○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。
今、紙委員の最後に食料自給の問題、触れられておりましたけれ
ども、私、農水
委員会、今国会で初めてのスタートだと思いますが、今国会の農水
委員会では
一つの大きいテーマ、私取り上げたいテーマの
一つとして食料自給というものにしたいなと、こう思っておるわけです。原点に立ち返ってもう一度詰めてみたいといいますか、見直してみたいと、こう思っているわけです。しかし、それには私に与えられました時間は十五分ですので、今日はとてもじゃないですけれ
ども、入口だけかなというような気もいたしますけれ
ども、この後いろんな面で議論を交わしていきたいなと。私自身、どうしたらいいとか、最終的な
目標を持っているわけでないんですけれ
ども、食料自給をどうするかということがこれは大きな問題であるということは間違いない。
農業の、最近のいろいろな
農業問題がありますけれ
ども、どうもその
農業問題の根源というのはこの食料自給率の低下といいますか、そういうものにかかわっているんじゃないのかなというような感じがしてならないわけでございまして、具体的に言えば、
一つは昨年来の米の問題ですね。米がだんだんだんだん転作を増やさなきゃいけない。
こういう問題
一つにしても、だから
農家はもう転作について限界感が来たと、だから新しいやり方をいけない、やらなきゃいけないというようなお話ございましたけれ
ども、
農家が限界感が来たということは、要するに米
農家だけでなくて、
農業としてやっていこうということで、ほかの
農業に手を出せればいいんですけれ
ども、こういう食料自給率が低下していく一方ではほかの
農業に手を出せないわけですよね。そういうことから、自分の耕作している水田が少なくなっていけば、当然もう限界感が来て
農業をやっていけない、捨てざるを得ないのかというようなところまで出てくると。
そういうような
理解を私はしていますし、またこのときに
一つ残念だったのは、たしか米の大綱の議論のときに、言い方は悪いかもしれませんけれ
ども、食わなけりゃしようがないじゃないかというような議論が
農水省側の答弁にちらちら見えたんですけれ
ども、これはちょっと
考え違いじゃないかなと。そういうものを、そういうものを見過ごしているのでは食料自給を、自給率を上げるという農林省の大
目標というのとはよほど懸け離れているんじゃないのかなというような気がいたしました。
また、そのほかでも、例えば担い手を大事にするということで農林省はやっておられると思いますけれ
ども、担い手がなかなか
農業に根付かないというのは、やっぱりやってもどんどん
農業がへこんでいっちゃうわけです。そういうところに、将来の期待の持てないところに幾ら担い手で夢を与えようと思ってもなかなか持てないのが現実であるというふうに私は見ているわけでございまして。
そういう意味で、
農水省もこの
農業・農村、食料・
農業・農村
基本法を制定されて、その中に、今見るとちょっとこれは私もうっかりして不満足なんですけれ
ども、国内の
農業生産の増大を図ることを
基本にすると、これは総則の
農業の安定供給の確保の中にこう書いておられる。確かにこれは反対するものでもないわけですが、少なくとも現在の自給率は満足できるものでないという認識に立たれたということは確かでありますので、それを法律にしてまで農林省は取り組むというこの姿勢は別に否定するものでもないし、これは結構なことだと思いますけれ
ども。
ただ、この食料
自給率向上という、ただお経のように言っていても具体的にならないわけですね。現実にこれ食料自給率の推移をずっと表をいただきましたけれ
ども、昭和三十五年が七九、これはカロリー
ベースですけれ
ども、これから減る一方で、今御存じのとおり四〇%、これが
平成十年から十三年まで続いているわけですね。
この食料自給率を上げよう上げようというのは、この
基本法にかかわらず農林省は、
農水省はここのところずっとそれを言っているはずなんですけれ
ども、一向に上がってこない。これではもう言っているのはお経でないかというようなことですから、もっと原点に立ち返って、じゃどうするのか、食料自給率というのはどういうものか、じゃそれをどうするのかという
基本的なことを
考えていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですが。
その面からまず
一つ、食料自給というものの、何といいますか、理念といいますか、
基本的な食料自給についての理念、日本の国の場合、そういうものについて
大臣はどう
考えておられるのか。私なりに解釈しますと、
一つは国内
農業を守るということがこれはあるかもしれない。それからあるいは、先ほどから出ている食料の安全、安心のシステム作り、安全、安心を確保するというようなこともあるかもしれませんが、私はそのぐらいしか思い付かないんですけれ
ども、
大臣はどういうふうにお
考えですか。