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2003-06-26 第156回国会 参議院 法務委員会 第17号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十五年六月二十六日(木曜日) 午前十時
開会
─────────────
委員
の
異動
六月四日 辞任
補欠選任
森元
恒雄
君
青木
幹雄
君
朝日
俊弘
君
角田
義一
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
魚住裕一郎
君 理 事 荒井 正吾君 市川 一朗君
千葉
景子
君 荒木
清寛
君
井上
哲士
君 委 員 岩井
國臣
君
佐々木知子
君 陣内 孝雄君 中川 義雄君 野間 赳君 江田 五月君 鈴木 寛君
角田
義一
君
浜四津敏子
君
平野
貞夫
君
福島
瑞穂
君
事務局側
常任委員会専門
員 加藤 一宇君 ─────────────
魚住裕一郎
1
○
委員長
(
魚住裕一郎
君) ただいまから
法務委員会
を
開会
いたします。
委員
の
異動
について御報告いたします。 去る四日、
朝日俊弘
君及び
森元恒雄
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
角田義一
君及び
青木幹雄
君が選任されました。 ─────────────
魚住裕一郎
2
○
委員長
(
魚住裕一郎
君) 去る六月三日の当
委員会
における
心神喪失等
の状態で重大な他
害行為
を行った者の
医療
及び
観察等
に関する
法律案
の
採決
の
在り方
について、御
意見
、御
批判
がございました。当日夕刻には
野党
各
会派
が
委員長
に
抗議
に来られ、昨日まで五回を重ねた
理事懇談会
においても御
批判等
があり、これに対し、
委員長見解
も示したところであります。 これらの経緯を踏まえ、本日の
委員会
において、同
法案
の
採決
の
在り方
について各
会派
の
意見表明
を行うことで
合意
されました。 この際、
千葉
君、
井上
君、
平野
君、
福島
君より
発言
を求められておりますので、順次これを許します。
千葉景子
君。
千葉景子
3
○
千葉景子
君
民主党
・新緑風会の
千葉景子
でございます。 今、
委員長
から
お話
がございました
心神喪失者等医療観察法案
に関する
採決
の
在り方
につきまして、
意見
を述べさせていただきたいと
思い
ます。
心神喪失者等医療観察法案
に関する
理事間協議
も予告もない抜き打ち的な
動議
による
審議
の
打切り
と
採決
は、
与党
によりひそかに計画された
暴挙
でもあり、公正な
委員会運営
を行うべき職責を行う
委員長
がこのような
与党
の
行為
に加担し、
審議打切り
と
採決
を強行したことは許すことのできない不当な
行為
である。これは、
委員会
における真摯な
議論
の積み重ねを
根底
から破壊し、
立法機関
としての権威と
信頼
を失わせるとともに、
国民
に負託された
審議
の
充実
を図るために尊重されてきた
与野党理事
間の
信頼関係
を崩壊せしめる結果をもたらし、決して許されるべきものではない。 私は、
審議
の
内容
、
経過
、
手続等
の面から、
採決
の
不当性
を指摘をさせていただきます。 まず第一点に、
法案審議
の
経過
と
内容
でございます。 そもそも
心神喪失等医療観察法案
は、一昨年の大阪・
池田小学校事件
における不幸な
事件
を契機とし、
小泉総理
の誤った
認識
に基づく軽率な
発言
からその
立法化
の動きが一気に加速されたものであり、
関係
する
審議会
の
意見
を聴くこともなく策定され、本来、十分に検討が加えられるべき
司法
と
精神医療
の
連携
の実情、
措置入院制度
の実態等々の
現行法制度
上の
問題点
には一切目が向けられず、新たな
強制医療法
を制定しようとするものであって、当初よりノーマライゼーションの理念に真っ向から反するものとして厳しい
批判
の声が寄せられていた。
民主党
は、今必要なことは、従来、取組が大きく遅れていた
精神障害者
の
医療
と
福祉
の
施策
の
充実
、それを
前提
に、従来必ずしも適切でなかった
司法
と
精神医療
の
連携
の
改善
を図る必要があると
認識
し、
精神保健
及び
精神障害者福祉
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
並びに
裁判所法
の一部を改正する
法律案
及び
検察庁法
の一部を改正する
法律案
を
提出
し、
衆議院
の
審議
の段階から一貫して他
害行為
を犯した
精神障害者
のための適切な
施策確立
に真正面から取り組み、積極的に
審議
の場に臨んできた。 本
委員会
の
審議
においても、
委員
間の熱心な
議論
、
参考人質疑
、
厚生労働委員会
との
連合審査
なども含め、
問題点
もようやく浮かび上がってきており、今後の
議論
の煮詰まりが期待できたところであった。にもかかわらず、更なる
議論
の進展を奪い去り、
精神障害
を持つ人々の不安を増大させる結果になったことの
委員長
としての
責任
は極めて大きい。 さらに、
審議過程
で指摘された本
法案
に関する
疑惑
、すなわち本
法案
が一部の団体により金で買われた
法案
ではないかとの
疑惑
である。
委員会
では、
関係者
を
参考人
として招き、
疑惑
を
解明
すべく
努力
が続けられていたものであり、このような
機会
を失わせる結果になり、
疑惑まみれ
の
法律
ではないかとの烙印を押す結果になったことは極めて残念であり、遺憾である。この
疑惑
は将来いずれ
解明
されるものであると確信をしているが、自ら
解明
の
努力
を放棄したまま
法案成立
を強行した
責任
は重いと言わざるを得ない。 さらに、
手続
における
不当性
である。本来、
法案
に対して賛否が異なることがあるのは当然であるが、十分な
審議
がなされたならば、各
会派
の
理事
間の
協議
により
審議
を終了し、
採決
に付することが
委員会審議
の原則である。ところが、本件においては、さきにも述べたように、
参考人
を招いての
質疑
も更に予定され、更なる
連合審査
の
必要性
についてもおおむね
合意
が形成されていた。
採決
が強行された当日の
委員会開会
前の
理事会
においても、
与党
からは
審議
が尽くされたので
採決
に付することの
提案
も一切なく、
むしろ次
の
定例日
の
協議
がなされ、ごく自然に
法案審議
が継続されるものとの
認識
が形成されていた。次回の
理事会
には
与党
としての
考え方
が示される旨の
表明
がなされたこともあって、その際には多分、
採決
に向けた
考え方
が出されるのではないかと推測された。 しかし、当日の
採決
の状況を見るに、手順は
事前
に計画されていたことが明らかであって、それを十分承知しながら
理事会
においては何らの
提案
もなされなかったことは、それは
信頼
に基づく
協議
の場を形骸化し、
信頼
を裏切るものにほかならない。このような
理事会
の
協議
の一部始終を知りながら、
与党
から突然出された
動議
に対し、
理事協議
の
機会
すら設けず、一方的に
採決
まで強行した
委員長
に対しては、
参議院
の
良識
と
チェック機能
をも大きく傷付けたものと言わざるを得ず、改めてその
責任
を厳しく問うものである。 以上、
意見
を
表明
させていただきました。
魚住裕一郎
4
○
委員長
(
魚住裕一郎
君)
井上哲士
君。
井上哲士
5
○
井上哲士
君
日本共産党
の
井上哲士
です。 私は、去る六月三日、本
委員会
において、
心神喪失者医療観察法案
の
審議
が乱暴に打ち切られ、
魚住委員長
の下で
強行採決
が行われたことについて、
委員長
の重大な
責任
を厳しく
批判
をする立場から
意見
を述べます。 今回の
強行採決
における
委員長
の
責任
の第一は、言わば
だまし討
ちとも言える前例のない不公正極まる
委員会運営
を
与党
と
一体
となって行ったことであります。
委員長
の任務は、何より
委員会
の
公正中立
で民主的な
運営
を行うことであり、
魚住委員長自身
、その就任の際に本
委員会
で、公正かつ円滑な
運営
に努め、その重責を果たしてまいりたいと
あいさつ
をしています。一連の
経過
は、この
あいさつ
とも全く反しています。
強行採決
の前の
定例日
の二十九日の朝、
与党側
から三日に
採決
したいという
提案
がありましたが、
野党
は
審議
が全く尽くされていないと主張し、
採決
の
合意
には至らず、翌三十日の
理事懇談会
でも、
野党
の
採決提案
の
撤回要求
に対し、
与党
からは、
採決提案
は
合意
になっていない、
議題
とする場合には再度
提案
すると述べるなど、
委員会
は全く平穏に
運営
されていました。
強行採決
当日の朝の
理事会
でも、その日の
質疑
時間や
政府参考人
の
出席要求
について確認しただけであり、
与党
からは
採決
の
提案
はなく、
議題
にすらなりませんでした。しかも、五日の
定例日
の持ち方について
議論
する
理事懇
を四日に開きたいとの
与党提案
には、
野党側
は、基本的に
法案
の
審議
を継続するだろうと考えているからこそこれに
合意
しました。にもかかわらず、
福島委員
の
質問
が終わったときに突如、
自民党理事
から
審議打切り
の
動議
が
提出
されたのです。正に、計画的な
だまし討
ちと言わざるを得ません。 当日の
理事会
では、
審議打切り
や
採決
の
提案
はもちろん、
議論
もない以上、
動議
の取扱いについては
委員会
をいったん休憩し、
理事会
で
協議
するのが当然のルールです。ところが、
委員長
は、
理事会
に諮ることなく直ちにこの
動議
を取り上げ、
野党
の厳しい
抗議
と
傍聴者
からの悲鳴が
委員会室
に鳴り響く中、
質疑
打切り
、
採決
を強行したのです。
事前
に一切の
協議
なしでもいつでも
質疑打切り動議
が取り上げられ、
強行採決
が行われることがまかり通るようなことになれば、
良識
の府であり熟慮の府である
参議院
の
自殺行為
だと言わざるを得ません。
委員長
の
責任
の第二は、
法案
の様々な
問題点
が浮き彫りになっていたにもかかわらず、それをただす
審議
の場を奪ったことであります。
審議
の中で、
地域精神医療
を始め、
精神医療
全体の
向上
がなければ、
精神障害
を持つ
方々
の初犯は防げない上、新たな
入院医療機関
で手厚い
医療
が行われたとしても
地域
の受皿がなく、結局は
長期入院
につながることは厳しく指摘されました。また、起訴前
簡易鑑定
の
改善
、刑務所、
拘置所内
での
医療
の
向上
などの重大問題にも
具体的解決方向
は示されていません。さらに、
社会復帰調整官
を
刑事政策
の一環である
保護観察所
に置くこともふさわしくありません。 また、
法案
に大きな
利害関係
を持つ
日本精神病院協会政治連盟
から
政府
・
与党
の
関係議員
に多額の
政治献金
が集中していることが明らかになり、
法案
がお金で動いたのではないかという重大な
疑惑
が浮かび上がりました。ところが、
野党
が
疑惑解明
のために必要な
献金リスト
の
提出
を再三
要求
したにもかかわらず、
提出
されませんでした。 こうした問題についてただすことは当
委員会
に負託された
国民
に対する
責務
であります。しかも、二日の
連合審査
の場でも三日の
質疑
の場でも、各
委員
は引き続く
質疑
があることを
前提
に
質問
をしていました。
質疑
の
打切り
は、当
委員会
の
責務
を投げ捨て、
委員
の
質問権
を奪ったものであります。
政府
は、
質疑
の中で、七万二千人の
社会的入院
の解消を目指すとして、
地域ケア
の
充実
を繰り返し約束してきました。ところが、こうした答弁とは逆に、今年度、
精神障害者社会復帰施設
の
新規建設
の自治体からの
補助金申請
のうち、四分の一しか
厚労省
が認めていないことが
強行採決
の直後に明らかになりました。このことを見ても、
法案
の持つ重大な
問題点
と
金権疑惑
を覆い隠すために
審議
を打ち切り、
強行採決
がされたと断ぜざるを得ません。 以上、
強行採決
の
暴挙
を厳しく
抗議
するとともに、
与党
と
一体
となって
だまし討
ち
採決
を強行した
責任
、二度とこのような不公正な
委員会運営
を行わないことを
魚住委員長
自らが明らかにされることを強く求めて、
意見表明
を終わります。
魚住裕一郎
6
○
委員長
(
魚住裕一郎
君)
平野貞夫
君。
平野貞夫
7
○
平野貞夫
君
心神喪失者医療観察法案
の
採決
、それをめぐる当
法務委員会
の
運営
について、事実
関係
、それから大変遺憾なことであったという
思い
については、ただいまの
千葉理事
と
井上理事
の
発言
と同じでございます。 なるべく重複をしない形で私は
意見
を申し上げたいと思うんですが、率直に言いまして、この
法案
は、私の所属している自由党は
衆議院
で賛成した
法案
でございました。私も、いろいろ問題はあると
思い
ましたんですが、どっちかといえばこれは賛成しなきゃ駄目だというスタンスで当初二回ぐらいは
質問
をしたわけでございます。 ところが、
内容
的に見ましても、
精神障害者
の人権問題、あるいは
精神障害者医療
の大きな
問題点
というものを勉強することができまして愕然としたわけでございます。同時に、この
法律
の
立法過程
における一見、合法的な形を取った極めて構造汚職的ものがあったということに気が付きまして、党の了承を取った上で、かなり
衆議院
の
対応
とは違う
対応
を私はいたしまして、大変複雑な
思い
でございました。
千葉
、
井上
両
先生
から、言わば
だまし討
ちという
お話
でございましたが、言わばじゃなくて本当の
だまし討
ちだったと私は
理解
しております。 したがいまして、私は率直に
魚住委員長
から
謝罪
をしていただきたかった。
謝罪
をしていただければ、こうやってこの
委員会
でわざわざ
発言
することもないという
思い
でした。なかなか、重くを感じるという、事態を、という
お話
ありましたんですが、
委員長
としての
謝罪
の
意思
は示されなかった。
自民党
は釈明の
余地
ないというお考えでした、
表明
されました。 もちろん、
与野党意見
が対立する問題について無理な
採決
ということも、これは
国会
のことですから、あり得ると
思い
ます。しかし、そのときには
大義
が必要だと
思い
ます。数年前、当
委員会
で
通信傍受法
の
強行採決
が行われまして、私は当時、
与党
で、それに加担するというよりそれを推進した方でございますが、このときには、確かに乱暴なことがありましたんですが、
採決
をしなければならないという
大義
というのは私
たち
は持っておりました。やはり、
国会
の中で
信頼
を裏切ることは私は良くないと
思い
ます。 私は、そういった原因の
一つ
に、これは当
委員会
の
問題そのもの
じゃございませんが、当
委員会
に直接かかわることなんですが、
参議院
における
歴代法務委員長
のやっぱり
在り方
の問題をここで問題提起して、
参議院改革
の
一つ
の提言にしたいと思っておりますが。 昭和四十年以降、実は
和泉先生
以降、今日まで三十八年間ずっと
公明党所属
の
人たち
がこの
法務委員長
の職に就いております。一時、
平成会
という
会派
がありまして、三人ぐらい
平成会所属
で
会派
、就きましたんですが、旧
公明党
の
方たち
です。 私は、この四十年近く一
会派
が
一つ
の
常任委員長
のポストをずっと継続をしているということ、この構造に非常に私は危惧を持っております。当然、裁判あるいは検察、
法務行政
との、どういうつながりがあったか、偶然この四十年近く
公明党所属
の
議員
がこの
法務委員長
を務めるということは、私は素直には感じられません。何かやっぱり
日本
のデモクラシーの欠陥の
根底
を感じるわけでございまして、今後こういうことを
参議院改革
の
一つ
として提起して、改革するべきものは改革していかなきゃいけないと、こういう
思い
でございます。 以上でございます。
魚住裕一郎
8
○
委員長
(
魚住裕一郎
君)
福島瑞穂
君。
福島瑞穂
9
○
福島瑞穂
君 社会
民主党
の
福島瑞穂
です。 六月三日に行われた
強行採決
にきちっと
抗議
をし、この件についてきちっと認めていただき、できれば
謝罪
をしていただきたいというふうに強く要望いたします。 ここの
参議院法務委員会
は、
対決法案
もありました。しかし、ともにいい
法案
を作ろうと頑張ってきたこともたくさんあります。最近では刑務所問題など、むしろ
参議院
の
法務委員会
が積極的に掘り起こし、資料を
提出
してもらい、頑張ってきたと、これは
与野党
問わずに様々なテーマで
参議院法務委員会
は頑張ってきたと心から
思い
ます。 しかし、六月三日の
強行採決
は、この
与野党
間における、あるいは
法務委員会
における
信頼関係
を完全に壊してしまう、打ち崩してしまうものでした。この
信頼関係
が壊れたことをきちっと回復してくださるように心から本当にお願い申し上げます。 六月三日の件につきましては、その日の朝の
理事懇談会
で、五日木曜日の
委員会
の
日程
をどうするのか、四日のうちに
理事懇談会
で決めましょうということで話が終わっております。初めは、三日の夕方に
理事懇談会
を入れるべきではないかという
意見
が出ましたが、皆さんの
都合
が合わずに、四日に必ず
理事懇談会
をやると。この日は
憲法調査会
があり、
委員長
、
魚住委員長
を始め
平野理事
、
出席
の
方々
もいるけれども、
憲法調査会
の合間を縫ってきちっと
理事懇談会
をやりましょうということできちっと話合いがあります。そして、
千葉理事
の方から、
法案
の
審議
についてという
言葉
があり、そこでははっきりと、ほかに
法案
がありませんから、この
心神喪失者処遇法案
について木曜日は
審議
があると、そのことを
前提
に四日の日に
理事懇談会
を必ず
調整
をして開くということで結論が出ております。それで、三日朝の
理事懇談会
が終わり、
委員会
が始まりました。私の
質問
が終わった後に
動議
が
提出
をされました。私は、
一体
何が起きたのか全く分かりませんでした。 私は、本当に単純に、明日、
理事懇談会
があり、そして五日の日に
審議
がとにかくあると。もしかしたらあしたの
理事懇談会
で
採決
の
提案
が
与党
からあるかもしれないとは
思い
ましたけれども、
理事懇
の、
理事懇談会
の約束をし、
審議
を木曜日にするということをはっきり言っておきながら、よもや本当に
だまし討
ちで
強行採決
がされるということは思っておりませんでした。 これは全く人を油断させて、
計画的詐欺
ではないかと。やはり、人をだませば、だまされた
人間
が怒るのは当たり前です。それは、
手続
にのっとって例えば多数決で
採決
の
日程
を決める、残念ながらそういうことも
理事会
ではあります。
個人情報保護法
、
有事立法
に関しても
理事会
では
採決
が行われました。それは極めて残念ですが、私は
だまし討
ちとかだまされたという
思い
はありません。だまされた
野党
の
人間
が
計画的詐欺
として怒り狂うのは、これは当たり前のことではないでしょうか。それは
手続
にのっとらない、
人間
的に踏みにじったということだというふうに
思い
ます。これで怒らない
人間
がいたら、それはやっぱりおかしいのだというふうに思っております。こういう前代未聞の
計画的詐欺
を本当に
委員会
で絶対にないように、このことは申し訳ありませんがきちっと反省していただき、できればきちっと
謝罪
をしていただきたいというふうに
思い
ます。 そして、二番目に、この
法案
はいわゆる
少数者
の人権を扱った
法案
です。
社会的弱者
という
言葉
は嫌いですけれども、間違いなく、
精神
を病んでいらっしゃる、あるいは
精神
的な
障害
を持っている
人たち
はいわゆる
社会的弱者
であることは間違いないかもしれません。そういう
人たち
をこういう
だまし討
ち的に、その
人たち
も含めて
計画的詐欺
としてこの
法案
を
成立
させようとしたと、それはやはりひどいのではないか。
精神障害者
を、
法務委員会
、
委員長
を始め、どういうふうにその
精神障害者
を扱っているのか、どういうふうに思っているのかということが、この計画的
だまし討
ち、
強行採決
の中に端的に表れてしまったのではないか。それは、どんな
法律
も
だまし討
ち
的強行採決
は良くないです。ただし、この
法案
は特別にやはりナイーブな、本当に私
たち
がこの
法案
は
保安処分
ではないかということで追及してきた
法案
ですので、こんな形で
成立
したことはとっても残念です。 そして、第三番目に、この
法案
を推進して
成立
させようとする
日精協
、
日本精神病院協議会
からこの
法案
の
成立
に奔走してきた多くの
自民党議員
に対して
政治献金
がなされていたことがこの
委員会
の中で特に明らかになりました。
病院経営者
の利権のためにこの
法案
ができたのではないかということが明らかになりつつあったわけです。このことが中途半端のまま打ち切られたという
思い
で一杯です。
日精協
の
理事長
を呼ぼうという話が、来ていただこうという話がありました。しかし、一回目は
都合
が合わない、二回目は連絡が取れないということで、二回とも流れております。
日精協
の
理事長
をきちっと呼び、この
疑惑究明
をきちっとやることが
国会
の
責務
で明らかにあったはずです。
疑惑隠し
のための
強行採決
ではないかと言われても、それは弁解の
余地
がないのではないでしょうか。 また、
四つ目
に、これは
書類
の
要求
も、
民主党
の
委員
を始め、たくさんの方から
書類要求
がされておりました。このことも途中で打ち切られたままの
強行採決
になっています。つまり、問題は、
議論
を始め、始まったけれども、きちっと
解決
をされないまま、中途半端のまま
強行採決
をされたと、こういうのも極めて問題です。 最後に、この
法案
の非常な
問題点
についてもやはり触れざるを得ません。これは、
参議院
の
審議
で
政府
は
法案
は
対象者
に手厚い
医療
と
社会復帰
を促すものと開き直り続けました。
医療
を保障し
社会復帰
を促すのであれば、なぜ特別な
法律
が必要なのか、なぜ特別の
施設
なのか、なぜ退院は主治医だけで決められないのか、なぜ高い塀と、塀に囲まれた全
室独房
の
病院
が必要なのか。また、同種の犯罪を行うおそれということを本当に判断できないのではないか。裁判官と
精神科医
がどちらも
判こ
を押さず、結局は永久的な
保安処分
になってしまうということについて、このような
問題点
が明らかになっている中での
計画的強行採決
は本当に納得がいきません。 後で聞きましたら、お昼の
議院運営委員会
で次の日の本
会議
での
採決
でもう一本予定があるということが報告されたというふうに後で聞きました。そういうことは知る由もなく、でも、もしそうであれば、私
たち
が
議論
をしているその当日
そのもの
に
強行採決
をし、あした本
会議
で
採決
をしようということがもうみんな、みんなというか分かっている人には分かっていたと。分かっている人には分かっているけれども、分かっていない
人たち
は全然分からずに、信じて
審議
を続けていたということは本当にひどいと
思い
ます。 二度とこのようなことがないように、また起きたことについてきちっと反省をしてくださるよう、そしてできれば
謝罪
をしてくださるよう強く
要求
して、私の
意見
を終わります。
魚住裕一郎
10
○
委員長
(
魚住裕一郎
君) この際、
委員長
から一言申し上げます。 ただいま各
会派
から六月三日の
委員会
の
動議提出
から
採決
までの
委員長
の
委員会運営
について御
批判
、御
意見表明
がございました。 これまで当
委員会
は、
理事会等
における誠実な折衝、それを踏まえての
委員会質疑
の伝統がございました中での御
批判
であり、
委員長
としても重く受け止めるものであります。 特に、六月三日に
与党
から
採決
の
提案
がないまま、かつ、次の
定例日
の持ち方につき
協議
がなされたところ、
与党側
の
意向伝達
が十分でない面があり、また
委員長
として
野党側
の
理解
の確認に不十分な面があり、結果として相互の
意思疎通
と
理解
が十分でなかったこと、さらに
動議提出
後の取扱い方について御
批判
があることを
委員長
として重く受け止めるものであります。 今後、
理事
、
委員各位
の御協力をいただきながら、
与野党合意
を図り、公明正大な
委員会運営
を努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時二十七分散会