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2003-06-11 第156回国会 参議院 本会議 第32号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十五年六月十一日(水曜日) 午前十時一分
開議
━━━━━━━━━━━━━
○
議事日程
第三十二号
平成
十五年六月十一日 午前十時
開議
第一
使用済燃料管理
及び
放射性廃棄物管理
の 安全に関する
条約
の
締結
について
承認
を求め るの件(
衆議院送付
) 第二 過度に
傷害
を与え又は無
差別
に
効果
を及 ぼすことがあると認められる
通常兵器
の
使用
の
禁止
又は
制限
に関する
条約
第一条の
改正
の
受諾
について
承認
を求めるの件(
衆議院送付
) 第三
特定産業廃棄物
に起因する支障の
除去等
に関する
特別措置法案
(
内閣提出
、
衆議院
送 付) 第四
廃棄物
の処理及び清掃に関する
法律
の一 部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
) 第五
電気事業法
及び
ガス事業法
の一部を
改正
する等の
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の
会議
に付した案件 一、
成田国際空港株式会社法案
(
趣旨説明
) 以下
議事日程
のとおり ─────・─────
倉田寛之
1
○
議長
(
倉田寛之
君) これより
会議
を開きます。 この際、
日程
に追加して、
成田国際空港株式会社法案
について、
提出者
の
趣旨説明
を求めたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
倉田寛之
2
○
議長
(
倉田寛之
君) 御
異議
ないと認めます。
扇国土交通大臣
。 〔
国務大臣扇千景
君
登壇
、
拍手
〕
扇千景
3
○
国務大臣
(
扇千景
君)
成田国際空港株式会社法案
につきまして、その
趣旨
を御
説明
申し上げます。
新東京国際空港公団
については、
特殊法人等改革基本法
に基づき
平成
十三年十二月に閣議決定された
特殊法人等整理合理化計画
において、
民営化
に向け
平成
十四年中に政府において
結論
を得ることとされております。これを踏まえて
検討
を進めてきた結果、昨年十二月に閣議決定された「
道路関係
四
公団
、
国際拠点空港
及び
政策金融機関
の
改革
について」において、
平成
十六年度に
全額国出資
の
特殊会社
とすることとされました。このため、新たに設立する
特殊会社
の
設置根拠法
を制定する必要があります。 このような
趣旨
から、このたびこの
法案
を提案することとした次第でございます。 次に、この
法律案
の概要について御
説明
を申し上げます。 第一に、
新東京国際空港公団
を解散するとともに、その業務を引き継ぐ
特殊会社
として
成田国際空港株式会社
を設立することとしております。 第二に、
会社
の
目的
は、
成田国際空港
の
設置
及び
管理
を
効率
的に行うこと等により、
航空輸送
の
利用者
の
利便
の
向上
を図り、もって
航空
の総合的な発達に資するとともに、
我が国
の
産業
、
観光等
の
国際競争力
の
強化
に寄与することとし、そのために行う
事業
の
範囲等
を定めることといたしております。 第三に、
会社
に対する国の助成及び
監督
に関する
事項
を定めることとしております。 第四に、
公団
から
会社
への
事業
の
承継
に伴う
権利義務
の
承継
について定めております。 そのほか、
所要
の
経過措置等
に関する
事項
を定めております。 なお、
公団
から
会社
への移行の期日は
平成
十六年四月一日と定めることといたしております。 以上が
成田国際空港株式会社法案
の
趣旨
でございます。 ありがとうございました。(
拍手
) ─────────────
倉田寛之
4
○
議長
(
倉田寛之
君) ただいまの
趣旨説明
に対し、
質疑
の通告がございます。発言を許します。
ツルネンマルテイ
君。 〔
ツルネンマルテイ
君
登壇
、
拍手
〕
ツルネンマルテイ
5
○
ツルネンマルテイ
君 帰化した
日本人
、
ツルネンマルテイ
です。
民主党
・新緑風会を代表して、ただいま
議題
になりました
成田国際空港株式会社法案
について、
扇国土交通大臣
に
質問
させていただきます。 本
会議
での
質問
は私にとって初めてですので、
法案
に関する
質問
に入る前に、
外国
で生まれ育った帰化した
日本人
として、
参議院議員
になれた私の
立場
と
姿勢
について一言述べさせていただきます。 私の
日本
の
参議院議員
としての
任務
が私に与えられたミッション、すなわち
使命
であると信じております。繰上げ当選まで
参議院選挙
に三回挑戦し、三回とも次点でという結果でありました。しかし、その三回の落選にもかかわらずくじけなかった理由は、この
使命
を信じたことによるものだと思っております。その上、私を
日本人
として認めてくださった多くの有権者のおかげで今ここに立つことができているのだと思います。
議員
になるまでの三十五年間、
日本
の
社会
の中で多くの方に
大変お世話
になり、心から感謝しています。昨年から
国会議員
の一人として務めさせていただくことによって、少しでも
恩返し
ができればと頑張っているところです。
日本社会
への奉仕は私にとって言わば
ツル
の
恩返し
なのです。二十四年前に
日本
に帰化しましたが、今振り返れば、この
任務
を果たすためであったと思っています。
日本
に帰化したことは
見合い結婚
のようなものかもしれません。つまり、最初はまだ
日本
に対する愛が
自分
には見えていなかった。しかし、
日本人
とともに生活していくうちに、
日本
という国や
国民
を愛するようになったのです。
結婚
の場合でも、
相手
が完璧な者だから愛するのではなく、
相手
にも
自分
にも欠点がありますが、一緒になったのが運命であると信じているので愛が育っていくのです。私の
日本
との
結婚
においても、私は
社会向上
のために少しでも役に立ちたい、そんな
姿勢
で頑張っております。 皆様のように
日本
で生まれ育った者ではないので、当然いろいろなハンディキャップもありますが、その代わり、
生まれ付き
の
日本人
とは違った角度から
日本
を見詰めることができればと願っています。
自己紹介
をこのくらいにし、まず、今回の
法案
を例にして、
参議院
の
役割
について
扇大臣
の御
意見
を伺いたいと思います。 大半の
法律案
と同様、この
成田国際空港株式会社法案
も
参議院
より先に
衆議院
で
審議
されました。その
審議記録
の多くを読ませていただきましたが、読みながら感じたことは、
成田空港
の
民営化
に対する
問題点
の多くは既に
衆議院
で
質問
されており、それらに対する
大臣
の
見解
も明らかになっています。 また、
衆議院
において
民主党
はこの
法案
に賛成いたしました。したがって、私もこれから賛成の
立場
で
質問
することになります。 このような場合を
考え
ますと、
参議院
の
役割
が一体どこにあるのか、このような疑問を感じる
国民
も多くいるのではないんでしょうか。
参議院
は
衆議院
の
カーボンコピー
ではあってはならないとか、
参議院
の本来の
役割
は
良識
の府であるべきとか、
先輩たち
も悩んできたと思います。 私は
日本
の国政には
参議院
が必要であると
考え
ています。
衆議院
の出した
結論
に対し、
参議院
では
慎重審議
が求められます。特に、重要な
法案
では、
衆議院
だけでは
審議
が十分尽くせません。
審議
すべき
法律
の数が余りにも多いからです。だから
参議院
でも更に
審議
する必要があります。
参議院
の更に大きな
役割
が
国際社会
の中における
日本
という国のビジョンを追求するところにあると思いますが、
扇大臣
の
考え
を、
大臣
の
立場
というよりも、一
参議院議員
としてのお
考え
を伺いたいと思います。 いずれにしても、今回の
成田空港
の
民営化
も極めて重要な
課題
の
一つ
でありますので、
参議院
でも十分な
審議
が必要であると思います。私もできる限り
衆議院
での
審議
の繰り返しにならないよう
質問
させていただきます。
成田国際空港
は
日本
への主な空の
玄関口
と言われています。私は
日本
の
玄関口
と呼んでもよいのではと
考え
ています。
衆議院
の
審議
の中で既に指摘されたとおり、
民営化
した後、最も
懸念
されることは、
有事
の際に、
民営化
された
日本
の
玄関口
が国の安全を守る
意味
で直ちに有効に使えるかどうかという問題です。 その
懸念
に対して、
扇大臣
は、それは大丈夫、心配要りません、
有事法制
の中には
成田空港
は
指定公共機関
になっていますからと
答弁
を繰り返されておられたようですが、私はその
認識
は楽観し過ぎだと思っています。なぜなら、
日本
の
防衛
は空に頼っているからです。
国際空港
のみでなく、
日本
の他の
空港
も、
日本
を守る大切な
基地
にもなります。
有事
のことを
考え
ると、やはり直接国の
管理
の下に置くことが一番良いと思います。
関西空港
と二年後
開港予定
の
中部空港
についても同じことが言えると思います。仮に、
有事
の際、
一つ
の
国際空港
が被害を受け
使用
できなくなった場合、まだ
二つ
の
国際空港
が残っていますので助かります。 特に、この三つの
国際空港
に関して、
民営化
のメリットより、
安全確保
の方が今後とても大切な
条件
になると思いますが、
扇大臣
の率直な
見解
をお聞かせください。 平時でも、
成田空港単独
では
首都圏
の
国際航空交通
のニーズに的確に
対応
するのは極めて困難であります。
扇大臣
は
羽田空港
の
国際化
へ向けて尽力しているようですが、
首都圏
の
二つ
の
国際空港
をどのように機能分担し、
最大限
にその
能力
を生かしていくのか、お聞かせください。
成田空港
は、その
空港容量
から、
成田便
を就航させたいのにそれがかなわない
外国
のエアラインが多く存在しています。
定期航空路
の開設は国と国との交流にも欠かせないものです。そのためにも、限られた
条件
の中で
管理能力
の
向上
を図ること、あるいは世界的に導入されつつある
航空管制
の
民営化
も視野に、
安全重視
を前提にしながら、
効率
に配慮し、
空港
の
能力
をトータルで
向上
させる必要があると思いますが、
大臣
の
見解
を求めます。
米軍横田基地
の
軍民共用化
の
可能性
と
意味
についても、
是非
、
扇大臣
の
意見
を伺いたいと思います。
小泉首相
は、先月二十三日に、
ブッシュ大統領
との
会談
で、
横田
の
飛行場
を
民間航空機
も
使用
できるようにと要請しました。
ブッシュ大統領
も
検討
を約束したとマスコミで報道されています。東京都の
石原知事
も
横田基地
を
国内線
に使うべきと以前から主張しています。
国土交通大臣
の
見解
をお願いします。
民営化
とは直接
関係
ないかもしれませんが、海外から
日本
を訪れる方にとって、
成田空港
と
羽田空港
との距離が余りにも長く、とても不便であるとよく言われます。 例えば、ある国から九州の
大分
へ行きたいとすると、まず
成田
に到着、それから一時間以上かけて
羽田
へ移動し、やっと
国内線
に乗り換え、
大分
に向かうことになります。
成田
と結ばれている
国内線
は、札幌、仙台、名古屋、大阪と福岡しかありません。他のところへ
国内線
で行きたい場合、乗換えのために
羽田
へ移動しなければなりません。この不便さを将来解決する方法がないのでしょうか。
大臣
の
見解
を伺います。 また、
成田空港
については、
羽田空港
だけでなく、
都心
からの
アクセス
にお金と時間が掛かるという評価が定着し、その改善を求める声が強いのが
現状
です。今後は
成田高速鉄道
の
アクセス
の
整備
によって改善することが見込まれていますが、
開業
へ向けたスケジュール、巨額の
出資
が見込まれる
空港会社
の
負担見通し
及び目標とする
運賃基準
について
見解
を伺います。
最後
に、
成田空港
は
株式会社
になった後の
環境対策
と
共生策
の継続について
質問
いたします。
内陸型空港
である
成田空港
は
周辺住民
の
協力
なくしては成り立たない
空港
であります。将来の
完全民営化
へ向けて、
関係
する自治体からは
環境対策
、
共生対策
が後退するのではないかとの
懸念
があるようですが、今後とも
環境保全
のための継続した
対策
をどのように担保していくのか、
扇大臣
の
答弁
を求めます。 以上、私の
質問
でお分かりになったことだと思いますが、私は個人として、
日本
の
玄関口
である
成田国際空港
の
民営化
が
有事
などのことを
考え
ると本当に進むべき道であるかどうか、
懸念
を持っています。しかし、私の
懸念
とは
関係
なく
民営化
は進められるでしょう。 今回の
法律提出
の背景を踏まえ、私が
最後
に指摘しておきたいことは、
日本
という島国の存立に欠かせない
国際空港
の
整備
が果たして
国家国民
のために戦略的になされているかという疑問です。そこで、この疑問を晴らすべく、
扇大臣
の今後へ向けた決意を
最後
にお伺いして、私の初めての本
会議質問
を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(
拍手
) 〔
国務大臣扇千景
君
登壇
、
拍手
〕
扇千景
6
○
国務大臣
(
扇千景
君)
ツルネンマルテイ
さんが
日本
に帰化して二十五年、
国会
の
壇上
に立って
質問
をしてくださるというのは、やっぱり
日本
がこれだけ戦後かかって初めて
壇上
に帰化した人に立っていただくという、私は
日本
の
国会
がいかに
日本
の国の民主的な国であるかということの証明だと思って、まして、今おっしゃったように、御
自分
の名前をもじって
ツル
の
恩返し
とおっしゃいました。私は、そういう精神が
日本人
に薄くなりつつあるところに改めてそういう気持ちを吐露していただいたことに心から
敬意
を表し、今後も
参議院議員
として頑張っていただくことを心から祈念したいと思いますし、そして、
参議院
の
役割
についてという御
質問
を冒頭にいただきました。 これは、長年
参議院
で議論をされて、
衆参
の
在り方
というものを議論してまいりましたけれども、私はこの
国会
ほど意義深い
国会
はなかったと思います。 それは、今まで
衆参
で同じような
予算委員会
が
テレビ中継
をされておりました。まして、
決算委員会
は二年、三年前の
決算
を時期後れで、しかも
国会閉会
中に
審議
をしておりましたのが、この
国会
で初めて
参議院
に全閣僚が出席してこの
国会
中に
決算委員会
が同時に採決される時期に至ったことは、私は
参議院
にとっては
衆議院
と違う大きな第一歩がこの
国会
によってしるされたと思って心から私は
敬意
を表したいと思いますし、それこそ
衆議院
と違った
参議院
の
在り方
、
補完材料
だけではなくて、
参議院
独自の私は
政策
と進み方があるということで、心から
参議院
の
皆さん方
の
良識
に
敬意
を表し、我々も
最大限
の努力をしていきたいと念じております。
是非
、
ツルネンマルテイ
さんも、今後も
参議院
の
質向上
と
国民
のための
参議院
であるということに
是非
御
協力
を賜りたいと存じます。 多くの
質問
をいただきましたけれども、時間の
関係
でなるべく、
委員会
にまた再度御
質問
くださるということですので、常識的な
範囲
で九問の
質問
に答えさせていただきたいと思います。 まず、この
法案
に対して
有事
への
対応
についての御
質問
がございました。 私は、六月六日に成立いたしました
武力攻撃事態法
において、公益的な
事業
を営む
法人
で
政令
で定めるものについては
有事
の際に
協力
を求めることができると明記されております。そういう
意味
では、
当該法人
が必要な
措置
を実施して、その
責務
を有するというのは当然のことでございます。そのために、
空港
が
民営化
された場合においても
政令
でこれを指定することができ、また
有事
の際に適切な
対応
ができるということを確信しております。 そして、その次に、
成田空港
と
羽田
の
機能分割
の話がどうなるかという
お話
がございました。 これは、
成田空港
と
羽田空港
、
御存じ
のとおり
首都圏
の二大
空港
でございますけれども、私は、両者が相互に補完し合って旺盛な
首都圏
の
空港需要
に私はこたえていくべきであろうということが原点でございます。 そして、具体的には、
成田空港
、
御存じ
のとおり、国が責任を持って二千五百メートルの
平行滑走路
の
整備
を進めなければ、今は
暫定滑走路
、二十五年たって
暫定
という言葉が取り除くことができないのは大変私は残念だと思っておりますので、これも
空港
の
運営面
で
経営
の
効率化
と
利用者
のサービスの
向上
を図ることによって、その
国際拠点空港
としての
役割
の
充実
とそして
強化
を今後図っていかなければならないと思っております。 一方、
羽田空港
につきましては、
現状
においても、深夜、早朝、夜十一時から朝の六時まででございますけれども、
国際旅客
のチャーター便の就航、週七十便認めております。これも再拡張を急ぐことによって
国内線
の
需要
に
対応
した
発着枠
を確保できるということで、
一定量
の
国際定期便
を受け入れることを今論議しつつあるというのが本年の今の事情でございます。 それから、
成田空港
の
発着回数
についても
容量
として御
質問
がございました。 これに関しましては、大
規模
、
内陸
の
空港
であるということで、
御存じ
のとおり、
ツルネンマルテイ
さんもおっしゃいました
騒音公害
の問題、これは
内陸
でございますので、そういう
意味
では
内陸空港
の持つ私は宿命としてこの騒音問題というものを大きな配慮をしなければならない。そのことによって、現在、年間二十万回が限度とされております。それは
内陸空港
の難しいところでございますけれども、私は、
回数
を増加する場合には、今後も
地元
との協議というものを抜きに私は語れないと思っております。 今後、
成田空港
の
空港容量
の拡大、これは重要な
課題
でございます。なぜなれば、今、三十五か国が乗り入れの
申込み
をして順番を待っています。これも今の三十五か国という数字が、
成田
がきちんとしなければやがては
日本
に来なくなるという
危険性
も私は有していると思いますので、本来の二千五百メートルの
平行滑走路等
の早期の
整備
というものが私はこのウエーティングしている三十五か国に対しても私は礼儀であろうと思っておりますので、国としてまた
地元
と協議しつつ、私は
発着回数
の増大というものを図らなければ
国際国家
として成り立たないというのが、今大事なところへ来ているというのが
認識
でございます。 それから、
横田空港
との
お話
がございました。 本件につきまして、今おっしゃいましたように、五月の二十三日に開催されました
日米首脳会談
におきまして、
小泉総理
より、
横田
の
飛行場
の何らかの形で
民間
との
共用化
、これができないかという申入れをさせていただいて、一層これが活用できないかということに対しては、
ブッシュ大統領
も、これを提案されて、
日米
の共同で
検討
してくださいということが返ってきておりますので、これは空域の問題、そして
民間
との
共用
に対しての、特にこれも
地元
との話合いが、
近隣
の
皆さん
の
理解
が得られなければできないことですので、今後その
理解
を得ることも含めて
検討
してまいりたいと
考え
ております。 それから、
成田空港
と
国内線
の
乗り継ぎ
についての
お話
がございました。 この御
質問
に関しましては、
御存じ
のとおり、
成田空港
と
地方空港
を結ぶ
国内線
の
充実
、これは
国内線
と
国際線
の
乗り継ぎ
の
利便性
あるいはその
向上
を図った上で大変重要な
課題
でございます。 なぜなれば、
御存じ
のとおり、
成田空港
は
内陸型空港
ということで夜十一時から午前六時までは
運航停止
でございます。離発着ができません。そういう
意味
では、
国際空港
の二十四時間
オープン
にはほど遠い
体制
でございましたけれども、今年の四月の二十五日から、夜の十一時から朝の六時までは
羽田空港
を離発着可能ということにいたしましたので、やっと今年の四月二十五日から
成田
と
羽田両方
で二十四時間
オープン体制
が初めて取れたというのが現段階でございます。 ただ、今おっしゃいましたように、
国内線
に乗り換えるのに、
成田
から
羽田
の
国内線
に乗り換えるのに、残念ながら、タクシーにお乗りになりましたら約二万円、それに
プラス高速道路
が二千三百五十円という、
大変外国
の
皆さん
には想像できない
国際線
と
国内線
の
乗り継ぎ
でございますので、これも、今後はその
利便
さを図るためにこの四地区と便数が拡充されるように、今後とも
成田空港
の
国内線
の拡充、
成田
に
国内線
の
乗り継ぎ
が少のうございますので、それも
考え
ていかなければならない問題だと思っております。 その次に、
成田高速鉄道アクセス
の御
質問
をいただきました。 現在、
日本
の表玄関でございます
成田空港
と
都心
の間の
所要
時間は、JRの
成田エクスプレス
あるいは京成電鉄の
スカイライナー
を利用しても五十分台掛かっております。それを、今回は
成田空港—都心
間を世界に比べて遜色のない三十六分で結ぶ
成田高速鉄道アクセス
の
整備
を進めているところでございます。これも、七月に
事業主体
であります
成田高速鉄道アクセス株式会社
に対して
鉄道事業
の許可を行ったところでございますので、今後は
平成
二十二年度の
開業
を目指して、
環境アセス調査
、建設の
工事等
を確実に進めてまいりたいと
考え
ております。
運賃
につきましても、この路線が
成田空港
への
基幹アクセス
になることから、他の
鉄道事業者
の
運賃水準
を踏まえて、
利用者
が利用しやすい
水準
に
考え
ていきたいと思っております。 そして、
成田空港
における
民営化
の
環境保全対策
についてのお尋ねをいただきました。
成田空港
におきましても、
御存じ
のとおり、大
規模
な
内陸空港
であることは申し上げたとおりでございます。
反対運動
の経緯から、
環境対策
、そして
共生策
は
経営形態
のいかんにかかわらず確実かつ適切に実施されることが必要不可欠であるのは
御存じ
のとおりでございます。 したがいまして、この
法案
では、
環境対策
、
共生策
を
空港会社
の
事業
として明記するとともに、これらの
事業
を営むことが
会社
の
責務
であることを明記いたしております。また、
事業計画
の認可、
空港会社
に対する
監督命令等
の
規制
を受けても、国の
責務
が果たされるようになっております。
国土交通省
としましても、
空港会社
の
経営
の
自主性
を尊重しつつ、地域と
空港
の
共生
という点を私
たち
は理念の下に、適切に今後も指導してまいりたいと思っております。
最後
に、
国際空港
の
役割
についての御
質問
がございました。 特にアジアの諸国、
近隣
のどこを見ましても、大
規模空港
が
整備
されて、
我が国
の
空港
に寄らなくても、
日本
をまたいで
近隣
の
整備
された
空港
、また
着陸料
が三分の一という
状況
では
日本
は孤立せざるを得ません。そういう
状況
の中で、このためにも
成田空港
、
羽田空港
、関西
国際空港
及び
中部国際空港
といった
国際拠点空港
を、
空港整備事業
の七四・二%を投入して、その重要な
整備
に今後も取り組んでいきたいと存じております。 今後とも、二十一世紀の
グランドデザイン
を念頭に置きながら、
所要
の財源を確保しながら投資の
重点化
を図っていく、そのことが、
我が国
の
玄関口
としてふさわしい
国際拠点空港
の
整備
に積極的に努めてまいりたいと
考え
ております。(
拍手
)
倉田寛之
7
○
議長
(
倉田寛之
君) これにて
質疑
は終了いたしました。 ─────・─────
倉田寛之
8
○
議長
(
倉田寛之
君)
日程
第一
使用済燃料管理
及び
放射性廃棄物管理
の安全に関する
条約
の
締結
について
承認
を求めるの件
日程
第二 過度に
傷害
を与え又は無
差別
に
効果
を及ぼすことがあると認められる
通常兵器
の
使用
の
禁止
又は
制限
に関する
条約
第一条の
改正
の
受諾
について
承認
を求めるの件 (いずれも
衆議院送付
) 以上両件を一括して
議題
といたします。 まず、
委員長
の
報告
を求めます。
外交防衛委員長松村龍二
君。 ───────────── 〔
審査報告書
及び議案は
本号末尾
に掲載〕 ───────────── 〔
松村龍二
君
登壇
、
拍手
〕
松村龍二
9
○
松村龍二
君 ただいま
議題
となりました
条約
二件につきまして、
外交防衛委員会
における
審査
の
経過
と結果を御
報告
申し上げます。 まず、
放射性廃棄物等安全条約
は、
使用済燃料
及び
放射性廃棄物
の
管理
の安全を規律する法令上の枠組みを定めること等を
締約国
に義務付けることにより、
使用済燃料
及び
放射性廃棄物
の
管理
の高い
水準
の安全を世界的に達成し及び維持すること等を
目的
とするものであります。 次に、
特定通常兵器使用禁止制限条約
の
改正
は、この
条約
及び
条約
の
附属議定書
を
国際的性質
を有しない
武力紛争
についても適用することを
目的
とするものであります。
委員会
におきましては、両件を一括して
議題
とし、
放射性廃棄物等安全条約
の履行のための
国内措置
、高
レベル放射性廃棄物
の
国際管理
、
特定通常兵器使用禁止制限条約
の
改正
の
途上国
による
締結
の促進、
クラスター爆弾
や
小型武器
の
規制
に向けた
取組等
について
質疑
が行われましたが、詳細は
会議録
によって御承知願います。
質疑
を終え、順次採決の結果、両件はいずれも
全会一致
をもって
承認
すべきものと決定いたしました。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
) ─────────────
倉田寛之
10
○
議長
(
倉田寛之
君) これより両件を一括して採決いたします。 両件の賛否について、
投票ボタン
をお押し願います。 〔
投票開始
〕
倉田寛之
11
○
議長
(
倉田寛之
君) 間もなく
投票
を終了いたします。──これにて
投票
を終了いたします。 〔
投票
終了〕
倉田寛之
12
○
議長
(
倉田寛之
君)
投票
の結果を
報告
いたします。
投票
総数 二百三十二 賛成 二百三十二 反対 〇 よって、両件は
全会一致
をもって
承認
することに決しました。(
拍手
) ───────────── 〔
投票
者氏名は
本号末尾
に掲載〕 ─────・─────
倉田寛之
13
○
議長
(
倉田寛之
君)
日程
第三
特定産業廃棄物
に起因する支障の
除去等
に関する
特別措置法案
日程
第四
廃棄物
の処理及び清掃に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
(いずれも
内閣提出
、
衆議院送付
) 以上両案を一括して
議題
といたします。 まず、
委員長
の
報告
を求めます。環境
委員長
海野徹君。 ───────────── 〔
審査報告書
及び議案は
本号末尾
に掲載〕 ───────────── 〔海野徹君
登壇
、
拍手
〕
海野徹
14
○海野徹君 ただいま
議題
となりました両
法律案
につきまして、環境
委員会
における
審査
の
経過
と結果を御
報告
申し上げます。 まず、
特定産業廃棄物
に起因する支障の
除去等
に関する
特別措置法案
は、
特定産業廃棄物
に起因する支障の
除去等
を
平成
二十四年度までの間に計画的かつ着実に推進するため、環境
大臣
が策定する基本方針等について定めるとともに、都道府県等が実施する特定支障
除去等
事業
に関する起債の特例その他の
措置
を講じようとするものであります。 次に、
廃棄物
の処理及び清掃に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
は、最近における
廃棄物
の処理をめぐる
状況
にかんがみ、
廃棄物
の適正な処理を確保するため、国が策定する
廃棄物
処理施設
整備
計画について定めるとともに、
廃棄物
の広域的処理について許可に代わる認定制度を新設するほか、
廃棄物
の不法投棄に関する罰則を
強化
する等の
措置
を講じようとするものであります。
委員会
におきましては、両
法律案
を一括して
議題
とし、青森・岩手県境不法投棄事案における行政の責任、排出
事業
者等の責任を徹底化する必要性、拡大生産者責任が
法案
に盛り込まれなかった理由、
産業
廃棄物
税導入の
是非
等について
質疑
が行われたほか、参考人からの
意見
聴取、青森・岩手県境の不法投棄現場における現地調査を行いました。
質疑
を終了した後、
廃棄物
の処理及び清掃に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
に対して、
日本
共産党の岩佐委員より、
産業
廃棄物
の不法投棄に係る土地の所有者等の責任の
強化
等を内容とする修正案が提出されました。 次いで、順次採決の結果、
特定産業廃棄物
に起因する支障の
除去等
に関する
法律案
については多数をもって、
廃棄物
の処理及び清掃に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
については、修正案を否決した後、多数をもって、それぞれ原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両
法律案
に対しそれぞれ附帯決議が付されております。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
) ─────────────
倉田寛之
15
○
議長
(
倉田寛之
君) これより両案を一括して採決いたします。 両案の賛否について、
投票ボタン
をお押し願います。 〔
投票開始
〕
倉田寛之
16
○
議長
(
倉田寛之
君) 間もなく
投票
を終了いたします。──これにて
投票
を終了いたします。 〔
投票
終了〕
倉田寛之
17
○
議長
(
倉田寛之
君)
投票
の結果を
報告
いたします。
投票
総数 二百三十二 賛成 二百三十 反対 二 よって、両案は可決されました。(
拍手
) ───────────── 〔
投票
者氏名は
本号末尾
に掲載〕 ─────・─────
倉田寛之
18
○
議長
(
倉田寛之
君)
日程
第五
電気事業法
及び
ガス事業法
の一部を
改正
する等の
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
)を
議題
といたします。 まず、
委員長
の
報告
を求めます。経済
産業
委員長
田浦直君。 ───────────── 〔
審査報告書
及び議案は
本号末尾
に掲載〕 ───────────── 〔田浦直君
登壇
、
拍手
〕
田浦直
19
○田浦直君 ただいま
議題
となりました
法律案
につきまして、経済
産業
委員会
における
審査
の
経過
と結果を御
報告
申し上げます。 本
法律案
は、電気
事業
及びガス
事業
について、ネットワーク部門の公平性、透明性に対する市場参加者の信頼等を確保するため、託送供給に係る
アクセス
情報等を
目的
外に利用することの
禁止
、ネットワーク部門の収支の明確化等の
措置
を講ずるとともに、電源開発促進法を廃止し、電源開発
株式会社
を
民営化
しようとするものであります。
委員会
におきましては、参考人から
意見
を聴取するとともに、電気
事業
及びガス
事業
の自由化
範囲
の拡大に係る理念、原子力発電についての投資環境
整備
の
在り方
、電源開発
株式会社
の
民営化
に当たっての財務基盤
強化
の
取組等
について
質疑
が行われましたが、その詳細は
会議録
によって御承知願います。
質疑
を終わり、討論に入りましたところ、
日本
共産党を代表して西山委員より反対する旨の
意見
が述べられました。 次いで、採決の結果、本
法律案
は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本
法律案
に対し九項目の附帯決議を行いました。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
) ─────────────
倉田寛之
20
○
議長
(
倉田寛之
君) これより採決をいたします。 本案の賛否について、
投票ボタン
をお押し願います。 〔
投票開始
〕
倉田寛之
21
○
議長
(
倉田寛之
君) 間もなく
投票
を終了いたします。──これにて
投票
を終了いたします。 〔
投票
終了〕
倉田寛之
22
○
議長
(
倉田寛之
君)
投票
の結果を
報告
いたします。
投票
総数 二百三十二 賛成 二百六 反対 二十六 よって、本案は可決されました。(
拍手
) ───────────── 〔
投票
者氏名は
本号末尾
に掲載〕 ─────────────
倉田寛之
23
○
議長
(
倉田寛之
君) 本日はこれにて散会いたします。 午前十時四十二分散会