていて返しているんです。ということは、いいですか、一年半預かっていて返しているということは、会計
責任者
ですから、当然、報告義務を怠ったことにはなりますよね。
高部正男
68
○
政府参考人
(高部正男君)
お答え
を申し上げます。 ただいまの事案につきましては、当該
お金
が
政治団体
の収入というふうに判断されるかどうかということに懸かってくるわけでありまして、先ほど申し上げましたように、その辺の判断というのは、個々具体の事案に応じて判断されるべきものだというふうに考えるところでございます。
福山哲郎
69
○
福山
哲郎
君 おかしいじゃないですか。だって、だって会計
責任者
は
お金
を持っていて、記載をしていない事実が一年半続いているんだから、それで返したわけでしょう。そうしたら、その一年半は当然、報告義務違反ですよね。だって記載、だって六百万持って、会計
責任者
なんですから、返したわけでしょう。この一年半は報告義務違反は発生しますよね。
高部正男
70
○
政府参考人
(高部正男君) ただいまの事案につきましては、その具体の事案については承知しないわけでございますが、ある方が持っておられたという
状況
のその
お金
の性格がどういうものであるのか、その
政治団体
の
お金
、
政治団体
の収入と見られるものかどうかという点について個別具体に判断する必要があると、かように考えるところであります。
福山哲郎
71
○
福山
哲郎
君
国民
に御判断いただきたいんですけれども、
選挙
事務所
で
選挙
活動
に使ってくれと相手が言って会計
責任者
が受け取った
お金
が
政治資金
ではないというのはどういう場合なんですか、例えば。
高部正男
72
○
政府参考人
(高部正男君) 個別具体にはどういう場合かというのは
お答え
しかねるところでございますが、先ほど言いましたように、
寄附
をされた方がどういう意図で、真意、どういう真意でなされたのか、また受け取られた方がどういう意図で受け取られたのか等々、いろんな事情があろうかと思いますので、そういうものを総合的に判断すべきものと、かように考えるところでございます。
福山哲郎
73
○
福山
哲郎
君 実はこれ、
大島
農水
大臣
が
衆議院
の
委員会
で認めておられるんですね。これ、藤田から、藤田
秘書
からいろいろ事情を聴いたと。そのときに、これ
大島
大臣
認めておられるんですよ。預かっておったという話と、それから
選挙
活動
に役立ててくださいと言われたものだったけれどもそれを流用した云々と言われているんです。 ということは、
大島
大臣
は、
秘書
、藤田
秘書
自身から、
選挙
活動
で預かってくれというふうに言われたものを持っていましたということを
大島
農水
大臣
認めておられるわけです。だから、そうすると、一年半この
お金
を持って、預け、返したということは、これは当然義務違反ですよね。で、会計
責任者
ですからね。
高部正男
74
○
政府参考人
(高部正男君) 先ほど来答弁申し上げていますように、預かった
お金
というものの性格について具体的にどういうふうに認定するのかという問題だろうと思います。
政治団体
の収入というふうに考えられるものなのかどうか、それらにつきましてはいろんな事情を総合的に判断して決めなきゃいけない、かように考える次第でございます。
福山哲郎
75
○
福山
哲郎
君 じゃ、例えば、お伺いしますが、
選挙
事務所
に陣中見舞いだと持ってきたと。で、領収書を渡さなきゃいけないとかいいながら、
選挙
、陣中見舞いですと言った瞬間に、ここに置いてある
お金
はこれはまだ
政治資金
じゃないわけですね、今の話でいうと。だって、見掛け上、いいですか、会計
責任者
が
選挙
事務所
で受け取っているんです。で、相手は
選挙
活動
に使ってくださいと言っているわけです。それで受け取っているんです。これを
政治資金
じゃないとどうやって説明できるんですか。
高部正男
76
○
政府参考人
(高部正男君) 再三御答弁申し上げていますように、送り、出し手の意図、それから受け手側もどういう意図で受け取っておられるのか、その他いろんな事情を総合的に判断して決められるべきものだというふうに思う次第でございます。(発言する者あり)
陣内孝雄
77
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
陣内孝雄
78
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 速記を起こしてください。
高部正男
79
○
政府参考人
(高部正男君)
お答え
申し上げます。 個別の金銭の授受が
政治資金
収支報告に記載すべき
寄附
に当たるかどうかということにつきましては、それぞれ個別具体のいろんな事情を総合的に勘案して決められるべきものでありまして、私ども個別の具体のいろんな事実
関係
を逐一承知する立場にはございませんので、個別具体の事案について、それが記載義務がある
寄附
に当たるのかどうかといったような
お答え
はいたしかねますので、その点、御理解をいただきたいと存じます。
陣内孝雄
80
○
委員長
(
陣内孝雄
君)
大島
農林水産大臣
。
福山哲郎
81
○
福山
哲郎
君 駄目です。僕は
大臣
の今話をしているんじゃないんです。僕は
大臣
の話をしているんじゃない。時間、止めてくださいよ。(発言する者あり)
陣内孝雄
82
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
陣内孝雄
83
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 速記を起こしてください。
福山哲郎
84
○
福山
哲郎
君 いいですか。その藤田
秘書
というのはれっきとした会計
責任者
なんです、
政治
管理
団体
の。そして、当該ビルのオーナーは
選挙
活動
に使ってくれといって
お金
を持ってきた。場所も
選挙
事務所
です。そして、相手は会計
責任者
です。 そこに渡された
お金
は
政治資金
であるはずだから、一年半彼が持っていて一年半後に返したということは、この一年半報告していないということは報告義務違反ですねとお伺いしているんです。
高部正男
85
○
政府参考人
(高部正男君)
お答え
を申し上げます。 再三
お答え
申し上げておりますように、
政治資金
収支報告に記載すべき
寄附
を記載しなければ
政治資金規正法
違反の問題は当然のことながら生ずると思いますが、個別具体の事案が記載すべきものかどうかについては、これは刑罰法令の適用ということになりますと司法手続の中で決まっていくことということになりますので、私どもそういう具体的な事案を承知する立場にございませんので、個別具体の事例が法規に違反するかしないかといったようなことは
お答え
いたしかねますので、御理解を賜りたいと存じます。
福山哲郎
86
○
福山
哲郎
君 法務省、お伺いします。 坂井、逮捕された坂井
議員
の
秘書
、塩野谷
秘書
は、逮捕事実の理由は何ですか。簡単に
お答え
ください。
樋渡利秋
87
○
政府参考人
(樋渡利秋君)
お答え
いたします。 被疑者塩野谷晶の逮捕事実の要旨は、他と共謀の上、隆盛会の
平成
九年分から同十三年分の収支報告書においてそれぞれの収入総額欄に虚偽の記入をして自治
大臣
又は
総務大臣
に提出したというものでございます。
福山哲郎
88
○
福山
哲郎
君 逮捕された
坂井衆議院議員
の塩野谷
秘書
は虚偽記載で逮捕されました。ところが、この塩野谷
秘書
は実は会計
責任者
ではなかったんですね。ただ指図をしていただけだったんです。共謀ですからね。それでも逮捕されているんです。この藤田
秘書
は会計
責任者
なんです。で、一年半後返しているんですが、この一年半に関しては義務違反の虚偽記載になるのではないですかと聞いているんですが、法務省いかがですか。
樋渡利秋
89
○
政府参考人
(樋渡利秋君) 犯罪の成否につきましては、収集された証拠に基づいて司法が認定するものでございまして、
一般
論として申し上げれば、検察当局あるいは捜査機関におきましては、犯罪となるべき事実があれば不偏不党、公明正大に法と証拠に基づいて適切に対処するものと承知しております。
福山哲郎
90
○
福山
哲郎
君 つまり、先ほど私が申し上げた二百万、二百万、二百万、一千万の研修会という、非常にどこから
お金
が出てきたか分からない問題も、実は収支報告書の代表者は藤田
秘書
でございます。それで、先ほど申し上げた六百万円の問題についても、これ報告義務違反で恐らくこれも虚偽記載になると思います。これも藤田
秘書
でございます。
現実
問題としては、これと非常に類似した
事件
として坂井逮捕が、
坂井衆議院議員
が逮捕されているということで、私は大変この問題重く受け止めておりまして、
大島
大臣
にはもっとしっかりと説明をしていただかないと、そんなもの、十四万の経費で一千万もうかるようなことを出されて、ちゃんとしっかりと答えていると言われると全く合わないと思いますし、
総理
、
総理
、
現実
にさっきお話ししたように
選挙
事務所
で
お金
だといって渡して会計
責任者
が受け取っているのにそれは
政治資金
じゃないみたいな
議論
が成り立っているんですけれども、これ、
大臣
はこんなことやっていたら農水行政できないじゃないですか。
国民
も、これからの
日本
の農業行政や食の安全とか大変重要な問題があるのに、こんなの行政できないじゃないですか。これやっぱり
総理
、
大臣
にはやっぱりお辞めをいただいて、やっぱり
国民
に
信頼
される農水行政をちゃんと確立していただかないと
国民
はかわいそうだと思うんですが、
総理
、いかがですか。
小泉純一郎
91
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
農林水産大臣
としての職務は大変多岐にわたっておりまして、
国民
生活にとっても大変重要だということは当然であります。その職務に
大島
大臣
、今精力的に当たっておりますので、しっかりと対応してその
責任
を果たしていただきたいと思っております。
福山哲郎
92
○
福山
哲郎
君 まだ幾つかお伺いしたいこと多々あるわけですが、時間になりましたので、
櫻井
議員
に替わります。 どうもありがとうございました。
陣内孝雄
93
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 関連
質疑
を許します。
櫻井
充君。
櫻井充
94
○
櫻井
充君
民主党
・
新緑風会
の
櫻井
充です。
小泉
総理
、今の
質疑
を聞いていて、私は
大島
大臣
の答弁にちょっと納得できなかったんですが、
小泉
総理
は、今の
大島
大臣
の答弁でこの疑惑は晴れたと、そうお考えですか。
小泉純一郎
95
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) よく説明して、疑惑を晴らしていただきたいと思っております。
櫻井充
96
○
櫻井
充君
総理
、要するに、今、
国会議員
、一番問題なのは、
信頼
を失っているということだと思うんです。その
信頼
を回復するために、こういう問題を取り上げて、やはり疑惑のある方にはお辞めいただくということが極めて大事なことだと思っているんですよ。ですから、今私が申し上げてお伺いしたかったのは、今の
質疑
応答で
大臣
の疑惑は晴れたかどうかということをお伺いしているんです。いかがですか。
小泉純一郎
97
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
大島
大臣
も今、手を挙げてよく説明したいということを言っておられますし、またよく説明していただきたいと思います。
櫻井充
98
○
櫻井
充君 全然
お答え
になっていませんよね。今の
質疑
応答で
総理
はどう感じられたのかということを私はお伺いしているんです。もう一度、いかがですか。
小泉純一郎
99
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 今の
質疑
において疑問点、納得できないという
福山
議員
の発言に対して、やはり
大島
大臣
もよく説明していただきたいと私は思っております。
櫻井充
100
○
櫻井
充君 じゃ、十分じゃないということですか、
総理
。いや、私は
総理
にお伺いしているんです。
総理
、それは十分じゃないということですか。
小泉純一郎
101
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
大島
大臣
としては、できるだけ詳しく説明しようと思っていると私は理解しております。
櫻井充
102
○
櫻井
充君 まあ、本当にきちんと
お答え
していただけないんだなと思いますが、それでは、まず事実
関係
からお伺いしたいことがございます。 今回、
坂井衆議院議員
が逮捕されるに至りましたが、その際に
日本
マンパワー社から多額の裏金を受け取っていたという事実がございます。そのマンパワーの小野社長と
小泉
総理
、面識はございますでしょうか。
小泉純一郎
103
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) ありません。面識はありません。
櫻井充
104
○
櫻井
充君
大臣
、
総理
、
小泉
総理
が
厚生労働大臣
の当時に、ここの会社が会計検査院から社会保障等で問題があるということを指摘されているわけですけれども、その当時の
大臣
としてはこの会社に問題があったということに関しては御認識しているんでしょうか。
小泉純一郎
105
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) いや、今、初めて聞きました。知りませんでした。
櫻井充
106
○
櫻井
充君 もう一点お伺いしたいんですが、先ほど
総理
は、
法律
を守らないことが、こういう
政治
と
お金
の問題の中で、
法律
はあるんだけれども、
法律
を守らないことが問題なんだというふうにおっしゃっておられました。これは
個人
個人
の問題です。では、なぜそのような形で
法律
を守らない
議員
がどんどんどんどん出てくるとお考えですか。
小泉純一郎
107
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) それは、
議員
によって事情がどうあるのかよくは分かりませんが、
法律
を守らない、これは極めて残念なことでありますし、
法律
作れば完全だとは言えないとは思いますが、私は、
法律
を守るべく、守るべくしっかりと
法律
を、
法律
の重要性というものを認識していただかなきゃいかぬと思っております。 なぜ、私も、
法律
がありながら、こういう
事件
があるたびに
法律
を
改正
してきて、極めて厳しい
政治資金規正法
を作ってきた。今までの
状況
から比べればもう格段に厳しいですよ。それをなぜ守らないか、私もこれは本当におかしいと思っております。
櫻井充
108
○
櫻井
充君
総理
、人ごとではないと思うんですよ。なぜ守らないのかきちんと調査して、それできちんと守らせるように指導されるのがリーダーの役割ではないんですか。特に
自民党
の総裁ですから、是非そのことをきちんとやっていただきたいと思います。 ちょっと時間がないので、
小泉純一郎
同志会のことについてお伺いさせていただきますが、こちらは
小泉
総理
の
政治活動
を支援する
団体
と考えてよろしいんでしょうか。
小泉純一郎
109
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) それは、
小泉純一郎
同志会ですから、私を応援してくれるのは当然だと思いますよ。
櫻井充
110
○
櫻井
充君 その会の代表者が
小泉
総理
の弟さんでいらっしゃる
小泉
正也氏です。会計
責任者
も
小泉
正也氏です。この方はもちろん
私設秘書
でもありますけれども、
私設秘書
の方が代表を務められていて、ここの中の支出を見ますと、
事務所
費というのが五百三十万円ほど計上されております。 一応確認したんですけれども、その中で、この
事務所
費用
の中には家賃が含まれているということでございましたが、実は、この
小泉純一郎
同志会の場所はどこにあるのかといいますと、
小泉
総理
の自宅の離れのところの一角にあるんだそうです。なぜここで家賃が発生するんでしょうか。
小泉純一郎
111
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 私は
事務所
のことについてはよくは承知していませんが、いずれにしても私の自宅への家賃の支出はないものと承知しております。
櫻井充
112
○
櫻井
充君 これは昨日きちんと通告しております。家賃として支出しているのか支出していないのかということをお伺いしているわけであって、もう一度きちんと御答弁いただきたいと思いますが、この
事務所
費用
の中には家賃は入っているんですか、入っていないんですか。
小泉純一郎
113
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) いずれにせよ、自宅への家賃の支出はないという報告を受けております。
櫻井充
114
○
櫻井
充君 そうしますと、家賃が含まれていない。一方、
自民党
神奈川県第十一区総支部の支出を見ますと、これは、またこちらで
事務所
を構えていらっしゃいますから、
事務所
費用
があるのは当然でございます。こちら側の
費用
は大体年間四百万から七百万円ぐらいでして、こちら側の同志会の収支報告書の事務費は大体毎年五百万円ぐらいと、ほぼ同じぐらいなんです。これは、十一区の総支部というのは、これは間借りされているんですか、それともここも、どちらかの
事務所
をもうお買いになっていらっしゃるんですか。
小泉純一郎
115
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
自民党
の総支部の
事務所
はたしか間借りしていると思っております。
櫻井充
116
○
櫻井
充君 そうしますと、こちらの方の、十一区の総支部の方での家賃、事務
費用
というのは家賃が含まれている
お金
です。一方、こちらの同志会の方は家賃を含まなくても五百万円以上の支出があるということ、この支出というのは一体何に使われて、事務費として、そうすると何に使われていることになるんですか。
小泉純一郎
117
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
事務所
としてはいろいろな経費が掛かると聞いておりまして、切手の購入費、電話代など、
事務所
の維持に必要な経費であると承知しております。
櫻井充
118
○
櫻井
充君 十一区の総支部の方も同じように切手の購入代、電話代が入っていて、家賃も含まれて同じ額です。こちら側は家賃が含まれていないんですよ。ですから、この今の御説明ですと十分ではないんだ、私は十分ではないと思います。 そしてもう一つ、では光熱費もこちらから支出、計上されているわけですけれども、同志会の方から。その光熱費というものは、基本的には、メーターがあって、そのメーターによって幾らといって取立てに来られるわけです。ですが、離れを使っているわけですから、恐らくこれは
小泉
総理
の自宅と同じメーターで使われているはずであって、そうしますと、この光熱費というのはどういう形で区別されていらっしゃるんでしょうか。
小泉純一郎
119
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) それは、光熱費とか経費とか、それは
事務所
でいろいろ経費掛かりますよ。これは、私もそういう
質問
の通告が出ましたので確認したところ、しっかりと経費として充てていると。なおかつ、同志会の支出については、
政治資金規正法
に基づき
関係
機関に報告書も提出しておりますので、だれでも閲覧して、閲覧することができるんです。
櫻井充
120
○
櫻井
充君 なぜこのようなことを
質問
させていただいているのかといいますと、加藤紘一前
衆議院議員
が結局、自宅のものに関しても
政治資金
から流用していたという話がありました。
総理
のことではないというふうにおっしゃいますけれども、実際は
総理
の自宅を同志会は使っているわけであって……
小泉純一郎
121
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 自宅は
関係
ない。
櫻井充
122
○
櫻井
充君 自宅というか、離れを使っているわけですよ。
小泉純一郎
123
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) それは自宅じゃないんです。
櫻井充
124
○
櫻井
充君 離れを使っていますね、L字型の、ここの……
小泉純一郎
125
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 自宅じゃないんですよ。
櫻井充
126
○
櫻井
充君 自宅じゃないんですか。
小泉純一郎
127
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 自宅じゃないんです。
櫻井充
128
○
櫻井
充君 じゃ、その場所はそうするとどこにあるんですか。住所は同じじゃないですか。
小泉純一郎
129
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 自宅とは別なんですよ。その
事務所
が建っているんですよ、自宅の近くに。
櫻井充
130
○
櫻井
充君 だって、この住所は一緒のところじゃないですか。
小泉純一郎
131
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) それは、住所は同じで、ああいうことは一杯あるんじゃないですか、同じ番地だということは。しかし、それが自宅って、どうして自宅なんですか。調べてください、よく。敷地があって、自宅と
事務所
、別なんです。
櫻井充
132
○
櫻井
充君 じゃ、まあ要するに敷地内にあるわけですよね、同じ。同じ敷地内にあって、所有者は、じゃ、だれになるんですか。
小泉純一郎
133
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 所有者は、同じ住所ですから、家族もいますから、それはおふくろになっていたのか、まあ、おふくろ亡くなりましたからどうなっているのか、ちょっと調べていませんが、私は、自宅は、自宅じゃないんですよ。別なんですよ、
事務所
は。
櫻井充
134
○
櫻井
充君 じゃ、もう一点指摘させていただきますが、この同志会の
活動
費の中で調査研究費というのが約三百万ぐらい計上されているんです。十一区の総支部の方で
国民
世論の動向を調べるという形で調査費は計上されているんですね。これは当然のことなんだろうと思うんです。 ところが、その同志会の方でも同じように毎年毎年三百万ぐらい計上されていまして、その中の内訳を調べてみると全くその記載がございません。つまり、一件当たり五万円以下の支出だから多分ここは計上されていないんだと思うんですよ。 そうすると、どういう調査をやられているからこのような
お金
が支出されているんでしょうか。
小泉純一郎
135
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) これは各
政党
も同じだと思いますが、それぞれ調査
活動
というのはあるでしょう。そして、
法律
にのっとって
一定
額以上は報告するんです。それを何で、どういう調査をしているのか、どういう
活動
をしているのか。
政党
だって言うことできない、公表していない
活動
費、御承知のようにたくさんあるでしょう。しかし、公表すべき
活動
費はきちんと報告を出していると。 その内訳、そこまで
政治活動
、どの調査
活動
をしていると言ったら本当の調査
活動
できますか。そこら辺はよく考えてくださいよ。
櫻井充
136
○
櫻井
充君 そういうことを言っていないです。十一区総支部はちゃんと世論調査だと言って百万円以上の
お金
を毎回計上しているんですよ。それはそれで当然のことだと思っていると言っているわけです。ただし、こちらの同志会の方の調査研究費の方は、要するにもう五万円以下の支出になっているから、多分そうだと思うんですよ、三百万も計上されていて、ですが一件も明細が書かれていないんです。つまり、だからそんな五万円以下の形でどういう調査を年に数十回もやられているのか、そこのところが理解できないわけですよ。
総理
、今回、同志会だけではなくていろいろなものを調べさせていただきました。ちょっと時間がないのではしょりますが、要するに、
お金
の流れの中で不透明な
部分
は随分あるんですよ、正直申し上げまして。それは例えば、パーティーをおやりになったときに、
衆議院
のその第十一区、その
選挙
総支部の方からも、それから同志会の方からも
お金
が計上されていて、そのときに十一区総支部できちんとした形でパーティーをおやりになっている。看板も立てられて、それはおやりになっているけれども、同志会ということでは全く
活動
がなされていなかったという、そういうお話もございますし、それからもう一点申し上げますと、
総理
は極めて
選挙
に強くて、地元では後援会
活動
ほとんどやらなくても大丈夫なような
状況
になっていらっしゃるんだそうなんです。それで、同志会自体が休眠状態になっていて、これが御家族の方に
お金
が流れているんではないだろうか、そういうような指摘もございます。 そこの、つまりここのところを明確にしていただかないと、我々が思っているのは、我々が思っているのは……(発言する者あり)要するに、じゃ、先ほどの
大島
大臣
とそれから
福山
議員
の
質疑
を聞いていて、
総理
は結局のところは疑惑はきちんと晴れているとか晴れていないとか、その辺のこともお話しされませんし、
総理
になられてからこういう問題がどんどんどんどん出てきている。つまり、きちんと熱心に取り組まれていないのは、御自身のところでもあいまいな会計をやられているからではないんですか。
小泉純一郎
137
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 私が
選挙
に強いというのは、私が強いんじゃないんです。私を応援してくれる人が一生懸命やってくれるから、結果的に
選挙
で当選できるんです。 その私を応援してくれる人が私の目に見えないところでいかに苦労して私の支援をしてくれるか、私は
櫻井
議員
も
選挙
活動
していると分かると思いますよ。自分の分からないところで自分の支援者がどれだけ毎日苦労しているか。そういう方が、あるときには身銭を切ってやってくれている、あるときには
献金
してくれている、あるいは自分が
小泉
を応援しているのが分かると困るから、
一定
額以上だと公表しなきゃいけない、しかし、
一定
額以上だったら、公表しなくていいというんだったら
一定
額以内の
寄附
をしてくれる。そういう形で、一生懸命、私が
選挙
区に帰れない分を私に成り代わって
選挙
活動
なり
政治活動
をしてくれる方がたくさん私の
選挙
区にはいるんです、私を支援してくれる人が。 そういう方に対して、あんたはどれだけ
費用
を使っているのか、あんたはどれだけ、どういう
活動
をしているのかと私が聞けますか。
政治活動
というのは、これは目に見えないところと目に見える
部分
、両方あるということをあなたなら私は理解してくれると思う。
一般
の方も
候補者
になれば、
政治家
になれば、公に出すものと、相手を熱心に応援してくれる人の立場を考えながら
法律
にのっとりながら
活動
しているんです。
法律
を守るためにいかに努力しているか。これをやったら
法律
違反ですよということは、私は
事務所
に、
選挙
活動
している方に徹底しているということを口を極めて何回の
選挙
にも言っています、一切違反を出すなと。そういう徹底した中で私の
選挙
というのは成り立っているんです。 私が強いなんてとんでもありません。私は、そういう熱心な支援者に囲まれて、熱心な支援者のおかげで初めて当選しているんだと、そういうことを私は皆さん方も理解していただきたい。特に、そういうことを言えば、私は支援者に実に恵まれているなと思いまして、常に私の同志の皆さん、支援者には感謝しております。
櫻井充
138
○
櫻井
充君 支援者を疑っているようなことではなくて、会計
責任者
である方のその会計がちょっとおかしくないですかということを私は申し上げているんです。ですから、そこは
総理
がちょっと誤解されているんではないかと思います。 時間がなくなりました。 もう一つ、コンステレーションのことについてお伺いしたいと思います。
総理
は、確かに疑惑のあるようなことはないんだというふうにおっしゃっています。であるとすれば、その領収書、まず領収書があるということを
衆議院
でおっしゃっていましたから、その領収書はどういう名目で出されているのか。そして、その領収書を受け取っているからにはきちんとした契約が交わされているから仕事があるわけですから、その契約書の内容について教えていただけますか。
小泉純一郎
139
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) この
質問
も、私は極めて残念だと思っているんです。
衆議院
の方でも
質問
出ました。そして、
関係
者からのテープを出されました、
質問
者が。そして、そのテープを起こして記録にした文書を皆さん、
議員
に配付をしました。そして、ところどころ
省略
されているんです。それで、その
質問
者が、テープがあるんですよ、テープがあるんですよ、聞いてくださいよと私に言いました。そして、じゃこのテープ、どういう記録なんだと。そしたら、
省略
部分
も入っているんですよ。何と
省略
部分
は、その
議員
に答えて、
小泉純一郎
との
関係
に対してどうなんだという
質問
に対して、
小泉純一郎
と付き合いは一切ない、
政治献金
もないとはっきり言っている。それを何で隠ぺいするんですか、一番肝心なところを。 こういうことを、あなたの
政党
の党首は、菅
議員
は御存じなんですか。一番肝心な
部分
を隠ぺいして、隠している。いかにも疑惑がありそうなことを
質問
している。私は信じられないです。それを何で全
議員
に、肝心なところを隠ぺいして、いかにも疑惑がありそうな
質問
をするんですか。私は、これは、
議員
として、
委員会
としても、議会としても極めて残念なことだと思っております。
櫻井充
140
○
櫻井
充君 済みません。
質問
に答えていないじゃないですか。その領収書の中身と、そしてその契約の内容について、私は
質問
しているんですよ。
総理
、おっしゃるとおり、日立金属と
総理
と接点はないんでしょう。しかし問題は、問題は、
私設秘書
が何をやっていたかということ、これはあっせん利得罪に問われるわけですよ。
陣内孝雄
141
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 時間が参りました。
櫻井充
142
○
櫻井
充君 そしてもう一つは──ごめんなさい、その
私設秘書
の方は
総理
の弟であって、その横須賀の市内に回っていくときには、
総理
の名代としていろんな形で会合に出られている。市長さんよりも先に、とお話をされることが……
陣内孝雄
143
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 時間でございますので、おまとめを願います。
櫻井充
144
○
櫻井
充君 ちょっと待ってください。(発言する者あり)最後に一つ、最後に一つ。
質問
に答えていただけませんでしたので、これだけ資料の提出を要求しておきます。一つは、その領収書です。その日立金属との領収書と、それからその契約書に対しての、この
委員会
に対しての提出を求めたいと思います。
陣内孝雄
145
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 後刻理事会で協議することといたします。 以上で
福山
哲郎
君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) ─────────────
陣内孝雄
146
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 次に、
風間
昶君の
質疑
を行います。
風間
昶君。
風間昶
147
○
風間
昶君
公明党
の
風間
でございます。 今日は、
政治資金等
についての
集中審議
ということでありますけれども、一点、
総理
に、にわかにイラク問題が緊迫している情勢になりつつあるというのを
国民
の多くの方々が心配しているというふうに私は思います。もちろん、今の、現下の経済
状況
の中で、景気、雇用にしっかりやっていかなきゃならないのも同時に大事なことではありますが、このイラク問題の対処が、ある意味では、
国民
の不信感、不安感、不信感というよりも不安感が増えているということからしますと、万が一攻撃された場合、攻撃があった場合の
日本
政府の対応について、これはしっかりと政府が、
関係
閣僚
会議
から安全保障
会議
からを含めてしていくことだろうというふうに思いますけれども、むしろ、どういうふうにその
部分
を、手順を含めて
国民
の皆様方に分かっていただけるかということが、また一つの
日本
政府としての発信になろうかと思いますけれども、この点について
総理
のお考えをまず伺いたいと思いますけれども。
小泉純一郎
148
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) イラクの問題につきましては、
日本
国民
のみならず、今多くの世界じゅうの人々の最大関心事の一つだと思っております。 政府の立場は再三再四表明しておりますが、今の時点におきまして、私は、国際社会がイラクに向かってどのようなメッセージを伝えるべきか、結束してイラクに対して、大量破壊兵器等、化学兵器、生物兵器、廃棄させるためには何が必要かというぎりぎりの折衝が行われております。
日本
政府としては、今まで言っていますように、これはアメリカとかフランスの問題ではない。あるいは、アメリカとフランスの対立が取り上げられておりますが、そうじゃないと。また、アメリカとイラクとの問題でもないと。国際社会全体とイラクとの問題なんだということで、これまでも私は、イラクに対して特使を派遣するなどして、国連決議を全面的に守りなさいと、協力しなさいと、アメリカに対しては、国際協調体制を構築するように懸命の努力をするべきだと、そういう働き掛けを今までしてまいりました。これからもするつもりでございますが、同時に、
日本
の立場はどうかと聞かれますから、
日本
としては、いかなる
状況
になっても武力行使はいたしません、戦闘行為には参加しません、将来、人道問題上の問題が出てきた場合、あるいは国際社会の一員として、いろいろな問題に対しては
日本
としても国際社会の一員として応分の
責任
なり負担はいたしますと。極めてはっきり何回も言っているんです。アメリカと協力するとアメリカ追随だという。フランスが反対しているんだから、フランスとアメリカとどうなんだと二者択一の
質問
迫る。アメリカの立場とも
日本
は違います。フランスの立場とも
日本
は違います。
日本
は
日本
独自の立場があっていいんじゃないでしょうか。 そういう意味におきまして、私ははっきりと説明をしているつもりでありますが、これからどういう
事態
になるか分かりません。しかし、あらゆる
事態
になって、
国民
が非常に心配だと、あるいは大いなる関心を持っているという場合、
事態
は時々刻々変わっておりますので、その際には、政府として、また
総理
大臣
として
国民
に説明すべき、しっかりとした対応をしていきたいと思っております。
風間昶
149
○
風間
昶君 基本的な考え方は、
総理
の考え方を伺いまして支持させていただきます。しかし、しかしというか、その手順について、事が起こったときの政府内での緊急
会議
、あるいはそれを与党とまた連携をどういうふうに取るかということについての若干のあれがあればいいかなというふうに思いましたものですから、今お伺いをさせていただきました。 そこで、
政治
と金の問題でありますが、昨日も決算
委員会
でも行われましたけれども、今日は
予算委員会
でありますから、(資料を示す)私たち
公明党
が連立政権に入ったのは九九年の七月要請を受け、十一月に連立政権ができた。それから二か月後に
政治家個人
への
企業
・
団体献金
禁止
を与党の中で
議論
をさせていただいて成立させていただいて、そして、その十一月には同じくあっせん利得処罰法を成立させていただきました。そして、二〇〇二年の七月にいわゆる公共事業発注者の側の官製談合防止法を成立をさせていただきました。 同時に、国会
改革
もしなければならないということで
国会議員
の特権の廃止も進んで今おるわけであります。勤続二十五年以上の
議員
の皆さん方の月額三十万円の
お金
が廃止になるというのも決まったわけでありますけれども、問題は、下に書いてありますように、現在の課題として残っているのがこれだけあるんだと、少なくとも。 参議院も苦い経験がありまして、オレンジ疑惑で逮捕された
議員
がいらっしゃいました。そのときも、友部元
議員
のときも、逮捕されてから退職に至るまで四年数か月、どのぐらい
お金
が歳費、諸手当含めて払われたかと、
総理
、御存じですか、ざっと、四年数か月。──分かりません。歳費四年分計算すれば分かるんですが、一億五千三百万円ぐらいが支払われました。これは大変な額でございます。 それで、今回も
坂井衆議院議員
が収支報告書の虚偽記載を
秘書
と共謀して行ったということで逮捕されましたけれども、逮捕されても歳費、諸手当を支払わなきゃならない、支払われるという、歳費法という
法律
があるようでございますけれども、このことについて、私は、四年の数か月の一億五千三百万円もの多くの
国民
の皆さん方の
税金
が払われたということについて、こういったような事例においては、私は、支払をやっぱり凍結するか、あるいは預かりをしておいて、無罪であるということが分かれば改めてお返しするといったことも私は必要ではないかというふうに思っておりますが、
総理
の率直な御感想を伺いたいと思いますけれども。
小泉純一郎
150
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) なかなかいい
提案
だなと思います。これはやっぱり
各党
で協議する価値のある
提案
だと思っております。現に、辞職勧告、
議員
が逮捕されて辞職勧告決議案が決議されても辞職しない
議員
が過去にもいたわけでありますので、そういう方に対してどういう対応を取るかというものも含めて、今の御意見、一つの
提案
として今後私は協議する価値のある
提案
だと思っております。
風間昶
151
○
風間
昶君 私どもはやっぱり一貫して、
国民
の皆さん方の
政治
不信を払拭されるためにも、
国民
の多くの方々から歳費としていただいている中で
政治活動
をしているわけでありますから、より襟を正さなければならないはずなのにもかかわらずこういうことが起こっているということについて、やっぱり一方では厳罰も含めた処理が必要ではないかというふうに思っているんです。 バッジを外せばただの人という言葉がありますけれども、ただの人よりももっと私はきつい仕置きをしていかなければならない、つまり、刑が確定すればですよ。そういうことも考えていかなきゃならないということに私は思っておるわけであります。 そこで、
政治献金
の話にさせていただきますけれども、これまで行ってきた
献金
の
議論
というのは、
政治資金
が正しく書かれていて、記載されていて、それで
政治資金
収支報告書が正しく報告されているということが前提で、それが正しくされているから
献金
が多いとか少ないとかというような
議論
になっていたわけでありますけれども、むしろ帳簿に載せない
部分
がどうなのかということの、いわゆるやみ
献金
、こういうことについてはきちっとやっておかないと、
献金
の
規制
を幾ら
議論
しても、私はその前の段階のことをきちっとやらなきゃならないんでないかというふうに思っておるわけであります。したがいまして、収支報告書の在り方がやっぱり一つの大きな
議論
になろうかと思います。 そこで、
一般
に収支報告書に関する犯罪というのは、第一義的には記載をしなければならないという会計
責任者
が処罰対象になって、
議員
というのは、その会計
責任者
を監督
責任
するという立場で、その注意を怠ったときに処罰されるというふうになっているわけでありますから。しかし、そうはいっても、私は、それがなくならないんだったら、収支報告書そのものの作成、提出を
議員
、直接やるという、そういう大変なこれはまた
政治活動
にプラスしたことになるわけでありますが、しかし
政治活動
をしていく基本の問題ですから、
議員
自らが関与して
責任
持って提出というような仕組みを私は考えた方がいいんでないかというふうに思いますが、どうでしょうか。
小泉純一郎
152
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 私は、今、
政治家
に対しては
資金管理団体
、一つしか認められておりません。そうであると私は承知しております。 そういう際に、この
資金管理団体
を扱う
責任者
が決まっているという点に対して、
議員
はその
責任者
に対してしっかりと
法律
を守るように注意しろと指示出すのは当然だと思いますし、その
資金
の扱いについては十分そういうことができるような人を
責任者
に充てるべきだと思っておりまして、果たして
議員
がそこまで、本来の
政策活動
忙しいのに
資金集め
にかかわることができるかどうか、実際、
政治活動
している身において。 そういう点も考えて、何でもかんでも
議員
、これ、言わば本来の
活動
からいえば、
議員
になれば、煩わしい仕事ですよね。
政策活動
、国会で
質問
の準備もしなきゃいかぬ。
国民
に対して説明もしなきゃならぬ。それ、一々駆けずり回って、
お金
も集めなきゃいかぬ、票も集めなきゃいかぬ。それ全部
議員
に
責任
負わせるというよりも、やっぱり
信頼
、人がいるんですから、そういうの、役割分担というか、そのためにこの
責任者
が処罰されたら
議員
に掛かってくるわけですから。 私は、今の
状況
でも、しっかりと監督し、
信頼
する人を
責任者
に充てることによって十分今の
法律
で機能できるんじゃないかと思っております。
風間昶
153
○
風間
昶君 やや、私の印象では、
総理
の今の御発言は後退しているかなというふうに思い、
現実
には、しかし確かに、おっしゃるように、
政治活動
と
資金集め
と、そしてそれを、収支報告書の提出を
議員
自らがやるというのはなかなか大変だということも分かります。 したがいまして、そうすると私は、外部監査を含めた、例えば公認会計士の方々を、まあ契約にするかどうかは別にして、そのやり方で
議員
の様々な
資金管理団体
やあるいは
政党支部
や後援会に入っているお財布の中身をチェックする体制を私は作るべきではないかと思いますし、フランスでは全国的に審査
委員会
というのも、どういうものかまだ十分私も調べておりませんが、あるわけでありますから、これも私は検討に値する一項目ではないかと思いますけれども、このことについてどう思いますか。
小泉純一郎
154
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 現在、
政党支部
等に対しては極めて厳しい
資金
の使途の制限がありますので、恐らく多くの
事務所
では税理士さん等にお願いしているんじゃないでしょうか。 私は、こういう問題についても、今、
自民党
でそういう意見が出ているのも承知しております。だから、今後どうあるべきか、将来の問題として検討課題になっておりますので、この点については、やっぱり党内におきましても
各党
の協議の場においても
議論
の対象にしてもいいのではないかなと思っております。
風間昶
155
○
風間
昶君 おっしゃるとおりで、そこで、
政党支部
に対する
献金
の問題で、我が党の神崎代表が今年の二月に、一
企業
からの同一
政党支部
に対する
献金
、今は最大一億までいいわけでありますから、それを百五十万、一年間、
上限
とする案を
提案
いたしました。つまり、この現在の課題の三項目めにあります
政党支部
への
企業献金
を制限と、
上限
を作るということを
提案
させていただきまして、同時に、一つ、今、
総理
は一つというふうにおっしゃっておりましたけれども、支部をたくさん作ればまたそれは問題に私はなるわけでありますから、つまり、
献金
が分散されていくことになりますので、その支部の数も、私は、
選挙
区とかあるいは行政区単位でやる、これは検討を要しますが、制限をすると。支部数、
政党支部
数の制限を加えるべきだというふうに私は思うのです。これは四番目の
政党支部
の数に
上限
をという考え方でありまして、これは大変きつい話でありますけれども、ここまできちっとやっていくということの流れをやっぱり作っていくことが大事じゃないかと。それこそが正に構造
改革
、
政治
の中における構造
改革
、
政治家
改革
の、私は
小泉
総理
の一つの柱になっていくべきものだと思いますが、お考えを伺いたいと思います。
小泉純一郎
156
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
公明党
の皆さんから、
政治献金
の額の
上限
について、今の
上限
よりももっと低く抑えるべきではないかという
提案
を受けているのは承知しております。また、
政党支部
の数についてももっと制限していいんじゃないかという
議論
も伺っておりますし、この問題について、
自民党
内でも
公明党
の案を真剣に検討しようという相談をしているということも承知しております。私も、
公明党
の皆さんのこの
提案
につきまして、一つの考えであり、制限額というものをもっと低くしてもいいんじゃないかということで、真剣に検討してくれと
幹事長
に指示を出しております。 また、
議員個人
の
活動
が
制約
される中で、
政党
本位の
選挙
にしようということで、
政党支部
の
活動
をもっと活発にしようということになっているわけでありまして、
各党
によって
政党
活動
違うし、それから、比例代表という
制度
が設けられてから、
選挙
区で
活動
する方と、比例の名簿だけで
選挙
運動しなくていいという
政党
もあるようであります。だから、
政党
の
活動
も党によって
活動
状況
は違う、
候補者
も
個人
によって
政党
によって
活動
の仕方が違う、そういうこともありますので、私は一律ということはなかなか難しいと思いますが、各
政党
の事情にも配慮しながら、より分かりやすいような
政党支部
の在り方について
公明党
の皆さんの
提案
というものも、
自民党
も真剣に検討して、また
各党
、
政党
の在り方が違いますから、
活動
の在り方も違いますので、どういう
改善措置
がいいかということは今後も真剣に検討していかなきゃならぬと思っておりまして、今国会中に、検討だけでなくて成果が得られるように結論を出していきたいと思っております。
風間昶
157
○
風間
昶君 非常に
総理
の前向きな、新たな、今国会中での成案を得るべく
議論
をしていくという答弁をいただきました。正に今、
総理
がおっしゃったように、
政党支部
の設置というのは
政党
の
政治活動
の自由にかかわるものだから本来
規制
を行うべきではないとも言えるわけで、その
部分
をやっぱりしんしゃくしたものにしていかなきゃならないと。 私たちは、
企業
、
団体
の皆さん方からの
献金
が
政党支部
に行く
お金
を年間百五十万円に絞り、なおかつその
政党
の数も一つに、あるいは幾つかに絞る、
上限
を設けるというふうに
提案
をさせていただきましたけれども、昨年の夏だったか、
自民党
の
有識者懇談会
の中でも、
政党支部
から
資金管理団体
に行く、
企業
、
団体
の
献金
が
政党支部
に行く場合、それから
政党支部
から
資金管理団体
に、財布のところに行く、そこについての
議論
が
有識者懇談会
であったというふうに聞いております。還流を
規制
するというやつです。
政党支部
から
資金管理団体
への還流を
規制
するという
提言
があったというふうに承知していますけれども、その検討
状況
を、
総理
、把握されていらっしゃいましたら、またその
部分
についての
規制
についての見解を伺いたいと思いますけれども。
小泉純一郎
158
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
自民党
におきましては、
議員
以外の有識者も含めた
政治資金等
に関する懇談会を設けて
提言
を受けております。今、その
提言
を参考にしながら、どのようにこれを実現していくかということは、
政党支部
の在り方についても
提言
されておりますので、こういうものを参考にして、今言ったような考え方で検討を進めて結論を出していかなきゃいかぬなと思っております。
風間昶
159
○
風間
昶君 その中で、いわゆる
企業
・
団体献金
の
規制
を求める中で、特に先ごろは、問題になっているのは
公共事業受注企業
からの
献金
の問題であります。 この問題についても、
総理
は去年のたしか三月だったと思いますけれども、公共事業の受注
企業
からの
政党
への
献金
に対しての
規制
を強化しなきゃならないというふうに指示をされました。
自民党
の
有識者懇談会
が、公共事業受注額が
一定
の割合を超えた
企業
から
献金
をもらうことを制限する、あるいは入札に関して行政処分を受けた
企業
からの
部分
での
献金
を
一定
期間
禁止
するということを
提言
まとめました。それはもう
総理
も御存じだと思います。そしてさらに、今年の一月に入って
総理
は再び
献金
規制
について指示、二回行っています。 しかし、なかなか見直しの作業
状況
が進展していないのも実情ではないかというふうに予測されるわけでありますけれども、
公共事業受注企業
からの
献金
規制
について、公共事業の規模の線引きというのは難しいという
部分
もあろうかと思いますし、また、公共事業は何かを作るというだけじゃなくて、作るための資材、物品の納入から、そういうことも含めると、なかなか線引きが、どこからどこまでということをはっきりさせるというのも困難な
部分
はあるとは思いますけれども、しかし
規制
を指示、
総理
は二回されています。いいですか、覚えてないかもしれませんけれども、去年の三月一回、今年の一月一回やっています。二度にわたって指示を
総理
はされていらっしゃるわけでありますけれども、今のその指示に対して、やっぱり指示出しっ放しじゃ駄目なんで、どういうふうになっているのかということも
総理
、把握していただいて、更にどう改善していくのかというのを今国会でやっていかなきゃならないかと思っておりますが、どうでしょうか。
小泉純一郎
160
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 確かに、公共工事の受注の割合が
一定
割合を超えた
企業
は
寄附
限度額を制限するという方向で今検討を進めておりまして、党としても、現在
赤字企業
で配当がない
企業
からは
法律
では認められていても自粛しようということで対応しておりますが、今後もこの問題につきましては、どういう制限がいいのかということを今検討中でありますので、これもやっぱり
各党
各
会派
、与党内、それぞれ意見がありますので、実現できるように指示を出しておりますので、しばらく時間の猶予をいただきまして、これは成果が出るように改善していきたいと思っております。
風間昶
161
○
風間
昶君 終わります。
総理
、風邪声のようでありますし、また、午前中は空気が大変この
委員会
は悪かった。うがいをして臨んでいただきたいというふうに思います。 終わります。
陣内孝雄
162
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 以上で
風間
昶君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) ─────────────
陣内孝雄
163
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 次に、
大門実紀史
君の
質疑
を行います。
大門実紀史
君。
大門実紀史
164
○
大門実紀史
君
日本共産党
の
大門実紀史
です。 最初に、
坂井衆議院議員
の問題についてお聞きをいたします。 坂口
厚生労働大臣
にお聞きいたしますけれども、坂井
議員
と
関係
のあった人材派遣会社でありますが、
日本
マンパワー、アデコキャリアスタッフ並びにアデコキャリアスタッフ九州、そして旧キャリアスタッフ、この四社への補助金、委託助成金の各社ごとの過去五年間の総額を教えていただけますか。
坂口力
165
○
国務大臣
(坂口力君) お尋ねの四社に対しまして支給しております助成金についてでありますが、現在把握できている範囲で
お答え
をさせていただきたいというふうに思いますが、まず派遣労働者の雇用管理に必要となるいわゆる研修
費用
を派遣元の事業主に対しまして助成する派遣労働者雇用管理研修助成金がございますが、これは過去五年間で旧キャリアスタッフ社に合計で十四万円、それからアデコキャリアスタッフ社に対しまして合計で四十二万一千円を支給いたしております。 それから、高齢者や障害者等、特に就職が困難な者を雇い入れた事業主に対しまして賃金の一部を助成いたしますところの特定求職者雇用開発助成金がございますが、これにつきましては過去五年間で
日本
マンパワー社に合計九十四万七千円を支給いたしております。 また、労働者が育児休業を取得する場合に代替要員を確保した事業主に対しまして
一定
額を助成することになっておりますが、その育児休業代替要員確保等助成金につきまして、過去五年間で
日本
マンパワー社に合計二十万円を支給しているところでございます。
大門実紀史
166
○
大門実紀史
君 ありがとうございます。 四社とも国から助成を、助成金を受けていたということだと思います。
委員長
、資料の配付をお願いしたいと思います。 〔資料配付〕
大門実紀史
167
○
大門実紀史
君 今お配りいたしておりますが、我が党が調べたところによりますと、この人材派遣会社から坂井
議員
への
献金
は、報道で言われています一億二千万の裏
献金
以外に、
政治資金規正法
に基づく表の
献金
といいますか、それも行われております。 今資料をお配りいたしておりますけれども、先ほど申し上げました四社以外に、今調べている最中で判明した分だけですけれども、お手元にあるように、アデコキャリアスタッフ九州は、九九年から二〇〇一年までで二百二十万円
献金
をしております。
日本
マンパワーは、二〇〇一年ですが、百万円と。ちなみに、小野会長も三年間でいきますと五百万円の
献金
をされておりますし、古賀社長も百万円の
献金
をされております。 坂口
大臣
にお聞きいたしますけれども、こういう国から助成金を受けている
企業
の
政治献金
というのは法に触れると思いますが、いかがですか。
坂口力
168
○
国務大臣
(坂口力君) 今ちょっと御
質問
の趣旨が十分に分かりませんでしたが、私の方の
厚生労働
省の
関係
のことでございましょうか。
大門実紀史
169
○
大門実紀史
君 御存じなければ私の方で説明いたします。 こういう国から助成金を受けている会社が
献金
をやるというのは、
政治資金規正法
二十二条の
寄附
の質的制限というのに引っ掛かるわけです。国から助成金を受けているところが
政治献金
をするというのは認められていないということなんですけれども。 私は、坂井
議員
がこの助成事業にも大きな役割を果たしたんではないかというふうに疑惑を持つわけですけれども、坂口
厚生労働大臣
、
厚生労働
省として調査をされるべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
坂口力
170
○
国務大臣
(坂口力君) 先ほど挙げましたものにつきましては、これはいずれも事務的にすべて処理しておるものでございますから、
政治
的に左右されるものではございません。したがいまして、先ほど挙げましたものにつきましては事務的に処理されたというふうに思っておりますが、全体につきましては、私たちも誤りがあってはならないわけでございますから、振り返ってチェックすべきところはチェックをしたいと思っております。
大門実紀史
171
○
大門実紀史
君 是非、自ら調査をしていただきたいと。そういう、こういうときにきちっと各省庁がそれぞれで起きた問題、緊張感を持って自ら律して、積極的に調査をするというふうなものがないから今までこういうことが繰り返されてきたと思いますので、是非調査をお願いしたいと思います。我が党もこの問題、引き続き追及をしていきたいと思います。 次に、
大島
農水
大臣
関係
の
質問
をさせていただきます。
大島
農水
大臣
の地元であります八戸市で、二〇〇一年十二月に市発注の建設工事の入札参加者の談合に関する排除勧告が出たと思いますけれども、これ、
公正取引委員会
にお聞きしますが、この談合に、八戸市の談合にかかわった業者の数と課徴金の金額は幾らになるか、教えてください。
鈴木孝之
172
○
政府参考人
(鈴木孝之君)
お答え
申し上げます。 お尋ねの
事件
におきましては、二〇〇一年、昨年、十二月に勧告をいたしまして、全者応諾いたしましたので昨年の一月に審決を発しております。 その対象となりました事業者数は、土木一式工事で百四十二名、建築一式工事で七十七名、舗装工事で三十九名でございまして、重複を除きました実数で百八十二名でございます。 その後、課徴金の算定手続に入りまして、昨年の十二月に課徴金納付命令を発出しておりまして、その対象となりました
企業
数は、実数で百二十八名、命じました課徴金の合計金額は五億七千七百十六万円でございます。
大門実紀史
173
○
大門実紀史
君 資料の二をごらんいただきたいと思います。この資料の二は、この談合排除勧告を受けた業者から
大島
農水
大臣
への
献金
のリストです。これは
資金管理団体
、
政党支部
合わせてですが、約三千七百万円の
献金
が行われております。
大島
大臣
にお聞きいたしますけれども、この
献金
、返還されましたか。
大島理森
174
○
国務大臣
(
大島
理森君) 返還はいたしておりません。
大門実紀史
175
○
大門実紀史
君
小泉
総理
に少しお伺いしますけれども、
小泉
総理
は厚生
大臣
の時代に、談合で摘発された病院寝具のリース会社ワタキューセイモアから、当時二十万円の
献金
を受けられておりましたけれども、これはもう談合がはっきりした談合業者ということで、その
献金
を返還されていると思いますが、いかがですか。
小泉純一郎
176
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君)
平成
八年十二月十一日の参議院
予算委員会
で答弁したとおり、
政治献金
は返却いたしました。
大門実紀史
177
○
大門実紀史
君 私、申し上げたいのは、談合で公共事業の受注あるいは金額を決めるということは、これはもう既に
事件
ではっきりしているとおり、高い金額につり上げられるわけです。 この八戸市の談合でも、公取の勧告で違反行為の中身として、受注価格の低落防止を図るために談合した、金額を上げるために談合したということははっきりと指摘されております。しかも、落札率はほとんどもう九八%以上だったわけですね。 こういう業者からこの資料にあるとおり三千七百万円も巨額の
献金
を受け取ると。つまり、これは談合で浮いた
お金
から、業者が受け取った
お金
から
献金
をしたと、受け取ったというふうに思われても仕方がないわけですね。ですから、皆さん返還してきたわけです。少なくとも即刻この三千七百万円、返還されるべきだと思いますが、いかがですか。
大島理森
178
○
国務大臣
(
大島
理森君) 私は、この事実は新聞報道で知ったわけではありますが、
政治資金規正法
にのっとって、それ以前に善意として私どもに寄せていただいた、そういうことでございますので、今それを返還するということがどうであるのか。私は、
政治資金規正法
にのっとってこのようにきちっと皆さんの前に明らかにしているということでいいのではないかなと、このように思います。
大門実紀史
179
○
大門実紀史
君 私が申し上げているのは
政治資金規正法
の問題ではございません。
政治家
としての道義的な問題も含めて、過去、皆さん返還してきたと。
小泉
総理
だけではないんです。私、返還の例を調べてみましたら、森前
総理
も金沢で談合
事件
があったときに、そこから受けた
献金
を二〇〇〇年四月に返却されております。萩山前防衛庁副
長官
も、同じく談合業者と分かったときに後で百六十八万、返却されております。例の鈴木宗男
議員
も、鈴木宗男さんも、例の入札停止のやまりんですね、ここで入札停止というような業者になったと分かったときに四百万円、九八年十二月に返却をされています。あの鈴木さんでさえ、鈴木宗男さんでさえ返却しているわけですね。どうして返されないんですか。
大島理森
180
○
国務大臣
(
大島
理森君) 公正取引法上の問題は問題として、その方々が課徴金という形で責務を負うんだろうと思いますが、私自身どもにそういう問題について今返却しなさいと、こういうふうな御
質問
でございますが、その点は、既に以前に
政治資金規正法
にのっとって、そして
政治活動
、
政党
活動
に対しての志ということの中でのお気持ち、そういうものをまたどう考えたらいいかということを考えると、それはそれとして、私どもとしてはむしろしっかりとした
政治
をやることの方がいいのではないかと、こういうふうに思っております。
大門実紀史
181
○
大門実紀史
君 全然私が申し上げている意味がお分かりではないと思うんですが。 みんな返してきたんですね。なぜかといいますと、先ほど説明したとおりです。その談合によって生まれた
献金
である可能性があると。すなわち、市民、
国民
の
税金
が談合でつり上げられて、そしてあなたのところに行った可能性があると。そういう疑いを持たれてはたまらないから、皆さん返還されているわけです。それを申し上げているんですが、もし返還されないとなると、閣僚の中で談合
企業
から
献金
をもらって返還しないのはあなただけということになりますが。
大島理森
182
○
国務大臣
(
大島
理森君) 談合と言われるその結果から生まれた
資金
として、皆さんがそういうふうにされたという
関係
が私は定かでないんだろうと思うんです。したがって、そういうふうなことと、
政治資金
としてもう数年前にいただいて、それを
活動資金
としてという思いというものがあると思うんです。 したがって、今、
委員
がその疑いがあると、こう言われましたが、その疑いがあるかどうか、私自身、そこの因果
関係
というものをもう一度こう調べてはみたいと、このように思います。
大門実紀史
183
○
大門実紀史
君 どうやってお調べになるんですか。
大島理森
184
○
国務大臣
(
大島
理森君) それは、その事実があったもの等々の月日というのもあるんだろうと思いますし、しかしまた、その方々の思いというのもあるんだろうと思いますので、そういうものをどうであったか聞いてみたいと、このように思います。
大門実紀史
185
○
大門実紀史
君 そういう問題ではないんです。あなたの
国会議員
として、あるいは
大臣
としての資質が問われる問題なんです。御自分でそれは決断して、即刻耳をそろえて返すべきだと思いますが、聞いても同じ答えだと思いますので、
総理
に伺いますけれども、こういう談合
企業
からの
献金
さえ返さない、こういう
大臣
についていかが思われますか。初めてになりますよ、返さないなんというのは。
小泉純一郎
186
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) いや、それは初めてかどうか私は分かりませんが、
法律
にのっとって処理されている。あと、どういう問題があるかというのは個々の
議員
の事情にもよると思います。また、
献金
する側の事情がどうなのか、それもありますので、御本人がどう判断されるかという問題でも私はあると思います。
大門実紀史
187
○
大門実紀史
君 そういう放任主義は御本人のためにもならないと思いますよ。あなたが任命権者ですから、きちっと談合
企業
の
献金
ぐらいはきちっと指導されるべきだというふうに申し上げておきたいと思います。 先日、この
委員会
で我が党の筆坂秀世参議院
議員
が取り上げた
公共事業受注企業
から
選挙
中に
大島
大臣
への
献金
があった問題、取り上げました。これは公選法違反、特定
寄附
の疑いがあると、引っ掛かる疑いがあるということで指摘をしたわけですけれども、そのとき指摘した六つの
企業
も、先ほど申し上げました八戸市の談合で摘発をされております。 そこで、この六つの
企業
について国直轄事業での落札率を調べてみました。資料三をごらんいただきたいというふうに思いますけれども、ちょっと小さな字で見にくいかも分かりませんが、結論申し上げますと、もうほとんど九八パー、これはリストは九八%以上ですけれども、落札率ですけれども、もう一〇〇%もあれば九九・何%もあるというふうな資料であります。 扇
国土交通大臣
にお伺いいたしますけれども、落札率というのは国土交通省の予定価格と受注価格のこの比率を示すわけですけれども、ほとんど一〇〇%近い。九六%ぐらい超えるともう談合だと言われていますけれども、もうほとんどこれ資料を見てもらっているとおり、一〇〇%に近いというふうな数字がこう並んでいるわけです。 一つの例を申し上げますと、この中のある業者ですが、国土交通省が二億二千八百万円で予定価格を想定したと、知らないはずの業者がほとんど二億二千八百の間近のところで落札をしていると。これはもう明らかにこんなことできるわけないんですよ、普通は。手品か透視能力があるか分かりませんけれども、絶対できないことですね、こんなぴったり合うということは。これはもう明らかに国が発注した公共事業で予定価格を知り得た、あるいは談合、口利き、こういう疑いが非常に濃い
部分
だと思いますが、
大臣
、いかが思われますか。
扇千景
188
○
国務大臣
(扇千景君) 今、大門
議員
からこの資料を示されまして、この資料の中身については私も今初めて拝見したものですから、ただ一番最後の、金額は書いてありませんけれども、九九・何%というほとんど一〇〇%に近いという数字がそろっているというのは、今この表を拝見して見ておりますけれども、これがすべて談合の疑いがあるということは私は少し言い過ぎではないかなと思っております。 それは中には、逆に建設業者に工事の積算というものを先に予定価格を公表することも今しておりますので、それに近い金額であるというものもあるのかないのか、これ金額書いてないものですからちょっと私には分かりませんけれども、少なくとも今おっしゃったように談合の疑いがあるということであれば、そのために皆さん方に作っていただいたあの入札と契約に関する適正化法、この入契法によって、私は、公取にもちろん入っていただくということがあの法案には義務付けられておりますので、私は先ほどからも、談合ということで既に今、その前の資料でも公取から、
委員会
より排除勧告を受けたものもあるわけですから、このように適正に私はされるものと思っておりますので、今いただいたこの表がすべて談合であると断言し得るには、今私の手元では材料はありませんし、もし疑いあるならば、これも公取が排除勧告なりあるいは検査にお入りになると思っていますけれども、そういう意味では、安ければいいというものでないということも公共工事としては大事なことだと思っております。
大門実紀史
189
○
大門実紀史
君 お示ししましたこの表が、もう談合でなければ考えられない、まぐれでこんなにぴたっと、九八%が七十六件もあるわけですよ。こんな出るわけありませんので、これは調査をきちっとしてもらいたいということだけ要望しておきます。 私、申し上げたいのは、談合というのは、過去に摘発された
事件
がすべてそうですけれども、必ず調整役と口利き役、こういうものが存在しております。 この間、
大島
大臣
は、
秘書
の口利き疑惑がずっと報道されたり、あるいは国会でも指摘されているわけですけれども、私、率直にお聞きいたしますが、国直轄のこの六業者が
関係
するこの工事に、あなた若しくはあなたの
秘書
が、
大臣
の
秘書
が関与されたことはありませんか。
大島理森
190
○
国務大臣
(
大島
理森君) 一切ございません。 宮内に様々な問題が報道されて、そして彼に問いただしたときもございますが、それは、発注者に対してどうだこうだというそういう、言われているそういうふうな口利きというのは
委員
が何を示すのか私は分かりませんけれども、そういうことはございませんということは報告として受けております。また、どこでどういう発注があるかなんというのも私は全く存じ上げません。
大門実紀史
191
○
大門実紀史
君 その宮内
秘書
含めて、従来からお願いしています
参考人
を呼んでいただくことを理事会で協議いただきたいと思います。
総理
、私、お伺いしたいんですけれども、今日指摘しました、談合
企業
からもらった
献金
さえ返さない、談合
企業
の
献金
さえ返さない、こうやって次々と疑惑が出る、こういう
大臣
を私は本当にもういつまでも置いておかれることそのものが、本当に国政全体に、あるいは
国民
の暮らしにも農政にもマイナスになると思いますので、できるだけ速やかな判断をされて
辞任
を求めていきたいと、いただきたいと、もう辞めさせていただきたいということを申し上げたいと思います。
総理
にあと一言、一つだけ全体の問題を申し上げますけれども、この間、与党で
政治資金規正法
の見直しの
議論
が進んでおります。
上限
を設けるという話も出ておりますが、
自民党
の参議院の青木
幹事長
が、
上限
を設ける代わりに名前を非公表にしたらどうかと、こういう案が出ています。 私、この間の、ずっと何か問題が起きたらいろいろ
法律
をいじると、それでも一向になくならなかったのは、抜け道があったからだということを思います。だから一向になくならない。今度も、
上限
を設けるとか何か
改正
されるのかという話で、すぐ名前を非公表と。こんなことをしたらもうそもそも
政治資金規正法
の透明性が失われるわけですね。こんなことはとんでもないと思いますが、
総理
としてどうお考えですか。
小泉純一郎
192
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) これは、
政治資金
を集めて苦労されている方はよく分かると思うんですが、
政治資金
提供してくれないかと言うと、名前出るからそれだけは勘弁してくれと言われるんですよ。というと、公表しなきゃならない。で、今たしか五万円ですか、五万円以上は公表しなきゃならないと。あの人に
献金
するというのはこの収支報告書で分かる、そうすると、あれに
献金
しながらどうしておれに
献金
してくれないのかと、これが実に困るんだという、これはもう実情ですよ。そして、できたら、自分はだれに
献金
しているかというのは分からなければもっと
献金
したいんだという人も結構いるんです。そういう点も含めて、
献金
しやすいような形、これどうしたらいいかと、果たして五万円が適当なのかどうか、私はそういう点については一考を要してもいいんじゃないか。 やはり、
政治活動
する場合も、その
上限
は当然設けるべきです。
上限
は幾らかにすべきだということは、私はこれはいいと思います。しかし、どの程度の額が適当か。公表されたら困るという
献金
する側の立場、そういう点も考えて私は、
一定
の
制約
を設けることは結構だと思いますが、どの程度の
制約
がいいかというのは、やっぱり
各党
各
会派
で
議論
する余地があると思います。
陣内孝雄
193
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 時間が参りました。
大門実紀史
194
○
大門実紀史
君 重要な発言がありましたので。 名前を非公表にする、透明性を失うというのは、抜本的な改悪ですよ。
日本
マンパワーが毎月百万円……
陣内孝雄
195
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 時間でございますので、おまとめを願います。
大門実紀史
196
○
大門実紀史
君 全部裏に隠れてしまうわけですから、そういう方向での改悪は断固反対するということを申し上げて、私の
質問
を終わります。
陣内孝雄
197
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 以上で
大門実紀史
君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) ─────────────
陣内孝雄
198
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 次に、
平野
貞夫君の
質疑
を行います。
平野
貞夫君。
平野貞夫
199
○
平野
貞夫君
政治
倫理綱領の資料を配っていただきたいと思います。 〔資料配付〕
平野貞夫
200
○
平野
貞夫君
小泉
総理
、私、のどを痛めていまして、
総理
に風邪をうつさないように冷静にやりますので、よろしくお願いいたします。 経済といい外交といい、
日本
は本当に危機的
状況
だと思います。根本は、やはり
政治
に
信頼
を、まあそれは
国民
からだけじゃなくて、世界から
日本
の
政治
が
信頼
されることが大事だと思います。その本はやはり
政治
倫理の確立だと思います。 今朝から
法律
的
責任
の問題もあるいは道義的
政治家
の
責任
の問題いろいろありましたんですが、
総理
、昭和六十年に衆参両院で制定されました
政治
倫理綱領というのがあるんですが、これ、御承知だと思うんですが、お読みになったことございますか。
総理
と
大島
大臣
にお聞きしたい。
小泉純一郎
201
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) これは、私も何回も読んでおります。
大島理森
202
○
国務大臣
(
大島
理森君) 倫理綱領、これは、私も読まさせていただいたことはありますし、また、手帳にも書いてあります。時々読むことがございます。
平野貞夫
203
○
平野
貞夫君
総理
の親友の山崎拓
議員
が、議運、
衆議院
の議運の筆頭理事、それから中曽根
内閣
の官房副
長官
のころでして、私は事務局にいまして、山崎
議員
から原案作れと、いろいろ思い出の仕事の一つなんですが、「
政治
倫理の確立は、議会
政治
の根幹である。」という前文から始まりまして、五つの項目を持っています。 一つは、
政治
不信を招く公私混交を断つこと。それから二つ目が、不断に任務を果たす義務を有するという自覚をすること。それから三つ目に、特定の利益の実現を求めて公共の利益を損なわないようにすること。四つ目に、疑惑を持たれた場合には自ら真摯な態度をもって疑惑を解明し、その
責任
を明らかにすること。そして五つ目に、
国民
としての、
国民
の代表としてふさわしい高い
見識
を養うことという綱領なんですが、
小泉
総理
は、これを遵守といいますか、誠実に守ってこられましたか。お尋ねします。
小泉純一郎
204
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) はい。守ってきたつもりでございます。
平野貞夫
205
○
平野
貞夫君 YKKと言われる
政治家
の中で、
小泉
総理
以外の方の
お金
の集め方というのはしょっちゅう問題になっているんですが、その中では、割合
小泉
総理
は目立たなかった方なんですが、この
政治
倫理綱領が制定されたのが、申し上げましたように、
衆議院
では昭和六十年六月二十五日、参議院では少し後れまして六十年の十月十四日です。 今、
総理
はおおむね守ってきたというお話でございましたが、いろいろ話題になっております
総理
のファミリー、
総理
と言ったけれども、
小泉
ファミリー
企業
と言われるコンステレーション、アメリカの原子力航空母艦の名前にそっくりなんですが、この
企業
が設立されたのが昭和六十年の暮れなんですよね。 この
企業
は、
総理
の実弟の
私設秘書
の
小泉
正也さんを社長に、公設
秘書
の鍋倉さん取締役に、それから、現在
総理
秘書
官の飯島さんを監査役として発足していますが、こういうファミリー
企業
の設立、しかも
政治
倫理綱領ができたばっかり、これはこの
政治
倫理綱領を無視し、特に第一項の公私混交の
禁止
、それから第三項の特定の利益を求めて公共の利益を損なうことを
禁止
した項目に抵触、反するというふうに私は思いますが、御所見をいただきます。
小泉純一郎
206
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) それは、弟とはいえ社会人であります。私の
政治活動
の面において疑惑を招くような
活動
は一切しておりません。
平野貞夫
207
○
平野
貞夫君 疑惑を招く
活動
をしたかしないかということはまたこの次、後で聞きますが、要するにこの
企業
は、衆参両院
議員
の
議論
あるいは民間信用調査会社あるいはマスコミの調査によれば、会社の所在地は正也氏の自宅、従業員もいない、専用電話、これは
櫻井
議員
の資料によりますと
小泉
首相の地元
事務所
と同じ、専用電話は。ペーパーカンパニー、複数の
企業
とコンサルタント契約を結んでいた会社で、仲介料、悪く言えば口利き疑惑に利用されかねない、そういうものなんですよね。
政治
倫理というのは、
法律
で言うわけじゃございませんから、常識ですからね。これはやっぱり疑惑を掛けられてもしようがない設立の仕方、構成だったんじゃないですか。もう一度御所見を伺います。
小泉純一郎
208
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) そういう事実
関係
で実際あったならば別ですが、ないんですから。 今まで国会で取り上げられた例におきましても、肝心なところを隠ぺいして、いかにも疑惑がないのにあるかのような
質問
をされる。私も、これも
議員
としてどうかなと、本当に残念です。こういう在り方が本当にいいのかなと。あるなら別ですよ、口利き疑惑とか。入る余地がないところまでいかにもあるかのような
質問
をされて、否定しても、あるんだあるんだということを言われる。ないものはないとしか言いようがないじゃないですか。
平野貞夫
209
○
平野
貞夫君 私も、その法的
責任
を問うとか事実を確定、確認する能力も権限も持っていません。ただ、
総理
が就任されてこの話が、コンステレーションという会社の話が出されて、国会あるいはマスコミに出されて数か月後、解散しているというだけでもこれは疑惑なんですよ。 それから、疑惑があるかないかということは、
関係
する社長の兄である
総理
の判断することじゃございません。疑惑を持つか持たれるかということはこれは
国民
、持つかどうかということは
国民
あるいは主として
国会議員
、国会のあるいは
政党
の一つの仕事なんです。したがって、
小泉
総理
には疑惑をあるとかないとかと言う権限がないんですよ。したがって、疑惑を持たれた場合には、自ら真摯な態度を持って疑惑を解明し、その
責任
を明らかにする義務があるんです。これが
政治
倫理綱領なんですよ。よろしいですか。 となると、私たちは疑惑を持っているんですよ。それは
議論
の分かれることでしょう。私は断定はしませんよ。しかし、この疑惑がある以上、真摯な態度で解明しなきゃ駄目だ。そのためには、いろいろ
総理
、衆参両院で説明されておりますが、これはやっぱり
小泉
正也さん、社長である方に国会に
参考人
として来ていただいて、そして設立のねらい、経営の
状況
、何をやったか、これをやっぱり直接社長に、
小泉
社長に明らかにしてもらわなきゃ駄目だ。 この点については、この
政治
倫理綱領に従ってきたとおっしゃる
総理
の立場からして理解していただけると思いますが、いかがでございますか。
小泉純一郎
210
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 私は疑惑がないのにあるかのように言われて、ないと言っても信用しない、もうどんどんどんどん政争の具みたいに
参考人
要求。あると思えば、もう切りがない。週刊誌の報道を見ても、これはもう全くあることないことといいますか、ないことないことを報道している週刊誌もたくさんあるでしょう。こういうことを基にして、ないのにあるかのように、これ疑われたら切りがありませんよ。こんなことで本当にいいんでしょうか。私は、疑惑はないものはないと。どこに今までそういう疑惑があったか調査されているのか。私は、そこら辺は
平野
さんもよく分かっていただけると思うんです。自分の
活動
状況
、
政治家
の
活動
状況
、これは、やっぱりお互い
議員
同士で名誉というものもあります。これは、そういう点もよく考えていただきたいと思います。
平野貞夫
211
○
平野
貞夫君 私は、
小泉
総理
がこのことについては疑惑がないとおっしゃることについては、それはそれで一つの方針として結構ですよ。しかし、我々、
国民
も、我々野党も疑惑はあるということを言っているわけです。疑惑感じています。また、それの傍証も持っておるわけですから、これについては真摯に対応してもらわなければ、これはやっぱり
日本
の
政治
の
信頼
回復の元になると思います。 そこで、
委員長
にお願いしますが、
小泉
正也氏の当
委員会
への
参考人
招致を要請いたします。
陣内孝雄
212
○
委員長
(
陣内孝雄
君) ただいまの
平野
貞夫君の要求につきましては、その取扱いを後刻理事会で協議することといたします。
平野貞夫
213
○
平野
貞夫君 そこで
大島
大臣
、私、
大島
大臣
とは
衆議院
の事務局にいるころ、海部政権の副
長官
として湾岸紛争、島原の噴火あるいは
政治
改革
、私も職務として随分お手伝いいたしました。こういう、去年から
大臣
の問題が取り上げられることを私は本当に残念で、私も一々事実
関係
について──はっきり言って、私はそういうことはないと信じたい気持ちで一杯なんです。 私がまた法的
責任
を問うことを、かつての親友と言わしてもらいますが、その後も自自連立のときには政府
委員
制度
の廃止とか、あるいはクエスチョンタイムの
制度
を作るのに随分二人で苦労した、そういうものを共有しているんですが、ただ、
衆議院
法制局にああいうことを頼んだといいますか、要請したということについては、私は一言言いたい。 それに限定して言わしてもらいますが、あの話は、総合的に見まして、法解釈とか論点整理じゃないんですよ。やはり、
大臣
が
政治
倫理あるいは法的な問題で疑惑を受けた、それに対する疑惑の釈明、言い換えれば疑惑隠しに公的機関を使った、私はそういうことを言われてもしようがないと思いますよ、あの
状況
から見て。
衆議院
法制局に申し訳ないという気持ちございませんか。
大島理森
214
○
国務大臣
(
大島
理森君)
平野
委員
とのお付き合いは、
委員
も率直にお話をしていただきました。国会
改革
、
政治
改革
、あるいは様々な問題等で、
委員
部長の時代もよく承知して、正に職務としてお付き合いをいただきました。そういう中にありまして、今、法制局の問題をお話しされましたが、これは、テレビで見ておられる方もおりますので、私自身、やっぱりきちっとお話をしなきゃならぬと思います。 正に今日まで、昨年の十月から、時には野党の、
民主党
の何人かの
議員
が、週刊文春が発売される前に、そのゲラを持って
質問
されたこともございます。そして、今日は
質問
の内容が違いましたが、週刊文春に基づく
質問
がほとんどでございました。 私は、あれは十五日でございましたでしょうか、そういうふうな文春の取材が元
秘書
の問題であるということを私どもの
秘書
が報告を受けたものですから、当然に様々な調査をし、その上に立って法的解釈をしておかなきゃならぬという作業は十五日から既に始めておりました。弁護士さんにも相談してまいりました。私は、WTOのミニ閣僚
会議
を終えて、十五日の夜からそこに参画したわけですが、そういう
状況
の中で、自分としても、もちろん弁護士さんは弁護士さんとしての意見は様々ございましたが、ようやく論点整理がある程度できて、やはり
議員
立法にかかわる問題もある、そういう観点から法制局に
議員
としてお尋ねし、そのことをいただいたというのが事実でございます。 いずれにしても、昨年来、様々な元
秘書
の問題について、こういう国会で
議論
があるということ自体、私の不徳の致すところもあると思っております。
平野貞夫
215
○
平野
貞夫君 これもその
政治
倫理綱領の四項の、疑惑を持たれた場合に自ら真摯な態度をもって疑惑を解明する。これ、法制局に、いろいろ理屈言われましても、相談する話じゃないんですよ。それから、参議院の法制局、事務局というのは、参議院の先生方が非常に紳士ですから、宮沢俊義さんの憲法コンメンタールで運営できるんですよ、参議院は。ところが、
衆議院
というところは、これはやっぱり生の
政治
がぶつかるところでして、私だってあの辺まで持っていかないかぬような泥沼血沼のことをさせられてやっておるわけですよ。どうかそれはひとつ、余り法制局、事務局に、先生、人を知っているからといって、問題になることを持っていかれないようにしていきたいと思います。 ところで
総理
、
大島
大臣
は将来性のある
自民党
では貴重な
政治家
なんですよ。これ以上、何といいますか、こういう問題にさらされて、これ次の
選挙
あるいはこれからのことを考えたら、私、大変だと思うんですよ。 そこで、三月三日、
衆議院
の
予算委員会
で石井一
議員
の答弁に
大島
大臣
は、今、私が
総理
から辞めろとか言われることは、まだ言われたこともございませんし、だからとすれば、やらなければならないという、私は真意は辞めたいんじゃないかと思うんですよ。それをひとつ酌んでやってくれませんか。私は、言葉は言わなくても
大島
大臣
のあれ分かるんですよ。
大島理森
216
○
国務大臣
(
大島
理森君)
平野
委員
が私の心を
平野
流に解かれて今言われたわけですが、私は先ほども申し上げましたように、反省すべきはしなきゃならぬと。一方、WTOの問題がここにあって、ミニ閣僚
会議
も終え、そしてこれからが勝負であると思っております。また、法案は政府・与党内で調整が終わり、出させていただきました。農協
改革
もございます。 この
委員会
等々衆参で御指摘いただいたり、あるいは御忠告をいただいたり、そういうものを自ら本当に気持ちの中に整理整とんしながら、深く反省すべきものはしながら、身を律して、今の職責に全力を尽くすことが正にあの綱領にある私は
精神
ではないかと、こう思っておりますので、御忠告と御心配、ありがとうございました。
平野貞夫
217
○
平野
貞夫君 一言言わさせてください。 時間が来たから終わりますが、
総理
、構造
改革
、
規制
緩和、これはやるべきことはやらなきゃ駄目です。しかし、必ず腐敗が起こるんですよ。ブッシュ政権のエンロンだって、その問題でしょう。ですから、
政治
の
信頼
、
政治
倫理の確立というのは物すごく大事だと思うんですよ。それがなきゃやっていけません。 そういう意味で、やっぱり
自民党
の
政治
文化が
政治
と金の一番の根っこでございますから、これをやっぱり破壊することを
総理
にお願いして、終わります。
陣内孝雄
218
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 以上で
平野
貞夫君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) ─────────────
陣内孝雄
219
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 次に、
大脇
雅子
君の
質疑
を行います。
大脇
雅子
君。
大脇雅子
220
○
大脇
雅子
君 最後になりましたが、今までの
質疑
を聞いておりまして、私は気持ちの上でどうしても
大島
農林
大臣
に申し上げなければならないと思いまして、ここに潔く
辞任
をされるべきではないかという思いを述べさせていただきたいと思います。 複数の疑惑に新しい疑惑が加わりました。ますます疑惑は深まりつつあります。さらに、法制局の答弁作成など、公私混同、立場をわきまえない行動というものも
国民
にとってはあきれた印象を持たざるを得ないと思います。さらに、談合をした
企業
からの
献金
について
お金
を返さないなどというのは、倫理観の麻痺も事ここに極まれりと思わざるを得ません。この
政治
不信がますます深まり、そして重要な
農林水産
行政が停滞していくということは見るに忍びないという
状況
だと思います。 どうか
大島
大臣
、潔く
辞任
をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
大島理森
221
○
国務大臣
(
大島
理森君) 先ほども申し上げましたが、様々な疑惑と先生がおっしゃれば、それは先生の一つの評価あるいは考え方かもしれません。 私自身、週刊文春に報道された中で明らかに違うところについては提訴もさせていただいておりますし、また指摘された問題については全力を挙げて調査をし報告もいたしておりますし、また事実として認めるところは認めているわけでございます。 しかし、そういう
状況
の中で、自分の不徳の致すところもある、反省しなければならないところもある、そういうことをしっかりと自分の頭の中、心の中で整理し、身を律して、今お話が出されました農政の問題に今日までも全力を挙げて取り組んでまいりましたし、これからもそのような決意で臨みたいと思っております。
大脇雅子
222
○
大脇
雅子
君
総理
にお尋ねいたします。
総理
は、
大島
大臣
にこの件に関しては調査、説明を求められました。今までの
議論
を聞かれて、かくも長期にわたって新聞から週刊誌、そして国会の審議における時間を経過いたしまして、これで十分だと思っておられるのでしょうか。任命
責任者
としてどのように
責任
を感じておられるのか、お尋ねいたします。
小泉純一郎
223
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 本来、
農林水産大臣
としての仕事はたくさんあります。それが、本来の職務とは別の問題でいろいろ時間を取られるということに対して
大島
大臣
の苦しさもあると思います。しかし同時に、
大臣
としての職責を果たさなきゃならない。もう今や
農林水産
問題というのは国内問題だけではありません。国際間の協議、あるいは
農林水産
省だけでなくて関連する省庁との折衝、もう実に幅広く多くの問題を抱えているわけでありまして、その御苦労は私も十分察しております。 そういう中にあって、こういう自らの問題に関しても説明しなきゃならないということで努力されておりますので、この問題に真摯に説明すると同時に、本来の
農林水産大臣
としての職責を十分果たしていただけることを強く期待しております。
大脇雅子
224
○
大脇
雅子
君 あえて申しますが、人心一新、ここは
大島
大臣
の
辞任
をされることしか私どもに希望を与える道はないと思います。 さらに坂井
議員
の、巨額なやみ
献金
で逮捕されました。派遣労働はこのところ業務の拡大から自由化、一兆円産業と言われましたものが二兆円産業に発展をし、過去にない規模の
予算
が、民間委託の名の下に、訓練給付金とか緊急地域雇用特別交付金の中で交付されております。それと軌を一にするように派遣労働者の給与は低下いたしまして、中途解約等、労働条件の低下や使い捨てが進んでいる、その中でのこの巨額
献金
。やみ
献金
で
政治資金規正法
に違反したということではなくて、これは私は構造的な問題だととらえなければならないと思っております。
総理
にお尋ねいたします。
自民党
の
有識者懇談会
の報告も出ておりますが、これもたなざらし。慢性的な汚職に対してどのように取り組まれるつもりか。坂井
議員
は森派の、
総理
と同じ派閥の
議員
であります。ホームページなどを見ますと、私はこのように出世街道を走ったというような言葉も出るようなものが掲載されております。 今後の取組、そしてこの
事件
をどのようにお考えかお尋ねをいたしまして、私の
質問
といたします。
小泉純一郎
225
○
内閣総理大臣
(
小泉純一郎
君) 坂井
議員
が
自民党
議員
であったということに関しましては、
自民党
総裁としても大変残念であり、こういうことを出さないように、今後も
自民党
議員
に対しましてはよく
法律
というものをわきまえて対処しなきゃならない。 同時に、現在、
自民党
としても今まで
政治
と金の問題にどう対応するかという
法律
改正
を度々やってまいりましたけれども、今
各党
でいろいろな
提案
が出ております。
自民党
でも有識者の
提言
を受けて、改善すべき余地があるのではないかという
提言
を受けておりますので、こういう問題については、何回法を改めても法を破る者が出てきてこういう不祥事を出す。もう一歩改善できる措置はないものかということを率直に、本当に胸襟を開いて、
お互い政治活動
に要する
資金
というものをどうやって調達したらいいのか、また使ったらいいかということをよく検討して、今国会中に
改善措置
を講じなければならないと思っております。
大脇雅子
226
○
大脇
雅子
君 終わります。
陣内孝雄
227
○
委員長
(
陣内孝雄
君) 以上で
大脇
雅子
君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) これにて
政治資金等
に関する
集中審議
は終了いたしました。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十二分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕